19日(金)夜、ヘリ基地反対協の主催で辺野古付近で発見された文化財の学習会「辺野古に眠る遺跡からのメッセージ」が開かれた。講師は、沖縄国際大学講師の宮城弘樹さん。名護市教委もシュワブ基地で進められている遺跡調査の現状を報告するという。
会場には、昨年2月、辺野古近くの大浦湾沿岸で見つかった「碇石」や、その後の周辺踏査で発見され、その後文化財に認定された17点の土器や石器等が展示されていた。
(昨年2月、辺野古近くの大浦湾沿岸で発見された「碇石」。長さ約60cm)
「碇石」には、比較的大型の中国籍の船で使われたものと、少し小型の琉球籍の船で使われたものの2種類があるという。今回、発見された「碇石」は、琉球籍の船のものらしい。
(「碇石」発見現場近くの踏査で見つかった石器や土器)
(元寇の際、元の船に使われていた「碇石」の説明をする宮城講師)
今回の踏査で見つかった17点の石器や土器には、貝塚時代の古いものや、パナリ焼の土器などがあるという。パナリ焼きはカタツムリや貝の殻を混ぜて焼く八重山地方の土器だ。大昔の辺野古の人たちは、八重山との交流があったのかなと想像が膨らむ。
名護市教委のシュワブ沿岸部での試掘調査は331ケ所を予定しているが、防衛局からの図面提出等が遅れ、まだ62ケ所しか終わっていない。残っているのは、ほとんど全てが工事用道路の予定地だ。今のままでは、防衛局は名護市教委の試掘調査が終わるまで工事用道路の造成に着手することはできない。