****はい、早いものでこれがライブレポート最終章であります。ジックリとご堪能くださいませ!!****
8、19:10~19:40
なんとかトラブルもなく無事にここまで辿りつきました。
皆さんのご協力のおかげです。感謝という言葉しかないねえ。
普通8組出演ならば1時間ほどの遅れは当たり前なんだけど、こいつは奇跡だ(殆どが少人数の編成だったのが最大の理由)。
しかも、ずっと山場の連続で疲れ知らずの大盛り上がり。
今まで企画したイベント中でも1,2を争う完成度でしたね(当初は10組だったところ、直前になって2組が出演不可能な状態に。
いくつかのバンドは人数が増えたり減ったり、使用楽器が変更になったりでドタバタしちゃいましたが、もうこのくらいは慣れっこで余裕なのです)。
企画立案マサが率いるオオトリ「THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY(S・T・A)」は、この日2番目の大所帯で8人編成。
ホーン・セクションを要する、何から何まで面倒くさく、やかましくも暑苦しい骨太ブラスロック集団(褒め言葉だよ)。
STAは、な、な、なんと、マサとファニー以外はこの会場初体験。
一度たりとも、同一メンバーでのS・T・A夕張ライブって自慢じゃあないけどありません。
そういう意味では、シカゴというよりもタワー・オブ・パワーのノリに近いかも・・・。大編成の宿命ですな。
自画自賛するわけではありませんが、STAもここ最近のライブと比較してみても満足度に満ち満ちていました。
この日、マサは早朝に自宅を出発。
ナオちゃん、そして西やんを迎えに行って夕張入り。
午前11時半に無事ファイブペニーに着いたんだけど、異常に早すぎたのでまだ開店していなかった・・・・・・。
そこで近所の人気観光地「幸福の黄色いハンカチ」広場へ時間つぶしにご案内。
清水沢のコンビニで食事を済ませてから再度、ファイブペニー入り。
マスター夫妻、ウィリー・二リーがすでにスタンバイしていました。
別に意識しているわけではないんだけど、夕張ライブは毎回豪雪時期。
観客や出演者達から、その点を指摘されていました。
よって今回は11月に開催。
もう少し、ずれ込んでいたら危険な天候に巻き込まれていたかもよ~~~。
恐るべし北海道の天候。
西やん、ナオちゃんは、はじめて入るこのログハウス・ジャズ喫茶の店内を興味津津に眺めています。
膨大なるマスターによるレコード&CDコレクション。
オーディオ機器。伝説のミュージシャン達の直筆サインや写真パネル、ポスター。
いつまで見ていても飽きがこない。
即行でマサはBGM用CD「シカゴAORベスト」を流してもらい(これでグッと会場の雰囲気が華やいだ)、ワイヤレス2機と歌詞カード、セットリストなどなどをセット。
ナオちゃんはグランドピアノのチェック。西やんもパーカッション類を組み立て。
その他諸々の準備に勤しんで、後はゆったりとくつろいでいました。
いつも大都会の喧騒に暮しているから、すこぶるリラックスできるんだよね。
自然に包まれた贅沢なるヒトトキだ。
相当に巻きの状態だけど、アットホームな空気漂う中でのド派手スタートです!
