2013/2/10(SUN)・・・8~11日までの開催ですがSTAは10日の出演
会場:エンペラー(小樽市色内1-13 旧手宮線沿い)
4年連続のエンペラー出演ですが去年の北運河以来の小樽ライブ。
この2階建ての建物の中には1階かもめ亭(以前は楽屋でした。シンは出演経験あり)と2階エンペラーの2会場があります。
もちろんSTAは大所帯ゆえ大ホール「エンペラー」ノ舞台に立ちます(10日は12バンド)。
4日間の出演バンドは道内からの選りすぐり合計60バンド!
北海道はここのところ連日の大雪で正直な話、天気が心配だったのですが(以前も豪雪ライブの経験があります)この日は気持ちの良いくらい抜けるような快晴!
でもこの2月という時期はインフルエンザや風邪がもっとも流行するのでメンバー一同用心しています。
実際に過去、数人のメンバーがこの被害にあってとんでもない目にあっています。
う~~ん・・・やっぱりいくら気をつけたり、予防接種していても感染する時はするものです。
この度もメンバー3人ほどが体調不良・・・。
しかもアルトサックスのコノミ嬢が3日前にどうしても避けられない仕事が入ってしまったため出演不可能の事態に陥ってしまいました。
さらに追い討ちをかけるようにライブ当日の朝、今度はトランペットのシゲがやはり高熱のため残念ながら泣く泣く不参加・・・。
それでもその3日間のあいだにコノミ嬢の友人でもミツとも面識のあるミユキ嬢が急遽参加することに決定。
彼女はテナーなのですがスコアの関係上アルトを吹くことに。
もちろんスタジオ&当日のリハーサルはなし、STAのメンバーともミツ以外とは初対面。
こういうシチュエーションの場合だと普通のバンドなら相当にへこむものなのですが、そこは海千山千を幾度も乗り越えてきたツワモノ集団STAの面々。
かえってこの環境を楽しむかのように本来のやる気よりも更に熱気を帯びているかのようです。
何度も参加しているイベントともなるとスタッフ、タイバン、音響関係の方達ともすっかり顔なじみ。
久しぶりの再会で盛り上がり握手、そして近況報告、お互いのバンドの情報交換。
STAの企画ライブ「LIBERATION」にも出てくれたミュージシャン等もたくさん来ています。
松原みきの「真夜中のドア」などを歌ったSKY,おなじみのレベッカ・コピー「ラズベリー」も成長著しく嬉しくなってきます、特に可愛いVO/キリコちゃんは人気者、バックも的確にサポート、「くろもり」はボビー・コールドウェル、スティーリー・ダン、デレク&ザ・ドミノス、イーグルス、スタイル・カウンシルと大人のロック、久しぶりの「テイク・オフ」もチューリップの新しいナンバーを導入、「トライベッカ」もレベッカに加えてリンドバーグ、パチスロソングにソロを絡めたメンバー紹介(バックバンドはあのファイアーボールの4人です)、「ラド・マック」はリーゼントに革ジャン姿の若者達でキャロルやロックンロール・スタンダードナンバーを熱演。農繁期以外限定活動の農作業着がステージ衣装の「農協スカパールライスオーケストラ」はそのコミカルなキャラクターにますます磨きがかかっていましたね、もう爆笑の嵐。もちろんハリセンチョップに「魅せられて」「大都会」のオチも健在。個人的には青江美奈の「♪あ・・・あ~~・・・♪」のため息が聞けなかったのがちょっと残念だったけど「君の瞳に恋してる」でダンスフロアがごった返しに。「ホット・ワックス」は粋なスーツ姿のメンバー達(サックスのみ女性)がロカビリーでしめてくれました。
エンペラーはもともとがダンスクラブだっただけに床、ソファー、ミラーボール、天井、そして楽に200以上は収容できるという広さゆえに入場者数が半端ではありません。
ところが今回はそれまでを凌駕するほどの大入り。
休む間もないくらいにドンドンと受付に入場者が押し寄せてきて、あわてて椅子を大量追加する事態となるほど、嬉しい悲鳴です。
ミツがミユキ嬢と場所をかえ軽くスコアチェック、しばらくすると戻ってきてマサに「打ち合わせ完了!!」と貫禄のにやり、頼もしいね。
さあてと・・・8人組みSTAは15分押しの中、午後7時35分から演奏開始です。
このステージは3人が初体験・・・・・ミツは例のダニー・セラフィン直筆サイン入りCTA・CAP、マサはトレードマークのテンガロンハット、ヤスはサングラス姿、ノブはここのとろずっとお気に入りのストラトキャスター、タツは白いジャケット着用、シンは本日とてもハッピーな日、ケンはSTAフラッグをティンバレスに貼り付け、ミユキ嬢はぐっとセクシーに。
***SET LIST***(注・今回ももちろん全曲CHICAGO!!!)
1、INTORODUCTION
2、QUESTIONS67&68
3、~FREE・FORM・PIANO・・・SHIN
4、~DOES・ANYBODY・REALLY・KNOW・WHAT・TIME・IT・IS?:::一体、現実を把握している者はいるだろうか?:::
5、~SOMEDAY(AUGUST 29,1968):::流血の日:::
6、SATURDAY・IN・THE・PARK
7、FREE:::自由になりたい
***MEMBER***
MASA・・・B VO CHO
MITSU・・・TB
SHIN・・・KB(BIRTHDAY BOY!)
