カラダよろこぶろぐ

山の記録と日々の話

花の山歩き・至仏山

2013-07-09 | ヤマのこと

2013.7.6(土)夜行日帰りバスで至仏山へ行ってきました。

尾瀬に行きたいけど時間がない・・・なぜか尾瀬は泊まりで行くところと思いこんでいた私。
夜行で行けば日帰りも可能という簡単なことに今頃気づき、金曜の夜、夜行バスに乗りました。


 
この会社の尾瀬行き夜行バスは3台で出発。やっぱり人気があるんだなぁ、って今更。
早朝4時頃には戸倉に到着。ゲートが空くのを待ってシャトルバスに乗り換え鳩待峠へ。
なんと鳩待峠へ来るのは4年ぶり!でもちっとも変わってなくてなんだか嬉しい。



眠くてぼやっとした身体に最初のこの下りはちょうどよいウォーミングアップ。
まだひんやりした朝の空気の中、山ノ鼻へと進みます。


   
木道脇にはきれいな銀竜草、ウツギや水芭蕉などが見られました。


 
懐かしい山ノ鼻のビジターセンターに到着。ここのテント場にはお世話になったなぁ、といくつもの思い出が蘇る。
まだ7時前なのにもうテント場に次々おうちが建っていってた。今はここも人気で混んでいるのでしょうね。
身支度を整え、いざ、自然園の入口へ。



曇空だけど気持ちの良い朝です!正面にこれから目指す至仏山。



こちらは褄取草(ツマトリソウ)・花苦菜(ニガナ)・如意菫(ニョイスミレ)・綿菅(ワタスゲ)など。
ワタスゲは今年少ないらしいとのウワサですが、いっぱいな時を知らないので・・・確かにこの日はぽつりぽつりでした。


 
いよいよ登山口へ。
こちらへ降りてきたことはあるけれど(5月)登るのは初めて。
いつか花の時期にこちらから登ってみたい、と思い続けていたので楽しみです♪

登り始めの30分は風が抜けないので暑い暑い
金曜日に雨が降ったらしいのでその影響か?急坂が川のようになっていて転んだら大変そうでした。
森林限界(1700m)を超えると・・・




紅更紗灯台(ベニサラサドウダンツツジ)・深山大文字草(ミヤマダイモンジソウ)・苔桃(コケモモ)・日光黄菅(キスゲ)
小梅草(コバイケイソウ)・白山石楠花(ハクサンシャクナゲ)・七竈(ナナカマド)・裏白瓔珞(ウラジロヨウラク)
などが見られました。





汗をかきかき、お花に励まされみんな頑張って登ります。




そこそこの急坂ですが、振り返ればこの眺めですもん!楽しい♪




ベンチに腰掛け休憩。尾瀬ヶ原を眺める為に至仏山があるって言う人がいたけどホントだね。
こんな山の中にぽっかり高層湿原を作っちゃうなんて神様ってセンスいい
日光黄菅でオレンジ色に染まる原をここから眺める、なんて贅沢な時間がいつかくるといいなぁ。




さて、休憩後は更に蛇紋岩ゴロゴロが続きます!4本足フル稼働!
滑る、という評判の蛇紋岩ですが、登りの時は濡れてても思った程ではなかったです。

大きな岩を息を切らしながら登っていくと、私には見たことのなかった素敵な光景が迎えてくれました。



植生保護ロープの向こうに・・・たくさんのホソバヒナウスユキソウたち。




こんなにたくさん咲いているウスユキソウ見たのは初めて。小さくて細くて可憐で・・・なんてカワイイ。




蛇紋岩の間にびっしりと咲く”尾瀬草(オゼソウ・日本固有の蛇紋岩残存植物・ユリ科)”
や雪割草(ユキワリソウ)チングルマ・・・




小さな小さな雪割草と尾瀬草のコラボ。あまりの可愛さに夢中になって時間を忘れてた。




大好きな白山一華(ハクサンイチゲ)にも今年初めてのご対面。



 
細葉雛薄雪草・上越黄花の駒の爪(ジョウシュウキバナノコマノツメ)・白山千鳥(ハクサンチドリ)
・四葉塩竈(ヨツバシオガマ)・稚児車(チングルマ)・雲居碇草(クモイイカリソウ)


   
上州吾妻菊(ジョウシュウアズマギク)・ 姫石楠花(ヒメシャクナゲ)・紫高嶺青柳草(ムラサキタカネアオヤギソウ) ・高嶺塩竃(タカネシオガマ)など多種類の花が咲いていました。



