さあ、いよいよもってトリ前の時間帯となりました。
もうコイツらしかいない、というくらいここにふさわしいバンドの登場です。
札幌が誇るロックンロールの兄貴分、テツ率いる「ズリーとストリッパーズ」が遂に満を持して神秘のヴェールを脱ぐ日がやってきた。
9,19:50~20:20
ご存じあのお祭り野郎が、またまたぶちかましてくれたよ!
いつもならば革ジャンにリーゼント姿でブイブイいわせて、3コードを武器に忍ばせ、強引なまでのイケイケ状態で暴れまくるところ。
彼が在籍しているバンドの数を上げていっただけで、眩暈をおこすほどのワーカホリック状態。
まあ、それだけ人気者の引っ張りだこで、人望が厚いということの証。
そんなマルチプレイヤーのテツが、またまた新しいプロジェクトを画策中だと噂に聞いたのがちょうど1年ほど前。
期待感に胸が高鳴るさ。
早速、今年の1月にスギちゃん企画のライブイベント「ウィズ・ユー」にてSTAとの対バンが決定したものの、このコロナ禍により幻となってしまった・・・。
あの時は心底ガッカリだった。
それならばとマサが「リブレーション」を今夏に立ち上げて再度対バンが決定したものの、またもやコロナで延期の憂き目にあっちゃった。
で、3度目の正直とばかりに、めでたく今回それが実現した次第。
いやはやなんとも、ここまでの道のりは長かったね。
でも待ち焦がれただけのことはあったよ。
彼らもやるからには、中途半端なことをするはずがない。
はい!バンド名を見ただけで思わずニンマリ。
日本音楽界が誇るスーパースター沢田研二ことジュリーのトリビュート。
何という無謀なチャレンジ!?と思うなかれ。
蓋をあけてみたらテツの歌声がジュリーにクリソツなんだもん。
もうこれだけでも大発見。
意外だよね。
それならばと怒涛のステージに引き込まれ、身を任せてしまいました。
これは大事件だ。
というか、ずっと鬱積していた憂さなんか、いっぺんに消し飛んでしまったよ。
やっぱり格の差を見せつけられた。
最初から最後まで「ザッツ・エンターティント」一色に塗りつぶされていた。
おみそれしました。
私が悪うござんした・・・・・(((´∀`*))なあんて。
生粋のパフォーマーだね、テツは。
何といっても、演じている当人達がめちゃくちゃにはじけまくって楽しんでいる姿を見ていると、おのずと無意識のうちに頬がほころんできちゃう。
これこそ皆が忘れかけていたライブの神髄。
初心忘れるべからず、さ。
ノリノリに笑って歌って踊って手拍子の連続。
一瞬たりともだれることなく、夢のようなショータイムはあっという間に過ぎ去ってしまいました。
それはMCも含めてね。
大所帯なんだけど、全員のチームワークも和気あいあいにまとまりが良かった。
全員がそれぞれに超ド派手なギンギラ・サテン地などの衣装を着こんで登場。
もうこれだけでも賑やかさが垣間見えてくる。
あれ!?よくよく見てみたら、知ってる顔ばかりじゃんかあ。
あの煌びやかなる魅力は、到底私のへたくそな文章では半分も伝わらないと思うよ。
生体験に勝るものなし。
全身で体感してほしいくらい。
でも頑張って書いていきたいと思いますので、皆さん、しばらくのおつきあいよろしくお願いいたします。
うっかりと前置きが長くなってしまった。
それではいきましょうか!!
レッツ・ゴー!!
まずはメンバーの編成をば・・・・・
ギターはミノリン(ホットタイムでSTAが企画したライブで国籍を超越したアヴェンジャーズとして出演。
他のライブ会場でも観客としてよく合っていましたね。
彼は女性顔負けなほどの見事なスタイルと美貌の持ち主。タイトで目にも鮮やかな水色のドレスをファッショナブルに着こなして自己主張していました。使用ギターは愛器ブラウンサンバーストのフェンダー・ストラトキャスター。メイプル指板。この日のベリージャム・ライブではヒーロスタンレーと悩まし気なチークを踊っていました。唯一のマスク姿)。
ベースがブッチ(眩しすぎるくらいの茶色いシャツを着用。使用楽器はフェンダージャズベース。ナチュラルボディにローズ指板)。
ドラマーはノリちゃん(青のサテン地シャツ着用)。
キーボード&コーラスはトモミちゃん(ローランド07を使用)。
サックスとコーラスがカツラ使用のツッツ(サングラスに黄色のサテンシャツ姿)。
コーラスガールはチエミ嬢。
そして伊達男のズリーがリードボーカル&パーカッションだあ(髭とサングラスとリーゼントがトレードマーク。
明るい赤のサテンシャツでバッチリと決めていた!初ライブの時にはテツもウィッグを被っていたのさ)
どうだ、参ったか!!
