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オリーブ少女




娘が通う学校には制服がある。
小学生は制服を単に着ているだけだが、中学校、高等学校の女子生徒たちは規則の範囲でおしゃれに心血を注いでいるのが分かる。微笑ましい。今流行っているのは巻物だ。
崩して着る制服、わたしは好きだな。





少女雑誌「olive」。覚えておられるだろうか。

何度か模様替えを試みては生き延び、途切れては生き延び、してきたようである。
まるで人間の人生のようで感慨深い。


わたしの記憶の中にあるオリーブは、元横綱の元奥がモデルをするよりも前、当時高校生だった「負け犬」作家がエッセイを寄稿するよりも前? の「オリーブ」だ。ポパイの臨時号から生まれたアメリカ西海岸バリバリのオリーブがパリのリセエンヌに鞍替えし、新路線を歩み始めた82年頃のごく短い期間のオリーブ。

ここに告白しよう、わたしはオリーブ少女だった(笑)。少なくとも女子校の友人たちはわたしのことをそう見なしていた
(...妖怪猫又も生まれた時は汚れなき子猫だったわけで、わたしにもかわいらしい少女時代があったのです)。
遠い昔のことである。


モデルはすべて白人少女
お洋服も化粧もヘアスタイルも「これでは街は歩けんやろ」というアートなスタイル
何かと言うと「リセエンヌ」

輸入雑貨を買い
都会のキリスト教系の女子高に通い
フランス映画を見
同級生よりもずっと冷めているような振りをした
タニノ・クリスティーの靴をはいたお嬢さんたち

神戸のおしゃれを自負する少女としては「オリーブ少女は本当にリセエンヌぽいか」とか「神戸っぽいはパリっぽいとイコールではないにしても」とか、「東京の女子高生よりも、おしゃれなのは神戸でしょう」とかいろいろと葛藤があった。


初夏になり、22時頃まで明るい夜が続くようになると、思い出す。

あの夏の日。


(自分が中年になって回想するとは夢にも思わなかった)


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