2014.8.24(SUN)
STA結成以来、最大級の大事件発生!・・・ということを前回のリハーサル・レポートの最後に記しましたが、その件については後ほど。
さて、毎年恒例の屋外ライブイベント、先月の「浅草橋」に引き続き今月もやって来ました風光明媚、観光客で賑わう港町・小樽。
3回目を迎えました「北運河サウンド・エナジー」は初回から連続STAはお呼ばれしています。
ご他聞にもれず毎回メンバーが必ず数人入れ替わっていますが(笑)
小樽市街地から北寄りの運河横に位置します、とても綺麗に整地されている広大な噴水公園広場。
去年までは、駐車場のトラブルやらで警察に通報されるなんて物騒なこともありましたが、今年は前もってミーティングを行った成果もあり、タイムテーブルも含む揉め事、一切無しでした。
とにかく、強烈に忘れられない事は、去年の滝のような豪雨&雷地獄の中でのライブです。
STAは晴れバンドとしてずっと自信を持っていたのですが、そんな心のおごりがあったために神様が「お前ら、何おだってんだ!!」と喝を入れたのか信じられないくらいの水攻めにあったのでした。
「サンダー&ライトニング」「アプローチング・ストーム」「アナザー・レィニーディ・オタル・シティ」状態です。
今まで回避していた天候の悪い面が一気にSTAに押し寄せてきたという感じ。
雨対策を舐めてかかっていたため、メンバー達はひどいめにあいました。楽譜、衣装、全身、楽器、エフェクターはずぶ濡れ。よくもまあ、中止にならなかったものです(雨よけにビニール・テントの屋根は緊急設置しましたが、そこからはみ出したメンバーは雨を直撃。また横や正面からも吹き込んできたのでした)
そんなわけでして、それ以来、屋外ライブの時は、週間天気予報をくまなくチェックする癖がつきました。先月のマリン・フェス&浅草橋は快晴。主催最高責任者S氏いわく「毎年雨に祟られる日あり」とのことで、必要以上慎重にその日を待つのでした。お盆過ぎくらいからグッと日も短くなって夜も冷え込み微妙な空模様。
「今くらいから雨が降っていればライブ当日は晴れるんでないかい?!」なんて思い始めていました。天気予報も雨ではなく曇りとのこと。
ところが毎日コロコロ変わる予報。雨もいやらしくジワジワと長引いている。土曜日の朝も「ザーザー・・・」
「あちゃあ・・・やばいなあ・・・」
予報も「一部雨かも!??」みたいなニュアンスに。
もうこうなったら滝のような雨さえ降らなかったら曇りでも良しとしましょう!と開き直りの極致。もうしょうがないよね。それよりももっと深刻な事が本番数日前にSTAに起こったのですから・・・。
クニとミユキは小樽の住人なので土曜日初日のライブも見てきたそうです。とにかく暑かった・・・が第一声。
23&24日のイベント、STAは2日目の出演。
土曜日18、日曜日17の合計35バンド(初日のトップは洋楽カラオケ発表会)
浅草橋を含めて、これだけの大イベントですが、それでも募集をかけた途端に即日申し込み殺到で定員が埋まり締め切りだそうです。そのくらい歴史ある有名な一大イベントに成長したという証なのでしょうね(STAは一般発表前に決定済み)。
24日、マサは友人達のバンドが大挙出演するので午前中に会場入り。
天気は熱中症になるほどの暑さもなく、(小樽に向かう道中ごくわずかに霧雨が降っていましたが)良好。でも小樽の地形は海と山に挟まれた坂の多い街なのでけっこう天候不順なのです。
実際に風がときおり吹き込んできて観客席のドリンクやフードをひっくりかえしていました。
ステージ脇のライブ・スポンサー用看板も走り回って遊んでいるちびっ子達も多いので倒壊事故を考慮してスタッフらの手により撤去。
マサはS氏とミキサーのミワ君にご挨拶。ステージは毎年位置が移動しています。初回は公園入り口銅像横、去年は噴水前、そして今年はそれらの中間位置。後方が石造り倉庫(子供用遊具が多数入っています)。そこが楽屋控え室なので出演者達はダイレクトにステージに向かえるという仕組み。色々とテコ入れ改善、よりグレードアップを図っているのですね、さすが。
よりミュージシャン達に快適に演奏できるような心使い。
噴水の周りではリサイクル市、フード・ドリンク屋台出店、休憩棟では各種市民団体活動の展示、発表を開催。
マサは時間に余裕があるので、ぐるっと散歩と洒落込んでみました。歴史的建造物を眺めながらくつろげる憩いのスポット。
公園を挟んで運河の反対に鎮座する大きな石造りのビル(旧日本郵便小樽支店)入り口は映画「ラブレター」の1シーンで中山美穂が座っていた階段で今も静かにそのままの姿を残しています。