そうなんです、ノリちゃん、トモミチャンとチエミちゃんは先に出演していたベリー・ジャムのメンバーであります。
守備範囲も手広く活躍中。
テツことズリーは常に両手に花状態。
イエイエガールズは白いサングラスを頭にのせて、ペイズリー柄のサイケデリックなミニドレスを着込んで盛り上げてくれました。
ライブは持ち時間30分をフルに活用しての2部構成で進行。
前半戦は往年のGSサウンド攻勢。
もちろん伝説のタイガース特集。
で、後半はジュリーのソロになってからの歌謡曲路線で網羅。
何たって1曲1曲が極端に短いので、間髪入れず次々と流れていく。
一瞬でも気を抜いていたら置いてきぼりを食らうよん。慌てたって知らないよん。
要注意!!
オープニングにふさわしき飛びっきりの「シーサイド・バウンド」
1967年5月5日に発売されたザ・タイガース2枚目のシングル。
アルバム「ザ・タイガース世界はボクらを待っている」に収録。
最高チャートは2位を記録。
40万枚を売り上げ人気を決定づけた。
遠慮なしにはじけまくったよ。
皆でズリーの掛け声に合わせて「ゴーバウンド!」
コーラスも合いの手も分厚くってゴージャス。
ミノリーのギターカッティングと歌メロのリードギターも効果覿面。
会場中が一体化。
60年代に淡い青春時代を送った若者たちならば、知らない人はいないであろう元気いっぱいの合言葉。
甘くホロ苦いあの頃が鮮明に蘇る。
もう序盤から情け容赦なきスパークの連続。
な、な、なんとテツはミニティンバレスも担当して、アクセントをつけるために強烈なるスティックワークを披露。
軽快にステップを踏みながらも観客の💛はすでに鷲掴み。
さすが勉強になるステージングだなあ。
「2曲目はお客様参加型です・・・
君だけに愛を、を歌いますので失神してください(((´∀`*))
オーケーかな?
わかりましたか!?」
ザ・タイガースの代表曲で4枚目のシングル。
1968年1月5日発売。
オリコンチャートでは最高2位を記録。
公称では100万枚超のセールスといわれている。
こちらもアルバム「ザ・タイガース 世界はボクらを待っている」に収録。
テツは最前列に歩み寄って囁きかけるように歌い出す(写真を参照のこと)。
ギターのアルペジオやバッキングが淡々と刻み込まれる。
思い切り抑え気味の雰囲気から、満を持していきなり演奏が炸裂。
ズリーは左右中央にと振り分けて何度も指差しポーズ。
「君だけに~!」が爆発するのはお約束。
もうたまりませんなあ。失禁寸前。
御本家は「黄金の人差し指」の異名をとりほんとうに失神者が続出したそうだ。
当時まだ小学生だった私は「失神」というものの意味が全然分からなかったものだ(((´∀`*))
ズリーと入れ替わりにミノリーが中央にせり出してソロを華麗につま弾く。
手拍子に迎えられて腰振るダンシングギャルズの振付に目が釘付け。
あちこちから「ズリー!キャーッ!!」の歓声が沸き起こる。
「シーシーシー」
ザ・タイガース6枚目のシングル。
1968年7月5日に発売。
アルバム「ザ・タイガース・アゲイン」に収録。
オリコンチャートでは見事に1位を記録。
50,8万枚を売り上げた。
実質的な演奏時間は短いけど濃密で濃厚だ。
血湧き肉躍るとはまさにこのこと。
ジッとなんかしていられないよ。
リズムにのって自然と体が疼いてきちゃう。
グルーヴィで単純明快。
このわかりやすさがバカ受けしたんだろうね。
売れたもの勝ちさ。
よくよく聞いてみれば、ザ・ビートルズなどの影響がそこかしこに漂っている。
嬉々としてライブしているメンバー達を見ていると羨ましくなるほど。
でもリハーサルでは綿密な打ち合わせを繰り返しているんだろうなあ。
