8月9日(火)。明日は中城村島ぐるみ会議(建白書の実現を目指す中城村民会議)の総会で講演を依頼されているので、朝から、講演のレジメやパワーポイント作成などの準備に追われた。それでもやはり高江の状況が気になる。時々、FBを見たり現地に電話を入れたりして落ち着かない。
午後、講演の準備がなんとか出来たので、夕刻から高江に向かった。N1裏のテントには午後8時過ぎに到着。今夜も大勢の人たちが泊まり込んでいる。特に若い人たちの参加が多いのが嬉しい。沖縄でもかってない新しい運動が今、高江で始まっている。各地から来られた方たちの1分間スピーチを聞いた後、車の中で仮眠。
10日は午前5時からテントの中で集会が始まった。こんな早朝にもかかわらず、もう200人近い人たちが集まっている。今のところ、テントの強制撤去に向けた機動隊の動きはないようだ。深夜のうちに弁護士さんらも来られており、心強い。
(弁護士さんらの挨拶)
(N1裏の仮設テントの中)
N1裏での集会とは別に、県道70号線の各地でも早朝から砕石搬入のダンプトラックを阻止する行動が続いている。業者のダンプトラックは、前後を数台の警察車両に守られて国頭村の砕石場からやってくる。その前で車をノロノロ運転したり、県道に飛び出したりして、砕石搬入を少しでも遅らせるのだ。
ところが、今日も警察は抗議車両を県道に出さないために、午前8時前から高江の集落入口や新川ダム入口を完全に封鎖し、通行止めにしてしまった。ちょうど通勤時間だったため高江の住民から怒りの声が上がり、集落入口の封鎖は30分ほどで解除せざるを得なくなったが、新川ダム入口は2時間に渡って封鎖が続いた。ダンプトラックを走らせるために、住民生活を完全に無視しており許せない。
(新川ダム入口の封鎖。車両だけではなく、歩行者もいっさい通さない)
警察の規制にもかかわらず、メインゲートからN1ゲートへの県道にはダンプトラックの通行を阻止しようと多くの人たちが集まり抗議行動を続けている。新川ダムの橋の上に行くと、機動隊が女性を無理やり排除しようとして、Tシャツを引っぱって破いてしまったというので抗議が続いていた。ところが、機動隊の指揮官は、まずいと思ったのか、暴行を働いた機動隊を現場から逃してしまった。皆の怒りは収まらない。
県道を走っていると、突然、機動隊に阻止され、車の前に鉄製の車止めを置かれてしまった。規制の理由を聞くが機動隊員は全く答えない。しばらくすると、ダンプトラックが反対車線を通過していった。ダンプトラックを通行させるために、あらゆる無法行為が続いている。
Sさんが県警本部に公文書公開請求を行い、N1ゲート付近の道路使用許可書を入手してくれた。ところが現場を確認すると、工事現場の前後への工事予告看板の設置がされていないなど、許可条件に合致していないことが判明した。ゲート前にいる県警に抗議するが、まずいと思ったのか、全くとりあわない。「名護警察署長が許可した道路使用許可条件が無視されているのに、警察は何故業者を指導しないのか!」と大声をあげて抗議を続けた。
今日は夕刻から中城村島ぐるみ会議(建白書を実現する中城村民会議)の総会で講演が予定されているため、昼過ぎに高江を離れる。平良で東村役場へ。N1裏の土地境界の問題等で環境建設課長さんに話を聞く。その詳細は後ほど説明するが、いろんな問題点が判明した。辺野古で小休止をした後、夕刻、中城村に向かった。
中城村では、午後7時過ぎからの総会の後、「これからどうなる 辺野古と高江の動き」と題して講演。1時間の予定だったが、つい熱が入って15分ほどオーバーしてしまった。それでも、終了後、村議会の議長さんらに、「分かりやすいお話しでした」と言っていただき、恐縮する。