芝生の中ほどに去年はまったく気が付かなかったのですが(去年はそこに露店がズラッと並んでいたので死角でした)あの有名な童謡「赤い靴」の像を発見しました。全体が黒の石像ですが女の子の靴だけは鮮やかな赤色。
野口雨情・作詞「赤い靴、はいてた、女の子~~~」ですね。
石像正面のボタンを押すと、この歌が流れてきます。
貼り付け銅版に書かれた説明によると、日本中に「赤い靴」の像はありますが親子3人のものは珍しいそうです(たいていは赤い靴の「女の子だけということでしょうか)。
モデルのきみちゃんはお母さんとともに2歳の時に静岡から函館に渡ってきたそうです。そこで知り合った男性とお母さんは結婚。留寿都村に入植する際に外国人宣教師夫妻にきみちゃんを預けます。
宣教師夫妻が米国に横浜港から帰国する際、きみちゃんは重い結核にかかってしまい東京の孤児院に託され、わずか9歳でこの世を去ったのでした。
札幌に就職した父親が懇意にしていた野口雨情にきみの話をしたことから「赤い靴」の歌詞が生まれたわけです。
結局、夫妻はきみの死を知らないまま娘の幸せを信じ、小樽の地に眠っているそうです。
ライブは前日と同時刻の午前11時開演。今年からバンド人数によって演奏持ち時間が違います。
(STAくらいの大所帯は30分演奏・セット別)
景気のいいビートルズ・サウンドを轟かせた「ムーン・ドックス(ビートルズの旧名ですね)」でスタート。
お次は、茶髪レディがハイトーンで歌いまくる浜田麻里のカバー・バンド「マリア」
そしてSTAでのニック・レーン役でもおなじみヤマちゃん率いる旭川のスカバンド「ダメンズ11」登場。
もちろん東京スカパラダイス・オーケストラのコピーバンド。
前々からバンドの存在は知っていましたが観るのは初です。なまちゃんも応援に来ていました。
STA以上に大所帯でサックス、トランペットもビークルズで顔なじみ。タオルをグルグルと回しながらの大熱演。
ブラス隊はステージから降りて横1列にてセット。ノリノリで観客を煽ります。
屋台のお兄さんも「このバンド、カッコイイ!」と絶叫。
ヤマちゃんのトロンボーン・ソロも冴え渡っていましたよ。
3番目のバンドでもうすでに観客が最前列でごった返しています。
あのリズムのうねり一発で会場全体が一気にヒートアップしちゃいました。
キーボード担当のミュージシャンは東京在住で、このステージのために駆けつけてきてライブ終了後、午後6時の飛行機で再び東京に戻るというハード・スケジュール。
毎回司会担当してくれている女性の方がそのことを説明していてマサは「あれ・・・?どこかで聞いたことのあるシチュエーション・・・?」
そうなのです!昔STA企画ライブを岩見沢で開催した際、出演した「かなえと家来達」のキーボードが彼でした!!あの時もSTAでぶっつけ本番なのに見事「サタディ・イン・ザ・パーク」を弾いてその直後に東京に戻ったのでした。ライブ終了後、マサが久しぶりの再会を祝してガッチリと握手。
J-ROCK「千縁小礼」、サザン・オール・スターズのカバー・バンド「タイニィ・バブルス(SASの猫ジャケ・サード・アルバム・タイトルですね)」の順で進行。
「樽te音(タルテット)」がアート・スペース以来のご対面です。
小樽の樽、音にカルテットを引っ掛けたまことにひねりのきいたバンド名。
リズム隊はマサも一目置く小樽屈指の豪腕ハードファンクバンド「ゴリラ・ハンマー」のヨッシー&マーちゃん(変拍子炸裂しまくりのゴリラ・ハンマーのオリジナル1曲もしっかりと披露)。
マッキー女性vo,そして本来ならばもう一人の女性ルーシーがサックスで加わるはずだったのですが掛け持ちバンドHOT・WAXとライブがぶつかってしまったために欠席。長身で髪形も含めて見栄え抜群のギタリスト、コバちゃん(EXクラッシュ・ビート)はいつものストラトキャスターからレスポールに持ち替えての演奏となりました。(ST故障のため)でもシングルPUが絶対的に好みとのことで何とLPもシングルが2つマウントされているというこだわりよう。
もちろんST、LPともにブラック・ペイント。
キング・クリムゾンを彷彿とさせるロバート・フリップ風ギターもギンギンに唸っていました。
フォデラの5弦ベース(めちゃくちゃに高価な一品!)でバッキンバッキンにチョッパーを遠慮無しに決めまくるヨッシー、千手観音のようなスティック捌きで叩きまくるマーちゃんのドラミング。いつ観てもお口あんぐり状態です。結局、正体はSAX抜きの「ゴリte音」でした!!
