****お待たせしました。最後を飾るのはこのブログの主役です・・・・・****
13、16:50~17:15
時間をグッと戻してみましょう!
さあ、お待たせしました!
「THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY(S・T・A)」の出番が、遂にやって参りました。
会場の周囲は石造りづくめ。倉庫はもとよりトイレから公園の噴水、池から全てです。
ブラスロックバンドSTAはこのイベントでの出場回数では最も多い8年連続の8回目を記録(メンバーはその都度違いますが・・・リーダーのマサのみが皆勤賞)。
まあ、そんな能書きはどうでもいいこと。
次々に飛び出してくる多種多様なジャンルからなるバンドに、相当刺激を受けたご様子のSTA。
それでは、ライブ・レポート決定版のはじまり、はじまり~!!
STAは結成以来13年以上にわたり、毎月必ずライブを敢行しています。
開放感溢れる屋外ライブは、理屈抜きに気持ちよくって大好きだ。
短い北海道の夏を満喫するべく、メンバー全員いつにも増して力が入っています。
2日間にわたって開催された恒例のライブイベント。前日の土曜日は台風上陸の報で雨が心配されましたが、なんとかそれは回避・・・・・でも特製ビニール屋根を設置していたところ、強風により吹き飛ばされてしまったそうです・・・・・・その被害をモロにくらったのがジュン率いるJ-SQUARE・・・・・スタッフが抑えてくれる中での熱演だったそうですよ・・・・まあ、それもライブの醍醐味さ、などと不敵に語っていましたよ。他にもクル氏のAXIA,ニシやんが在籍するミッドナイト・クライシス&REMIXも出演していました。皆、こんがりと日に焼けていたなあ・・・・・。(日曜日は本番直前にステージからビニール屋根は撤去されていたけど)。
毎年悪天候に見舞われているけれども、誰が雨人間なんだ!?と毎年嘆きの声しきり。
ヘンな話、雨降りも名物となりつつあります。週間天気予報も微妙な感じで報道しているし・・・・。
プレイヤー&オーディエンスにしてみたら、たまったものではありませんが・・・・などと言っていたら、最終日の日曜日は珍しくも最後まで好天に恵まれたのでした。
やはり日程を一週間遅らせたのが、功を奏したようですね。最大の天敵は雨。それさえなければ、もうしめたもの。ライブに全力で集中して、最高のパフォーマンスを披露するっきゃあないですね。
S・T・Aの出番は、夕方部分の一番に美味しいところ。
毎度のことながら今回もちょっとしたトラブルが勃発しました。
次々早めに到着したメンバー達はテーブル席につくなり、スコアを広げて冴え渡るほどのアイディアをドンドンとひねり出していきます。
「ここはこうしよう。このソロではパーカッションがアヴァンギャルドなプレイでサポート。イントロはハイハット刻みで。テンポはしっかりとキープ。いっそのこと、このパートはジュンがコール&レスポンスをぶちかましてみない?」などと出てくる、出てくる。
悩んだり、不安な空気は皆無。
皆が皆、目を見張るほどの素晴らしいアンサンブル。
和やかに進行して、あらよっと基本の形が固まりました。
例によって毎月、メンバーの入れ替わりがありますが、もはや慣れっこ。
で、今回の一番大きな目玉はと言いますと・・・・・北運河STA初参加メンバーが多い事!ユミ嬢という最高の救世主登場に狂喜乱舞!
彼女は他のバンドで出演している時から、STAには興味を持っていたのだそうですよ。「上手いなあ・・・・」と。
更に、マルチ・プレイヤーのニシやんも初合流。
彼もミッドナイト・クライシスやリミックスでタイバンを重ねるうちに、マサと意気投合。
その流れで遂に御大が、パーカッションにて参加が決定したというわけです。
御両人ともにスタジオ内でプレイしているうちに、メラメラと闘志に火が点いちゃったみたいです。
やっぱり屋外の空気は格別だとのこと(爆笑)。
結局は9人編成という、ゴージャスなるバンド編成とあいなりました。
これはひじょうに濃厚な組み合わせだ。
ステージに全員が上がれるか・・・ちょっと心配だったけど・・・・。
ただ人数が多いというだけではなく、どいつもこいつも猛者揃いだもんね。一筋縄ではいかない。経験豊富な連中ばかり。
マイ・ソウル電気楽団のキーマンでもあるトロンボーン奏者ダイちゃんも、去年のSTA北運河で一緒の舞台を踏んだよね!
彼等は短期間でのスタジオ・リハーサルで(2回きり)大きなプレッシャーを抱えこみ大変だったでしょう。でも面白いことに崖っぷちに追い込まれればおいこまれるほど、不屈の精神がたぎっちゃうものなのですよ、このバンドは。
結局は全員が揃ってのスタジオ・リハは無しだった・・・・。1回参加、もしくはぶっつけ本番のメンバーもいたし。
迫りくる出番を心待ちに虎視眈々と獲物を狙う目つきで、気合が入った面構えの筋金入り本格的音楽集団。
いざステージに向かいセットアップ開始!(マサは観客のお婆ちゃんに話しかけられて、ちょっと遅れ気味にステージヘ・・・・)
日差しがなんまら強くなってきた・・・。
司会のヤチヨ嬢がアナウンス
「ありがとうございます。まだまだこの後にも素敵なバンドの皆さんが登場します。変わらぬ声援をよろしくお願いします。
続いてのバンドもすっかりとお馴染みとなりました。ザ・サッポロ・トランジット・オーソリティのステージをお楽しみいただきます」
各自立ち位置を決め、チューニング、ウォーミングアップも完了。
クル氏はさりげなく高中正義のギター・フレーズを爪弾いている。ウインドウチャイムをセット中のクニはアベさんと握手したり、挨拶にみえた女性に対して軽く会釈を交わしている。
その時、次に出演が控えているバンド達も続々と到着。マサと手を振り合う。
音響スタッフのミワくん、イガラシくんのベテランコンビは先月の浅草橋では珍しく不在だったのでマサとは久し振りのご対面。「しばらく会っていなかったから忘れられたかと思ったよ・・・」とミワくん。
マサがいつも手渡すSTAセッティング表やらの詳細用紙をうっかり忘れてきちゃったことを伝えると「あ~あ・・・ファイターズの応援をしすぎるからだよ(笑)。大丈夫!いつもの内容だよね!」と余裕の表情。
そしてケイタくんはSTAに関して、最近すっかりと熟知してきたのでテキパキと接続作業を組み立てていく。それでも今回はちょっと厄介だったみたいだけど・・・・。
マサの2台あるワイヤレスも即座に連結。
各モニタースピーカー、マイクの確認。
ミワくんの要望でホーン隊全員揃っての一世音出し。壮観の一言だあ。
その最中にも会場には爆音でノリのいいBGMが流れ続けているので、軽やかなステップでステージ前にてダンスに興じている観客多数。その光景も最早おなじみだね。
それに彩りを添えるべく、ニシやんがさりげなく叩き込み。
STAへ本格的ラテン・サウンドが参入してきた瞬間に、身震いするほどの感動をおぼえる。
あれ!?な、な、なんと、7分ほどで皆、準備完了しているではないか?!なんという素早さ。マサが一番もたついてたから焦った(ベースの音が接触不良なのか途切れがち・・・・・・イガラシくんが懇切丁寧に対応してくれた・・・・笑)。こういう面も今のメンバー達の素晴らしい点だ。効率がいいんだもん。
マサが逐一全員とアイコンタクト。
そして準備万端整った頃合いを見計らってイガラシくん、ケイタくんが、チーフのミワくんに大きな輪を作ってオーケーサイン。
***SET LIST***
1、INTRODUCTION・・・CHICAGO
2、SATURDAY IN THE PARK・・・CHICAGO
3、GOT TO GET YOU INTO MAY LIFE・・・THE BEATLES
4、GET IT ON(黒い炎)・・・CHASE
5、THAT’S THE WAY・・・K・C&THE SUNSHINE BAND
6、25OR6TO4(長い夜)・・・CHICAGO
***MEMBER***
MASA・・・B CHO VO
KUL・・・G
KUNI・・・TP PER CHO
JUN・・・TS CHO VO
YASU・・・DR
MIKITY・・・AS
DAI-CHAN・・・TB
YUMI・・・KB
NISHI-YAN・・・PER
まずはユミ嬢がプログレッシブでスペイシーなシンセサイザーサウンドで、一種独特なる異空間を作り上げる(彼女は何でも受け入れてくれるから調子にのったマサは無理難題をしょっちょう投げかけるんだけど、それら全てを軽くその場で仕上げてくれるんだよね。その手腕は大袈裟ではなくゴッドハンドの如しだ!)。
マサがすかさずヤスに手拍子でテンポのメッセージを送ると、小刻みなハイハットで応える。それに便乗するかたちでクル氏も剃刀のごときミュート・カッティング。
プレイが待ちきれないという様子でギター・グリッサンド「ギュィーン!!」
マサは大股開きでスタンバイ。
もうすっかりと顔なじみとなった司会進行役のヤチヨ嬢が、タイミングよく会場後方から落ち着き払った可愛い声で華々しくナレーションを告げる。
「たいへん長らくお待たせいたしました。いよいよはじまりますよ!今か今かとお待ちの皆さん。そうですよね。これから更に後半のステージをお届けして参りますよ。もはや恒例となりました大所帯バンドの登場です。ハーイ!長年出演し続けている小樽・真夏のビッグイベントに今年も彼等はやって来ました!北国唯一無二の札幌発ブラスロックバンド!
ド迫力ホーンセクションの熱きサウンドを心ゆくまでドップリとご堪能ください!メンバー一同この日この時この瞬間を心待ちにしていました!それではヨロシク!THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY~!!」
ジャストなタイミングで「オーケー!1・2・3~!!」(思い切りミワくんがリバーブを深めにかけてくれたよ!)
波状攻撃へ、火蓋が切って落とされました。
猪突猛進の狼煙を上げる「イントロダクション」。
さすが、この人数だけに迫力が桁違い。
プレイしている我々でさえ自分たちの音にエキサイトして、アドレナリンの噴出が止まらない。
普段はクールなヤスもスティックを手にスィッチが入ると、ドラム・ビーストに豹変するのです。
その上、去年の4月にマサが東京で観て来たCTAの土産話が相当に感動的だったらしくて、今だに刺激を受けている御様子。如実にドラミングの随所にそのダニー・セラフィン成果が現れていますよ。!
イントロの爆音が飛び出した途端に、観客達がドドッとステージ前方へ雪崩れ込んで踊りはじめました。
その中にはミラー兄さん、ケニーさん、イワネさん、タク、ミヤッチの常連組が参戦。手拍子や写真撮影にと勤しんでいます。
皆さん、この変拍子の連続やコロコロ変わる変態的なリズムに、よくもまあピッタリとあわせてくれますねえ・・・と舞台上から失礼ではありますがしばし見とれてしまいました。
もうどれだけの回数この曲をオープニングでプレイしてきたことでしょうか。メンバー一同愛して愛してやまないじゃじゃ馬のような曲。その中でもこの日ほど迫力一杯の完成度を誇ったことはなかったのでは?!出色の出来と自画自賛。
しかしメンバー全員あの少ないリハ期間で、よくもまあここまで纏め上げたものだ。
各自は多くを語らないけれどね。
モニター・スピーカーに片足乗せて、マサが野獣のごとく吠える。ヤスはアグレッシブなアクションを巻き起こす。
計算されつくしたクル氏独特なるシャープな音色のYAMAHA野呂一生モデルが、ヤスのタイトかつパワフルなドラミングに絡みつく(このギターはカシペア唯一のオリジナル・メンバーでリーダーでもあるテクニカルなギタリストの貴重なる高級品。コンディションも良好で見事な光沢を放っています)
看板ともいえる4管によるホーンセクションのリフは、益々厚みを増してきましたね。
舞台両サイドからの弦楽器達による絶え間ない猛追。後方サイドからは、ドラムが遠慮なしにグルーブを構築しながらの進撃展開。
会場をまるごと覆いつくすかのような、ホーン隊による異次元模様の高鳴り。なんという高揚感であろうか。
鉄壁を誇るホーン・アンサンブルが嵐のごとく吹き荒れて、全体をリズム・セクションが引き締めるという構図が今回のおおまかなる課題。
さてさてライブの魔物はどこに潜んでいるのかな?・・・・今回は一体全体何を仕掛けてくるのか??
さあ、第一関門の地獄にガッシリと突入だ。
先月の反省点は見事にクリア。手堅く突破した後に待ち受けていたのは、ブレイクによる一瞬の静寂。切り込み隊長は久し振り参加のダイちゃんによる、やや食い気味な流麗なるトロンボーン・ソロで場面転換。
彼は、ほとんどリハなしのぶっつけ本番だから正直な話、不安要素てんこ盛りだったんだけど、それも取り越し苦労だったようです。
大した度胸の持ち主だ。さすがに百戦錬磨の達人だからこそ成しえる技。何事もなかったかのように振舞っていたよ(ヤスによる縁の下の力持ちも忘れてはいけない)。
ここがダイちゃんの凄いところ。
なんと自宅に宿題として持ち帰り3つのコードで繰り広げられるソロ・パートを、極上のエモーショナル・ラインで纏め上げてきて披露したのだ!!
