カラダよろこぶろぐ

山の記録と日々の話

スキーチャレンジ★今季最終回

2009-03-22 | スキー

何を考えたか?私がスキーを始めたくなったのは・・・


(山形蔵王ライザスキー場にて)
2回あった、一回は2008年の冬、「蔵王」かんじきツアーの下山時。
えっさほっさ下る私たちの脇をすり抜けていくスキーヤー達を見たとき。

「なんて気持ちよさそうなんだろう・・・一生に一度くらいスキーで滑り降りてみたい」

山歩きをしていなかったら、絶対湧いてこなかった感情だった。

そして、このトシで初めてスキーをしてみたいなぁ・・・
と呟いたときの周りの声といったら。
「無理」「骨折するから止めた方がいい」「若くないんだから・・・」「何を今更」
と否定ばかりだった。ま、冷静に考えればそれは正しい反応かもしれない。


あれから一年・・・
自分でも「無理なんだろうな・・・」と思っていたけれど、
2008年夏、ふと仕事中に会社の保養所のパンフを見ていたときに閃いた。
草津温泉、天狗山スキー場近くに提携保養所があるではないか!
草津なら、ダメでも温泉で雪見風呂、と言う手もあるし、
スノーシューで白根山というパターンもあり・・・

と軽い気持ちでチャレンジしたスキーだった。


(はじまりはここから)
生まれて初めてスキー板を履いた、2/7「草津天狗山スキー場」
ダンナは事情により不参加。
ひとりでスクールに入ったものの結果は散々、雪の上で静止していることもできなかった。
初めてスキーの感想は、辛かった、の一言だった。
もう二度とスキーはしないでもイイかも・・・
と、ヨレヨレで体中が痛く、ロボットのようになって帰ってきた。


帰り道、諦めたはずなのに・・・感じた不思議な挫折感。


筋肉痛が治まりかけた火曜日、
「あのまま終わりじゃ、納得できない」ふつふつと湧き上がる悔しさ。
ダンナは「スキーをする意味が解らない」と今回も反対モード。
そうか、じゃあ一人で行くしかない、とバスツアーに申し込んだ。
さすがに緊張していたので、一人でも行けそうな、初心者な場所を選んだ。


2回目・2/14「軽井沢スノーパーク」
スキーの板にのって歩くことが出来るようになり、緩やか斜面で10~30m位ハの字で降りてこれた。
雪の上で板を履く、という事に慣れ、なんとかハの字で止まれるようになった。
でもリフトに乗るのが怖くて先へ進めなかった私に、その後、強力な助っ人が現れた。


3回目・3/7「湯沢パークリゾート」
スキー大先輩のmichiさんに付き合ってもらい、リフトの乗り降り、曲がり方を習った。
大きく転んで、斜面の怖さも感じた。
ここでもたいした進歩は見られず、斜度10度の傾斜ではまともに滑ることはできなかった。
でも一人じゃない安心感が嬉しく、誰かと共有できるスキー時間が楽しかった。

なんとか、もうちょっとまともに滑りたい・・・。

そして新幹線でスキー、のラクさを教えてもらったので一人でも行きやすくなり、
また翌週に行った4回目・3/14「湯沢高原スキー場」


改めてスクールで学びなおそうと参加した日は大雨。
幸い、先生とマンツーマンでレッスン2時間。
でもちょっと斜度がきつくなるとあっけなく板が飛び撃沈・・・
基礎ができていないため7度のコースに戻り自主錬・・・そして時間切れ。

もう・・・今季時間がない・・・越えられない斜度10度の壁。
焦ったけど仕方ない、運動オンチは昔から。
時間をかけてもなんとかもう少し滑れるようになりたい!
そして来シーズンへ希望を繋げられるように、楽しんで終わりたい。

そんな思いで頭は一杯だった。
最後と決めた5回目・3/20 最終決戦、自分と見えない壁との戦い・・・

+++++++++++++++++++++++

【3/20(祝)越後湯沢 NASPAスキーガーデン】

(ピングー好きだったんですよ★)
湯沢はこの日も雨。連休初日と合ってか東京駅はごったがえしていた。
このツアーを申し込んだとき既に指定は全便満席。
予定していた「とき」自由席も長蛇の列だったので諦め、
空いた「たにがわ」で出遅れ、スキー場に着いたのが10:00。

今回ココを選んだのは、「スキーヤーズオンリー」と「初級者コースでも1600mのロングコース」
長い距離を滑ってみたい、という思いから。

予想外に混んでいて、ちびっ子達も多くこの初心者Fコースは大人気。
スタートはほぼ平の7度、最後が12度の600m。
それでも前回までの300m弱よりは長くて滑り甲斐がありそうだ。


(もうあちこち土が見えています)
が、雪はこんもりシャーベット状態で、あちこち盛り上がっている。
それに乗り上げると12度のところではバランスを崩して転倒。相変わらずダメダメ。
でも初心者が多いせいか?12度のところでは転んで転がっている人が多い。