だいぶ登ってきたなぁ。アヤメ平の木道がしっかり見えるようになり、小至仏山も目の高さより下・・・


 
遠くに越後の山々を眺めながら進むと、山頂が見えてきました。


 
山頂手前はぐるっと回り込むようなルートで、あれ?と思ったら山頂に到着。
雪の時期は直滑降みたいで怖かったっけ。山頂もこんなに狭かったんだっけ。記憶ってかなり曖昧。


 
さてさてまだ10:00ですが早朝から歩いているのでお腹ペコペコ!ランチタイム~
担いできたオールフリーで、5年ぶりに至仏山頂にこれた感謝の乾杯!
今日のランチは先日河口湖で仕入れてきたマルちゃんの「吉田うどん」富士山世界遺産登録にも乾杯~(便乗w)




次から次から登ってくるので長居は禁物。帰りの時間も決まっているのでそろそろ進みますか。
山頂を振り返りながらの稜線歩きは本当に気持ちいい。


   
岩旗竿(イワハタザオ)・稚児車(チングルマ)・細葉爪草(ホソバツメクサ?)・高嶺薔薇(タカネバラ)
群馬県側からの風が強く、お花もじっとしていてくれませんがこちら側にもチラホラ咲いていました。


  
稜線の蛇紋岩はもう乾いていたけど、滑る岩の意味が良く解りました。やっぱり下りは乾いていても滑る!
前回は尾根は通らずトラバースしていたので、歩いてみて山のかたちがようやく解りました。
慎重に足を下ろしながら、小至仏山を過ぎて・・・


 
ぐんぐん下ると、見覚えのある、懐かしい木道とベンチ。


   
この辺りはお花畑のような雰囲気で、信濃金梅(シナノキンバイ)・立山竜胆(タテヤマリンドウ)・岩銀杏(イワイチョウ)
深山金鳳花(ミヤマキンポウゲ)など。



オヤマ沢田代の湿原には・・・



   
苔桃(コケモモ)・毛氈苔(モウセンゴケ)・姫石楠花(ヒメシャクナゲ)・白山小桜(ハクサンコザクラ)・
猩々袴(ショウジョウバカマ)



   
さらに進むと、岩梨(イワナシ)・梅花黄蓮・岩鏡と舞鶴草・小深山傍喰(コミヤマカタバミ)・白


   
小深山傍喰・ピンク・延齢草(エンレイソウ)・赤斑立坪菫(かな?アカフタチツボスミレ)紫八染(ムラサキヤシオ)など。


          
      最後に深山黄菫(ミヤマ(オオバ?)キスミレ)に出会い、充実の山歩きを終えました。



おしまい。


【行程】新宿22:00→(夜行バス)戸倉4:00頃→鳩待峠5:45→山ノ鼻6:35~6:50
    →至仏山頂10:00~10:30→小至仏山11:20→オヤマ沢田代12:00→鳩待峠13:00 
    バス出発14:30→戸倉→新宿19:30頃



※花の名前違ったところがありましたらご教示ください。



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28 コメント

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Unknown ()
2013-07-10 08:41:39
おはようございます。
朝からいいものを見させてもらって、なんか良い
気分ですね。至仏山は何度も登ってますが、山ノ
鼻からのルートは2度しかありません。どうして
も登り慣れた手軽な鳩待からのピストンになって
しまいます。私が登ったのが山開きの1日、花の
状態は殆ど一緒だと思いますが、ピンクのミヤマ
カタバミ、これは見つけられませんでしたね。昨
年もニアミスで残念な思いをしました。まだじっ
くり撮ったことがないので、会いたかったです。
ミヤマキスミレもまだ残ってるんですね。
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♪夏が来れば (ゆき)
2013-07-10 10:32:52
わぁ、cyu2さん、行きましたか。
そうなんですよね、その気になれば日帰りでだって行けちゃうんですよね。
わかっているのに腰の重いワタクシ^^;
歳を取るというのはこういうことか…
なぁんて怠ける口実にしちゃいけません、ハイ。
夏山考えよっと。

去年の一週間前より随分花が進んでいますね。
雪割草と尾瀬草のコラボの写真、ステキィ!
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なんと! (bebe)
2013-07-10 13:54:07
なななんと!ボクらが燧ヶ岳の山頂から見ていた至仏山にいらっしゃったとは!!
山の上で「なーまービールーのーみーてー」って叫んでいたの、聞こえたかしら。笑。