能あるタカは爪隠す!と、昔の人はうまいことを言ったモノだ。ねえ、ダイ君よ!
ユミ嬢による流麗なる美しきピアノに導かれて場面転換。
マサいわく「STAのバディ・リッチ」と言わしめた手数王から、リム・ショットに切り替えてのヤスが猛然と先導しつつ、お次は伊達男クニの出番。
彼のトランペット・ソロは熟練の極致なので、大船に乗った気分に浸れます。
安定感抜群で、時折ヒステリックなハイノートなどもクールにヒットしてニンマリ。
バッキングによる強弱のサポートも効果覿面で・・・・・鳥肌が立ちっぱなしだ。
もうこのあたりにたどりついた時点で会場中の空気は一変。
なにやら恐ろしいくらいに物凄いことがステージで起こっているぞ・・・てな感じでかぶりついている。
ユミ嬢は臨機応変、ピアノからハモンドサウンドまでコンスタントに幅広く音色を切り替える。
そして第3の男、クル氏のワイルドなギターが火を噴いた。
いきなり過激なピッキング・ハーモニクスを導入部分に最前列へ一気呵成に飛び出して、益々進化したソロを、これでもかあ!と言うくらいにぶちかます(よくもまあチューニングが狂わないねえ)。ただひたすらにエキセントリック。
序盤はテリー・キャスに敬意を表して、ラインを忠実に再現。
へヴィーなサウンドは、これだけにとどまらずフィードバックにより加速。
音数がドンドンと増していき、とどまることを知りません。身をのけぞらせてイナバウアー・アクション。
チョーキングなどを交える際にはギターを激しく揺さぶって身をよじる。あれだけのプレイだけでも引き攣るところなのに、ビジュアル面も大きい。
そして遂にテリー・キャスのギター・ソロをほぼ忠実にコピーしちゃったんじゃあないのかい!?ビブラート、グリッサンドに至るまで再現しているよ。
極めつけは第2期JBG時代のコージー・パウエル直伝によるヤスが、力漲る究極の稲妻フィルインで拍手喝采。
サンキュー!
いつもは沈着冷静なるヤスもノリノリな様子で、このヒトトキを満喫している様子。大歓声が沸く中で、すっかりと脳天ヒューズはスパークしちゃったみたいだ。
いくつもの修羅場を潜り抜けてきたからこその、説得力漲る支柱だ。
エンディングにおけるベルトーンも、クル氏を筆頭に見事な連携で繋がった。
ユミ嬢からホーンセクションへと渡る流れへ。ここで繰り出したクル氏入魂の1音がジミヘンのようにウォームで破壊力があって戦慄が走りました。これぞまさしくロックの原石。いかなるアクロバティックなテクニックをひけらかすよりも、「ギュウイ~ン!」一発でひれ伏させるほどの衝撃と説得力。
マサが右手を天井高く掲げてグルグルと回転。ヤスと呼吸合わせて、雷鳴のような怒涛の連打をスリリングに交えてジャンプ一閃でフィニッシュ。
以前、ASの女傑ミキティいわく「マサとヤスは何かにとりつかれているようだった」とのコメントを述べていました。
そのまま、 ユミ嬢が優しい音色で幻想的なピアノの調べを奏でる・・・・・・・それをBGMにマサが・・・・・
「HEY!HEY!THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITYです!皆さん、楽しんでますか!?」「YEAH!」
「WOW!いつもにも増して浮きまくりのSTAではありますが(パチパチと拍手をいただく)、こんな感じで最後まで頑固一徹ブラスロック街道を突っ走っていきたいと思いますので最後までお付き合いのほどよろしくお願いします。・・・次はアベさんのお気に入りであります。
今日は日曜日だけど、この場所にとっても相応しい土曜日の曲・・・・」
SATURDAY IN THE PARK・・・・・マサがユミ嬢の方向へ向き直った瞬間、絶妙のタッチでシンコペーションを基調としたあまりにも超有名なるイントロを響かせる。(素早く音色チェンジとスコアめくりをこなす)
当然ここでの主役は最初から最後までユミ嬢。
一番彼女が演奏することを夢見ていた曲なんだから、そりゃあ至福の瞬間で天にも昇る心持ちでしょうねえ。
全身汗まみれながら、とても気持ちよさそう。
この日のために購入したホットパンツも似合っているよ。ミキティとお揃いに露出度も増してきているし。熟女コンビもSTA名物と化してきている。
マサはミキティに相談して、エメラルド・グリーンのゼブラ柄シャツを着用。
もちろん、それに呼応するように熱烈なる声援へと反応が変わっていく。
マサも相変わらず絶え間無く左右に、トレードマークともいえる軽快なステップを踏む。
とにもかくにもユミ嬢による知性に満ち溢れたピアノ・プレイのおかげで、より誰もが贅沢極まりないハッピーモード全開に浸れちゃうのだから不思議なものですよね。
腕組みして目を閉じ、唸りながら、ジックリと聞き入っている人も発見。
よくよく見てみると会場のあちこちで嬉しそうに、ピョンピョン飛び跳ねている人たちが見えるではないか!?
左サイドでも両手をあげて大はしゃぎの人がいるし。
クドウさんもずっと白いタンバリンを打ち鳴らしてくれたよん。
ステージ手前では、ある女性が簡単な振り付けを指導しながら皆と一体になって踊っています。
クルさんもリズムカッティングにのって延々とバウンド。目の前の観客達の笑顔にもすこぶる癒されたそうですよ。
世界平和を声高らかに提唱する、スケールの大きいビッグヒット。
まさしくシカゴ版「イマジン」との呼び声高きアンセム。
マサが歌いながらキラー兄貴のそばに歩み寄ると、肩を組んでニコニコと微笑み返し。
他のミュージシャンらも、すこぶる気を吐いていますよ。
ジュンもクニも、コーラスには人一倍のこだわりをもって挑んだ曲。
エンディング最後の1音に至るまで、気合十分パーフェクトに完奏。
普段はホノボノと佇んでいるクルさんではありますが、やる時は綿密にバッチリと決めてくるところなんかさすがですよね。
そうそう、マサはてっきりユミ嬢はこの曲のピアノリフをSTAライブで以前から経験済みだと、ずっと当たり前のように思い込んでいたさ。
だって、あまりにも手馴れた感覚で弾きこなしていたものでね。たいへん失礼いたしました。
でもね、管楽器が初めて本格的にロックへ導入された記念すべきブラスロックの原点と言われている至宝。
シカゴ、BS&T、EW&Fもカバーしているし、シカゴが1967年に結成して初めて演奏したのもこの曲で、コンセプトを固めるヒントにもなった曲。(皆が感心してうなずきながら聞き入っている)
いい機会だから覚えていってね!じゃあいきます。傑作アルバム・リボルバーの最後から2曲目に収録されている・・・ゴット・トウ・ゲット・ユー・イントウ・マイ・ライフ~~!(ミワくんが手馴れたものでタイトルコールの最後に思い切り深いリバーヴをかけてくれた!遊び心をふんだんに盛り込んでくれたね)」
どうだ、参ったか!(笑)
間合いを見計らったかのように、阿吽の呼吸でヤスが景気のいいスティック4カウントを轟かせる。
間髪入れずに「ズドーン!」
とってもライブ映えする珠玉の名曲。
クル氏は伝家の宝刀といえる隠し玉ストロークを忍ばせていて絶好調でしたよ。
サビ・パートにおけるマサとクル氏、ユミ嬢によるユニゾン・ラインも、カッチリと収まっていたね。
この曲を演奏するメンバーがとても多いので、特別に意識する部分があったはず。
クル氏は、結局一発勝負だったけどバッチリでした。彼のルーツの一つがビートルズなんですよ。それもあってマサが今回チョイスしたという経緯があります。
中盤、マサのベース音が途切れてしまいイガラシくんが飛んできて問題解決してくれたよ。
その間中、ユミ嬢がベース・パートをさりげなくカバーしてプレイ。
まさにプロとしての対応力だ。
後半ドンドンとヒートアップしていくところをメンバー全員、冷静なる判断でマサの号令を待つ。
「1・2・3・4!」の掛け声で無事終了。
ニシやんはバイタリティいっぱい。シカゴなどはずっと知っていたんだけれども、遂に今年は念願が叶ったというわけだ。
いい顔して叩きまくっているもんね。
STAの新しいカリスマ誕生の瞬間だ。
観客のアベさんとリンクするように、向き合ってスティックを左右に高々と振って猛アピール。
マサもそれに感化されたのかホップ・ステップを繰り広げる。
ミキティもここにきてメキメキと頭角をあらわしてきています。札幌サックス界期待のキャンディ・ダルファー。
メンバー達は今後のSTAライブでも色々なことへ積極的にチャレンジしていきたい!と頼もしい言葉も投げかけてくれました。
今後の活躍に要注目だ!
「はい!今凄いというありがたきお言葉を頂戴しました。とても励みになりますね。残すところあと3曲となりました!ここからは早いもので折り返し点。まだまだ続くよ。
いっぱい色々なタイプの曲を用意しています。(とここで観客席からシカゴのトドメともいえるリフを口ずさむ・・・・ダダダダダン!と・・・・)なんだ、なんだあ。営業の邪魔をしている奴がいるな。それは、もうちょっと待っててね。
シカゴばかり続いたから次は強力なるライバルバンドのちょっとのりのいい過酷この上ない曲を・・・・シカゴときたからには、このバンドをやらないわけにはいきません。
ブラスロック界における重要なるターニング・ポイントと言われているもの。
それでは、俺たちSTAなりのアレンジで勇猛果敢にプレイ。アベちゃん、ついてきてる?なんか、がおってないかい?あ!?これって北海道弁ね!!(笑)
このメンバー達でなければできない、メチャクチャに強烈な、ディスコでも受けていたというわずか3分足らずの踊れる曲です。ブラック・ビスケッツ風(爆笑)リフ一発で皆さん、わかってくれると思いますよ(これにどよめく会場内)。うちのジュンちゃんが情熱的に思いの丈を込めて歌います・・・・燃え上がってください(と、ここでジュンちゃんの方を指指すと大きく手を振り返す・・・・ネオン・スティックを振るアベさんがジュン、マサにハイタッチ)。」
とここで、また別のテーブル席の男性が「黒い炎!」という声が飛んできた(ドキッ!!・・・・)
「そうだ!正解!!(笑)日本歌謡界にも多大なる影響を与えた、すこぶる燃費の悪い曲です。皆、聞いてね!チェイスで・・・・・GET IT ON~~!!!(またミワ君によるリバーブ効果が冴え渡る!!)」
ヤスが、待ってました!とばかりにスティック・カウントで・・・1・2・3・4(マサも)1・2・3~!