***MEMBER***
MASA・・・B VO
KUL・・・G
YASU・・・DR
FUNNY・・・TP
MIKITY・・・AS
NAO・・・GP
KAMISOH・・・TB
NISHIーYAN・・・PER
***SET LIST***
1、INTRODUCTION・・・CHICAGO
2、I CAN’T TURN YOU LOOSE(お前を離さない)・・・THE BLUES BROTHERS
3、PETERGUNN・・・THE BLUES BROTHERS
4、SUNSHIN OF YOUR LOVE・・・CREAM
5、VEHICLE・・・IDES OF MARCH
6、CANON(聖典)・・・CHICAGO
7、SATURDAY IN THE PARK・・・CHICAGO
8、QUESTIONS67&68・・・CHICAGO
9、25OR6TO4(長い夜)・・・CHICAGO
===ENCORE===
10、GIMME SOME LOVIN’(愛しておくれ)・・・THE BLUES BROTHRS
BGMはシカゴで「素直になれなくて~ゲッタウェイ」「ルック・アウェイ」
いいねえ~~。
Y-PROJECTの熱気冷めやらぬままに、バンドの入れ替わり。
ミキティ、ファニー、カミソーはそのまま下がらずに合流。
タフだねえ。
10分のセッテイング・チェンジ。立ち位置決め。
ホーン隊はカミソーを中心に簡単な打ち合わせ。
普段よりも時間に余裕があるね。タイトな進行だ。
ソーメイさんのご好意によりマサは彼の名器「TCエレクトロニック」ベース・アンプヘッドを貸してもらいました。
長年、ライブを経験していますがこんなことは初めて。
これがまた驚愕のサウンドを気軽に得られる優れもの。目から鱗状態。
いい音していたよ、とお褒めの言葉も頂戴したよ。
迷わず購買意欲をそそってしまったさ。ソーメイさんありがとう。スイッチでミュートされていたから一瞬うろたえてしまったけどね(笑)。
早速、指慣らしとばかりに、軽くフレーズ流してウォーミング・アップ。
ヤスも慎重にドラムセット組み立てに取り掛かり。ジャズ用のシンプルでコンパクトなセットだからね、これは。
そうこうするうち、相変わらず驚くほどに短時間で全員準備万端整いました。素早い。
スタッフに「時間が勿体無いからこのままいくよ!」とマサ。
オーケー・サインを確認後スタート!
マサからのゴーサイン!!
それに追随してヤスが鮮やかなるスティックワークで、一種独特なる異空間を作り上げる(彼は何でも受け入れてくれるから調子にのったマサは無理難題をしょっちょう投げかけるんだけど、それら全てを軽くその場で仕上げてくれるんだよね。その手腕は大袈裟ではなくゴッドハンドの如しだ!)。
スピード感がジャストなフィーリングで幸先良いよ。
マサがヤスに手拍子でテンポのメッセージを送ると、それに便乗するかたちでクル氏も剃刀のごときミュート・カッティング。
プレイが待ちきれないという様子で最適なギター・グリッサンド。
マサは大股開きでスタンバイ。
もうすっかりおなじみとなった、マサによる落ち着き払った声での華々しいナレーションで開演を告げる。
「ハーイ!たいへん長らくお待たせいたしました。いよいよはじまりますよ!今か今かとお待ちの皆さん。そうですよね。これから極上のステージをお届けして参りますよ。2年と10ヵ月ぶりにここ夕張ファイブペニーに帰って来ました、北国唯一無二の札幌発ブラスロックバンド!大所帯バンドの登場です。先ほどのYプロジェクトに負けてはいられませんよ。
ド迫力ホーンセクションの熱きサウンドを心ゆくまでドップリとご堪能ください!メンバー一同この日この時この瞬間を心待ちにしていました!それではヨロシク!THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY~!!」
盛大な頃合いを見計らったタイミングで「オーケー!1・2・3~!!」
波状攻撃へ、火蓋が切って落とされました。
猪突猛進の狼煙を上げる「イントロダクション」。
さすが、この人数だけに迫力が桁違い。
プレイしている我々でさえ自分たちの音にエキサイトして、アドレナリンの噴出が止まらない。
普段はクールなヤスも一旦スィッチが入ると、ドラム・ビーストに豹変するのです。
その上、去年の4月にマサが東京で観て来たCTAの土産話が相当に感動的だったらしくて、今だに刺激を受けている御様子。如実にドラミングの随所にそのダニー・セラフィン成果が現れていますよ。!