懐かしのGSバンド「ワイプアウト(ベンチャーズでも有名な曲名ですね)」、そして、この日唯一のパンク・バンド「ノー・ヒューズ・ブレーカーズ」は
ラモーンズを絡めた文句なしの極上ストレート・ロック。
ギタリストはパーティーズでもおなじみですね。大股開きでプレイするベーシストはシド・ヴィシャスそっくり。真夏だろうが革ジャンを着こんでツンツンヘア。後半では必ず上半身裸になって引き締まった体を誇示。
ここいらでSTA&BNPのメンバー達、友人達が続々と到着。会場のちょうど真ん中あたりのテーブルに座って飲食しつつライブ観戦。ミツはポール・マッカートニーのタオルをしっかり持参。早々と「あんかけ焼きそば」は完売。
テクニシャン集団「AXIA」はカシオペアのコピー・バンド(KBを女性が担当しているところまでカシオペアしています)。STAのミキ&シンがジョイントした伊達市のこれまたカシオペア・コピー・バンド「ダウン・アップ・ビート」とは一味違うフュージョン・サウンドを聞かせてくれました。
とにかく超絶技巧、メンバー間ソロの引継ぎも鮮やか。
格の違いを見せ付けられました。途中ギターのトラブルが数回勃発。アンプかエフェクターが原因でしょうか。そんなネガティブな現象も吹き飛ばしてしまうくらい魅力満開のステージ。
待ってました!とばかりに現れたのはSTAからミキ&シンそしてもう一人のレディースVOジュンちゃん、ギターにテッチャン、ベースにアオキちゃん、もう一人の鍵盤奏者として初登場キムキムらによる極上のお洒落なポップス・バンド「B・N・P(ブランニューポップス)」です。ミキ&ジュンは普段着からセクシー・コスチュームにドレスアップ。去年初出演のステージは小樽ローカル・テレビ番組に流れていました。
マサお気に入りの「サニー」から開始。このテイクはボビー・ヘブのオリジナルではなくジャミロクワイのアレンジを参考にしたとのこと。選曲だけでもそうとうの通なのにねえ。新たに導入したドナ・サマーの「ホット・スタッフ」も無難にこなして余裕の表情。(本人達の内心はそうでもないのかも!)