アグレッシブな「黒い炎」が帰ってきた。
歌詞の内容は卑猥そのものだけど、火傷しそうなくらいのヴォイス攻めで捲くし立てる。
このようなやさぐれたボーカル・スタイルのジュンちゃんを聞けるのも激レア。ハードロックも歌いこなせる器用なシンガーには脱帽だ。さりげない仕草が板についてるね。
会場内では大きく手をあげて手拍子を打っている人々の姿が見えてきていますよ。
STA勢も、積極的に観客へ向けて手拍子の要求。
クル氏折り紙つきの、ユミ嬢によるジャジーなオルガンソロがこれまた秀逸。
クルさんはアドリブをこなしながらも、嬉しそうにプレイ。全編にわたって捲くし立てるように掻き鳴らされるストロークが絶妙なるスパイスだ。
ジャズのエッセンスをたぶんに含んだ超絶技巧ワウワウ・ペダルを踏み込んでのアヴァンギャルドなギター・バッキングがドライブしていて光っている。
これがあるとないとでは雲泥の差。
ダイちゃんも常に半身のポーズにてジュンとアグレッシブに暴れまくりながらのプレイが鮮烈だ。普段はポーカーフェイスな佇まいのダイちゃん、適材適所に要所要所でしのぎを削るかのように燃え上がる。
ここでもホイッスルが絶え間なく鳴り響いてきて、益々の活況を繰り広げています。
マサは調子にのりすぎて足元に設置されていたドリンクを、途中でステージ床に倒してしまいました。
「ウオー!」とアイドルタレントに対する声援にも似た図太い声が沸き起こる。
タイバンの連中もマサの正面にて、煽りをかましてきますよ。
ミナガワさんも頭上高く両手を突き上げて悦に入ってる。
脳天がメラメラと炎のごとく炎上しているようだ。
ヒステリックなホーンセクションは、バック陣も腰を抜かすほどの威力を確立している。
メイナードファーガソンか、はたまた本家ビルチェイスを彷彿とさせる悶絶なる真骨頂サウンド。
後半のダメ押しに至っては、レッドゾーン振り切れギリギリで命がけ。
ジュンちゃんが必死に会得した転調箇所と、オルガンでガッチリと埋め尽くしたユミ嬢の捌き方も惚れ惚れするほど。
ジュンを筆頭にホーンがダメオシとばかりに競い合ってピッチを上げるところなんか、ぶっ倒れるんじゃないか?と、これには心配になってしまったよ。
突き抜け感が尋常ではない、クニのハイノート・ペットがやはり群を抜いてる。
スタミナ消耗率が激しい・・・・わかってもらえたでしょう。体力の温存が課題だね、ここでは・・・・。
ユミ嬢も、一種独特なるSTAワールドに手ごたえを感じているはず。
それだけにやりがいがあり、一度味をしめたら脱出不可能なジャンルでもあります。
なるほど・・・と目から鱗が落ちるほどに、世界観がガラッと変化するのです。
ここでもマサはユミ嬢に、シンセプラスとソロという二重苦ともいえる過酷なる試練を求めたのですが、またもやサラッとこなしてくれました(オリジナルはトランペット4本なもので・・・)。実は彼女ならば平然とやってくれると思っての、確信犯なんだけどね。
大喜びで受け入れてくれる、頼もしい存在だ。ソロなんてゾクゾクしちゃって、横でプレイしているメンバーさえもが聞いていて鳥肌立っちゃった。
クルさんは、昔取った杵柄とばかりに、ここへきてもスパイスがピリリと効いていて燻し銀の光沢を放っていたのでした。
決めのエンディング目印では更なる進化を遂げたヤスが、目一杯にタメをきかせてフロアタムにてのブレイク。美味しいトコ独り占め。
マサとのリズムコンビネーションも、ピッタリ絶好調。
ブラス隊含めて全員が合図の残響音を轟かせる中、息も絶え絶えな暴れん坊。
燃え盛る炎で焼き尽くされて、真っ白な灰になったかな・・・?
まあ、いずれにしても勇壮なるハードロック直撃弾逆落としに対して口笛がピューピュー!
「祭」の文字入りウチワをパタパタしている人が目の前にいるんだけど涼しそうだなあ・・・・・。時折ジンギスカンのいい匂いが漂ってくるしなあ・・・・。
「どうだ!!この場にはピッタリだと思います。残すところ、2曲となりました。じゃあここで先月大好評だったので調子にのってのサーヴィス・タイムと参りましょうか(笑)。」
ジュン「ええっ!?何のサービスタイム??」
「まだ明るい!!(爆笑)」「ア!?それ、憶えてるよ!!」
「何を言おうとしているのか忘れちゃいそうだあ!!
STAのブラス・ロック追求という基本コンセプトから外れるので、受けるのわかっていても、あまりこういうタイプの曲はやらないんだけど・・・・頑固なもので」「えええ!!???」
「これだとディスコバンドと勘違いされちゃうからね。え~と、ゴヘイ・トランジット・オーソリティになっちゃうからさ。ゴヘイは知り合いなんだけど。でもね、俺の音楽の先輩であり人生にとっても偉大なる師匠であるケニー御大が小樽ライブで会うたびに、どうしてあの曲をやらないんだ!?と言われちゃうんだよね。(目の前にいるケニーさんがニンマリ)そこで小樽限定で先月に引き続きディスコ・ナンバーを1曲、お送りしたいと思います(イエ-ツ!!の歓声)
でも、やるからには皆さんも一緒に演出してください。歌って踊って!!これも3分で終わっちゃうよ」
ジュン「ハヤッ!!」
「マイアミ・サウンド・マシーンの先輩でもある伝説のKC&THE SUNSHINE BANDといえば?・・・・・」(観客席から)「THAT’S THE WAY!!(笑)」「正解!!THAT’S THE WAY!・・・・・1・2・3~イエイ!」(またまたミワくんがリバーヴをがっつりとかけてくれた!)
突発的にマサが連動してヤスと共に渾身のカウント。
もうこの曲は下手な屁理屈なんか一切抜き。
開始と同時に、ドドッと舞台前は芋洗い状態に瀕しています・・・・。
各自で自由気ままに腰を振っています。
ユミちゃんもオーバーアクション気味に悩殺フィーヴァー、エモーショナルにフィーヴァー。
マサが事前にアドヴァイスしておいたのさ「プレイしながら踊ってね!」と。
だってSTA史上一番、全身で音楽を表現するキーボーディストなんだもん。この手の曲ではじけないなんて、勿体無いでしょうよ。
ダイちゃんもヤスも、思い思いのアタックにてフル稼働。
9人体制による、うねるようなラテン系のグルーブという贅沢極まりない編成は、まるでサンタナを見ているようです。
歯切れの良いバッキングがそそるねえ。
マサが両膝つくと、シャッター・チャンスを狙っていたカメラマン達が見逃すはずもなく即座に激写。
数人のダンサー達は、マサの前ヘ陣取リ一緒にプレイを真似しての決め記念ポーズ。
ステージ手前のフロアはすでにダンスクラブと化している。
バンドと客が熱を放射し合って、見る見るうちに一体化。
その中心で常に陣取るのはもちろんジュン。
セクシーヴォイス部門担当の彼のこと、水を得た魚のように場面場面で色々な顔をちらつかせてもくれます。
客も一緒に歌っています。
皆、ヘトヘトなはずなのにね。喉が張り裂けそうなほどだよ。
先月、肝心要のエンディングで事故が起きちゃった。だから今回はより慎重にトライ・・・・。
ジュンが高々と掲げた右手振り下ろしを全員が注視。リベンジばっちりと完了だ!スッキリしたあ!!
マサはペットボトルの水を一飲みしてから「これでいいんだよ。滅多に取り上げないから、スペシャルヴァージョンでおおくりしました。皆さん、満足してくれてますか?」「イエ~ッ!!」
「この歌詞って、私はあのやり方が好き!アハアハ・・・を繰り返すんだよね!!
まだ明るいけれども・・・・・今は何時くらいかな?こういうパターンも乙なもの。それでは正真正銘のこれがラスト、極上のミッドナイト・ソングで締めくくってみたいと思います」
この時、すでにクルさんはギターを掲げて小刻みに震わせつつも不気味な唸りを発する・・・・・「ウィ~~~~ン・・・・・・」
マサは前傾姿勢で、モニター・スピーカーに左足を乗せたまま「ありがとう!最後です!いきます!盛大に盛り上がっていきましょうー!松山千春の曲ではないですよ(笑)HEY!!!・・・・・・25or6to4!!!」(EDIT VER)
マサがクルさんの方向を左手で指差すと、「ギュイーン!」のスライディングから
「ガガガガガーン!」
メンバー全員が「ヘイ!ヘイ!」
ジュン「会場後ろの方も一緒に!!HEY!HEY!」
驚いたことに他のホーン隊もそれに連動して、ノリノリに手拍子を交えている。
その上、管楽器を振り回している。
ギターが、これ以上ないほど、過激にピッキング。
マサも一緒にメインリフを弾き始めると、ヤスもシンバル類総出で
それに便乗する形にてなぞってくる。
疾風のごとく耳をつんざくホーンセクションの狭間に、リズムの鬩ぎ合い!
あるバンドは「STAはスーパー・スペシャル軍団」
あるギタリストいわく「ニュー・ギタリストは上手いし、いい音を出していますね~!」
あるパーカション奏者いわく「STAはレベルが高い」
あるトランペッターいわく「STAはブラス殺しのナンバーばかり・・・・」
あるミュージシャンいわく「STAは歴史と伝統あるバンド!」
マサは1フレーズごとにステージフロント右から左に並べられているモニター・スピーカーに左足をのせながら移動。
クルさん&マサが両サイドのフロントにて陣取り。この躍動感あるロックなコントラストが長年の理想形だったのさ。
ギターがスポットライトを浴びる場面になると、必ず最前列に飛び出してきて自己主張。
ホーン隊が拳を突き出すタイミングが絶妙。
誰言うともなくメンバー達が合間を縫って
「イェーッ!!」観客も「イェーッ!!!」のコール&レスポンスで半狂乱。
もうこれが本当にラストだと察してか、余力を振り絞って全員グチャグチャでどこもかしこも総立ちです。
STA全員が右手を何度も振り回しての熱演。
マサはヤスのバスドラムに片足載せ、シンバルをキック。更にはホップステップでユミ嬢&ニシやんの目前にまで駆け寄って、コミュニケーションをはかる。
ヘッドバンギングにて中央で両膝ついて、気迫のヴォーカルを続行。
トミーがちゃっかりと愛犬を抱いてマサと3ショット。(写真参照のこと)
クルさんは、虎視眈々、隙間という隙間をびっしりと雷鳴のごときソロで埋めつくすほどに我を忘れて、ギターの鬼と化しています。
でも、起承転結のメリハリはバッチリ!!!
締めはエフェクター設置スペースにもどってワウワウペダルを踏み込む艦砲射撃で爆発寸前。
ホーンセクションが各自で手にしたパーカッションで応戦。(タンバリン、カウベル、ウッドブロック)
そしてクニが近年ギターソロの後半でやりはじめた、シカゴ・ライブバージョンでのブラス・フレーズをクルさんの合図を待って吹き込む。
逆方向ではウォルター顔負けなテナー・サックスで対等に渡り合うジュン。
マサが3番を歌いながらベースのネックを観客方向に突き出す。
これもライブでなければ味わえないハプニング。
メンバー達が色めき立ってきた・・・この状況。
どいつもこいつも、ビックリするぐらいに凄い奴らばっかりだ。
何が飛び出して、どんな展開になるのか。我々にも皆目見当がつきません。
まあ、こういったスリリングな崖っぷち綱渡りパターンもSTAトラの穴(クニ曰く)ならではの持ち味であり、魅力のひとつだね。やはり役者が違います。
マサが自分の楽器を垂直に突き上げて、揺すりまくるの図。
尚もクルさんのソロは轟き渡り、ホーンセクションは管体が破裂するんじゃない!?と、思えるほどの気迫プレイをクローズ・アップ。
照明もSTAのメンバー達を追うのが大変な作業だ。
エンディングではベースギターを天高くに突き立てホップステップしながら、ベースギターを肩からはずして、観客めがけてマシンガン乱射のポーズ。
そしてハイタッチ後はベースを掻き毟ってもらうようにアベちゃんに突き出す。もちろん即座にアベちゃんも「ベベベ~ン!ジャラーン!!」。他にも女性を含めた2人ほどが弾いてくれた(この時、別の女性がマサの顔めがけてパンッ!とクラッカーをはじき鳴らしたので一瞬ビックリしたあ!!)。
振り返ってヤスにもスティックで弦を叩いてもらう。
ノリが最高!やはりこうでなきゃあね。
モニターやPAスピーカーめがけてベース本体をワイルドに擦りつける。
片足上げて思いっきり床に振り下ろした。「YEAH!!」一礼して、マサがジャンプ一閃でTHE END!!!
「ありがとうございました!」
温かい拍手に感謝です。
ピッタリと25分で収めたよ!!どんなもんだい。
パーティーズのニシカワくんも「めっちゃ盛り上がってましたよ。やっぱりシカゴはいいな。イントロダクション最高!俺も栄光のシカゴを持っているんだよ!」とエキサイト気味に絶賛。
他の観客からもたくさん好評を得ました。
司会のヤチヨ嬢が「STAのステージに今一度、大きな拍手をお送りください!
今年もやりましたね。盛り上がって終わりました。それではリーダーのマサさん、今の気持ちをどうぞ!」
「お疲れ様です。燃え尽きました・・・・」「今年も熱いステージをありがとうございました。会場のお客様もノリノリで踊ってくださってありがとうございました。爽やかな気持ちのいい汗を流した方もけっこういらっしゃると思います。また、踊りますとお腹も空くと思いますので、どうぞ食べながら、飲みながらこの後のステージを楽しんでいただきたいと思います」
とまあ、こんなアンバイで無事になんとかSTAは今年も北運河サウンドエナジーを堪能しちゃいましたよ。
ステージを降りたメンバー達は皆が皆、満たされた表情を滲ませていました。
マサはその後も友人達のライブ観戦をしながら会場中をぶらついていたのです。
するとあちこちからお客さんやタイバンから「良かったよ!」「カッコよかったよ!」と話しかけられました。
ちょっと気恥ずかしいけど、至福の達成感です。
またすぐに小樽へSTAは舞い戻ってくるから、その日その時まで皆、待っていてね!(それは10月のゴールドストーンだ!!)
