「庄子篤史SESSION」
さあ、早いものでもう中盤戦に差し掛かってきたよ。
今まではジャパニーズポップ系のバンドが3つ続いたけれど、今度はグッとムードを変えて渋いソウルナンバーを中心にお届けしましょう!
このバンドも初めて見るバンド。
厳密に言えば見たことがあるんだけど、セッションPROJECTゆえに多分メンバーが大幅に変わっていると思うよ。
全5曲がこれまた、いぶし銀の光沢を放つ作品目白押し。
ただ単にソウルと言っても、相当に捻りと拘りを込めて厳選した痕跡が垣間見える。
念入りに調整してリハーサルを重ねた結果でしょうよ。
それらをテクニカルな余裕と貫禄のプレイで見せつけてくれるんだから心憎いばかりさ。
それもそのはずで、各メンバー達は方々で大活躍している猛者ばかりなんだから当り前なんだよね。
ところどころには遊び心もあり、ひじょうに楽しめました。
不敵な笑みを浮かべつつも、進行していく様を見ているとそれらは顕著。
8人のイカしたメンバー達をば・・・・・・
驚異のハイトーン・ボーカルに晴琉くん
ドラムはシミズくん
パーカッションはタケダくん(LPの白いシェルコンガを使用)
ベースにユウジくん(3トーン・サンバーストのジャズベースを使用。ローズ指板)
ギターコーラス&はオキタくん(3トーン・サンバーストのストラトキャスターを使用。ローズ指板)
キーボードはヒロコ嬢
trumpetはサッチン
そしてサックス&コーラス&MC&リーダーは・・・・宇宙の庄子君問う編成だ!
メンツが凄い。
まさに向かうところ敵なしの布陣さ。
クールビューティのサッチンは、札幌を拠点に長年にわたって活躍している有名なネオジャズグループ「地下室とシャンパン」のオリジナルメンバー。
男顔負けなトランぺッターとしてすでに名を轟かせています。
庄子くんはマサとは長年の顔見知り。
STA企画のリブレーションにも参加してくれたし、何度も対バン経験もある。
一度はSTAでサックス担当としてライブ出演が決定するも、コロナにてイベント自体が中止になったという経緯があります・・・・。
返す返すも残念でならない・・・・きっといつかは共演が実現することを祈っているよ!。
しかも驚いたことにSTAのサックスメンバー「うぱくん」の後輩なんだとか!!
縁とは奇なり・・・を地で行く事実さ。
お互いにサックス同志だしなあ。
そしてギターのオキタ君!
オフステージのロビーで彼から話しかけられたマサ。
な、な、何と30数年前にマサのお客さまだったらしく、接客後ポール・リード・スミスを購入したのだそうだ。
その後も今は無きスタジオ・ユーの「企画ライブ岩見沢遊園地」にマサのヘヴィメタルバンドと対バンもしたのだとか。
そんなことよりも、彼は熱狂的なるシカゴ・ファン。
それも半端ないくらいにマニアックでコアな知識も豊富。
久し振りにマサは話の合うロック通と出会ったものだから、瞬時で喜びを分かち合った。
1984年シカゴ11年ぶりの来日に際し、東京公演はチケットが入手できなかったそうだ(ちなみにマサは追加公演を含む東京公演全てに足を運んだ)。
そこで、わざわざ名古屋公演のチケットを購入して見に行ったらしい。
1995年の「ナイト&ディ札幌厚生年金会館公演」は最前列チケットをゲットしたらしい。
泣けるほどに、羨ましいかぎりだ。
だからこそ、この日トリ前に出演したSTAのセットリストには戦慄が走り感動を覚えたそうだ。
その興奮した感情そのままに、マサと再会したんだからそりゃあ凄まじかった。
2人とも周囲が驚くほどにエキサイト。
何度も握手とハグをしてまた会える日を誓い合った。
そばにいた庄子くんもニコニコと喜んでいたよ。
もちろん、オキタくんのギターテクニックは計り知れないほどにスケールがでっかくてアバンギャルド。
安定抜群で、音つくりも最高で・・・・早い話が、センス良くってめちゃくちゃに上手い!
