今日の菏澤市の天気
大気の汚れ具合 87(良) 気温4℃~10℃(曇り)
先週水曜日、お昼休みのキャンパスを飛び回る数羽の鳥がいました。
けっこうピーピーと声高に鳴いていましたが、何という鳥なんでしょうね。
雀より大きく(カケスくらい)、尾が長いのが特徴です。
4年生の大学院進学組は今、必死です。
江西財経大学の経験と照らし合わせると、
どうものんびりしているように見えるんですが、
当人たちは、かなり緊迫感が増してきたと語っています。
メールで作文添削を依頼してくる子もいます。
12月の大学院入試一次試験科目には作文もあるからです。
その4年生の中に、王康さんがいます。
たいへんな早口で、時々何を言っているのか理解できません。
彼が言うには、中国語も同様で、
友人は三回聞き直してようやくわかってくれるとのこと。
それで通訳になりたいというのですから、前途多難です。
ま、とにかく一次試験(筆記試験)に合格することが先決です。
その彼がQQメールに書いてくるニックネームが、
「返される気持ち」という変な名前(^_^;)。
昨日、メールで王さんに意味を聞いてみると、今日、その返事がきました。
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先生
実は、3年前、意地でも日本に留学して洋行帰りになりたかったです。
そういう気持ちをQQの名前にして自分を励ましたかったです。
あのとき、日本語がぜんぜんできませんので、百度で調べた結果でした。
そういうことでございます。
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註)「百度」とは中国のポータルサイト。QQとは中国独自のSNS。
単に「外国帰り」のつもりが、間違って「洋行帰り」と書いたのか、
それとも、昔、西洋に憧れていた日本人が、
「おお、洋行帰りかい。大したもんだ」
という意味で使っていたのと同じ気持ちなのでしょうか。
「中国はGDP世界第二位でしょう。押しも押されもしない地位じゃないですか」
と私が言っても、ここの4年生たちは首を縦に振りません。
菏澤は『山東省のチベット』ですので、
富が集中している都市部の人々とは全く意識が異なります。
王さんの故郷の近く(同じ山東省)には石油が地上に溢れ出るところがあり、
以前は現場責任者が帰った後、夜中に、
地域の人たちがワラワラと石油を盗りに行ったそうです。
しかし、近年、規則が厳しくなり、
王さんの近所の働き盛りの男性が逮捕されて牢獄に入れられ、
出てくるのは何十年も先だとのこと。
「一家の働き手がいなくなり、その家族は困窮を極めています。」と
王さんは、同情を込めて語っていました。
日本社会で一般に考えられる「留学」とは、
やはり、かなり意味が違うのだろうか、と
そんな話を想起しながら、「洋行帰り」であれこれ想像しています。
王康さんは、
「昔に比べて私たちは恵まれています。大学にも進学できます。
自分で自分の人生を切り開くことができる時代です。」
と言うのです。
彼が一年の時以来、ずっと朝7時から教室で自習していた事実とも重なり、
胸を打つ言葉です。
⇓鳥を撮ったついでに、見ず知らずの仲良し二人組もカメラに収めました。
「この大学のいい所は何ですか」と模擬面接で質問したら、
「カップルが多いことです」
と答えた人がいましたが……。(-_-;)