VERY SPECIAL THANKS TO・・・ABE-CHAN&MR,KENNY&MR,SAITOH&KEITA-KUN&MASTER&KUDOH-SAN&MINAGAWA-SAN&WATANABE-SAN&SUGI-CHAN&COCA-COLA&TAMA-CHAN&SEAGULL&YACHIYO-CHAN&CARL SMOKY MURAKAMI&IKU&KEI&HIKO&MIWA-CHAN&IGARASHI-KUN&MAKOTO KUN&SATO CHAN&KOBA CHAN&HAYA KUN&KIKU KUN&MIE SAN&IWANE SAN&TOMMY&TAKU&KOH CHAN&MIYATCH&GREEN SOUBEAN&MINERAL WATER&FOUNTAIN&TYHOON&SUNBURN&HARU CHAN&MATTSU&HARUKEN&TOMOZOH&SOHMEI SAN&AKIYAMA KUN&LUCY&MAO KUN&AMI SAN&SAYA CHAN&GIDAI KUN&YOSSY&KANANE CHAN!!!!!
ひ‐きょう ‥キャウ【秘境】
****遂にこのライブレポートも佳境に差し掛かってきましたよ。まずはトリ前のバンドが登場だ!!****
17、19:05~19:30
会場内に流れているBGMは、ボニーMで「サニー」
今年から、近隣住民からの度重なる苦情を考慮して各バンドは演奏時間を短縮。
そしてアンコールも禁止ということになりました(午後8時には音出しを完全にストップするよう、小樽市役所から言われたんだそうです)。
よってここまでの時間は、押す事もなくスムーズに進行。
「粉粉CLUB」は、札幌からの初出演。
このバンドは結成当時から噂に聞いていたけど、とうとう正体を現しましたよ。
バンド名をきいて即座にピンとくるでしょう。
米米クラブの完全コピーバンド。洒落が効いていて粋な名前だよね(米米クラブも、あのトムトムクラブをジェームス小野田が米米クラブと言い間違えたのがキッカケで命名されたのだそうだ。そのダサい響きもお気に入りなんだとか。)
なんといっても細部にわたって完璧を貫くぬく連中ゆえに、そのコダワリぶりといったらもうたまりませんねえ。
あの米米クラブですよ。思わずニンマリしちゃう。
人気の高いバンドだからカバーしたい人達は今までにもひっきりなしにいたはず。でも音楽性やビジュアル、編成と全てにおいて一筋縄ではいきません。うかつに手を出そうものならば途端に頓挫しちゃうのが現実。
本家本元は1982年の結成以来、ソウル、ニューロマンティック、ポップ、ブラスロック、ムード歌謡、ファンクにと多種多様なる音楽性を導入していたんだからね。
中途半ハンパにやっているところはいくつもあるのでしょうが、粉粉は別格。
だから注目度は絶大でした。
それでは11人編成(!!)の大所帯バンドの内訳です・・・・・Y-PROに迫る勢いだ。
各自の名前も凝りに凝っているよん。
VO,カールスモーキー村上。DR、クライシス中山。G、蝦夷メグミ(バンマス。毎度おなじみのフェンダー・ストラトキャスター・キャンディアップルレッド。メイプル指板。ラージヘッド。白いストラップもフェンダーの布製を使用)。PER,ワクワク マンタケ。B,レパードみーちゃん(ジャズベースなんだけどボディもストラップもレパード柄で統一。ローズ指板。しかもそれだけでは飽き足らず帽子、シャツ、パンツまでをもその柄で飾っているではないかア!御見逸れしました。天晴れ)。KB,ゴールドフィンガー福馬(ヤマハMONTAGE8)。
ダンスユニット~いちごクリームシュー・・・・・テクマクマヤコン アヤコ&ラミパス ハルコ(このおまじないネーミングは明らかに秘密のアッコちゃんからだね)
そして今回からホーンセクションが加わりました・・・・・TP,ヒマラヤンHIRO。TB,スライディング ザキヤマ。TS,ジャーマネ山本。
本来ならば、もう一人のVO,ジェームス川波が参加する予定だったのですが、残念ながら急遽欠場することとなり、そのパートはワクワクマンタケが担当することになりました・・・・。
しかし、彼等がステージに立っただけで、人数もだけど、そのビジュアル面でパアッと華やぐのです。
これからはじまるコンサートに期待で胸がときめいてきます。
ところで、このバンドもご他聞に漏れず、メンバーの殆どが私の知り合いばかり。
まずはセンターフロントに鎮座する主役級の伊達男。バッチリとメイクも施し一際注目を浴びているけど、彼は札幌界隈でも名声を博しているヒロ君!!
5バンドも掛け持ちしているんだけど、そのどれもが話題騒然のクセモノばかり。
泣く子も黙るキッスのカバー「ラブガン」ではヒーロスタンレー、バービーボーイズのカバー「ブラックリスト」ではギタリストに専念(本人いわくギタープレイを忘れちゃう、からだそうですよ)、ゴダイゴのカバー「マジックカプセル」ではサイババヒロユキ、
デュランデュランのカバー「ズランズラン」ではサイモンズラン・・・といったぐあい。目の付けどころがしたたかだね。
まさにカメレオン男といえば彼のことだ。本当に器用で心底バンド活動を愛しているのでしょうね。しかも派手好きだし。
絶対に普通のことをやらないんだから、憎いよ。
よって他のメンバー達もそれ繋がりなんだよ。
ステージネームで網羅されているから一瞬、わからなかったけど、よくよく見たらばヒロに負けないくらいにドレスアップしてライブに臨んでいます。
それはダンサーコンビもしかりだ。
あれ!?写真撮影時に気付いたんだけど、女装したおさげ髪のギタリストは、もしかしたらアミさんではないか!?これには腰が抜けるほどにビックリ。彼はここのリーダーなんだね。正真正銘の仕掛け人。
ビッグ・ホーンズ・ビー役のトリオは、これまたS・T・Aで占められているし。
タク、クニ、そしてコーちゃんという編成。
クニはこれでこの日、3バンド目の出演。
さあ、いつまでもグダグダと語っていてもラチがあきませんので、早速華麗なるショーの幕開けだ!
「君がいるだけで」
米米クラブ最大のヒット曲で、13枚目のシングル(1992年5月4日発売)
トレンディドラマのテーマソングにも起用されていましたね。
オープニングからサービス満点。常に踊ってのパフォーマンス。たしかにこの手のバンドがジミに突っ立って普段着で演奏したって興ざめものだし。
誰もが知っているこの曲は、相当に難しい。
それは全てにおいて。
だからヒロも、いちごクリームシューも、皆が皆、スタミナ温存が大切。そうしなければ早々にばててしまう。
オーディエンスはそんなことなんか知ったこっちゃないんだけれども・・・・・。
「こんばんは!今年から活動を開始した粉粉クラブです。
昭和後期から平成にかけて活躍していた米米クラブのカバーをやっています。
では2曲目に参りましょう!シュール・ダンス!!」
これは米米クラブ4枚目のシングル(1987年4月22日発売)。
ファンキーテイスト満載で、切れ味鋭いホーンの響きもバッチリ。リズムセクションによるタイトでアタック感溢れるグルーヴも心地よい。
ほどよくJ-POPフレイヴァーが散りばめられているところなんかのセンスはさすがだよね。
カリスマ、カールスモーキー村上の両サイドで楽しそうにお色気を振り撒いているダンサー達の笑顔にも癒されます。
しっかりとダンス・タイムも設けられているよ。
アミさんのコスプレには驚愕したけど、よくよく考えてみたら米米クラブのオリジナルギタリスト、博多メグミも男性なのに肌が博多人形みたいに綺麗だからという理由だけで女装していた。
だからアミさんも「蝦夷メグミ」と名乗っていたんだ。う~む・・・・奥が深いなあ・・・・米米マニアならば初歩的な知識なんだろうけど。(ところでアミサンもいくつバンドを掛け持ちしているのだろうか?)
いちごクリームシューと同じ黄色いサテン地のワンピースを着こんで、チャーミングに(!?)熱演。
「狂わせたいの」
山本リンダの昭和時代を彩る懐かしいこの曲は、米米クラブがまだアマチュアの頃から、ジェームス小野田が十八番としていたカバー。
そうそう、この日のライブに出演予定だったジェームス川波が欠場となり、パーカッション担当のワクワクマンタケがこの曲を熱唱してくれました。
結論から申し上げますと・・・・・もはや彼の独壇場と化していましたね。危うく彼一人に食われるところだった。
なにやら怪しげなお面を被って後方から突然過激に乱入。
ステージ狭しとばかりに右往左往して気が済むまでとことん暴れまくり。観客をも巻き込んで煽りまくり。
いちごクリームシューも伴って、凄みが増し熱狂の渦勃発。
いやはやなんとも凄まじい光景を目の当たりにしちゃいましたよ。
このような趣向って一歩間違えたら、単なるおふざけの色物扱いに陥っちゃう危険性を孕んでいるものですが、立派なエンターテインメントを確立しています。
陽気なお祭り大会の様相を呈してもいたし。
「170万枚を売り上げた曲をやります・・・・・・・浪漫飛行!」
米米クラブ初のオリコン第1位を記録した記念すべき10枚目のシングルで、クレジットはされていないがチャーも関わっているのだ(1990年4月8日発売)。
もうこの辺に達したらメンバー達も観客達も、すっかりとリラックス・モードに突入していて和気藹々。
とってもやりやすい状況に達した感あり。
照明も心なしか、一際点滅が激しくなってきたような気がします。
メロディラインをなぞっていくうちに、ウキウキと心も弾んでくるというものさ。
あちこちに散乱していたクラッカーの残骸を集めて、ポンポンにした可愛らしい女の子も大喜びで飛び跳ねている。
いちごクリームシューによる、はじけまくりの振り付けを見ながら、皆も必死にダンシング。
なにをやっていても目立ってしまうカールスモーキー村上くん
「ありがとうございます。メンバー紹介をします」
これがまた重労働でしょうよ(笑)
人数が多い上に、一人一人のキャラクター説明とひねりまくりのネーミングだもんなあ。
バンドの顔なんだから、一念発起して頑張れ!
「我々も皆さんも健康に十分留意して、また来年のツアーでも元気にお会いしましょうね~!
ラストです・・・・・シェイク・ヒップ!!」
トドメとばかりに思い切り極上のパワフル・ビートが炸裂した。
(米米クラブがコンサート終盤に必ずプレイする人気曲。1986年発売のセカンドシングル。)
粉粉のバンドメンバー全員が一丸となって、余力を振り絞り怒涛のエキサイティング・モードに突入。
ホーン隊もダンサーもバンドもシンガーも、一致団結して終局に向けて雪崩れ込み。
エンディングが中々終わらない・・・・一旦、終わったと思ったら再度演奏開始。延々と引っ張る、引っ張る・・・・・それを何度か繰り返した後にカールスモーキー村上君の「粉粉!」の雄叫び一発で見事無事終了!(司会者の斉藤氏がフライングして喋り始めてしまうという一幕もあり)
なんの悔いも残さないよう一心不乱に演じきった。充実感に満ち溢れた汗まみれの表情を見ればそれも一目瞭然だ。
またすぐにでも見たくなるバンドでした。
今後も益々切磋琢磨して素晴らしいパフォーマンスを繰り広げてちょうだいね。期待しているよ。
それではオオトリを紹介しましょう!
18、「E.SANADA」
19:40~20:00
美唄から唯一の参加6人組バンド。
5年連続5回目。
今年の小樽運河プラザ「お気楽ライブ」などでもSTAと共に熱いステージを繰り広げてくれた彼等。
去年の夏での同イベント「北運河サウンドエナジー」大トリも、記憶に新しい矢沢永吉トリビュートバンドです。
まあ、このバンド名を見たら、もはや説明なんて不要だよね。
彼らがセッティング中、すでにステージ前には観客が詰め掛けてきて永ちゃんコール(!?)