イントロの爆音が飛び出した途端に、観客達がドドッとステージ前方へ雪崩れ込んで踊りはじめました。
その中にはタイバンの常連組が参戦。手拍子や写真撮影にと勤しんでいます。
皆さん、このプログレッシブな変拍子の連続やコロコロ変わる変態的なリズムに、よくもまあピッタリとあわせてくれますねえ・・・と舞台上から失礼ではありますがしばし見とれてしまいました。
もうどれだけの回数この曲をオープニングでプレイしてきたことでしょうか。メンバー一同愛して愛してやまないじゃじゃ馬のような曲。その中でもこの日ほど迫力一杯の完成度を誇ったことはなかったのでは?!出色の出来と自画自賛(お客様からも高評価を得ました)。
しかしメンバー全員あの少ないリハ期間で、よくもまあここまで纏め上げたものだ。
各自は多くを語らないけれどね。
モニター・スピーカーに片足乗せて、マサがワイルドに吠えまくる。ヤスはアグレッシブなアクションを巻き起こす。
ニシやんによる要所要所をセンスよく心得た、パーカッションの打ち鳴らし方と楽器類セレクションがすこぶる光っている(ここではマラカスとタンバリン。ちなみに彼はドラムもこなします)。
計算されつくしたクル氏独特なるシャープな音色のYAMAHA野呂一生モデル(今回も先月に引き続き桃ちゃん)が、ヤスのタイトかつパワフルなドラミングに絡みつく(このギターはカシペア唯一のオリジナル・メンバーでリーダーでもあるテクニカルなギタリストの貴重なるハンドメイド高級品。コンディションも良好で見事な光沢を放っています)
看板ともいえる3管によるホーンセクションのリフは、益々厚みを増してきましたね。
舞台両サイドからの弦楽器達による絶え間ない猛追。後方サイドからは、ドラム&パーカッションが遠慮なしに骨組み音を構築しながらの進撃。
会場をまるごと覆いつくすかのような、ホーン隊による異次元模様の高鳴り。なんという高揚感であろうか。
鉄壁を誇るホーン・アンサンブルが嵐のごとく吹き荒れて、全体をリズム・セクションが引き締めるという構図が今回のおおまかなる課題。
さてさてライブの魔物はどこに潜んでいるのかな?・・・・今回は一体全体何を仕掛けてくるのか??随所に張り巡らされたワナにご用心。
さあ、第一関門の地獄にガッシリと突入だ。
先月の反省点は見事にクリア。手堅く突破した後に待ち受けていたのは、ブレイクによる一瞬の静寂。切り込み隊長はカミソーによる、やや食い気味な流麗なるトロンボーン・ソロで場面転換。
ぶっつけ本番ながらも、即座に対応。(STA3回目のライブ)
彼は、多忙な中での本番だから正直な話、不安要素てんこ盛りだったんだけど、それも取り越し苦労だったようです。
大した度胸の持ち主だ。さすがに百戦錬磨の達人だからこそ成しえる技。何事もなかったかのように振舞っていたよ(ヤスによる縁の下の力持ちも忘れてはいけない)。
ここがカミソーちゃんの凄いところ。若さゆえの怖いもの知らず。
なんと自宅に宿題として持ち帰り3つのコードで繰り広げられるソロ・パートを、極上のエモーショナル・ラインで習得してきて披露したのだ!!
能あるタカは爪隠す!と、昔の人はうまいことを言ったモノだ。ねえ、カミソー君よ!
