2012,10,21(SUN)
LIBERATION25
STAは毎夏恒例の小樽連続イベント出演、そして夕張への地方遠征が続いたので久しぶりの地元札幌ライブです。
さらにはここにも書きましたがシカゴ日本公演が前日からはじまりました。
私?・・・もちろん行ってきましたよ、初日の東京公演(国際フォーラムAホール)
20日のシカゴを目前で堪能して翌朝8時台の飛行機で羽田を発って昼に札幌に舞い戻り楽器類を搭載後ライブ会場に滑り込みのハードスケジュール。
メンバー達も相当に心配したらしく私の顔を見た途端にホッと一安心。
お騒がせしました。
寝坊もせず台風にもぶつからなくて良かった。
さてさてここホットタイムはSTA初登場です。
あのDLC(ディープ・パープルのコピーバンド)のヘヴィードラマー・ケネス氏経営のライブハウスです。
マサは彼とは大昔に何度もロックイベント(ヘヴィーメタル系中心に)でご一緒した仲で当時「ホットタイム」というライブイベントも企画していました。
その流れで「ホットタイム」というロックパブをススキノに開店。
オープン記念の粗品マグカップは今でも愛用していることを伝えるとびっくりしていましたね。
「あれを今でも持っている人はいないよ」
このビル5階に位置する「ホットタイム」はエレヴェーター出口から続く洞穴をモチーフにしたくねくね通路を通過すると現れます。
午後3時半から開始したリハーサルもタイムテーブル&セッティング表をマサから受け取ったスタッフの的確な調整で順調に進行。
滅多にリハーサルをしないSTAもこの日は3曲ほどじっくりと音出し確認。
マサのいつもどおりの司会進行でSTA企画イベントの開始です。
まずはしょっぱなから驚いたのは緞帳も兼ねたスクリーンがステージと客席のあいだにおろされていること。
そこにはMTV全盛期の懐かしいプロモーションビデオクリップがジャンルを問わずに次々と映し出されていて客を飽きさせません。
こういった憎い配慮を施したライブハウスは初めてです。
私もこういうのは大好きですね。
「FISH&CHIPS」
ドラマーのヒデとはSTA初期からマサと顔見知りで他のバンドでは何度かタイバンしています。
ずっとラブコールを送り続けて遂にこの日、実現しました。
全曲ビートルズのカバーでもちろん編成も同じ。
トップバッターの重責もなんのその、ユニークなトークも大ウケでその場馴れした進行に会場は和気あいあいムードに。
このバンド最大の強みはなんといっても全員が歌えるということでしょう。
この勢いで今後も頑張ってください。
「BEER PLEASE」
もうSTA企画ではお馴染みの華やかなるレディースヴォーカルをフューチャーしたバンドです。
ニューコスチュームを身にまとったルチュ&アヤをフロントに従えてバックの男性陣も的確なサウンドを醸し出します(マサイ氏のハイハットワーク絶品)。
特にズッキーのギターテクニックは特筆もの。
全体をグっと引き締めています。
ツインヴォーカルも本番直前まで振り付けの最終チェックに真剣で細かな部分にまで余念がありません。
ルチュ嬢のお友達やリーダー、カート氏の夕張会のお仲間たちが沢山応援に駆けつけてくれてやんやの声援、ダンスフロアーと化していました。(その中にはビアプリーズ初代女性ヴォーカリストのお姿も)
「マイボニー」の時なんて凄まじいばかりの熱気です。
このバンドは結成初期から見ていますがその成長ぶりには目を見張るものがあります。
「わかば」
STA企画ライブ2度目の参加です。
以前はフルバンドでの出演でしたが今回はG,B,VO&Gのトリオ。
ドラム&シンセは打ち込みを使用。
選曲はBが大ファンだという柴咲コウ、他にも平野綾などの曲をセレクト。
ラストはギタリスト、ソゴウ氏のオリジナル。
小柄な女性ヴォーカルを中央に据えて(ギタリストはリッチー・ブラックモア風に決してトークはしません。シャイなのですよ)けっこうハードエッジのきいたサウンドを展開。
なんと言っても会場中のミュージシャンたちを驚愕させたのはソゴウ氏の超絶ギターテクニック。
皆、目が点状態。
スィープピッキングを多用し様式美好み丸出しにこれでもかというくらいに余裕の表情で弾き倒していました。
通常ならばこのように延々と続くギターソロの場合、青筋立てて仰け反って口半開きで空中を薄目でおあぎ見て大股開きの絶叫パターンなのですが彼の場合はほとんどといっていいくらいにフレットボードには目を向けずに、それなのにクリス・インペリテリまっ青高速リードを正確にかつクールに決めまくっていました。(それも当然でありまして彼はギター講師なのですよ)
ちなみに「わかば」が始まる前にスクリーンに映し出されていたアルカトラスの「アイランド・イン・ザ・サン」(ボーカルはグラハム・ボネット、ギターにイングヴェイ・マルムスティーン。彼らの初来日中野サンプラザ公演をマサは観ました)はソゴウ氏、大好きだそうです、やっぱりね!!