編成は・・・・ベースのアキラ君(リーダー。白ボディーのジャズベースシェイプを使用。メイプル指板)、ドラマーのユウタくん(彼は今年からの参加。大好物はキムチだそうです!)、いつもは変形シェイプの赤いモッキンバードを弾きこなすギタリストのタキクくんは今回黒のストラトキャスターを持参(ローズ指板)、紅一点のキーボーディストは1番人気トモコ嬢。2段積みローランドを使用、アルト・サックスはヨウスケくん、そしてリーゼントをバッチリと決めたサナダ氏が永ちゃん担当のボーカル。
「E.サナダです!ようこそ~!いらっしゃい!!皆さんを矢沢ワールドに誘います!」
オープニングはマイクスタンドを手に「サムバディズ・ナイト」
永ちゃんがワールドワイドに飛躍してから発表された、アダルトなロックチューン。
大人の男性の危険な色香を漂わせた力強い矢沢ロックを、ここで余裕シャクシャクにプレイ。
北海道の永ちゃんここにあり!とでも宣言しているかのよう。なんのなんの小樽にも先に出演を終えたばかりのマッツ率いる「Y-PROJECT」があるよ。もちろんサナダ&マッツは懇意の仲で同い年。今度は美唄と小樽の永ちゃんバンド・コラボレーションなんていうのも観てみたいな。(マッツも熱烈に希望しているよ)
ちなみに今年S・T・Aでテナーサックスを担当したこともあり、この日はミルキー・スマイルで出演していたミヤッチは、ボーカル・サナダ氏の経営している飲食店で食事をするほどの仲なんだそうです。「とっても美味しいよ」とのこと。
「皆さんこんばんは!改めまして・・・・・E SANADAです!!今日はちょっと、ここ小樽でゆっくりと飲んで帰りたいと思います。本当に楽しい!サンキュー!いつもお世話になっております。ずっと観ているのもいいけど飲み物も食べ物も注文してね。皆ひとつになって~!俺たちを観たことある人も、観たことない人も、いくよ!いくよ~いくよ~!愛を届けたいけどいいかい?アイ・ラブ・ユーOK!」
けたたましきホイッスル炸裂。
大歓声沸く中、永ちゃんの記念すべきソロデビュー曲だよ。
スケールの雄大なる作品。
思い入れもひとしおでしょう。
誰の胸にも過ぎ去りし青春のほろ苦い思い出が蘇るパワーバラード。光るフレーズが散りばめられているギター・ソロも秀逸。
ベスト中のベスト・セレクションだあ。
ヒット曲ではないけれどもアルバム「永吉」に収録されている、ライブ向けのエキサイティングなナンバー「ゲット・アップ」
サナダ氏が颯爽と例のポーズをとって首のタオルを投げ捨てて、靴&上下のスーツと白で統一した衣装で、これまた白いストレート・マイク・スタンドをがっちりと握ってアクション。
アルト・サックスのソロ中にも、投げかける表情が永ちゃん風。
美唄にこれほどクオリティの高いバンドがいたなんて、目から鱗ですよ。
コブシの回し方までよく研究しつくしている。感心しちゃうなあ、全く。
「小樽の北運河サウンド・エナジー・ライブ、はしゃごうぜ~!いつもありがとう!愛してるよ~!!」
観客から差し入れのビールをさりげなく受け取りMCも矢沢になりきっています・・・・「ロックンロール、もう一発いきます!」
お次はサード・アルバム「ドアを開けろ」から傑作「黒く塗りつぶせ」
強烈なるジャパニーズロック・エナジー。
雷鳴のSEがキーボードから発せられます。
白いジャケットを脱ぎ捨てて鮮やかなサテン地のシャツ姿に。
ここではハンドマイクに持ち替えてのボーカル。
「ボーカルのレベルを上げて」と歌いながらもミキサー方面にジェスチャーで指示。
全曲が永ちゃんのペンによるストレートでキャッチーな曲なんだけど、どれにも共通するのが琴線振るわせるコード進行とメロディ・センスだ。
E SANADAのロゴが背中にクッキリと描かれている黒Tシャツを着こんで、応援に駆けつけてきた熱狂的なファンも見受けられます。
「楽しい時間は、あっという間に過ぎていきます。小樽の街に感謝しようぜい!投げる物ある?硬い物はダメだよ!怪我の元。柔らかいもの。(笑)布製品。ティッシュを投げてもそのまま帰らないように!ロックンロール!止まらないha~ha!!」
貫禄に満ち溢れたこの曲は、多くのファンが好む名曲。今か今かと、待ち焦がれていたよ。
ヨウスケ氏のサックス・ソロもバンドの中軸をがっちりと支えています。
サナダ氏はステージ狭しと再度左右に動き回りながら、コブシを握ってアクセントを要求しながらも握手攻め。
果てしなく、矢沢祭り一色に染まっております。
ここでまた白ジャケットを着こんでタオルも首にかけ直します。
「まだまだやりたい?」
ギターから「音もらおうかな・・・・」チェック完了後、怒涛のこれは予期せぬ選曲だ。
ハイハット・カウントから「ピュア・ゴールド」
喉が張り裂けんばかりのダイナマイト・ヴォイス爆発に大満足。
ばっちり何をやっても、永ちゃんカラーが薄まる事はありません。
ドラマーはベーシストと共に、ずっしりと重いビートを的確に継続し続けるんだからやっぱり只者じゃあない。
リズムアレンジがけっこうやっかいなんだけど、サラッとこなしちゃうんだね。
もちろん会場中、空中にはタオルやら手ぬぐいやらがポンポンと放り投げられて、小樽の素敵なミッドナイトはもうすぐそこまで迫ってきているのです。
****このライブ・レポートもいよいよ大詰めに差し掛かりました。残すところはあと5バンドですよ!!****
15、稲北COOLS
18:00~18:20
2年連続、2回目のお馴染みベテランバンド。
地元・小樽から、泣く子も黙るこの街の代表的男女混合5人組ロックンロール・バンドのサウンドが満を持して始まりましたよ!首を長くして待ってたよ~!!
実は私、このバンドの存在は何年も前から知っていたのですが観るのは今回が初!
なかなかS・T・Aと、出演の曜日があわなかったのです・・・・。
しかもクールスをカバーしているというではないですかあ!?(マサは1981年にオープンしたばかりのライブハウス目黒・鹿鳴館で、本家本元クールスのリハーサルを目撃したことがあります)
このジャンルは貴重だよ。それを遂に生で体験できる日がきたのです。
個人的にもこれが、とっても楽しみだった。
稲北COOLSは、毎年S・T・Aが小樽ライブに出演するたび、ミキサースタッフとして何かと尽力してくれるイガちゃんのバンドなのですよ。
どれほどトラブルを助けられたことか(この日もね・・・・)。本当に心底、感謝の気持ちでいっぱいです。お返しと言うわけでもありませんが、今度はこっちがオーディエンスとして目いっぱいに声援を贈らせていただきますよ。
頑張れ~~!
そうそうイガちゃんは地元で、CRU-Zというライブハウスを経営しているのです。
店名が泣かせるよね。夫婦で店を経営するだけではなく、奥様はドラマーとして、一緒にこのバンドでも活動を共にしているのですよ。ちっとも知らなかった!!
綺麗な人だ!ともっぱらの噂。全くもって羨ましい限りだ。愛に包まれたリズム・セクション!
そしてサックスとリードボーカルが、これまた極上のロカビリーバンドとして、長年にわたって君臨しているホット・ワックスのお二人。
いつものお揃いタキシード姿ではないので一瞬、わからなかったよ。
ホットワックスの盟友、ギダイ君も応援に駆けつけてくれてるね。
編成は・・・・ドラマー、マキちゃん(イガ婦人!)。
ベース&コーラスは超絶技巧派のテク二シャン・イガちゃん。また彼の新生面が明るみになりました。イキイキとした表情が印象的。
この日はずっと午前中からミキシング作業に没頭していたんだけど、そんな疲れなんか微塵も感じさせなかったよ。堂々たるパフォーマンス(ミュージックマン・ステアリング。黒ボディ。メイプル指板)。
ギター&ヴォーカルはモーリー。彼が使用しているリッケンバッカー450は、マニア垂涎の一本。
あの伝説のキャロルが日比谷野外音楽堂で解散コンサートを行った際に、ジョニー大倉が使用していたものと同じ機種(この時、会場内の警備をしていたのがデビュー前の舘ひろし率いるCOOLSだった事は超有名な話さ!)。
モーリーのギターカラーはナチュラルだけど、ジョニーは赤。
サイドギター&コーラスは陽気なナイスガイ、トニーくん(黒ボディのテレキャスター。メイプル指板)。
そしてテナー・サックスにユミ改めルーシー嬢(ヤナギサワ製品を使用)。
全員が白黒横縞Tシャツにジーンズという統一されたラフな衣装に着替えて、すでにスイッチ・オン状態(このコスチュームに「かっこいいなあ・・・」と後ろの観客が見入っていたよ。写真を参照してね)
「北運河ライブ」になくてはならない大御所バンドだけに、俄然、初っ端から熱気がムンムン充満。
まだはじまってもいないのに、すっかりと、受けまくっているし・・・・・。
高々25分の持ち時間だなんて、ちょっぴりと勿体ないような気がします。
「皆さん、準備のほうはよろしいでしょうか!」「イエーッ!」「はじめます!!」
華やかなるロックンロール・パーティー開始。
まずオープニングから、いきなり軽快に「彼女はダイナマイト」
耳に馴染みのある3コードの王道路線が冴え渡る!。
早速ステージ前方では名物ダンサー、アベさんが踊りまくっているもんね。
強引なまでにグルーヴィー。
予想していた以上にストレートでタイトでパワフル。
「こんばんは!!あれ!?返事ない??ハイハイ、どうもありがとうございます・・・じゃあ・・・こんな感じでよろしいでしょうか?(笑・モーリー)!」
すかさず2曲目「彼女はステディガール」
彼女シリーズだね(笑)
すでにステージ前方は芋洗い状態で、もの凄い事になっています。
疲れ知らずのオーデェンスは、ダンスフロアと化したステージフロントにてツイストではちきれています。よくもまあ体力が持ちますなあ。
まだまだ先は長いよ!
ナチュラル・トーンによるギターソロが、どこまでも響き渡りながら自然と溶け込んでいます。
ちょっぴり懐かしくもほろ苦いトーンが、すこぶる琴線を振るわせ続けてくれます。
イガちゃんのベースラインも1音1音の粒立ちがクッキリしていて、元気いっぱいでナイスです。
生真面目な性格ゆえ、一生懸命に取り組んだのでしょうね。
これでもかあ!というくらいに繰り出される味わい深き怒涛の骨太サウンド。
ムードメーカーでもある常連さん達は、さすが場数を踏んでいるだけあって本格派。アルコールをたらふく飲んで上機嫌。
3曲目は「シンデレラ」
ロマンティックなタイトルにキュンとしちゃうね。
はじけまくりのマキちゃんによるドラミングが凄い。男顔負けなスティック・ワークに皆が釘付け。
強烈なるアップテンポのアクセントで魅力を発散。
シックリとしたプレイスタイルが、とっても全体に馴染んでいるよ。全く違和感なしで適応力抜群。
それに負けじと追随してくるルーシーのサックスが悩殺的に甘くブローする。
時には胸がグッと締め付けられるのです。
もってこいの定番連発で、どこまでも果てしなく余裕あるところを見せ付けられちゃいました。
上手い曲構成だよね。シンプル・イズ・ベストとはまさにこのこと。
やはりライブはこうでなくっちゃあ。
くだらない能書きばかり垂れ流している、頭でっかちな野郎共に鉄槌を振り下ろせ。
全員で拍手喝采。バッチリと決まった!
4曲目「ドント・ゲット・ホット・クールス」
このナンバーは通好みのオールディズ風でして、これって明らかにリトル・リチャードに対するオマージュソングではないかいなあ!?
お約束の基本形が山盛りだ。要所要所に垣間見える基礎知識がとっても勉強になるよ。
口笛ピューピュー!このような一気に畳み掛ける情熱溢れるライブも、ある意味ではロックの衝動とも言える原点。
お決まりの型にはまったスリルの欠片もないような、面白くもなんともないライブなんてゴメンこうむりたいものですなあ。
テクニック至上主義の理論派ミュージシャンも改めて、この辺を見つめなおすべき。
目から鱗状態になること間違いなし。
モーリーもノリノリで思わずメガトン・ヴォイスで絶叫。男の魅力が全開。「ワンモア・タイム!」
一体となって腕を突き上げる「イエーッ!」
すかさず大合唱勃発。
やっぱりいいものだ。ロックのルーツを再認識。
ここにビーバップなピアノが差し込まれたら、のた打ち回りながら悶絶しちゃうよん(笑)。
ファン達も写真撮影のために並み居る観客を押し分けて、ベストショットを常に狙っています。
「「じゃあ、あと2曲!かっ飛ばしていきますかあ!!・・・・・・ロックンロール・タイム」
これぐらいこのバンドのコンセプトを表現しつくしているタイトルはないでしょうよ。
1曲1曲が短いので次々に休みなく繰りだされるロックショーに、観客もメンバーも一体化してきています。
無駄な物を一切排除した流れに、こちらはグイグイと引き込まれるのみ。しかも全員で、無邪気に遊べるしね。
選曲ひとつとってもこだわりぬかれていて、全身にビンビンとくる美味しいところてんこ盛りじゃあないかい。
しかし、このバンドはそんじょそこいらにゴマンと転がっている、平凡なオールディーズ・バンドではないね。
そうなのです・・・・・このヒトトキだけ、映画「アメリカン・グラフィティ」の50年代へとタイム・スリップしたみたい。
ブレイクの交互に切り込んでくるモーリーは陶酔の表情でシャウト。
イガ夫妻によるアグレッシブなる8ビートの嵐。
再びルーシーによるサックスのフレーズが、メロー・テイストなメロディを切なく醸しだしてセクシーこの上ない。
小技をさりげなく導入するユミ嬢のテナー・サックス・ソロを、バックから盛り立てる陽気なるカウベル・リズム打ちがこれまた効果倍増さ。
ダメオシとばかりの極めつけは、もはや説明不要問答無用のドラムによるフィルイン。これが効果覿面ですこぶるカッコイイ。
「それじゃあラスト!」「えええ!!!???」
締めくくりは畳み掛けるように「ちゃんと時間はあるから・・・・ごめんね、いつも催促して。よしわかった!感謝です。最後に相応しい曲いきましょう!・・・・・・・バースディ」
ハッピーモードに導かれて男も女も声を張り上げて余力を振り絞って熱狂の渦に巻き込まれてゆく。
タンバリンを必死に打ち鳴らし続ける人や、ホイッスルをタイミングよく吹き鳴らす人も続出だ。
アベさんはちゃっかりと女性と手に手をとってダンシング。
トニーも陽気にその場の雰囲気を目一杯堪能。コーラスでも活躍して力をフルに発揮。
エンジン全開でのフル・スロットル。これにて本編を終了。
クラッカーがあちこちから炸裂した!「パン!パン!!」
完全燃焼!白い灰になって燃え尽きちゃった・・・・。
やっぱりこの場には、稲北クールスが現れないとダメですね。絶対不可欠の存在、ブラボー稲北クールス!「はい、どうもありがとうございました!!」
16、Y-PROJECT
18:30~18:55
会場内に流れているBGMは、アラベスクで「ハロー・ミスター・モンキー」
待ってました!小樽の永ちゃんことマッツ率いる全曲・矢沢永吉カヴァーバンドが、満を持して最高のロックショーを繰り広げてくれました。
札幌と小樽のメンバーが結集して、4年連続4回目の登場だ!