NOBU・・・G
TATSU・・・TP
YASU・・・DR
KEN・・・PER VO CHO
MIYUKI・・・AS
スタッフの方々に手伝ってもらいながらのセッティング。
とにかくステージは広いし綺麗だし明るいし機材も充実しているし言うことなし。
一番準備に時間がかかって当然のヤスがめちゃくちゃ早く完了していたのにはマサもびっくり(ツインペダルもあるのに)。
素早い設置もテクニックのひとつ。
ドラムセットとギターアンプは雛壇の上に設けられているため、ヤスは見晴らし良くて気持ちよさそう。
ブラス隊のチューニング、ヤスのウォームアップ、ノブの音出、シンのスタンド組み立てと接続・・・。
時間が相当に押しているので簡単なサウンドチェックを終えたら素早くスーツ姿の専属司会の方に前もって伝達してあったメッセージを読み上げてもらいバンド紹介。
歓声が沸き起こった中、マサのゴーサインからノブのギターカッティング、ヤスのフィルインが追いかけてきていやが上にも期待感を増幅します。
マサが会場全体に手拍子を要求する中、マイクに向かって「ALL RIGHT,GOOD EVENING, LADIES&GENTLEMEN HEY!YEAH!! SO WOULD YOU PLEASE,GIVE A WARM,WELCOME OTARU EMPEROR HALL,THANK YOU!OK,BABY?ARE YOU READY? WE ARE S・T・A~~~~!!!!」
拍手に迎えられてマサのカウント3つ。
ここから本編スタート。
勢いよく「イントロダクション」のブラスリフが吹き鳴らされて一気に会場全体がSTAワールドに突入。
みゆき嬢もセンターよりのポジションでにこやかに頑張っています。
この曲は地元の小樽や札幌からやって来たバンド仲間達もずっとワクワク楽しみにしていた1曲。
それが初めて小樽の地で初お披露目。
どうだ!と言わんばかりに堂々の展開。
毎回そうですが、もうこの曲1発で会場のほとんどが圧倒されているのがこっちにまで伝わってきます。
STA全員がずっと愛してやまない入魂のオープニング、演奏している自分が言うのもなんですがゾクッと鳥肌が立つほどにカッコいい。
ヤスが独自のアレンジで1番から2番へ移る際のツインペダルが効果倍増。
マサは常にあちこちをうろついてメンバーらにコンタクトをとりまくりアイコンタクトで「どう?この調子でドンドンいくぜい!!」
リハーサルなしなので数箇所にラフな部分があったのは否めませんがそこは迫力と熟練のカワシ技(!?)でクリア。
いつも鬼門となる場所が気持ちよいくらいにかちっとはまったかと思えば、お得意のパートで微妙な状態になったりとまったくもってステージには毎度の事、気まぐれな悪魔が潜んでいるものです。
だからこそこちらもいっそうのこと気を常に引き締め続けて臨まなければなりません。
ちょっとでもスキを見せたものならすかさず足元をすくわれますからね。
まあ、観客にはほとんどわからないバンド内部におけるこだわり範疇のお話なのですが。
演奏している我々がびっくりしたのはこの複雑な進行やリズム、テンポもめまぐるしく変わりムードも多彩(これは3番の歌詞にも出てきます)な曲に観客が目の前で踊り狂っていたこと。
決してSTAはダンスバンドではないですし、踊りやすい楽曲ってあまりないのですがそれでもリズムに乗ってくるくると器用に楽しんでいます。
やっぱり小樽のお客様はノリがぶっとんでいていかしてますね。
(曲と一体になってスイングしていても、またすぐにリズムが変化するのでやりにくいとは思うのですが)
マサのいつもの元気いっぱいMCに導かれてのSTAご挨拶から導かれての「NEXT NUMBER,QUESTIONS67&68!!!」
この曲も内外問わず根強い人気曲。
しかし今のブラスセクションは体力があります。
ここのところのライブではMCは2回ほどしかなくしかも以前のような長尺トークも控えて要約バージョン仕上げ。
つまりはへヴィーな吹き込みが休む間もなく次々と飛び出してくる仕掛けです。
狙いとしては勢いを延々とラストまでキープするということなのですが理想と現実はそう上手く運びません。
肝心の体力が続かなければ夢物語。
それが徐々に数多くの試行錯誤の繰り返しでいい流れが確立しつつあります。
メドレーやソロ、SE、たとえMCを差し込んでも熱気が冷めずに更にヒートアップするようにもっていく裏技。
一度、ここで熱さましの意味もこめて華麗なるシンによるピアノソロ・タイム(ヤスは気配りのスナッピー外し)。
もうひとつのSTAカラーとして次に何が飛び出すのかよほどの通でもないと読めないという事。
この辺も意識的にセットリストを組んでいます。
じらしたり、期待を180度裏切ったりお約束を持ってきたと思ったら怒涛のサウンドに叩き込んだり。
「シカゴの軌跡」の再現で「一体、現実を把握している者はいるだろうか?」