ドドッとフロントになだれ込んできた観客達が踊りまくる中で中盤はエロい歌唱担当の(!?)色男テッチャンが中央に陣取ってシンプリー・レッドから1曲、次いでTOTOの「ジョージー・ポーギー」
しっとりとアダルト・ムードを醸し出すテッチャンのダンディでセクシーな喉に女性客達はうっとり。憎い奴ですね。女性達のハートを一人で独占鷲掴み。タメの聞いたリズムも魅力的。こういう曲はじっくりと腰をすえて聞き入りたいものです。シンやテッチャンのコードワークも要注目。
サイド後方に控えめに黙々とビートを爪弾きだすアオキ君も曲によってDチューニングの時はベースを持ち替えていました。和気あいあいムード溢れる中でのメンバー紹介も微笑ましい。仲の良さがこちらにまで伝わってきます。またミキ&ジュンの掛け合いMCも場数をこなして鍛えただけあって随分とスムーズに。テッチャンらをいじる余裕までも。BNP初期から観てきていますが腕を上げてきましたね。こちらもうかうかしていられません。
再びテッチャンが主役に徹してのサンタナ「ブラック・マジック・ウーマン」(オリジナルは初期フリートウッド・マック・・・というよりもゲイリー・ムーアの師匠ピーター・グリーン節全開ソング)
ハモンドによるサイケ調イントロから女性2人のパーカッション、ついでねちっこくも伸びやかなタメの効いたテッチャン渾身のギター。そのまま抑え気味にボーカル開始。
渋みを増してきたバッキングも負けてはいません。徐々に熱を帯びてきた中盤以降はテッチャンの独壇場。
チョーキング、サスティーンでジワジワとじらしまくって官能的に攻めてきます。
最後の曲はお祭りムードに最適、アバの代表曲「ダンシング・クィーン」。これ以上のナイス選曲はないでしょうね。
マサもこの曲をBNPが最近取り上げているということは聞いていたのですが、初めて拝見させていただき、その思っていた以上の完成度にはビックリ。ちゃんとアグネッタ&フリーダしていたよ。もちろん会場中が大合唱で踊り狂っていました。今改めて聞いてもハイハットワーク、ギターのカッティング、ピアノのコード、ハーモニー、オーケストレーション、リズムと全然古さを感じさせない永遠の名曲ですね(ビョルン&ベニーも時代の流れを敏感に察知して製作した曲だそう)。またスティーリー・ダンの「リキの電話番号」も聞かせてね。
ちなみにマルチ・プレイヤーのテッチャンはこの日、4バンドに出演。もちろん最多出演賞獲得(そんな賞はないけどね・・・笑)。ほんとうにライブ大好き人間です。参りました。
だから一人で持ち込んできた楽器その他の機材の量も半端ではありません。それをまったく苦痛とも思わず全てを楽しんでいる、素晴らしい事です。
音楽の職人集団「AGE-OLD-STARS」も女性シンガー2人をフロントに珠玉の洋楽ロックを聞かせてくれました。
突然一発目がアメリカのプログレ・バンド「カンサス(オズの魔法使いでも有名なミズーリ州の田舎カンザスからの命名ですがザではなくサと日本では発音)」の大ヒット曲「キャリー・オン・ウェイワード・サン」ですからね。全てにおいて複雑な構成のこの曲は最高ランク11位を記録。ロック界でもファンが多くイングヴェイ・マルムスティーンもカヴァー。
マサは両方の来日ライブでこの曲を体験しました。
2曲目はこれまたびっくりカーリー・サイモンの「うつろな愛」
プレイ・ボーイを茶化した内容のオリジナルではモデルがミック・ジャガーだと言われていましたが、彼自身がコーラスに加わっていたことも話題になりましたね。
3曲目もマニア泣かせです。ジャニス・ジョプリン「ムーヴ・オーヴァー(ジャニスの祈り)」。オリジナルに負けないくらいにシンデレラやスレイドのカバーも絶品です。
とどめはジャーニーの「お気に召すまま」
大ブレイクした「エスケイプ」以降のセレクトではないところに思わずニヤリ。ヒット曲ですが一般日本人にとってはこの曲、朝のワイドショー・テーマでお馴染みでしょうね。
「猫耳オール・スターズ」も物凄い人数です。顔ぶれは見た事のある面々ばかり。
バンド名にちなんで皆が猫耳グッズを装着。可愛らしいニャン子もいれば、どう贔屓目にみても違和感ありの輩も・・・・。
ラズベリーのヒコ&キリちゃん、MR,EKBの男性VO,2度目のテッチャン、キムキム、翔ちゃん、アオキクンなどなど。
追っかけファンはアイドル・キリちゃんのネーム入りウチワ持参で大声援。もう何があっても馬鹿受けしちゃうんだから羨ましいかぎり。
J-POPを中心に誰にでもなじみのある耳に優しいメロディーを次々に聞かせてくれました。
ラスト・ナンバーは「星のかけらを探しに行こうAGAIN」
同事務所所属アーティストらによって結成されたユニット「福耳」の名曲。バービー・ボーイズの杏子、山崎まさよし、元ちとせ、スキマスィッチ、スガシカオなどそうそうたる面子。ステージの締めくくりに相応しいですね。
テッチャンほどではないにしても、他にも掛け持ち出演しているミュージシャンがかなりいます。彼らもかなりのいかしたライブ中毒者だね!!
