毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

「わたしゃ、文句言いじゃないけどさ」No.1677

2016-05-26 22:39:33 | 人間

できるだけ、細かいことは水に流して~と思っているこちらでの生活ですが、

たまにムカムカしてしまうこともあります。

私は自分のことならたいがい我慢して自分で遣り繰りする人間ですが(いやホント)、

授業については引き下がれません。

発端は視聴覚授業用に割り当てられたパソコン教室のことですよ。

3年の授業に「視聴説」というのがあって、

パソコンが学生全員分ある教室が優先的に割り当てられていました。

しかし、その教室は、カルタゲームをするにはスペースがまるでなく、

アニメのふきかえ発表用スクリーンもないのです。

要するに、あれこれ使えるように気が利いてはいないんですよ。

しょうがないので、そのパソコン室は数回使った後、

3年の自分たちの教室で、悪い音ながら吹き替え発表やらあれこれやって、

さて、この間、もう一度パソコンルームに戻って行くと、

なんと、パソコン係のK先生が

「お前たちはもう使わないのかと思って、別のクラスに使用権を譲渡した」

と言うではありませんか。

何の断りもなしになんちゅーことすんねん!

で、日本語学科の先生に間に入ってもらって交渉してもらいましたが、

らちがあきません。

諦めて、最も音のいい1年の教室がたまたま「視聴説」の時間に空いていたので、

そこを借りて授業をしています。

もちろん、学生用モニターはありません。

スクリーン映像と音声とプリントで何とか授業を成り立たせています。

 

そうこうしているうちに、今度は2年の教室のプロジェクターが壊れました。

K先生は早急に直すと確約したのに、10日後の今も、

修理はなされていません。

私はまた、1年生に頼み込んで、2年生も教室を借りてDVDを観ました。

「河童のクウと夏休み」を観て、あらすじと感想を書くのです。

日本語学科は今、「流浪の民」化していますよ。

思わず、日本語で

「Kだかヘチマだか知らねえけどヨオ!」

と一人で文句を言っているところを、1年の韋彤さんが聞いて、

ニコニコしていました。

1年生も、K先生に「靴カバーを忘れた者は罰金で5元払え!」

と言われて以来、私同様の感情を持っているんですと。

 

 

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「今年の卒業生との交流」No.1676

2016-05-26 00:06:44 | 中国事情

卒業生が春節後、各地に散っていき、先週久しぶりに戻ってきたとき、

体験談を聞きました。

一人の4年生は、臨時講師として

山東省のある私立高校の日本語教師をしていました(今もしています)。

その高校は、お金を払えば誰でも入学できる高校だそうで、

生徒たちは、全然勉強しないそうです。

「日本語教師になるのが夢だから」とそこへ勇んで出向いた若い女の子の滕さんは、

最もやんちゃで勉強嫌いの2クラスを受け持っているそうです。

「どうやって授業をしているの?」

と聞くと、1.5mほどの棒を持って机間巡視し、

時折、その棒で生徒の足とかをピシッとやるんだそうです。

「でも、全然こたえていません。携帯でゲームしたり、時々ウロウロ立ち歩いたり…」

聞けば、ほとんど、日本の学級崩壊クラスと同様の有様です。

生徒が言うことを聞くのは、

背も高く太さもかなりある屈強の男性教師にだけだそうです。

それなのに、

校長たちは、教師が学生に携帯を許していたら減点、

学生の成績が下がったら減点と、

教師に点数をつけ、直ちに給料に反映させるんですって。

ときどき、教室にも見回りに来て文句を言うというので、

「お前がやってみろ!」

と怒鳴りたくなるそうです。

そりゃ、そうだわね。

 

今、彼女の希望は各クラスに1人か2人、

かろうじて勉強したがる生徒がいることだそうです。

生徒にとって教師は重要な存在です。

しかし、同時に教師にとっても、生徒(学生)はどれほど重要か計り知れません。

学級崩壊のクラスは教師を痩せさせ、胃病や心臓病にさせ、

鬱病で働けなくさせます。

 

私は滕さんに、そんな学校すぐに辞めなさいと言いました。

それでも彼女は、7月まで契約があるので続けて働くと言って、

菏澤を去って行きました。

「あの学校で辛抱できたら、きっと今度どんな学校に行ってもパラダイスですよ。」

と言いながら・・・・・・。

 

 

 

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