台本なんかも用意したりなんかしてね。
中盤でブレイクしてズリーが「シーシーシー・・・」と小さな声で演出するパートもオリジナルに忠実だ。
全くもって芸が細かい(他のバンドがやっていたパクリだと謙遜)。
次に一体全体、どんなアイデアが飛び出してくるんだろう?と想像が膨らんできちゃうよ。
ビックリ箱のようで愉快痛快。
今では名バイプレイヤーの称号をほしいままに大活躍の岸部一徳さんは、このザ・タイガースのベーシストとしてデビューしたんだ。
愛称は「サリー」
リトル・リチャードのスタンダード「のっぽのサリー」からの命名なのは火を見るよりも明らか。
長身だもんな。
その後はピッグを経て井上尭之バンドに加入。
そしてキッパリとミュージシャンを廃業して俳優に専念。現在に至ります・・・・。でも、たまにはあの名演を繰り広げてほしいものだ。
「ミノリー、飲みすぎなんじゃない?」
「飲んでるのは酒ではなくてヨーグルトだよ(((´∀`*))」
「ザ・タイガースを3曲続けてお送りしました。
彼らは再結成もしたんだよ。
メンバー紹介も絡めて、その時の曲をやります。
・・・・・色付きの女でいてくれよ」
通算17枚目のシングル。
1982年2月5日に「ザ・タイガース同窓会」オリジナル盤として発売。
オリコン週間チャートでは最高4位を記録。
この曲はカップ麺のコマーシャルソングとしてタイアップしていたね。
お湯を注いでから1分で食べられる、が謳い文句だったけどすぐに製造中止になっちゃった。
やっぱり人間の食事待ち時間は、3分がほどよい目安なんだそうです。
せっかちな私はよくこれを食べてお世話になったものだ。
おっとっと、話を戻そう。
この曲はもうすでにGSの華やかだった若々しさが失せてしまって、しっかりと落ち払った80年代している。
それでもやっぱり心にシミジミと残る名曲であることに間違いはない。
MCでも述べていたとおりに、ズリーが懇切丁寧コミカルにメンバー達を紹介。
ツッツーにはサックス吹きを強制的に要求。
「いいよ!また吹いてね~!!」といじりまくる。
「ベースのブッチは大復活」
「チエミちゃんをコーラスに使うという贅沢さ。そしてトモミちゃんを加えて2人はお色気担当」
「スーパーヴォーカルのズリーです!」
そのズリーは歌い以外にも、ここではタンバリンも担当。これけっこうなアクセントなんだよ。
「はい!タイガースの特集はこれにて終わり!
ここからは沢田研二のコーナーに突入!!
踊るわよ。ねえ、暑いってわかってるのに白いジャケットを着込む、って・・・・・本当は寒いんだよ。
曲のためのお色直しだもん。
今年の冬は雪が多く降るって言われているね。
では唐突に瓶を出しました!
これは何を意味しているのでしょうか!?
・・・・・カサブランカ・ダンディ!!」
ジュリーが最もノリにのノッテいた時期の大ヒット曲。
沢田研二26枚目のシングル。
1979年2月1日発売。
オリコンチャートでは5位が最高ランク。
ザ・ベストエンでは見事1位を獲得!
タイトルと歌詞は映画「カサブランカ」と主役「ハンフリー・ボガート」のこと。
ジュリーは曲中、洋酒を口に含んで霧を吹く姿が話題になったけど残念ながらズリーにそれはなし。
このご時世だから仕方がないか・・・・。
その代わりといってはなんだけど、瓶を咥えて仰け反ってみたり、おどけて曲芸をみせてくれた。
サービス精神に満ち溢れているね。
一時たりともボオッとしていないんだから、そのタフネスぶりは筋金入り。
おお!ツッツーはアゴゴベルを渋く打ち鳴らしていた。
隠し味としては凄すぎる。
キーボードのそばに掛けていたハットを受け取って被るズリー。
「YEAH!
ズリーとストリッパーズといえば?・・・・・いくぜえ!!
