昨日(10月27日・金)は、本部町島ぐるみ会議の沖縄県土木建築部長交渉に参加した。県は、土建部長、統括監、港湾課長、海岸防災課副参事等が対応した。
防衛局は9月末時点で、辺野古側埋立は318万㎥で、99.7%が終了したと発表している。辺野古側の埋立に必要な土量は319万㎥だから、残りは1万㎥でしかない。ダンプトラックで3000台ほどの量である。
その後、10月に入って辺野古への土砂海上搬送が加速している。本部町島ぐるみ会議は連日早朝から夜まで、本部塩川港・安和桟橋でダンプトラックのカウント作業を続けているが、10月1日~26日までに17,144台のダンプトラック(4万~6万㎥)が本部塩川港・安和桟橋に土砂を運び込み、辺野古への海上搬送が続いている。既に、辺野古側の埋立は完了している。
現在の土砂搬送は、大浦湾の埋立のための土砂仮置き工事のためだ。これは設計変更申請の内容を先取りしたもので、変更申請が不承認の現状で着手することは違法である。知事も、8月29日、「319万㎥を超える土砂搬入に着手しないこと」という行政指導をしている。
そのため我々は、事前に出した知事宛の要請書で、本部塩川港への11月分のベルトコンベア設置を許可しないよう求めた。
しかし昨日、部長は、「防衛局に照会しているが、防衛局からは、辺野古側の埋立が完了したという連絡はない」と言い続けた。いくら我々が具体的な数字を元に追及しても、「防衛局は、9月末時点では辺野古側の埋立工事の継続中だと回答している」というだけだ。
防衛局は、辺野古側の埋立が完了したことを認めれば、その後の土砂搬送は、設計変更申請の内容である大浦湾の埋立のための土砂仮置きのためであり、違法工事ということになってしまうので、回答を出来るだけ遅らせようとしているのは明らかだ。「まもなく、代執行で国土交通大臣が設計変更申請を承認すれば、土砂の仮置き工事は問題がなくなる。それまでずるずると引き延ばせばよい」と考えているのだろう。
部長の回答は、そのことが分かっていながら、「どんどん土砂を運びなさい」というもので、認められない。
そして部長は、「一昨日(10月26日)、11月分のベルトコンベアの設置許可を出した」と答えた。27日の交渉の前に大慌てで許可を出したとしか考えられない。
我々の追及に対して、「許可は土量で判断するものではない。港湾関連法令に基づき、公物管理の観点から支障を来すおそれがない場合は許可することとなっている」と開き直った。
何故、県は、こんなにまで防衛局をかばって、辺野古への土砂搬送を加速させようとしているのか? 何故、いったんベルトコンベア設置を不許可にすることができないのか? 全く理解できない。
いくらスローガンに、「辺野古新基地建設反対が県政の柱」と掲げても、各担当部局の業務が「辺野古」を推進する立場で行わればどうしようもない。部長は、「ベルトコンベア設置許可については、知事、副知事との調整を踏まえ、了解を得ています」と言ったが、これは本当にデニー知事が認めたのであろうか?
暗澹たる思いで交渉を終えた。
(左から土建部長、統括監、港湾課長)