至仏山は、今年のボクの目標の山のうちの一つなので、
ボクも深夜バスを利用して行ってみたいなーと本気で考えております。
一度で良いから、目的地まで寝ながら車で運ばれてみたいのです(超願望)。
車の揺れは、まるでそれは、ゆりかごのようだとか(>_<)。
ま、山へゆくには車派の運転手は、この先そんな境遇にはなりませんよね。ツラい!笑。
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Unknown (nousagi)
2013-07-10 17:47:53
至仏山、山ノ鼻からと鳩待峠からとどちらからがいいんでしょう。
まだ行ったことがないので行きたいと思っていますが
尾瀬はなかなか遠いところになっています。(^_^;)
お花、わんさかですね~。(^^)
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素敵~! (矢車草@まだ仕事)
2013-07-10 19:11:57
cyu2さん、こんにちは~♪

至仏山やっぱりお花が素晴らしいですね~!
そして眺めが素敵過ぎ!
この山の上から尾瀬ヶ原を眺めてみたいです。
って事で近々行って来ます。
それも夜行バスで…bebeさん、ごめんね~(笑)

少しでも花が咲き残っていてくれたらいいなぁ。
cyu2さんのレポで夢を膨らませておきますね。

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あちこちの山では・・・ (ファイヤー)
2013-07-10 21:14:24
『高尾が続いたと思ったら尾瀬に現れたらしいよ』
『えー!!』
『ずっる~い 私たちの上をスルーして!』
『いつ来てくれるのかなぁ』
『仕事も忙しいそうだから年内はむりじゃね?!』
『私達も早くみんなに紹介して欲しいよね~』

 いちどう深くうなずく 

最近の山のお花達の会話 ~抜粋~



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翼さん (cyu2)
2013-07-10 21:22:14
1ヶ月ほど前にバス予約をしていたので、翼さんが行かれた記事を拝見して夢を膨らませておりました(笑)
青空ではなかったですが、雨にも降られず、晴天で焼け焦がされもせず、ちょうど良い感じで長年の思いが果たせました。

翼さんの仰るとおり、至福の山ですね(*^_^*)
これは何度でも足を運びたくなる気持ち、解ります。
また少し時期をずらしたら咲いているお花も変わるのでしょうね。
夜行は体がきついけど、私も帰ってきたばかりですが又、行きたくなりました。
今度はちゃんと見逃したスミレたちにも眼を向けなければ!
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ゆきさん (cyu2)
2013-07-10 21:26:57
こないだ日帰りで平標山行かれるパワーをお持ちなんですから、夜行日帰り至仏はゆきパレコンビなら朝飯前ですって☆
ささ、予約しちゃいましょう~(笑)

でも前回狭いバスでぐったりだったので、今回はちょっと奮発して、行きのバスはWシートで(4列の2シート分)行ったのです。
睡眠不足にめっぽう弱い我々なので、原の散策なら寝不足フラフラでも良いのですが、やっぱり山登るわけだし・・・
で、結果よく眠れて大成功でした♪
うな重1回分の我慢でした。

帰りの時間が限定されない夜行バス日帰りの方が、自由度があってよいですね。
次回はそれも使ってみよと思います。
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bebeさん (cyu2)
2013-07-10 21:34:00
そうーなんですってね!ビックリ!
反対側から「ビールうめ~ど!」と叫んでましたが聞こえていましたか?
あ、生ビ~は下山後でしたけどね。

>一度で良いから、目的地まで寝ながら車で運ばれてみたいのです(超願望)。
車の揺れは、まるでそれは、ゆりかごのようだとか(>_

そっかぁ・・・運転手の夢なんですかね?
でも・・・この手のバスはゆりかごだなんてとんでもないですよ。
超狭いバスシートにぎゅうぎゅう詰めで「寝ろ」って言われたって眠れません。

山始めたころは「山登りってこんな難関をいとも簡単に突破出来る能力がなければ、登山口にも立てないんだだ・・・」
と愕然としましたっけ(笑)
今回はそれを知っていたのでWシートで、周りの方にジロジロ見られながら横になって爆睡していましたけど(笑)
バスで行く時は多少高くても3列シートをオススメします!
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nousagiさん (cyu2)
2013-07-10 21:36:25
>至仏山、山ノ鼻からと鳩待峠からとどちらからがいいんでしょう。


そ~んなこと私に聞いたら、山の鼻から!っていうに決まってるじゃないですか~(笑)
登るにつれ尾瀬ヶ原がどんどんミニチュアのように見えてくる、あの感じがたまりません♪

鳩待峠で花豆ソフトが待ってますから~♪
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