「COVER SOUL」
ヒヌマッカートニー率いるこのバンドも久々の登場ですね。
「ミッドナイトビート」ではキーボード担当でもあったマルチプレイヤー、ヒヌマッカートニーがゲストドラマーを招いての参戦です。
もちろん全曲ご機嫌なビートルズ集。
ビートルズっていつ聴いても新鮮で皆を一瞬でハッピーな気分にしてくれます。
途中、ギターシールドのトラブルに見舞われましたがそんなことものともせずにまっしぐら。
全員で合唱したり大笑いしたりのアットホームムード。
個人的には「サムシング」が琴線に響き渡ってグッときました。
ジョージ・ハリスンの曲におけるポール・マッカートニーのベースラインは名演多しとよく言われますがこれなんかその最たるもの。
ヒヌマッカートニーも思い入れタップリにメロディーを奏でてギター&ヴォーカルも感情移入たっぷり。
お馴染みのロックンロールナンバーではヒヌマッカートニーも会場に降りて観客と一体となって踊ってのベースプレイ。
そのままアンコールへとなだれ込みました。
いつものことながらサウンド、編成、人数で浮きまくりのSTAがトリです。
オリジナルシカゴと同じ7人編成で。
***MEMBER***
MASA・・・B VO
MITSU・・・TB
NOBU・・・G
KENJI・・・DR CHO
SHIN・・・KB
KOH-CHAN・・・TS
TATSU・・・TP
***SET LIST***
1、INTRODUCTION・・・CHICAGO
2、QUESTIONS67&68・・・CHICAGO
3、FREE FORM INTROーPIANO SOLOー
4、~DOES ANYBODY REALLY KNOW WHAT TIME IT IS?(一体、現実を把握している者はいるだろうか?)・・・CHICAGO
5、GIMME SOME LOVIN'・・・BLUES BROTHERS BAND
6、~CANON(聖典)・・・CHICAGO
7、~SATURDAY IN THE PARK・・・CHICAGO
8、25OR6TO4(長い夜)・・・CHICAGO
なんたって24時間前には夢見るシカゴを生体験してのSTAライブです。
昨夜はシカゴのメンバーからステージより何度も指さされたロゴフラッグが今夜は後方にSTAフラッグと並んで真ん中に掲げられています。
シカゴ来日記念としてSTAが結成当時からずっと温め続けていた楽曲を今回初披露しました。
メンバーの誰もが思い入れが強く、ミツ曰く「この曲を演奏するためにSTAに加入した」と言わしめ、マサは初めて聞いた時から一度も飽きることなくこの長い曲をすみずみまで研究し、ノブもライブ前日まで入念にチェック、タツもミツとパートごとに意見を戦わせてきて、コーチャンは当日の楽屋で譜面台を立ててミツと打ち合わせ。
つまりメンバー全員が「イントロダクション」をマサによって解禁された直後からずっと頭の中で鳴り続けていたというわけです。
ここまでくるのに紆余曲折ありましたがとりあえずはスタート!
この曲はヒット曲ではなくテリー・キャス作のデビューアルバム1曲目に収録されていたご挨拶ソング。
でももちろんさらっと聞き流せるような甘い曲ではなくしょっぱなからあらゆるテクニック、エッセンス、ブラスロック、シカゴの全てが叩き込まれています(以前に「素直のなれなくて」しか知らない知人にこの曲を聞かせたら腰を抜かして「あわわわ・・これがあのシカゴ?」と戦慄していました)。
デビュー時から初期にかけてのシカゴは必ずと言っていいくらいにステージオープニングにこの曲を演奏していました。
(2010年の来日公演でもオープニングで「クエスチョンズ67&68」との合体ヴァージョンで披露。
生初イントロダクション体験で感涙にむせんだものです。)
変拍子、転調、難解なコードワーク、ほとんどと言ってくらいに繰り返しのないコロコロ変わりまくる曲調にSTAは一切の妥協などしないでこの本番に臨みました(納得がいくまでお披露目は控えていました)
カーネギーホール(シカゴ4)の出だしを参考にノブのうねりまくるギターカッティングが始まります(2010年来日の時もキースが弾いていました)。
マサはカーネギーホールの第1部&2部のアナウンスをホットタイム用にアレンジしてのMC。
「さあ、はじまりだ!」1・2・3!!