「中年スランプ」はバンド名を聞いただけでもすぐにピンときたでしょう。
そうです、伝説の超個性的ロックバンド「爆風スランプ」のカバーバンド。
ゴリラハンマーのリズム隊再びということでヨッシーとマーちゃんがファンキー末吉と江川ほーじん役。三度目のテッチャン(休む暇無し)がパッパラー河合役、鍵盤担当のキムキム、MR・EKBのVOはサンプラザ中野君同様にスキンヘッドのカツラに黒サングラス姿。彼はMR・EKBでは伸びやかで張りのある爽やかな歌声を聞かせてくれるのですが、ここではサンプラザ並みに迫力あるワイルド・ヴォイス。器用だなあ。
ヨッシーやテッチャンらは若い頃に爆風をコピーしたことあるそうなんだけど、今回のバンドでの全員練習はスケジュールの都合がなかなかつかず、たったの2時間だったとか。それはあまりにも無謀・・・と思いきや昔とった杵柄、とばかりに開巻からぶっ飛びの馬鹿テク、変態的バトルで火花を飛び散らせていました。凄い奴等だよ、君達は。それに皆がとてもいい顔して演奏しているんだよね。
学生時代にタイムスリップしたような錯覚に陥ったがごとく体当たりで青春を謳歌しまくり。
最後は紅白でも演奏していた「ランナー」で決まりです。
ボーカルはいつの間にかスキンヘッドからノーマル・ヘアーに戻っていました。
「沢田研二コピー・クラブ・バンド」はもう説明無用。
ジュリーのトリビュートバンド。
テッチャン4度目(!)、ヒコ、キャロルやビートルズなどのコピーバンドでもお馴染みKAZZらによる編成。
「ダーリン」などのソロ曲に混じってザ・タイガースの「シーサイド・バウンド・ゴー・バウンド(上手くタイトル言えてなかった・・イントロのギター・フレーズも直前までステージで指でなぞっていました!!)」もサービス追加。
ゴージャスなヒット曲連発で幅広いファンを獲得しています。
ヒコ、テッチャン、キムキムらはこれだけにとどまらずに「甲斐バンド」のコピー・バンドでもライブ活動中(おいおい・・・・)。
近い将来、こちらもタイバンするでしょうね。
ベテラン・バンド「ノビーズ」もよく小樽での舞台を共にしています。毎回、イベントの山場に演奏していますがこの日もトリ前。
熟練者達らしく、イーグルスの「ホテル・カリフォルニア」で幕開け。
完璧なギター・ソロを紡いでいきました。
あまりにも渋すぎる選曲。
そしてトリのロックバンドは「向山テツバンド」で締めくくり。
どのバンドも時間厳守できっちりとタイムテーブル内で進行。
これはこれである面、我々は焦りました。
STAは13番目の18:00ジャストに出演予定でしたが、30分ほど前倒し。多忙により、ギリギリに現れたメンバーもいましたが無事に全員勢揃い・・・・ではないのですよ、実は。
18日にライブのための最終スタジオ練習を終えたSTAでしたが、ノブが21日に緊急入院手術という大事件勃発。
もうその時点でサポート・ギタリスト依頼も、曲目変更も現実的に無理。
このような逆境に陥った時、今のSTAは強靭です。すぐにメーリングリストで密に話し合い、できうるかぎりのアレンジ、ギター・ソロやリフの割り振りを即座に決定。メンバー間で積極的に申し出て「ここは俺がこうして、お前はこうくる」という具合に徹底的にメールだけで煮詰めていきました。一番悔しい想いをしているノブの分まで一致団結して頑張ろう!それぞれに努力して盛り上げよう!をスローガンに立ち上がりました。ライブ前には3人ほどがお見舞いにも行きました。
ソロなどを受け持たない者もギターレス・サウンドを肉体にイメージトレーニングして叩き込むように通達。必ず違和感が発生するものです。
ということでSTA史上初のギター無しライブです。今までもライブ直前に一部のメンバー出演断念&パート・チェンジなどが起こったことがありました。100回近くもライブやっているといろいろあるものです。
本番当日もステージ直前まで最終チェックに余念がありません。だって言葉とメールだけのやりとりで実際に音あわせはしていないのですからね。慎重すぎるくらいがちょうど良い。
この間のSTAブログを読んだ友人達からも心配の声が。
何人もの知人ギタリストから「俺でよければ・・・」と名乗りをあげてもらいましたが(小樽、札幌、伊達から)、「長い夜」以外は複雑ですからねえ・・・。
ヒコに至っては控え室でエレキギターで生音「長い夜」のイントロまで披露してアピール。
弦楽器奏者がマサのみ、管楽器は単音。でも今のSTAにはシンという心強い臨機応変キーボード奏者がいるので和音の補強は安心です。更にはアドリブ・プレイはお手の物でもあるジャズ・ミュージシャン、ミツ本領発揮の場にも。
