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毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

「部落解放文学賞授賞式に参加した」  2012年7月21日(土) No.398

2012-07-21 20:33:48 | 中国帰国者
第38回目の解放文学賞授賞式に行ってきた。
「識字の部」佳作に選ばれた西井澄さんのお伴ということで
西井さんにとっても私にとっても初めての体験だ。

会場のホテル大阪ベイタワーというところも初めてで、
4階ホールに入るとき、西井さんは
「こういうところは靴を脱いでスリッパ履くんでしょう?」
とフワフワの絨毯を指さした。
私も一瞬(そんなホテルもあるのかな?)とソワソワしたが
「いや、靴のままで構いません。」
とベテランぶって余裕を見せた。

以前も書いたが、
選者がすごかった。
私の知っているだけでも、鎌田慧、今江よしとも、山下明生、金時鐘、岡真理といった人たちが
(言っとくけどみんなホンモノだよ!)
ずらりと選者席に座っている。
(スゲ~!)と思うと同時に、
そういう賞であるのだ、と改めてその重みを噛み締めた。

しかし、懇親会で選者の方々のコメントを聞いていると、
みんな、そんなに口がうまいわけでもない。
ただ深い感受性と洞察力を持って生きてきた人たちなんだ、と分かり
とても身近に思えた。
例えば、金時鐘さん。
彼のコメントは、言葉の裏を読み、すくい上げるという金さんの感性が伝わってきて、
同席できただけで(テーブルは隣だったけど)、光栄だった。
こんな機会を与えてくれた西井さんに感謝!
宴会場でもないので、ビール瓶もって挨拶回りするわけにもいかなかったが、
できればそうしたかったな。

で、ここからは頼まれてもいない解放文学賞の宣伝だ。
今の今まで私は勘違いしていた。
この文学賞に応募できるのは
識字学級に通っている人とか、帰国者、外国人、被差別者などに限るのだと。
今日の授賞式の「詩部門」では
牛皮染めの産業を主とする隣村の友人のことを書いた作品が入選作として紹介されていた。
いわゆる「被差別者」当人ではない。
この文学賞は差別とたたかう全ての人に門戸を開いているのだ。
もちろん北海道から沖縄まで、どこからでも応募できる。

第39回応募要項は次の通りなので、
このブログをお読みのみなさん!
ちょっとやってみませんか(いや、ホンマ)。

*部門*
・識字(識字活動を始め、読み書きを学んでいる人の作品。一人一篇)
・記録、表現(ノンフィクション、ルポルタージュ、生活史、自分史、聞き書き)
・詩(一人三篇以内)
・小説(400字詰原稿用紙150枚以内)
・児童文学(同上)
・戯曲(舞台上演台本、上演済みの台本も可)
・評論(差別の諸問題を中心に、人間―自然の諸関係をかえ、新たな時代を創造するための評論・論文。、民族、女性、障害者をはじめとするあらゆる差別に関するエッセイ、聞き書きなど。400字詰原稿用紙50枚前後。ちなみに今年度は応募作品なしだったそうな)

*選考委員*
鎌田慧、野村進、黒古一夫、梁石日、高良留美子、金時鐘、今江祥智、山下明生、木村光一、芳地隆介、鵜山仁、中尾健二(そう書いてあるが、この6月に急逝された。歴史博物館長として橋下市長の予算カットに頭を悩ませていた矢先のことだったそうだ)、岡真理

*応募締め切り日…10月31日

(詳しくはネットなどで調べてね~!)


コメント (2)
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