内容(「BOOK」データベースより)
かつて愛し合い、今は離ればなれに生きる「私」と「ぼく」。失われた日記、優しいじゃんけん、湖上の会話…そして二人を隔てた、取りかえしのつかない出来事。14通の手紙に編み込まれた哀しい秘密にどこであなたは気づくでしょうか。届くはずのない光を綴る、奇跡のような物語。
読書備忘録
かつて夫婦だったふたりの手紙・・・
途中、K町にある宇宙素粒子観測施設の話にカミオカンデ?見学に行ったんだ。以前行きそこなったことがあったから、そんなにすごいものが見られるの?ブロ友さんが見学に行った時を思い出し、ブログを訪ね、その時は水槽の中を見ることはできなかったと書いてあったなぁーと、検索に行ってみたり、パブロフの犬の話に、えーそんなぁーと思ったり、毒虫からカフカを思ったら数行先にカフカではなく、オクタビオ・パス(知らない)の短編だと書かれていたり、初めて一人で煙草屋兼雑貨店に切手を買いに行った話に、意地悪だな!一枚切って渡せばいいのにと憤ったりと寄り道をしながら・・・
カミオカンデと思って読んでいた場面に強く惹かれた。
十四通目で、そうだったのね。
まぶたをずっと、閉じたままでいることに決めたわけ・・・
三人・・・うん。え?四人だったの・・・?もしかしてそういうことだったの?
静かだった・・・やさしかった・・・
表紙の彫刻は大竹利絵子さんの作品
★★★★★