ネガティブに考え込んでも仕方が無いので、この際、この機会を開き直って思う存分エンジョイしちゃおう!!という結論に達しました。もちろん各自個人練習を怠り無く積んできたのは言うまでもありません。
もうひとつ、トラブルが。マサは今回もシュアーのヘッドセットワイヤレスマイク使用ですが、トランスミッターの専用ケースがないのでヤマハ旧製品に改良を加えて収納していました。スタジオでも先月の浅草橋ライブでもバッチリ問題無しだったのですが、この日、左腰ベルトに固定していたホックボタンがどうも甘くなってきたようで、2度ほど落下。
本番中でなくて良かったですよ。すぐに黒ガムテープをグルグル巻きつけて固定して事無きを得ました。やっぱりライブ会場には魔物がうろついています。
小樽屋外ライブでは必ず司会者がバンド紹介をしてくれます。
気温が程よい按配に落ち着き、若干日が傾き始めた頃にMCスタート!
「毎年恒例小樽屋外ライブイベント出演のために今年もはるばる札幌からやってきました唯一無二のブラスロックバンドです。メンバー一同この日の来るのをワクワクした気持ちで待っていました。さあ!はじまります。THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY!!!」
***SET LIST***
1、INTRODUCTION・・・CHICAGO
2、~SATURDAY IN THE PARK・・・CHICAGO
3、~SUPERSTITION(迷信)・・・STEVIE WONDER
4、~FUNKY STUFF・・・KOOL&THE GANG
5、THAT’S THE WAY・・・KC&THE SUNSHINE BAND
6、GET IT ON(黒い炎)・・・CHASE
7、25OR6TO4(長い夜)・・・CHICAGO
***MEMBER***
MASA・・・B VO CHO WHISTLE
KEN・・・DR VO CHO COWBELL
MITSU・・・TB PER
TATSU・・・TP
SHIN・・・KB VO CHO
KUNI・・・TP PER
MIKI・・・PER VO CHO SLIDE・WHISTLE
MIYUKI・・・AS BS PER
自主企画コンサートではなく、小樽運営イベントなのでルーズな時間配分では迷惑がかかります。浅草橋ではセッティングにもたついてしまい時間がかかったのでせっかくスタンバイしていただいたアナウンスも丸々割愛する羽目に。でも今回は前もってしっかりと打ち合わせしておいたとおり、ナイスなタイミングで呼び出してもらいました。
いつもならばMC中にノブの歯切れ良いギター・カッティングが絡むのですが、マサのアイディアでここはケンのハイハット刻みでスタート。
「YEAH!THANK YOU,WE ARE BRASS ROCK BAND・・・S・T・A~!!(ここでMIXERミワ君入魂のリバーブ・エフェクト) 1・2・3・・・・・・」
「イントロダクション」
のっけからの難曲です(4曲目までメドレー。ブラス隊にとっては体力的にきつい流れですがとてもスリリングな構成)。なんといってもギターがまったく聞こえないライブSTAに全員が表情には出しませんが、やっぱり???感否めず。
ノブの存在感の偉大さをいまさらながらに痛感した次第。
その抜けた穴を皆で一致団結できるかぎり、補強していこうとしている空気がステージ上でビシビシと武者震いするほどの緊張感となって伝わってきます。
そんな状況もTB,TPソロの後に引き継がれるギター・ソロ部分に差し掛かった時にドッカーンとスパークしました。「あらよっ!」てな具合にミツが十八番のトロンボーン・ソロで吹き繋いでいるではありませんか。
ドンドンとめまぐるしく進行するジャズテイスト満開のコードワークを縫うように加熱プレイ。
あちこち彼にしては珍しいアヴァンギャルドな旋律も飛び出してきます(普段は決して見せない側面)。
この3回目を迎えるサウンド・エナジー。1回目は照明に寄ってきた蛾の集団が舞い狂う中でのライブ(口に入りそうになった・・・)、2回目は大雨びしょ濡れライブ、で今回ですが今まででも最高の状態で演奏できます。
マサも縦横無尽に動き回れるし。
サスティーン・ペダルのトラブルをなんとか回避して「サタディ・イン・ザ・パーク」でラブ&ピース。
ミユキは両腕を天高く上げて会場に手拍子アピール。
軽快なピアノが響き渡るブラス・ポップの次はマサのコールでソウルナンバー「スーパースティション(迷信)!!」
ケンによる一種独特跳ね気味のドラム・フィルからシンのクラヴィネット・リフ。切り込むように鋭いホーンセクション。