そんな訳でコントロールの効かない私がよけるのもまた一苦労。
キッズスクールも人気のようでしたが、12:00になるとスクールが終わるので空いてきた。
今がチャンス!と13:00まで練習するが・・・進歩なく疲れて午前の部終了。



(ドでかいおにぎり!が魚沼産のこのおにぎりのお米のナンテ美味しいこと・・・)
ピークが去ったレストハウスで一人ランチをしていると、
携帯に予想外の応援メールが入っていた。



ポエット先生からの応援メッセージ)
午前中はイマイチ進歩が見られない自分。
気分も凹み気味だったがポエット君のマジ顔に、緊張と焦っていた気持ちがほぐれ
そして応援メールに元気をもらい、やるっきゃない!と決意を新たに。
勇気を出して最大20度の初級者コースへのリフトに乗った


大きな4人乗りのリフトに乗って運ばれていく・・・
上がっていくと下からは見えなかった左手に、予想より緩やかで幅広い斜面が広がっていた。


(この方向は中級者コースです)


リフトを降りると、スキーを履いた自分が始めて降り立ったような景色。
一瞬、前回の悪夢が蘇るが、見渡すと滑り出しは緩やかな感じ・・・
いけそうな気がする・・・


(ここでコンデジの電池切れ。携帯カメラに変更です)
Hコース(最大20度、平均9度)行ってみます!

最初の滑り出しはハの字で通り抜けた。
いったん平らになり、また緩やかに下り、左へのカーブからが最大傾斜の位置。
ハの字を作り直しスタンバイ。先を見ると案外幅が狭く、5人並べる位の幅だった。
右端の網の向こうは川が流れているが、落ちてもたいしたことなさそうだ。
気持ちを落ち着け、いざ!!!!

1回2回3回4回目のターンで、山側のシャーベットに乗り上げスキーの先が突き刺さる(笑)
またハの字を作り直していざ!!!
1回2回3回4回目のターンで・・・転倒。ま、仕方ないでしょう。

その先は傾斜がいったん緩み、15人位並べる位の幅の広さ。
ここがとっても気持ちよく、スイスイとターンが出来た。
レストハウス手前でまた若干傾斜があるが、大丈夫になったようだ。

うん、ここなら出来るかも!
少しだけ自信をつけて2回目のリフトへ。

そして2回目も同じあたりで転んだ。


(さっきあそこにいたのに、と思うと嬉しくなる!)
3回目、なんとなく慣れてきた、今度こそ転ばずにすり抜けるぞ!

1回2回3回4回・・・だんだんスピードが出ちゃっておっとっとおっとっと状態。だけど、転ぶもんかっ!踏ん張って踏ん張って・・・・
なんと転ばずにすり抜けることが出来たのだ

やった!初めて16度を越えることができた!たった一人で「やった!やった!」と叫んでしまった。
気分は上村愛子、ガッツポーズを作りたくなるくらい嬉しかった
こんな感動、何年ぶりだろうか。
人って努力しても叶わぬことはたくさんあるけれど、
スポーツは費やした時間だけそれなりの形になって自分に返ってくる、なんてシンプルな構図なんだろう。
あー、体を動かすことってなんて素敵なことなんだろう
一人で感動して泣きそうになった(恥)


(サングラスの奥は目が赤かったよ)
嬉しい自分を記念撮影。自然と笑みがこぼれる(笑)


そこから後はもう、楽しくて楽しくて
スイスイと雪の斜面をクルーズする楽しさを知ってしまった。
「スキーって楽しい~~~~~~
と叫びながら降りていた人を見かけたら、それは私です。

何度も何度も滑りたくて、早くリフトへ。
何度も滑っているうちに、なんとなく・・・なんとなくですよ!
ターンのコツを掴みかけたような気がして。
調子に乗ってグイグイスピード上げました(上がっちゃいました)ら・・・すっころびまして。
シャーベット状態に板が刺さって、変な形で転倒。
立ち上がろうとしたら左膝がアイタタタ・・・。
立って見たら大丈夫だったけど、あー、これはあまり無理しない方が良いな、
と思ってラスト二回だけ滑って、16:10今季のスキーを終了しました。

トップから一度も転ばずに、全長2.2km滑る楽しさは格別でした!
午前中転んでいた初心者コースも、何?ってな具合で降りてこれた。
やっぱりある程度は挑戦していかないと上達しないんだなー、
と勝手に解釈

来季に向けて、手応えを感じられたラストスキー、でした。

こんな私がここまでこれたのも、応援、同行(michiさんアリガトウ)、
そしていくつものアドバイスを下さった皆様のおかげと、
本当に心から感謝しています。
皆さんの励ましがなかったら、一人ではこの壁を乗り越えられなかったと思います。
生まれて初めてチャレンジしたスキーに教えられた感動と、
皆さんの優しさに出会えた感動が、真っ白な雪と共に思い出に刻まれました。


来季は憧れのあの場所にきっといけるはず。


(リフトで降りてきた2008年)

大好きな景色を見ながら滑るぞ~~~!


長文お読み頂きありがとうございました