3月29日の琉球新報は、八重瀬町の鉱山でも自然公園法違反があり、沖縄県が厳重注意していたと報じた。さらに、農振法違反として八重瀬町が採掘中止と埋戻し復旧を指示していたという。
これは、3月25日の八重瀬町議会で、神谷信夫議員の一般質問に対する新垣安弘町長の答弁で明らかになったものだ。神谷信夫議員に関係資料を送ってもらったが、沖縄戦跡特別公園の普通地域の開発行為の届出がなかったので、2019年4月、県が厳重注意を行ったという。
(2021.3.29 琉球新報)
さらに、当該地は、農業振興地域内の農用地区域内であり、岩石等の採取を行うには知事の許可が必要だが、無許可で採掘されていたため、八重瀬町から「掘削の中止及び復旧」の指導が行われた。現在、業者は、採掘を停止し、埋め戻し復旧を行っているという。
今日(31日)、沖縄県自然保護課に行き、県による厳重注意の経過等を確認した。
下の写真は、八重瀬町与座の鉱山である。県も、鉱山名を明らかにしなかったが、現在、与座で稼働している鉱山はここしかない。この鉱山だとすると、深く掘削されており、埋め戻し終了までいったい何時までかかるのか、検討もつかない。
魂魄の塔横の熊野鉱山開発で自然公園法その他の法令違反が指摘されたことから、南部地区での他の鉱山でも同様の違反行為が次々に明かになっている。
下は、荒崎海岸の束里鉱山の無届採掘の報道だ。今日、県に確認すると、県が中止を指示したため、業者は全ての採掘を止めているという。
3月29日の野党国会議員による沖縄等米軍基地問題議員懇談会の沖縄防衛局長交渉でも、「関係法令で認められた鉱山から土砂調達するが、関係法令には鉱業法だけではなく、自然公園法、農地法、森林法等も含まれる」ということが確認されている。
現状では、南部地区のかなりの鉱山にこうした法令違反があると思われる・