キーで前半トラぶっちゃいましたが、このあたりから続々とフロント・スペースに踊りに来る観客が目立ってきました。
ミキ&マサによる男女混合ツイン・ボーカルにも磨きがかかってきたし。
「NEXT NUMBER!KOOL&THE GANG!FUNKY STUFF!!」というマサのMCでドッと湧き上がる会場後方。
変則的なケンのカウントに続いてマサのけたたましきホィッスルが轟いてファンキー・ビート開始。
ケン、ミキ、シンの3人がおもいおもいのボーカルを自由に絡めて地鳴りのようなリズムで進行。
この曲をライブで演奏したのっていつの事か、思い出せないほどにご無沙汰。オリジナルでマサ以外全く気づかなかったスライド・ホィッスルの響いている箇所。
その楽器をマサが持ってきても過去には誰も導入してくれなかったのですが、ミキが遂に初めて気軽に吹いてくれたのです。それもちゃんとオリジナル音源と同一の箇所に正確に。ミユキのバリトン・サックスの不気味な重低音ブローがオリジナルどおりに渋く唸りをあげています。
ソウル、ファンキーと続いたところで初めてMCが入ります。
ギター不在の理由を説明するとビックリされていましたが、「最後まで一生懸命に演奏しますので楽しんでいってください。ヨロシク!!」の一声で暖かい声援をいただきました。
「いつもはゴリゴリのブラスロック1直線で突っ走っている我々ですが、特別に今回は小樽仕様でお送りしています。皆、楽しんでる!!??」「イエーッ!!」
「そうかそうか、嬉しいねえ。じゃあ調子にのってもう1曲、ノリノリのディスコ・ナンバーをかましてみたいと思います。マイアミの大御所。KC&ザ・サンシャインバンドと言えば??」「ザッツ・ザ・ウェイ!!」「Ok!THAT'S THE WAY!!1・2・3・4!!!」
理屈抜きに受けるにはこの曲が1番です。
踊らにゃあ、損、損・・・ということですね。演者は一見何も考えていないようでけっこうストィックにこだわりはあるのですよ。
「はい、ありがとう。ここで残念ながらディスコ・タイムは終了してSTA本来の路線、ブラスロックに戻らせていただきます」
「えええ・・・・」けっこうガッカリしている観客もいましたが(踊れないから)次の曲で再度元気回復。
「STAはシカゴ中心で長年活動していますが、ブラスロック御三家でBS&Tともう1ついかしたバンドがいます。よく仲間内からどうしてその曲をやらない?としつこいくらいに言われます。でもそのバンド、TPが4本もあるんだよ・・・しかも今日、うちにはギターがいない・・・でもSTA流にやっちゃいます!!黒い炎って知ってる??BNPの歌姫ミキが歌います!チェイス、GET IT ON!!!」ケンによる2連4カウント。
こいつも数年前の夕張でF-KINGが歌って以来の演奏ですが、まさかこの曲が飛び出してくるとは誰も思わなかったらしくグシャグシャに駆け込んできましたね。これも踊れる曲だしね。
タツ&クニによる鉄壁のツインTPがいななきまくり、ミユキ、ミツも好サポートで追随。
ライブ最大の見せ場、聞かせどころと言い切っても誰一人異議を唱える者はいないでしょう。ノブが最もライブ演奏を望んでいた楽曲でもあります。
リストアップした段階からミキが1番頭を抱え込んでいたのがこの曲です。テリー・リチャーズのオリジナルやチェイス2代目VO、GGシン、日本人でも和田アキコ・ゴッド姉ちゃんなどなどカバーしている人を相当に参考にしたそうですが、ほとんどがドスのきいた野性味溢れる極太ヴォイス。
中途半端にコピーするよりも、もうこの際ミキが最も得意とする唱法と原曲の魅力を最大限にミックス・ブレンドしよう!ということになりました。メインの歌メロは松田聖子風にコケティッシュ、サビの後半では山本リンダ風に若干の力強さを。
これは大博打で一歩間違うととんでもないギャグ・ワールドかドッチラケになることも。
蓋を開けてみたらミキは本番に強いのか、吹っ切れたのか、はたまた憑き物が落ちたのか(!?)見事に消化してフロントセンターに躍り出て両手を思い切り伸ばして突き出して堂々と歌いきっちゃいました。一番危惧していた、まくし立てるような早口ストング・ヴォイスの箇所も天晴れ、見事にこなしていましたね。
最前列の男性達もミキに熱いエールを送ります。友人達も「あんなミキのヴォーカルははじめてみたよ。ビックリ!」
終盤ケンによるドラムソロも延々と牽引してドンピシャの位置でブレイク。あのあまりにも有名でかっちょいいエンディングを寸分の狂いも無いくらいのピッタリなタイミングで打ち鳴らしてフィニッシュ。決まったア!!