Yプロの「Y」とは、偉大なるジャパニーズ・ロッカー矢沢永吉の「Y」であります。
ここ最近はコンスタントにライブ活動を行っているようだけど、私がY-PROを観るのは「STA企画リブレーション」を開催したピグスティの時以来だ(2017年9月のこと)。
以前、マッツはタイバンのたびにバンドが変わっていて苦労していたようだけど、このY-PROはもはや別格扱いですね。
知名度も絶大でいまや絶好調だ!理想とするバンドにやっと巡り合えたね。良かった、良かった!!
思い起こせば、マッツとマサの出会いは、小樽音楽界の重鎮ことサイトウ氏との会話がきっかけ(この日もスタッフとして会場にいたけど・・・・)。
「マサさんと同郷のいかした男がいるよ!」とサイトウ氏は、その場でマッツを電話にて呼んでくれたのです。それが縁で以降は小樽ライブ会場はもちろんのこと、夕張コンサートにも参加してくれたり、お互い初詣の際夕張神社で鉢合わせになったり・・・という仲です。
ご先祖様のお墓も同じ場所なのですよ。(彼の実家とマサの母親の生まれた街も同じ)
マッツはなんと一昨年、全国放映ゴールデンタイムのテレビ番組にボーカリストとして出演しました。もちろん名前テロップ付き!
超有名人だ(ピグスティでタイバンした際のS・T・Aライブ後にて、そのことをマサが観客に向けて話したら大受け!)。
内容はマッツの青春そのもので、バンドでも以前に彼がカバーしていた敬愛するブルーハーツのモノマネクイズ。
東京にまで出向いて、スタジオ収録したのだそうです。
さて、今回の矢沢プロジェクト。マッツは出番の時間が迫ってくる中、虎視眈々、着々と面構えが鋭いロックンローラーになってきていますよ。
オーラ全開にグラグラとたぎっている・・・・。
そして例の白いストレート・マイクスタンド(これが思いのほか重い・・・最近は錆びてきたので磨きをいれたそうですよ。継ぎ目無しのものが理想なんだけど運搬の際にコンパクト化できないという難点があり断念・・・・)に愛用のマイク(シュアーSM58USA)を白のビニールテープでグルグルと自ら巻きつけています。まるで世界タイトルマッチに臨むプロボクサーが、バンテージに勝利の願いを込めて手に巻くストイックな姿にダブって見えてきましたよ。
もちろん長いマイクケーブルも白です。全てが小樽で一番有名な楽器店でのもの。ケーブルは高級品なんだけど、なんとプレゼントされたものなんだとか!!マッツの人徳だよねえ!
人数も増員されて11人編成のY-PRO内訳は一部メンバーの入れ替わりがあり・・・世界のマッツ!!(VO)、ピグスティではゴールド・ボデイカラーのレス・ポールを使用していたけど、今回は黒ボディカラーのストラトキャスター。PUはSSH配列。メイプル指板使用のハルケン(G)、同じく一昨年のピグスティでは赤いレスポール使用だったけど今回は黒のレスポールスタンダードと、な、な、なんと黒いリッケンバッカー・ジョン・レノン・モデル使用のトモゾウくん。彼は一昨年からの加入。ファイターズ後援会副会長でもある彼と、当然その方面でも意気投合しているマサであります!(G)、ソウメイさん(B。ブラウンサンバーストボディカラーのフェンダーUSA5弦。メイプル指板)、ミツくん(DR)、ナカジ嬢(CHO)、ミキティ(AS)、ジュン(TS)キムキム(KB。KORG。クロノス)クニ(TP)ザッキー(TB)という錚々たる布陣。
もはやここまできたら、S・T・A位のバンド人数では驚かなくなってきたね!
大所帯バンドが増えたなあ・・・・・。
そのSTAホーン・セクション4人がここでも揃い踏み。これで出演が4バンド目のキムキムもだよ!!
もう皆、立派なファミリーとして連結していて持ちつ持たれつの仲。
今回テーブル席にてマサとソーメイ氏はベーシスト同士、ご挨拶ができました。
彼は小樽市民ならば知らない人はいないといわれる大御所バンド「スターレス・ネオ」のメンバーでもあるのです(雷神コマタ氏もギターで在籍)。
ステージ前方には、地元小樽だけに応援に駆けつけてくれた仲間達でビッシリ。恐るべし小樽パワー!
開演前からすでに皆、エネルギッシュに出来上がっていますよ!
ステージ上には隅々までビッシリと、メンバー達が所狭しと自分のポジションについています。
矢沢といえば近年、小樽ライブイベントで人気のバンド「E.SANADA」が思い出されますが、マッツはサナダ氏と同い年。
小樽にもマッツのようなダイナマイト野郎が存在するんだということを、この日はいやというほどに見せつけられましたよ。
準備万端整いまして、ライブスタート!
矢沢ロックのなかでもコアなフリーク受けしそうな大人のナンバー「レイニーウェイ」(ワーナー移籍第一弾アルバム「カヴァチ」から。このタイトルは広島弁。まさにライブ向けの一発。オリジナルのスタジオ音源ではなんと永ちゃんがベースをプレイ。スネアの音はダンボールを使っているんだそうですよ)で幕開け。「1・2・3・4!」のカウントと共にはじまったファン感涙に咽び泣く1曲。
焦らしに焦らされた頃、タイミングを見計らったかのように噂のマッツが舞台サイドの闇から堂々君臨!!
今までにもマッツはディープ・パープル、B’Z、ブルー・ハーツなどのバンドで歌ってきましたが、このバンドが一番しっくりとなじんでいるように感じました。というか蓄積されてきた経験が花開いたかのよう。
帽子、ジャケット、パンツ、靴に至るまで白で統一。目にも鮮やかで見事に映える。白いストレート・スタンドにセットされたマイクをいきなり荒々しく鷲掴みして、振り回しながら歌う姿も堂にいっています。もはやマイクスタンドは体の一部として同化。
「♪雨に泣いてる国道フリーウェイ~~♪オールライト!カモンベイビー!」矢沢節が炸裂。スペシャル・ライブ・バージョン。
バックのメンバーも強力にぶちかまし。以前に見たときよりも、まとまりや迫力が増しているのは一目瞭然。
余裕と貫禄も備わってきたね。気のせいかホーン隊がSTAの時よりも楽しそうに見えるんだけどなあ(笑)。
全くタイプの異なるツインギターの妙技も効果覿面。ピッキング・アンサンブルのコントラストもばっちり。ソーメイ氏の安定感抜群ボトムキープは延々とぶれない。
ギターのトモゾウくんはヴァンヘイレン奏法で一瞬の自己主張(笑)。サックスの2人も耳をつんざくハイノートで思い切りブロー!コーラスとアルトサックスのみ女性メンバー。口に含んだ水を勢いよく空中に霧吹きしたマッツの「HEY!HEY!HEY!」美学に酔いしれたまえ、諸君!見逃し、聞き逃し、ご用心だ。
仕草や表情まで永ちゃんにドップリとなりきり、様になっているよ。早くもかっこよくマイクスタンドを、ガッツリと蹴り上げた。
そしてエンディングのマッツによる合図は、帽子が吹き飛ぶほどに全身全霊込めて腕を振り下ろすアクション。
トモゾウくんがさりげなく舞台の袖に下がってギターチェンジ。(LPからリッケンに)
「次も永ちゃんファンでないと知らないと思いますが、永ちゃんの曲をやっている以上はロックンロールに感謝してもう1曲、矢沢のロックをやりたいと思います。まだまだロックンロール続けていくよ~!・・・・・ウイスキー・コーク!!」
この曲は記念すべきファースト・ソロアルバム「アイ・ラブ・ユーOK(2曲目に収録)」から。
私個人的にも思い出深き1曲だから、これにはジーンときちゃいましたよ・・・・。
青春時代のアンセムだ。
マッツもYOU TUBEで検索していたら、この曲にたまたま出会って一目ぼれしたという曰くつきの1曲。
サックスのミキティも大好きなんだそうですよ。
永ちゃんは現在でも微塵も衰えなど感じさせないほどのフィーリングで、ヒリヒリするほどにテンション・マックスでぎらついているんだから凄い事だ。そんな日本人ロッカーなんて永ちゃん以外どこを探したっていないよ。ワイヤレス・ハンド・マイクに持ち替えたマッツがとにかく1つところにとどまらずに、矢沢エッセンスをほどよく料理して自分のものに見事吸収。まるで永ちゃんが乗り移ったかのような様相を呈しています。かなりのライブ映像を見て詳細にわたり研究を重ねた成果だ。報われたね。ちなみにピグステイでタイバンしたF-KINGもマサ同様に矢沢ファンで、コンサートにずっと足を運んでいたのだそうです。マッツとF-KING,一見世界観が違う感じがするんだけども、お互いにリスペクトしあう仲で意気投合。刺激しあって勉強になるのだそうです。
イベント・ライブならではの交流場面だね。
そうそう、余談ながら、先日の深夜某テレビ局で放映された、永ちゃん1時間モノのドキュメンタリーも話題沸騰していたね。
「さっきよりもお客さんが増えたね。皆さん、ようこそいらっしゃい!日本を代表するロッカー矢沢永吉さんのコピーをさせていただいてます。夏のツアーもようやく終盤に差し掛かったY-PROJECTです(笑)。これも皆さんのおかげ。今までのライブで熱狂しすぎて、すでに疲れました・・・マイペースでバリバリにいきますよ。ノリノリの曲しかやりませんよ。皆さん、最後までお付き合いヨロシク。最高のメンバーの中で歌わせてもらいます。時間もないのでここからはポンポンといきますので。一番過激なロックンロール・・・・ファンキー・モンキー・ベイビー!(キャロルの同名セカンドアルバムからの金字塔)」
おお!掟破りのセレクション。
マサが大好きなキャロルの曲。嬉しいねえ。泣けるよ。血管ぶち切れそう。
革ジャン&リーゼント姿の若き永ちゃんが、ノリノリでハードにシャウトしていた、アドレナリン全開に噴出する決定打。
でもスタジオ・バージョンとは全く違うアレンジが新鮮で驚愕。ドスの効いたマッツのド迫力でありながら、かつ細かな節回しも完璧。
「魂の咆哮」という言葉が、彼のボーカルを表現するのにはピッタリ。
マイク・スタンドに再び戻したマッツの先導で全員が力強くコブシを思い切り振り上げて、ハルケンのハードにドライブするギター・ソロに応戦。ソーメイ氏のサムピッキングに対抗して、マッツが猛烈にアピール。
「どうです?皆さん、聞こえてますか?素晴らしい!1万人の大入り(笑)。それは冗談としても500人くらいは入ってるんでないかい?声が届かない?もっと声をそちらからもください。俺たちをもっとのせてください!皆さん、元気ですか?手を上げてサイコー!イエー!と言って!Y-PROJECTは小樽中心にライブに出ているのですが、屋外大イベントが一番!今日も最高だと思います!!(笑)
ところでうちのスーパーホーンセクションを紹介します。先ほどもS・T・Aや、スーパー・・・????シリアス??・・・・(笑)このあとにも粉粉クラブに出演します。」
しっかりとライヴァルのE,SANADAにも丁重なるエールを送るところなんかも、マッツの懐の深さを如実に物語っていますね。
勢いをそのまま継続して、キャロルのデビュー・ヒット曲「ルイジアンナ」(同名アルバム・ルイジアンナに収録)で更なる追い討ちをかけてきます。情け容赦なき野獣のごとく猛り狂う。
マッツ、今度はモニター・スピーカーに左足を乗せて感情込め丁寧に熱唱。
ステージ前方にズラリと並んだ3台のモニター全てに矢沢タオルが掛けられている。
さらにはミキティの譜面台にも、目いっぱいタオルが掲げられているではないかあ!そのどこをとっても派手なデザインからは、何故だか荘厳な雰囲気が醸し出されているのだ。