ナオちゃんによる美しきピアノが牽引。
マサいわく「STAのバディ・リッチ」と言わしめた手数王から、リム・ショットに切り替えてのヤスが猛然と先導しつつ、お次はファニーの出番。(マサがファニーをポーズで紹介ジェスチャー)
これがまた絶品の響きを発して猛アピールしている。
彼のトランペット・ソロは熟練の極致なので、大船に乗った気分に浸れます。
懇切丁寧安定感抜群で、ベテランTP講師ならではの優しいトーンに満ち溢れていて、時折ヒステリックなハイノートなどもヒットしてニンマリ。
バッキングによる強弱のサポートも効果覿面で・・・・・鳥肌が立ちっぱなしだ。
もうこのあたりにたどりついた時点で会場中の空気は一変。
なにやら恐ろしいくらいにもの凄いことがステージで起こっているぞ・・・てな感じでかぶりついている。
なんたって2人連続で、オリジナル・パートにはないソロを演じているんだからね。
クルちゃんは、エフェクター操作でコンスタントに幅広く音色を切り替える。
嬉々としながらも、大奮闘。
そして第3の男、そのクル氏のギターが火を噴いた。
いきなり過激なピッキング・ハーモニクスを導入部分に最前列へ一気呵成に飛び出して、益々進化したソロを、これでもかあ!と言うくらいにぶちかます(よくもまあチューニングが狂わないねえ)。ただひたすらにエキセントリック。
序盤はテリー・キャスに敬意を表して、ラインを再現。
へヴィーなサウンドは、これだけにとどまらずフィードバックにより加速。
音数がドンドンと増していき、とどまることを知りません。身をのけぞらせてイナバウアー・アクション。
チョーキングなどを交える際にはギターを激しく揺さぶって身をよじる。あれだけのプレイだけでも引き攣るところなのに、ビジュアル面も大きい。
そして遂にテリー・キャスのギター・ソロをほぼ忠実にコピーしちゃったんじゃあないのかい!?ビブラートから3連トリルに至るまで研究を重ねて再現しているよ。
極めつけは第2期JBG時代のコージー・パウエル直伝によるヤスが、思いの丈を目一杯に込めた究極の稲妻フィルインで拍手喝采。
サンキュー!
いつもは沈着冷静なるヤスもノリノリな様子で、このヒトトキを満喫している様子。大歓声が沸く中で、すっかりと脳天ヒューズはスパークしちゃったみたいだ。
いくつもの修羅場を潜り抜けてきたからこその、説得力漲る支柱だ。
エンディングにおけるベルトーンも、クル氏を筆頭に見事な連携で繋がった。
ギターからホーンセクションへと渡る流れへ。ここで繰り出したクル氏の1音がジミヘンのようにウォームで破壊力があって戦慄が走りました。これぞまさしくロックの原石。いかなるアクロバティックなテクニックをひけらかすよりも、「ギュウイ~ン!」一発でひれ伏させるほどの衝撃と説得力。
マサが右手を天井高く掲げてグルグルと回転。ヤスと呼吸合わせて、雷鳴のような怒涛の6連打をスリリングに交えてジャンプ一閃でフィニッシュ。
以前、ASの女傑ミキティいわく「マサとヤスは何かにとりつかれているようだった」とのコメントを述べていました。
マサのタイトル・コールでメドレー「アイ・キャント・ターン・ユー・ルーズ」(テレビCMソングなどでもお馴染み)
間髪入れずにヤスの的確なるカウントで開始する曲ですが、ここでも疾風のごとき光速ナンバーが登場。
これはミキティのリクエストに、マサが応じた復活セレクション。
このインスト曲は珍しくも2ヶ月連続プレイ。
調べてみたら、相当な期間棚上げしていたのですね。3年以上だ・・・・。
1分ちょいであっという間の2コードリフというシンプルな曲なんだけど、毎回噛み合わないヘロへロのバッキングに嫌気がさしてしまったというのが事の真相。
ところが現在の連中は「あらよっと!」というノリで、初音合わせにも関わらずサッと再現してくれる。
何でもかんでも緻密に当たり前のようにね。
何だったんだろうか、あの頃は・・・・・。
そしてソウルフルでアヴァンギャルドなギター・ソロが、満を持してはじまります。
戸惑うことだらけなはずが、クル氏によるストロークさばきはどうでしょう!信じられないくらいのフィンガリングだ。与えられた小節数をビッチリと猛アピール。
ヤスとの目配せで阿吽の呼吸。次いでホーン隊がバトンを受け継ぐ。
おみそれしました、エンターテイナー・クルちゃん!