「さあ、泣いても笑っても、もうこれが最後の曲です。お約束ですが・・・まだまだ薄明るい中での極上のミッドナイトソング!!25OR6TO4!!(ここでもミワ君によるリバーブ効果)」
いつもならばマサのタイトル・コールに連動するがごとくノブの「ガガガ!!・・」リフが覆いかぶさってくるのですが、今回はマサ自身がグリッサンドを織り込んでのベースによるイントロ。こういうのもなかなか乙なものでしょう。
「シカゴ・ライブ・アット・カーネギー・ホール」CDライノ盤にボーナス未発表音源として収録されている「長い夜」はやはりテリーのギターではなく、ピーターのベースがイントロなのです、偶然ですが。
そして、それを追うようにシンもハモンド・サウンドでリフ・プレイ。こういうのも面白いね。ミユキはBSからASに素早くサックス・チェンジ。
クニらがタンバリンに持ち替えソロコーナーに突入。
シンがテリー・キャスのギター・ソロ最初のパートをハモンドで再現。あのトリッキーな旋律を。アイコンタクトを送って今度はミツがど真ん中最前線でトロンボーン・ソロ。実にすがすがしいお姿。まるで後光が差しているかのよう。
ひとしきり吹き込んだ後は、横に並んだブラス隊に指で合図を送って(ケンの雄叫び付き)あのホーンセクションに戻り。ハードジャズテイスト長い夜の一丁あがり。
よくもまあ、綺麗にまとまったものです。メンバー達各自で入魂の練り込みをした結果が功を奏したのでしょうね。
マサもステージの端々を歩き回って、回転ジャンプ、ひざまずきモニターに片足かけて仰け反って右手グルグル、メンバー達に駆け寄って応戦。
エンディングでもミツはアドリブ・ソロ。マサもベース・ネックを横の鉄柱に腰にぶら下げたまま擦り付けて(結構卑猥)、次はモニターにも同様のアクション。いつものベース・マシンガンを会場に見舞って終了。
(先月のベース振り回しは危険で不評をかったので回避)「サンキュウ!また会いましょう!!STAでしたbye-bye!!WOOH(リヴァーブ効果)」
速やかに、ステージ後方に駆け下りてベンチにてリラックスしていると10代と思われる少年がジッと至近距離でこっちをみつめているではありませんか。話しかけてみると、ベースをやっている近所の15歳の男の子だそうでSTAの時ステージ前でずっと食い入るように見つめていた子でした。
アルフィーやチューブをバンドで演奏しているとのことで、いろいろとアドヴァイスを求められました。
またSTAが小樽で夏&冬ライブをやる時は事前に出演スケジュールをあわせて必ず家族全員で観に来てくれる方達もいます(シカゴなどが大好きとのこと)。
報告・・・・ノブは26日無事元気に退院しましたよ。
special thanks to・・・cetera&keiko&jun&tetsu&akira&nama-chan&yama-chan&yossy&coca-cola&edamame&ankake・yakisova&mr,aoki&mr,saitoh&mr,miwa&stuff&hiko&mr,kusida&nobu&hitomi&kimu-kimu&party's&mr,iwane&mattchan&koba-chan&showta!!