皆、頑張った、本当に頑張った。
その成果がやっと実ったという感じです。
このタイミングで思い入れたっぷりの「イントロダクション」をプレイできて幸せです。
タツ&シンを迎え入れて今しかないという判断は正解だったでしょう。
シンの流麗なキーボードも効果抜群。
絶対に崩れてはいけない2箇所で事故連発だったけど感の鋭い器用なテクニシャン揃いゆえ難なくクリア(内心は肝を冷やしたが・・・)
トロンボーン&トランペット&ギターソロと熱いバトルを繰り広げて高難易度のエンディングの決めはバッチリ。(会場は圧倒されていました)
憧れのベルトーンも鳥肌ものでしたね(ミツは一人二役)。
終えた途端にメンバー同士が珍しく目を見合わせて「やったね!」とアイコンタクト。
もうここまできたらあとは肩の力を抜いてリラックス(と言っても決して楽な曲等ないのですが)。
思いっきりはじけまくりましょう。
MCはもちろん今回のシカゴ来日公演の話題でもちきり。
そして2曲目「シカゴのデビューアルバム1曲目に続いては記念すべきデビュー曲クエスチョンズ67&68!!」
思わず会場から「イエイ」の歓声が沸き起こります。!!
そうです、2010年の来日公演opening順ですね。
もちろん3番の歌詞は日本語バージョンでおおくりしました。
「STAは結成時から何故かキーボード奏者には恵まれませんでした。でも待っていた甲斐がありました。素晴らしい仲間を紹介しましょう、SHINです!!」
客席からの「おお!!」の声にシンも「おお!!」と返答(^▽^)
厳粛なるピアノソロに続いてはこれまたシカゴのライブでは欠かせない「一体、現実を把握している者はいるだろうか?」
ワルツのリズムに絡むシンの軽快なるピアノ、それに続くはタツの嘶きトランペットソロ、エンディングではミツのトロンボーンソロが響き渡る。
何度演奏しても心に染み渡る名曲だ。
「ミツさ~~ん」の声援にマサも「トロンボーン、ミツ!!」で拍手喝采。
ここでまたマサがシカゴ・ライブレポートをはじめるんだけどルチュ嬢からのリクエストでちょっと今回の東京珍道中をお披露目。
最後の締めはミツの「うん、怪しい」で納得の爆笑をとり次の曲へ。
シカゴ1984年来日公演後半でも披露された「ギミ・サム・ラヴィン」。
このアップテンポの曲は理屈抜きに乗れます(しかしシカゴはスティーヴィー・ウィンウッドの曲が好きだね)。
引き続いてはガラッとムードを変えて「キャノン」
ミツがじっくりと間合いを見計らってカウントをとり慎重に始めます。
ホーンセクション3人のみによる1分足らずのシカゴ・fanfareインスト(シカゴⅢの組曲エレジーからの第2楽章。ジェームス・パンコウ作)
ナイスタイミングでシンのピアノが有名なリフを弾き始めます。
「サタディ・イン・ザ・パーク♪~」
歌詞の内容通り、自然に皆がダンシング。
この辺は定番ソングですね。
ルチュ嬢から「メンバー紹介は?!」と促されてマサがひとりひとりを丁寧に紹介。
「さあ、早いものでもうラストだ!長い夜のはじまりだぜえ!!」
ここからは会場中がお約束レッドゾーン振り切れっぱなしの興奮状態。
シンバルを蹴飛ばし、ギターとベースの腰振り絡みあり、モニターを乗り越えて観客の人間タワーに歩み寄ってジャンプしてドッカーン!!
本日の出演バンドを紹介、ホットタイム、お客様の皆さんに感謝のお言葉。
いやはやまったくもって今回も大盛況でした。
ホットタイムはステージとカウンターが壁で仕切られていて注文がしやすい店です。
だからイベント終了後も各自が飲食に語らいにしばらくは和んでいました。
マサ、ケンジ、シンは1973年シカゴ札幌厚生年金会館初日のコンサートを体験していますがホットタイムのお客さんでまた一人その日の同会場にいた人を発見しました
この方のバンドは12月LIBERATIONに出演決定しました。
お楽しみに。
:::STAへ寄せられた貴重なご意見の一部です:::
ソロ・リードヴォーカリストはいらない
タツのトランペットでケミストリーが生まれた。ミツとのテクニックがほどよくブレンドされてかっこいい
シンさん、加入してくれてありがとう
マサさんのシカゴ体験の興奮がビシビシと伝わって、シカゴ愛も美しい
いいねえ、シカゴ
これからも更なるシカゴ普及活動に期待します。
SPECIAL THANKS TO・・・KENNETH&CHICA&HIDE&CHIE&LUCHU&NAOーCAT&MOTHER’S&HITOMI&MIKI&MASAI&YUUBARI-KAI&PAPER MOON&HINUMCCARTNEY&KAN-CHAN&MASU&2012CHICAGO LIVE IN JAPAN!!!!