STAニシヤンの「長い夜」ギターソロ完コピも絶賛していたよ。
よく細部にまでわたり聴き込んでいるなあ・・・と感心した次第。
さすがだよ。
テリー・キャスは当然として、ドニー・ディカスにまで精通しているんだから感服。
これだから、バンド活動とライブ出演は魅力的でやめられない。
たまりませんなあ((´∀`*))
前置きが大変長くなってしまいました。
それでは、お待たせしました・・・・・そろそろ、珠玉のライブ・レポートに突入しようかな。
大人のミュージック・ショーを、心行くまでにご堪能くださいませ。
今年は1月のルア・レルバ新年会を手始めに、ちょくちょく庄子くんセッションと対バンが多そうだ。
その庄子くんは凄まじきサックス・プレイだけでも驚愕なのに、巧みな話術を駆使したMCも絶品。
優しい人柄がホノボノと滲み出ているよ。
「本日はこんな素晴らしい会場にお呼ばれして、出演できるなんて感謝です。
ミーさん、本当にありがとうございます。
今日は、この日のために集まった仲間たちとで、邦楽、洋楽など色々なジャンルを演奏してみたいと思います。
一同に会したのも何かの縁です。
ぜひともご一緒に最後まで楽しんで良い日にしましょう!」
庄子くんがカウントを打つ。
「1・2・1・2・3・4~!!」
オープニング曲は・・・「RUNAWAY BABY」
ブルーノ・マーズが2010年にリリース。
album「ドゥー・ワップス&フーリガンズ」に収録。
公開当時色々なことで話題になった映画「とんかつDJアゲ太郎」の主題歌でもある。
補足ながらこの映画、全然期待していなかったのに、いざ見て見たらすこぶる面白かった!!
それはともかくも、開巻から自然とワクワクウキウキ陽気な気分にドップリと浸りきれる素敵な人気曲。
まあ、歌詞の内容には賛否両論あるかもね・・・((´∀`*))
軽快この上なきチャラ男ソングです。
まあ、かしこまった下手な屁理屈なんかこの際は抜きにはして、思いっ切りはじけまくっちゃおうよ。
ンベースラインを基本に、それに早速のって歌うボーカルのハイトーンが超絶凄すぎる。
一体全体、どこまで出るの!?って言いたくなるくらいの高さ。
しかもピッチは正確で張りもあり、どこまでも軽やかに突き抜けている。
驚異的な喉だよ。
その流れにのってメンバー紹介も織り込まれる。
更に、次々と各メンバー達のソロが展開される。
これがまたテクニカル過ぎて空いた口が塞がらない。
言葉を失うほどでも最早金縛り状態。
いやはや何とも御見それしましたよ。
ソロの最後は締め括りとばかりに、そのボーカルがあろうことか、救急車の声帯模写を披露。
こんなのって初めて聞いた。
エンディングでは「ありがとうございます。さてさて、準備の方はいいですかあ!!」と
ホップステップジャンプを決める。
仕込みが憎いほどに効果覿面さ。
拍手喝采。
それとともに、歓声の渦が沸き起こる。
一発で観客の度肝を射抜いた。
こうなったら庄子くんたちのもの。
掴みはバッチリとオーケーで、貰ったも同然だ。
余裕しゃくしゃくの構えに入る。
不敵な笑みさえ湛えているよん。
ギターのオキタくんは、今流行っているラーズ・ヌートバー選手の「ペッパーミル」を両手掲げてコミカル且つさり気なく演じる。
メドレーで「回想(I WISH)」
スティーヴィー・ワンダーの大ヒット曲。
自身の子供時代を回想した歌詞内容。
全米シングル&ソウル・チャート共に見事1位を記録。
1976年11月リリースのシングル。
album「キー・オブ・ライフ」に収録。
この曲もベースが組み立てた8つのリフで進行。
グイグイと心地よくグルーヴィーに牽引する。
この名作をオシャレでジャジーなテイストに料理しての披露。
なんてイカシタ采配であろうか。
キーボードによる隠し味的なサウンドも鳥肌もの。
センス抜群さ。
酔いしれて聞き入ってみるのも一興か。
実はこの曲はSTAにとっても重要なるレパートリー。
STAパーカッションのタッキーがそっとマサに耳打ちした。
「曲が被らなくて良かったね((´∀`*))」
再び庄子君によるMC
「音楽は演奏するのも、聞くのも大好きです。
今日は皆さんとお会いできたことを、とっても嬉しく思います。
・・・・・UNTITLED」
(PHAT PHUNKTION)
ジャストなタイミングで演奏へ導入するんだから粋でかっこいねえ。
たいへん勉強になる。
庄子君のやや斜に構えてサックスを吹くスタイルは、デヴィッド・サンボーンを彷彿とさせる。
黒いニット帽を脱ぎ棄てて手のひらで弦を激しく擦り付ける、アゲアゲな奏法を披露するオキタ君。
てっきり何かを使っているのかと思ったら手だとのこと。
速い動きだからよくわからなかった。
でもあんな音が出るんだから不思議だなあ。
もしかしたら、企業秘密・・・・?!