しかし、マッツはライブのたびに、グングンと成長しているね。その雄雄しき姿は頼もしい限りだ。
引き続きフロントを練り歩きながらも、ベースとドラムのリズムセクションを紹介。
貫禄溢れる男気全開のポーズも、自然体でほどよくフィットしています。
決めの箇所では皆が手を打ち鳴らす。
高ぶる感情をより後押しするかのように、分厚い壁を構築するホーン隊と、ギターによる破天荒なほどのソロ、そしてコーラス・ガールのナカジ嬢が飛び跳ねながらも申し分なきいい仕事をしていますよ。
「オーケー、どうもありがとう!!サンキュー・ソー・マッチ!ステージはじまる前に飲みすぎました!(笑)。俺達はあちこちの街から集合して幅広く活動しています!!」
リーダーのギタリスト・ハルケンは余市在住。
超速弾きを豪快に決めまくるレスポールのトモゾウ君は独自の世界観をすでに確立しているね。この日もファイターズの試合が札幌ドームでありました。トモゾウくんは途中まで試合観戦。マサは泣く泣くあきらめて試合経過を逐一アイフォンでチェック。結局は延長の末に引き分けでした・・・残念・・・そして、トモゾウくんはイベントの途中から無事に北運河入りしたのです。
ミツくんはあいかわらずのへヴィー・メタリック・ドラムを轟かせる。アルトサックスのミキティ嬢にはあちこちから「可愛い~!」の声が飛び交っていましたよ。
テナーサックスのジュンはY-PRO初参加だけど、めちゃくちゃにエキサイティングだとのこと。
「サンキューどうも。ホイッスル聞こえたよ。ドンドンと吹いてね。いいんですか?歌っていいんですか?聞いてもらえますか?皆、楽しんでもらってますか?最後は一緒にいこう。タオルの曲やります。ヘイヘイ。タオル持ってる人いる?皆さんの準備が出来次第やります。タオル持ってこれる人いたら持ってきて。それじゃあやるよ。次、最後いきます。最後といえばこれ・・・・止まらないHA~HA!!」
重厚なるコーラス・ワークと共にマッツは、ここから間髪入れずにレッド・ゾーン振り切れる寸前まで、火花散る剥き出しのエナジー。出し惜しみ一切なし。
「HA~HA!」でお約束のタオル投げがあちこちからはじまった!これをやらなければライブは終わらない。天空高くにまで放り投げられるタオルの群れ。カモメさんもビックリ仰天する理想の光景。観客もタイバンの連中もいつのまにか入り混じって熱狂しています。「WOWOW,HA~HA!」を10回リフレイン。
当然のごとく「マッツ!」の声があちこちから飛び交います。熱き友情の証だ。
「皆さんも一緒に北運河に感謝しようぜ!一緒にいこう!!」「連れてって~!!」
硬派なマッツのタフネスぶりは、常人をはるか彼方に凌駕する勢い。どこにそんな体力あるんだよ。声量も衰え知らず。益々パワー増強。
コーラスのナカジ嬢は加入して3年だけれど、普段はメイン・ボーカリストをはる本格派。コーラス担当だけなんてもったいないくらいに贅沢な人材なんだそうです。1人のコーラスなんだけど数人分、数パート分を十分にカバーしているもんね。それもナチュラルな感じで。
「いくよ~いくよ~!ここからは皆で一緒になろう!ついてきてくれますか?ヘイ、一緒にいきましょう!カモン・ヘイ!カモン・ヘイヘイ!最高ですよ。皆さん、もっといこう。ワオ!最高ヘイヘイヘイ!!もう一回いくぞ。いくよ~!どうもありがとう!」
正真正銘の「ワン・ナイト・ショー」とはまさしくこれのこと。
トモゾウくんのトリッキーなギター・ソロからバトンを受け継ぐのは、キムキムによるプログレッシブ風キーボード・ソロ。
「ワンモア・タイム!ワンモア!!」を連発しながら、会場に背を向け仰け反り、両手を広げてエンディング合図を送る完全燃焼のマッツ。
ちゃっかりと次のライブ告知も織り交ぜて、マッツによる「せ~の!」ジャンプで大団円。
「いいぞ~~!!」と満足気な声援が後方から飛び、温かな拍手はいつまでも鳴り止みませんでした・・・・。
バンドとして数段ステップ・アップしたその雄姿がまぶしいくらいだ。
「上手いビールを飲んで行ってね~!よろしく!!」
打ち上げのお酒も格別な味だった事でしょう!
ここまで根気強く読んでくれたあなたにも大感謝します。
*****ライブ・レポートは、まだまだPART,7へと続きますよ~~*****
****さあ!ライブレポート、ここからは折り返し点だよ!!****
11、15:50~16:10
会場内に流れているのは、サンタナで「僕のリズムをきいとくれ」
これって、次に登場するバンドのカラーにめちゃくちゃうってつけだ。
「セイラーズ」
唯一、岩内から参戦してくれた、不動の男たちによるトリオバンド。
4年連続4回目の出演で「こよなく愛する60~70年代のブルース・ロック」をとことんと聞かせてくれます。
もはや小樽、夏冬のライブ・イベント(雪明かりの路、北運河サウンドエナジー)では常連組ですね。
私がセイラーズを知ったのも、このイベントでした。
この日一番の無骨すぎるくらいなサイケデリックカラーに染め上げられたライブ。
1曲をのぞいて、3曲は初めて披露されたはずです。
スタンバイオーケーのサインが出てはじまったのが、な、な、なんと・・・・「サマー・タイム(ジャニス・ジョプリン)」ではないですか!!!
まさに今の季節にうってつけ。でもね、爽やかに澄み切った青空全開の夏のイメージではなく、翳りを含んだ蒸し暑い季節的感覚ではありますがね・・・・・。
あのもの凄く渋いイントロがグイグイとこちら側に迫ってくる。
独特の分厚くも黒っぽいサウンドが飛び出して歌い出されました。しかもフィンガー・ピッキングのベーシストがリード・ボーカル(黒いボディのベースでプレイ。ローズ指板。毎年ヒゲをたくわえていますが、とても良くお似合い。色つき眼鏡と頭に巻いたバンダナもチャーム・ポイント)。
伝説のミュージシャン、ジャック・ブルース風に燻し銀の喉を震わせつつね。
まさかここの会場でこの曲が聞けるなんて衝撃だ。
独特なる解釈によるアレンジの妙も素晴らしい。
各自の個性がギラギラしている。
ウーマントーンをねちっこく奏でているギタリストは、335の3トーンサンバーストギター(バインディングなし)を抱いています。
エリック・クラプトンが大好きなのは明らか。
フロントに立つ2人が持っている弦楽器が、通受けしそうなほどの光沢を放っている。
「岩内から来ましたセイラーズです。すみません・・・・昼過ぎからブルースをやっていいものかとちょっと迷っちゃいました(この間にドラマーはシンバル・スタンドの調整)・・・・私ごとではありますが、年寄りなので曲がよく覚えられません・・・・時間がないのでちゃっちゃとやっちゃいます」
リバーヴを思い切り深めにかけたギターによるアルペジオのイントロから「リトル・ウィング(ジミ・ヘンドリクス)をやらせてもらいます・・・・」
オリジナルは、エリック・クラプトン率いるデレク&ザ・ドミノスの名盤「いとしのレイラ」に収録されていた邦題「小さな羽根」
全くアレンジが違いますが、ほとんどのバンドはジミヘンのヴァージョンで演奏しますよね。
どちらも味わい深くて、甲乙つけがたい傑作ではありますが・・・・。
ドスのきいたボーカルも、ニューロック世代にとってはたまらないくらいに共鳴できますよ。
一気にあの時代へ逆行させてくれます。
しかし難解なるジミヘンを、パーフェクトにコピーしているのですよ。指クセまでをも再現(ちなみにリッチー・ブラックモア率いるレインボウのデビューアルバに収録されている「キャッチ・ザ・レインボウ」は絶対にリトル・ウィングのオマージュでしょう)。
このニュアンスは、そこいらの若造ギタリストには、到底醸し出すことは不可能だと思うよ。
3人組みなので持ち時間が短いのが残念なくらい。
水を一飲みしつつ、早くも後半戦に突入。
さあ、次は何をやってくれるの・・・?と期待に胸をワクワクさせていると、サンタナの「ブラック・マジック・ウーマン」がウネリをあげた。
おいおい、ドンドンと本格的な泥臭いブルージー・ワールドに突入かい。
向き合ってプレイするベーシストとギタリストは、すでに熱気ムンムンのステージ上で汗だく。
タメがどっぷりと効いたドラミングは絶品。決して手数が多いわけではないのに説得力あり。
そのドラム・セットのそばに寄り添って、ブレイクの確認をするギタリストはエモーショナルなほどサスティーンを繰り広げて不敵にニンマリ。
ギター・ソロにはワウペダルが絡み付き、スライド・バーを駆使した3コード究極のフリーセッション開始。
欲を言わせてもらえば、もっと「サマータイム」くらいのヒネリが欲しかったところかなあ・・・・・。
これで堂々、3曲を終えました。
もう気分はすっかりとフラワームーブメントにトリップ。
「メンバー紹介を挟んで、ソウルフルでファンキーなロックンロールいきます!」
極めつけ、とっておきの「ロング・トレイン・ランニン(ドゥービー・ブラザース)」リフが激しくピッキングされます。
グッと雰囲気が一転して、スカッと天空に突き抜けるほど3コードのノリノリダンシング・ビートをぶちかまし。
むせ返るほどに、埃っぽいサザンロック・サウンドの幻影がちらついてきて快感。
このバンドは今までならば、全曲を淡々と70年前後の落ち着き払ったロックで網羅していましたが、ここいらにきて実験的要素にもチャレンジしながら含みを持たせつつ新境地開拓か。
それにしてもいつもにも増して、トリオとは思えないくらいに、想像を絶する爆音で究極のアドリブ合戦勃発だ。
チョーキング、ピッキング・ハーモニクス、プリングオフにグリッサンドと何でもござれ。必殺テクニックのオン・パレード。
スピーディーなアレンジにくわえて(多少のミスが散見)、カーマイン・アピスよろしくエンディングではドラム・ソロを号砲に大団円。拍手喝采は当然のことでしょう!!
12、16:20~16:40
MATCH ON FOOK TO CATS
洋邦楽から厳選した、珠玉のロックナンバーを聞かせてくれました。
地元・小樽から初出演。
男性ばかりによる4人組。
よって私はこのバンドの存在自体を全く知りませんでした。
今度この意味ありげなバンド名の由来を聞いてみようっと。
それにしても小樽・音楽界の奥の深さには、つくずくと感心させられますよ。ある意味では札幌よりも面白い音を聞かせてくれるミュージシャン達が、ゴロゴロひしめいているのではないかな・・・?
今、日本中の音楽シーンを席巻している「サカナクション」も小樽出身だしね。
小樽、恐るべしだ。
編成は・・・・・・ベース(黒い5弦のジャズベース。ローズ指板)。ヴォーカル(ミッチー)。ギター(ブラウン・サンバーストのボデイカラー。ローズ指板)。ドラムス。
いきなり飛び出したのは「ロックンロール・フーチークー」(リック・デリンジャー)
序盤から度肝抜く、とびっきりのいかした極上ソングで観客を熱狂させてくれたよ。
これ一発で、すでに掴みはオーケーだ。
まさに掟破りともいえる極上のリフ攻撃で、遠慮なく攻め立ててくる。
こんな曲をぶちかまされたら、誰だってひとたまりもありませんよ。
うける要素がてんこ盛り。随所に盛り込まれた、魂揺さぶるポイントが心憎いほどに響き渡ってくる。
特筆すべき点は、最前列にズラリと陣取った私設応援団たちの数がハンパないこと。
もしかしたらこの日出演した18バンド中、一番のファン数かもしれないよ!?