予断ではありますが最近メンバー内で「その内にシカゴの軌跡を流れでアルバムまるまる演奏したいね」なんていう新しい構想まで沸きあがっています。(これも7割がたは出来上がっていますが)
1曲目共々、この曲にもトランペット&トロンボーンのソロが入っています。
「ビギニングス」にもそれはいえますね。
でもあまりその事実を発見している者がいないのはミツ&タツがいつもさらっとクールにきめているからだと思います。
青筋立てて「ウオ~~!!」ってなあ感じではないですからね。
最初にも言いましたがお客さんたち、どの曲でも踊りまくってくれます、自由気ままに独自の解釈で。
いやはやありがたいことですね、こっちまで刺激を受けちゃいます。
STAはどの会場でもどのタイバンと組んでも必ずと言っていいほどに浮いてしまいますが(ブラスロックバンドがいないし特殊なジャンルゆえ仕方のないことですが)、それにもっと拍車をかけるような曲「流血の日」のイントロがヤスのシンバルによるリズムによって始まります。
この日はSEは残念ながら使用できませんでしたが、その分中間部分のシュプレヒコールはケンが叫ぶ。
前回よりは進歩したようですがもっともっと熟成期間が必要な曲と痛感した次第です。
そういった事柄を差し引いてみてもミツ、タツ、シン、ヤス達のツボをわきまえたプレイにはいつもながらにしびれます。
誰一人として「俺が、俺が」と我を張ることもなくそれでいてしっかりとおいしいとこどりの燻し銀。
自分の役割をわきまえた上での阿吽の呼吸には感服します。
会場からもそういった事柄を理解している人達からは感嘆の声が自然に沸きあがっていますね。
「残すところあと2曲となりました。その前にこれだけは言わせて!今日はキーボードのシンの誕生日です。皆さん、おめでとうと祝ってあげてください!!」
シン、立ち上がって丁寧にお辞儀をしたくさんの拍手に答えます。
ミツも打ち合わせなしにいきなり即興で「ハッピー・バースディ・トゥ・ユー~~♪」とトロンボーンで旋律を吹き始めたものだからみゆき嬢も満面の笑み。
「それではそのシンによるピアノ演奏で、本日は日曜日ですが土曜日の曲をお送りしましょう!!」
すかさず「サタディ・イン・ザ・パーク」の超有名なイントロをシンが鍵盤から奏でると最前列中央客席からは「OOOHHH!!!!」と感激の雄叫び。
そして一斉にステージ前面のフロアはダンスホールに早代わり。
カメラ片手にフラッシュをたく者、SHALL WE DANCEばりに社交ダンスの見事なステップを踏むカップルも数組見受けられます。
これだからライブって病み付きになってやめられないんだよね。
ピョン、ピョン飛び跳ねながら皆を誘ってSTAに参加してくれる人もいます。
「さあ、泣いても笑ってももうこれが最後です。シカゴでフリー!!!」
ヤスのダイナマイトビートに導かれて本日一番の爆音ナンバーを喉が枯れるまで全力を振り絞っての熱演。
最後はぎりぎりまで引っ張りに引っ張ってマサは右手を振り回しつつもドラム台に片足を乗せて次の瞬間には回転してジャンプでフィニッシュ!
「ありがとうございました!STAでした、また会いましょう、バイバイ!!」
機材の片付けをしていると見ず知らずの男性から声をかけられました。
STAのライブを何度も観戦したことがあるそうで、その圧倒的なステージングには毎回衝撃を受けているとの事。
レパートリーにも精通していてステージ衣装の変遷までよくご存知。「こういったジャンルを演奏するバンドは貴重な宝です。今後も頑張ってください!」
影ながらずっとSTAを気に入ってくれて応援してくれている人達がいるということは何よりのカンフル剤ですね。
またよくスタジオで会う男性は(彼はサックスプレイヤーでSTA旧メンバーともバンド仲間だとか)「動画サイトでSTAはよく知っていましたが初めて生のステージを拝見したらもう言葉にならないくらいのショックを受けました」と握手を求められました。
大好きな「ある晴れた朝(ライトハウス)」を演奏するバンドが札幌にいるということも嬉しいと言ってくれましたね。(シアターブルックがカヴァーしていることまで知っているのだから只者ではないね)
また、ある顔見知りミュージシャンからは「何で長い夜をやらないの?まあクエスチョンズ67&68は聞けたから良かったけど・・・」と言われちゃった。
小樽の街並みは「雪あかりの路」イベントのために観光客で賑わっています。
そんな心温まる情景(外は零下の極寒だけどね)を横目に小樽の街を後にしました。
蟹、いくら丼、うに丼か寿司が食べたいけどラーメンでもいいや(笑)
SPECIAL THANKS TO・・・MD&KONOMI&SHIGE&NOZOMI&HITOMI&KEI&YAMA-CHAN&HIKO&KIRIKO&COCA-COLA&THE PARTY'S&DRINK TICKET&P・A STUFF&MR,S!!