「ヤス!ゴー!!」
号令と共に、有無をも言わさずドラムでリズム開始。
メンバー達が俄然に色めき立ってきた。
マサがさっそくメンバーたちに伝令。
再びインストウルメンタルで「ピーターガン」。
マサとクル氏が図太き地鳴りのようなメインリフを弾き始めると、知性派ニシやんもパーカッションで
それに便乗する形にてなぞってくる。
これってSTAにしては珍しいセットリスト。
しかもブルース・ブラザース連発。
鋭い対応力だ。
程好く遊び心も加味しつつ、恒例のソロ・バトルをやっちゃいました。
その時、ソロパートの3人は、ファニーの取り決めでパパッと指差しで順番を決めていました。
その間わずかに数秒。
いつもよりも人数が少ない分を、1・5人分のソロ回しで解消。事無きを得ていました。
果たして軍配は誰の手に渡るのか!?
驚いたことにファーストソロは、ミキティではないか!
繊細で先の読めないソロにグッと聞き惚れてしまったわい。
やるときはバッチリとやってくれるレディだねぇ。
バトンを受け取る役は期待の新星カミソー。
全身全霊込めての、超絶なる嘶きトロンボーン・ソロをお届けする。
ここいら辺の息のあったやりとりは横で見ていても、この上なき情景。
フリー・フォーム・スタイルの興味本位で、ビックリ箱を開けちゃったような感覚。
後半は、鍵盤の魔術師、ナオによるエキセントリックなピアノ・ソロ。札幌のキース・エマーソン、はたまたリック・ウェイクマンの面目躍如。その間中、ホーン隊は右手で拍子を数え続ける。
やはり役者が違います。
マサはクル氏と並んで腰を落としながらの絡みポーズ。
余裕綽々のフィナーレではマサがしつこいくらい焦らしに焦らしまくってのジャンプ!
破天荒だけど完全燃焼。
真っ白な灰になって燃え尽きました。
STAは基本的にアメリカン・ロックを中心にお送りしていますが、次はブリティッシュなやつ。
全然ブラスロックではないんだけど、以外にもこれ受けがいいんだよね・・・・(案の定、色めきだってきたオーディエンス)ヘヴィーメタルの元祖。
といえば皆、知っているよね。行きます・・・・サンシャイン・オブ・ユア・ラブ!!(エディット・バージョン)」
シカゴもデビュー前に取り上げていた金字塔。
実は、コアなジャンル好きのタイバンの一部メンバーらから歓迎のエールが密かに飛んできていました。
あんたも好きね!と思わず言っちゃいそうなくらいの一体感。
クル氏は長年敬愛してやまないカシオペア野呂一生師匠のカヴァー・テイクをこの曲の参考にしているらしく、本来の野暮ったさをできうる限り排除して、よりモダンな味付けを器用に施してきました。
試行錯誤の結果、使用ギターとエフェクター類が最近ほぼ決定したそうです。
(マサもそのライブ動画を見せてもらってから一時相当にはまってしまいました。オリジナルを凌駕する勢いに圧倒されちゃったもん。
日本の音楽界が誇る、超豪華な大御所たちがズラリで、何とバンマスは伊藤コウキさんなんだからね。)
じらしにじらしまくったかのような、あのリフを空間突き破るがごとく、ファズ・エフェクターで応戦。
しかし、その直後にリズム隊がメガトン級ユニゾンの塊となって猛追撃。
結局は、極上のへヴィーロックに豹変。
照明もそれに応じるかのごとく、灼熱の点滅を繰り返す。
ヤスはずっとジンジャー・ベイカー直伝アフリカン・ドラムではなく、独自の解釈による現代的な味付けを盛り込むオリアンティ・バージョンで鮮烈に対抗してきたのですが、この日は特別でジンジャーに敬意を表して忠実なるオリジナルドラミング。
マサは憧れのジャック・ブルース役になりきっています。
ブラスのアレンジはコロシアムのテイクを拝借してきて歴代S・T・Aホーン・メンバーらが、ライブのたびに手直しを加えていったという裏話があります。
まあ、この辺に至っては、ほぼリラックスしながら望めるというもの。