バンドも客層も迫力満点で大いに賑わい結構。
ザ・イエロー・モンキーで「バラ色の日々」(2000年の作品)
淡々とギター・コードがかき鳴らされるイントロから一転、へヴィーな本編へと雪崩れ込み。
懇切丁寧に歌いこまれる歌詞が、何故だかしんみりと伝わってきて泣かせるね。
ワイルドすぎるほどなバッキングサウンドが、荒削りながらもカッコイイ。
親衛隊たちも、愛情込めた手作りのウチワを各自で必死に振りながら声援を送りつづける。
長年にわたって培ってきた、麗しき友情関係を目の当たりにしちゃったよ。
あれだけ盛大にやってもらえたら、嬉しいだろうなあ。励みにもなるだろうなあ。
「贅沢を言わせてもらうならば、皆、立ち上がってよ!おお!!ありがとう!!」
可愛い子犬や、チビッ子達も群集の中にいるよ。
シング・ライク・トーキングで「欲望」
(2003年リリースのアルバム「RENASCENCE」に収録されている隠れた名曲)
とてもマニア心をくすぐるような曲で、エピローグを迎えることとなりました。
個人的にもシング・ライク・トーキングはずっとツボなんですよ。
これだけのキャリアがありながらも、いまいち突き抜けたメジャー感がないというのも不思議すぎるくらいなバンドですなあ。だけど魅力的なんですよねえ~~。
一度でもはまったら抜け出せないほどの素晴らしい要素を含んでいるんだよね。
佐藤竹善ほど、ずば抜けた才能があるのに、過小評価されている日本人シンガーはいないんじゃあないかなあ・・・・。
もっと早くから認められても、当たり前な位の実力の持ち主なのになあ。その辺はとても残念なこと。
でも、そこに目をつけたマッチオンのセンスはさすがです。
目の付け所が違う。それは他の選曲にも言えること。
ちなみにこのバンドがライブを行うのは、7年ぶりなんだそうですよ。
そんな風には全然思えないほど、鉄壁のチームワークを誇っていたよ。
はい、お次はこのブログの主役でもある我がバンド「THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY(STA)」のライブレポートなのですが、それは最後のお楽しみと言うことで・・・・。
14、17:25~17:50
会場内に流れているBGMは、尾崎紀世彦で「また逢う日まで」
SUPER★SIRIUSⅡ
札幌から、2年連続2回目の出演。
洋楽極めつけのPOPSオン・パレード
このバンドを観るのはピッタリと1年ぶり。つまり去年のイベント以来というわけ。
総勢9人組みの内訳です(人数が増えてる・・・・!)。
大所帯メンバーの構成は・・・・・これで3ステージ目のヒコ(G。毎度お馴染みのシェクターSTタイプ。鮮やかなブルーボディカラー。ローズ指板。PU配列はHSH),ハヤシさん(G。赤いストラトキャスター。メイプル指板)、マーカス・ワタナベ(B。何から何まで敬愛するマーカス・ミラーずくめなのが感動的なくらいに素晴らしい!ジャズベース。ナチュラルボディカラー。メイプル指板),マーちゃん(DR),キムキムもこの日はこれで3ステージ目だ!(KBコルグ・クロノス使用),ハルちゃん(ローランドのKB&CHO),KT(SAX),アキちゃん(VO)、ミーちゃん(CHO)!!
多少メンバーチェンジはあったけど、概ね毎度お馴染みの顔ぶれで網羅だ。
よっぽど皆、バンド&ライブ活動が大好きなんだねえ。
掛け持ちのミュージシャン達とあちこちでしゅっちゅう出くわしているから、私は最近すっかり混乱気味であります。マジな話・・・・・(笑)
バンド名、メンバー名、顔、パート、ジャンルが頭の中で膨大に、ぐちゃぐちゃとなって整理がつかないわい!
そして誰と誰が関わっているのかなどなど・・・・。
大袈裟な話ではなく、本当にどいつもこいつもよくやるよなあ・・・と半ば感心しています。
凡人にはとうてい真似のできない離れ技だ。
私は不器用なので1バンド入魂タイプ。みんなはやりたいことがいっぱいあるから、多方面で実践するタイプ。まあ、人それぞれの考え方で、ともに音楽ライフを有意義にエンジョイしているというわけであります。
あえて、ここでは彼らの所属しているバンド名は記載しませんよ。だって、そんなことをやっていたら、もうそれだけでここのコーナーがビッシリと埋まってしまうもんねえ。
以前、小樽・ゴールド・ストーンでタイバンを組んだ際には、このバンドは全曲インストウルメンタルのフュージョン・ロックでした。
つまりはバンド名が示しているとおり、そのライブの時の編成、顔ぶれ、ジャンルに応じて1,2,3,4・・・と命名しているそうです(カーペンターズ・バンドにも模様替えするのだとか)。
で、今回はⅡというわけ。
曲目は豪華絢爛の一色に塗り固められていて、とても華やかでしたよ。
あまりにも内容はベタだけどね(笑)
無難路線でセレクションしているから、馬鹿ウケすることは最初からお約束されているようなもの。
手堅くトライしていますよ。
実は、このバンドの前にSTAがライブを完了。
袖にはけて、こちらと入れ替わる際にKTが「STAの後だとやりにくいなあ・・・・だってうちは管楽器が私一人なんだもん・・・」と、こぼしてました。
「さあ、皆さん、一緒に踊りましょう!かなりハード目に決めていきます!世界中を瞬く間に席巻した、彼女こそディスコ・クィーン!!・・・・ドナ・サマーで・・・・ホット・スタッフ!!」
アア~~アア・・・・お立ち台とミラー・ボールがないのがとっても残念だねえ。
オープニングでこれを壮大に演奏した途端、もう一気にお祭り騒ぎの様相を呈しています。
すでに収拾がつかないほど、会場前方のフロアが芋洗い状態の有様。罪なバンドだね・・・。
それでも点滅照明が派手に煌き、扇子の替わりにウチワを振る人、昔とった杵柄とばかりに巧みなステップでダンスマンと化している人などなど様々です。
「ありがとうございます。こんばんは!スーパー・シリアスⅡです。今日は踊れるナンバーを目一杯に用意していますので、あまり喋らないよ。全曲ディスコで網羅です!そうです・・・いい匂いがしてきたあ!皆さん、飲んでますか?食べてますか?はい、次は思い切りアダルティックな曲で酔いしれちゃいましょう!・・・・・グッとムードを変えてグローヴァー・ワシントンJRで・・・・・ジャスト・ザ・トウー・オブ・アス(クリスタルの恋人たち)!!」
(1980年発表のアルバム「ワインライト」に収録されていた、彼が大ブレイクするキッカケともなったメガヒット曲。1981年シングルカット。グラミーではR&B部門を受賞)
極めつけ永遠のAORソウルミュージック。
この思わず腰がうずきまくるリズムとグルーヴ。
これはイントロの幻想的でクリアなエレクトリック・ピアノとバスドラムキックから、落ち着き払ったリズムセクションによるシンクロ・ビートと、キャッチーなギターソロとの絡みが肝。
隠し味で延々と繰り返されるハイハットのタイトな刻みも、マーちゃんは忠実にセンスよくプレイし続けています。
特にマーカスワタナベによる、よりタメとフックの効いたスラップが効果覿面。
緻密に構築された琴線を振るわせるアレンジを、各メンバーが愛情たっぷり込めてしっかりと再現。
アキ嬢によるセクシーな歌唱と、コーラスガールのミーちゃんとのコラボレーションがすこぶるポイント高いしね。
KTは先述どおり管楽器メンバーとして孤軍奮闘。ダントツに美味しいパートともいえるアルト・サックス・ソロのブローで、彩りを添えています。
多少ワイルドでラフな部分もあろうが、ここまで渋く攻めこまれちゃあ、熱く燃えたぎっちゃうこと必至。
3曲目はいきなり飛び出した、アース・ウィンドウ&ファイヤーの金字塔「セプテンバー」
(1978年に発売したシングル)
札幌のEW&Fカバーバンド「ゴヘイ・バンド」の十八番ともいえる曲ですが、ここでは一味も二味も違う魅力を振り撒いていました。
誰もが世代や性別、国境を超越して耳に馴染みのある曲ですよ。
序盤のやや抑え気味でドラマティックなサウンドから、突然躍動感に満ち溢れた展開に突入する伝説のダンシング・ソング。
アクセントとなるピアノの響きも、ジャストなタイミングでヒット。
ギターカッティングの鬼、アル・マッケイ直伝によるヒコのテクニックには目を見張るものがあります。
何にでも対応オーケーなバンマスは、ここでもステージ中央に躍り出て見事なギターワーク(フランジャーのエフェクターも彼のサウンドとしてのトレードマーク)。
お得意の歯弾きプレイも、早速披露。
モーリス・ホワイト&フィリップ役による極上なるボーカル、そして切れ味鋭いホーンセクションと聞かせどころ満載だ。
STAに引き続き、管楽器が入っているこのバンド。
(といってもサックスのみですが・・・)
KTがオリジナルにはない独自の解釈プレイで、要所要所、頑張っています。
打ち込みを多用していたけれども、案外とこういうのもありかもね。
ここでホッと一息のインターバル。
誰が吹きまくっているのか、耳をつんざくほどのホイッスル音こだまする中でのメンバー紹介。
KTの紹介時になぜか「アンパンマン」のテーマソングをサックスでプレイしていたけれども、その真意はいかに・・・・(笑)。
「ありがとうございます。もっともっと盛り上がります。これが最後の曲となります。知らない人はいないでしょう・・・・・・・・イッツ・マジック!」
このテイクはもちろんオリジナルのT-SQUARE(1981年発表)ではなく、当時飛ぶ鳥を落とす勢いだったシンガー、マリーンのバージョンですね(1983年リリース)。
同じレコード会社という縁で実現したボーカルによるカバー。
もうすっかりとフュージョンではなく、彼女の歌としての浸透度合いが絶大ですね。
よりファッショナブルにジャジーに愛らしく・・・・。
KTのサックス・ソロが、ここでも縦横無尽に轟き渡る。
いつのまにか、観客の踊り子さん達が仲良く輪になり、曲にあわせてグルグルと行進しているではないか。
こんな光景を目の前で見せられたら、「バンド冥利に尽きる」のひとことだね。
もうこの小樽イベントでどれだけのバンドが、この曲をライブの終盤に演じてきたことだろうか。
私が見ただけでもかなりの数にのぼりますよ。
ライブ経験豊富な連中ゆえに、こういったのせ方に関しては手馴れたモノ。
しかし、去年イヨちゃんも言っていたけれども、前方で踊り狂っている観客の人達の振り付けが皆が皆同じなのにはビックリ仰天だ。
これって、有名なダンス・ソングなのかなあ・・・。
私は恥ずかしながら、ディスコでフィーバーした経験が一度もないので、その点に関しては全くもってチンプンカンプンなのですよ・・・。
各自で短い北海道の夏を、しっかりと心に刻み付けているのだろうか。
余裕の表情で自らもホップしながらもスキップだ。
ちなみに、今回のライブ直前、主催サイドから1曲分カットを要請されたために、泣く泣くお披露目できなかった曲は「HOW WILL I KNOW(ホイットニー・ヒューストンの代表作品) 」です。
まあ、それはそれで、次回のお楽しみということで。
それにしても疲れしらずのスーパーシリアスⅡの中にはこの日、4バンド兼任という猛者までいました(そうです、あいつです・・・笑)。
そうそう、皆にとっては令和初の北運河屋外ライブだね。
~~ライブ・レポート PART,5はこれにて終了!今回は18バンドの長丁場。続きはPART,6でね!!ヨロシク!!~~
ブリティッシュハードロックバンドの生き字引き、ユーライアヒープ。
今のところの最新スタジオアルバムがこれ!
2018年リリース「リビング ザ ドリーム」
思わず嬉しくなっちゃいました、このタイトル。
このジャンルで、ここまで元気いっぱいに充実した活動をし続けているバンドっていないのではないでしょうか?
一時は泥沼地獄に喘いで、批判の対象となり、すっかり過去のバンド扱いされていたけれど、多分唯一のオリジナルメンバーのミックボックスはじめメンバー達の中では、ずっと信念を貫く意思は強固だったんだろうなあ。まあ、アメリカンフィールドに色気を出していた時期もありましたが、現在は頑固一徹、初期の頃のあのサウンドに立ち返り、堂々たる存在感を示してくれています!
十八番のハモンドの響きや重厚なるハーモニー、様式美風プログレ展開…極めつけはミック唸りまくりのWOWペダルだあ!
近年は良質なアルバムをコンスタントに発表していたけど、今年結成50周年を迎えたユーライアヒープにとっての自信漲る極めつけの大傑作がこれだあ!
彼らの魅力がこれでもかあ、というくらいに凝縮された聞き応え満点なアルバム。
日本のブリティッシュハードロックファン好みな音作り。決して彼らは枯れてなんかいないよ!
ジャケットスリーブ内の作りも素晴らしい。
ちなみにオープニングナンバーの作者には、あのイングヴェイJマルムスティーンで名をあげたジェフスコットソートがクレジットされています!