チョイさんの沖縄日記

辺野古や高江の問題等に関する日々の備忘録
 

県民の強い抗議に大幅に遅れている辺野古新基地建設事業---米軍司令官の「叱責」に焦る日本政府

2016年02月27日 | 沖縄日記・辺野古

 26日(金)は、午前中、防衛局で大量の公文書(8件)が開示された。しばらく内容の検討に追われる。

 昼前に辺野古へ。今日でシュワブ基地ゲート前での座りこみはちょうど600日を迎えた。金曜日は、水、木の集中行動日の翌日となるので、いつも機動隊が再三、座りこみ参加者を強制排除し、工事車両が入っていく。しかし、今日は何故か、朝から一度も機動隊が出てきていないという。司会の高里鈴代さんにマイクを渡されたので、現在の工事の状況と昨日大きく報道されたハリス米軍太平洋指令官の上院軍事委員会での証言について説明した。

 2月25日の各紙は、米軍太平洋軍のハリス司令官が上院軍事委員会の公聴会で、「新基地建設事業は、現在、2年以上遅れているため、普天間の返還も当初の予定から2年以上遅れ、2025年以降になる」と証言したことを大きく報道した。同司令官は2月中旬、安倍首相や中谷防衛大臣とも会い、「辺野古移設計画の大幅な遅れに懸念を伝えた」という。また同司令官は、次のように述べている。

「代替施設を完成させるのは日本の責任であり、義務だ。」、「シュワブ周辺での辺野古の反対運動は拡大している。デモなどが建設計画に影響を与えている。」、「日本政府はいくつかの課題に直面している。」、「(本土から警視庁機動隊を沖縄に派遣したが)状況改善はほとんど進んでおらず、抗議はエスカレートしている。」、「日本側が2015年度予算で計上した200件の代替施設関連工事のうち、『完了したのはわずか9施設で、8件が進行中』と遅れを指摘」(琉球新報、沖縄タイムスより)

 あまりに横柄な物言いには呆れる他ない。何故、軍の司令官が他国の首相を叱責できるのか? これではまさに植民地だ。だが、安倍や中谷は、米軍司令官に露骨に叱責されて震え上がったに違いない。今後、政府は辺野古の警備をますます強化し、しゃにむに工事強行を目指すのではないかと危惧される。

(ハリス司令官は「代替施設関連工事はほとんど進んでいない」と指摘したが、シュワブ基地内での兵舎建替工事も長く停止したままだ。) 

 すでに600日にも及ぶ県民の強い抗議行動により、辺野古新基地建設事業はまさに「八方塞がり」に陥っている。海上ボーリング調査の1年4ケ月もの遅れ。昨年11月にコンクリートブロックを積んだ台船を大浦湾に進入させたものの、もう3ケ月も投下できないこと。シュワブ沿岸部で始めた工事用道路の頓挫。サンゴ類移植業務の遅れ---防衛局の事業は各方面で大幅に遅れ、行き詰っている。アメリカ政府や米軍が、このままでは新基地建設事業は不可能だということに気がつく日も近い。

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