バンド名の由来ともなった・・・・・・ストリッパー」
1981年9月21日に発売された沢田研二34枚目のシングル。
同名のアルバム(同年6月発売)に収録。
オリコン週間チャートでは最高6位を記録。
当時流行していたネオ・ロカビリー調のアレンジ。
ここでは中央に3人が絡みのポーズで、なにやら怪しげなる営みを展開し始めた。
歌詞のストーリーに合わせた子芝居を披露。
「俺のすべてを見せてやる~♪」の部分でズリーはジャケットをはだけ露出して見せる。
「お前のすべてを見たい~♪」ではコーラスガールからビンタをくらうというジェスチャー!(笑)
しょっちゅうこういうことを考えながらも、虎視眈々とほくそ笑んでいるらしいよ(テツ談)
「それでは説明します。
お客様参加型なので練習しますよ。
手の平を前に伸ばして、こう・・・大丈夫だね。
もうこのくらいにしておきましょうか!
皆で気軽にスイスイと泳ぎましょう!
次の曲でラスト・・・・」
「え~~っ!!??」
「そんなわけないか(((´∀`*))・・・・・・TOKIO !」
沢田研二29枚目のシングル。
1980年1月1日発売。
同名のアルバムに収録。
オリコン週間チャートでは最高8位を記録。
約34万枚の売り上げを記録。
ジュリーの曲の中で最も人気の高い曲の1つ。
ズリーは予算の関係上、ジュリーのような電飾紅白パラシュート衣装が実現できなかった・・・・。当たり前かあ(((´∀`*))
しっかし、先にも述べているが、ズリーの声が益々ジュリーに聞こえてきた。
器用に口パクなんじゃないの!?って疑いたくなるほどだ。
でも正真正銘、やっぱりズリーが歌っているんだよね~!
先述どおりに中盤で曲調がゆらゆらとゆらめくサウンドに豹変。
会場内は宇宙空間に様変わり。
これはシンセサイザーのみで醸し出されている効果音。
沖野君も照明で本領を発揮。
薄暗がりにミラーボールがクルクルと回転して幻想的なムードを醸し出す。
ステージ上のメンバー達はス~イ、ス~イと宇宙遊泳の真似。
あららら・・・・?!ドラムもギターもサックスも泳いでいる・・・。
それだけにとどまらず、おいおい、客席に降りてきて客の隙間をゆっくりと漂う。
皆、一緒にね。
観客もミュージシャンもフワリ、フワリ~と気持ちよさそう。
頃合いを見計らってメンバー達はシュワ―~~~・・・とステージに戻って「1・2・3~!」のカウントから演奏再スタート!
こんなの見たことない。
なんとも表現できないインパクト。
よくぞまあ、思いついたものだ。
感心しきり、脱帽モノ。
敬服しちゃうぞよ。
当然アンコールの声が鳴りやみません。
「はい、やったー!強要しました~!!何をやるのかわからない・・・・・・それでは、いきますよ!!!
・・・・勝手にしやがれ!!」
これって、セックスピストルズのアルバム邦題そのものだと思っていたら、実は映画(1959年公開)のほうからなんだよね。
百恵ちゃんの「プレイバックPART2」、ドリフの志村けんコントからサザンのデビュー曲と関連性あり。
ジュリー19枚目のシングル。
1977年5月21日発売。
オリコン週間チャートでは堂々5週にわたっての1位!
89.3万枚の売り上げを記録。
最後を締めくくるのにふさわしい、ロックテイストよりのポップソング。
もうぐちゃぐちゃのヘトヘトなんじゃあないかい?
汗だくで持てる力を使い果たしてしまったっていうアンバイさ。
ズリーの「ア~ア~ア~ア~ッ♪」と悩ましげに訴えてくる箇所では、皆で手を横に揺らして応戦。
よくわかっていらっしゃる。
示し合わせたわけでもないのに、耳に体に染み込んでいるんだね。
なんとなく昭和にタイムスリップしたような感覚だ。
温故知新。
改めて偉大なる作品群に敬意を表して聞いてみるのも一興かも。
お疲れさまでした!
いいものを見せてもらったよ。
****泣いても笑ってももう残すところ1バンドのみ。
それはスケールアップした、このブログの主役SAPPOROTRANSIT SAUTHORITY!!
準備万端整いましたよ。****