PHAT PHUNKTIONは、ホーンを含む総勢9人からなるファンクバンド。
どうやらタワー・オブ・パワーの影響を強く受けているそうだ。
なるほどそこかしこに、R&Bやヒップホップの香りも漂っているのが大きなポイント。
程よいテンポが印象的で、ノリノリな切れ味鋭い音の厚みに対する表現力はピカイチ。
しかし選曲がマニアック過ぎるねえ。
どの曲も、オリジナル通りではなく庄子くん自らがアレンジを加えています。
しかも、その時のメンバー達によって無条件で少しずつ変化を加えているという。
なんという才能あふれる秀逸な集団だ。
末恐ろしやあ!!
息つく暇も与えないほどの勢いで、間髪入れずに・・・・
「UPTOWN FUNK」
(MARK RONSON FEAT,BRUNO MARS)
引き続きシュールでご機嫌なるファンク・ワールドが炸裂。
この誰からも愛されているタイムレスなダンス・ミュージックは、バリバリに有名だよね。
程よくキャッチーなポップで、どことなくノスタルジック風。
ミネアポリス・サウンドの影響も伺える(このシーンのパイオニア的存在はプリンス。
ロック、ニューウェーブ、などの要素が入っており、よりスクエアなリズムを強調)
なるほど、庄子くんのルーツが如実にうかがい知れるねえ。
2014年11月10日発売の11枚目のシングル。
ダウンロードシングルとディスクの売り上げ合計は2000万枚を超える「史上最も売れた曲」の一つ。(ウイキペディアより・・・)
album「アップタウン・スペシャル」に収録。
各国のチャートで1位を記録した。
日本だとホンダ・フィットのテレビCMに起用されていた。
難産の末、完成に至ったという曰く付きなエキサイティング・ソング。
苦労した甲斐があったというものだね。
度重なるセッションの末に形成していったそう。
だからこそ、庄子セッション・バンドにはうってつけなわけだ。
(数度にわたる告訴問題とかもあったけどね・・・・。)
話を戻そう・・・・ゴールド・ストーンは見渡す限り、どこもかしこも、スタイリッシュに盛り上がっているよん。
最高峰のエンターテイメントを、素敵な庄子くんが仕切って纏め上げるんだから敬服しちゃうよ。
その冴えわたる新鮮な手腕には興味津々。
「楽しく過ごしてきましたが、我々でまだ4バンド目・・・・
イカシタバンドが続々と目白押し。
次のジャンルもソウル系。
その後は、エロチカ・ヘヴン。
このバンド名ならばもうあれしかないよね・・・・。
これでチューブだったらなんまら新しい試みだ((´∀`*))
それはないでしょうよ!
もちろんサザンですからご安心を。
私たちはこれが終わったあと、その辺でくつろいでいますよ。
魅力的なボーカルのハルくんは声が高いんだけど、北斗の拳が歌えないんだそうです。
ラストは・・・・・トレジャー!!」
再び人気歌手のBRUNO MARSで攻めてきた。
2012年リリースのセカンド・アルバム「アンオーソドックス・ジュークボックス」に収録。
ビルボードチャートでの最高位は5位。
80年代を彷彿とさせるエグイくらいにレトロな曲調と、壮大なるシンセによるストレートなディスコ・ソウルの決定版。
ピアノの必要以上に跳ねないイーブンリズムがふてぶてしい・・・・。
曲は派手だけど、コードは意外とシンプル。
ウキウキとドツボにハマリまくる、これしかないというくらいのピュアなセレクションだ。
男女2人によるドンピシャなパワフル・ホーン・アンサンブルは、絶賛に値する。
独特な洗練されたギターのフレーズがダイナミックで、所狭しと剛速球で駆け巡る。
これカッティングのお手本のよう。
少しだけ前ノリなブラッシングのバランスも絶好調。
あれよあれよという間にライブは終了・・・・大団円を迎えてしまいました。
まだまだ見たいなあ。
最後にもう一度メンバー達一人一人を、懇切丁寧に愛情とリスペクト込めて紹介。
「ありがとうございました!
喜んでもらえたら嬉しいです。
また機会があればお会いしましょう。
この後も存分に楽しんでください。
次のバンドはソウル・カラー!!」
****本当にお疲れさまでした。
シタタカな連中による極上の一大ミュージック・レビューを堪能させてもらったよ。****