スタミナ温存ソングという色合いなのだ。
続々と観客達もより間近で目撃しようと、食い入るように詰め寄ってきます。
マサは最前列の観客を指差してベース本体突き出して挑みかかる。
クル氏はクラプトンはじめジミヘン、レイヴォーンなどなどを融合して散りばめたアドリブを全員にほどよき刺激発散とともにバシバシと連発してきます。
ウーマントーン、サスティーンなどなど荒々しく持ちうる限りの天才的テクニックを、トリッキーに交えて惜しげもなく注ぎ込みます。
西やんも、この曲が初演奏だなんて思えないほどの溶け込み具合だ。
エンディングでは全員が一丸となってノイジーに爆走しながら加速しつつも、徐々にスピードダウン。
マサがジャンプしながらフィニッシュで一瞬の静寂。
「HEY!ありがとうございます。(サングラスを足元に投げ捨てる)ひじょうにマニアックなものも織り交ぜつつ、後半戦へ突入します。次の曲は5大ブラスロックの一つでシカゴの強力なるライバルとも言われた一発屋の悲劇バンド。曲調一転してダンサンブル・ビートがディスコでも大受けしてもてはやされた、アイズ・オブ・マーチで・・・・ヴィークル」
これも、「イントロダクション」「サンシャイン・ラブ」に引き続いてのエディット・バージョン。
観客席から出てきたマッツもミキティ嬢と共に両手を高々とあげ、全身全霊を込めて大歓迎のジェスチャーを掲示しながらも拍手で合流。
タイバン達も最早いても立ってもいられない、といった様子でホイッスル鳴らしての参戦だ。
踊り好きにとっては極め付けとばかりに、血液逆流しそうな炎のナンバー。
文句のつけようもないくらいに、ヒップなアタック感。
いつもならば伊達男ジュンがボーカルの担当なんだけど、今回は不在のためのマサが代理で歌うことに。
ピグステイ以来2回目だ。
ベースの運指やピッキングがパーカッシブなだけに、とっても厄介なんだけど鍛錬を積んで克服。よくもまあ混乱をきたさないものだね。
それでも十八番だけに、まるで自分のオリジナルソングのように捲くし立てる。
ボーカルが優雅で圧巻。
熱唱に次ぐ熱唱という構成。
今回のライブ構造はマサ一人でボーカルを担うというシステム。
ホーン隊は体を仰け反らせて、渾身の吹き込み。
マサは、ネックをグルグルと上下にひねり回して振り上げてのピッキング。
後ろを振り返ったり、お馴染みのブレイク・パートではドラムセット前にてクルクル。
前後左右にと行き来しながらキックをぶちかます。
一時たりともジッとしていません。ロックバンドのライブはやっぱりこうでなきゃあね。
それだけにとどまらず、何度もドラムセットまで駆け寄り意思の疎通を図る。
ヘッドセットワイヤレスマイクだからこその最大の利点。
ニシやんもタンバリンの連打で対応。
マサが調子にのりすぎて左肩がぶつかったシンバルスタンドが傾いて倒れそうになるも、グイ~ンと元に戻った。
ジェームス・ブラウンのマイクパフォーマンスさながらの状態にマサとヤスは苦笑いさ。
長年ライブをやっていると予期せぬ突発的なことが起こるというもの。
後日に気付いたんだけど、この曲中マサはベースヘッドをミキティのスコアにぶつけて床に落としてしまったのさ。丁重なる謝罪をしたら許してくれたよ。本当に申し訳ない・・・・。
それはともかく、時折ヤスとマサが向き合っての相乗効果を煽りあう、火花散るインター・プレイも微笑ましい。
マサが「オールライト、ギター!!」とシャウトしながら指差して、ギターソロへと橋渡し。
時代を反映してか、サイケデリック臭を狙ったかのようなクルさん渾身のギター・ソロは確実に的を得ているね。
フロントにまで飛び出してきたクルさんはこの手の曲でも、コードワークの度に腕を突き出して盛りたてる。
そこへといっせいに群がるオーディエンス。凄まじき光景。
ギター・リックも伸びやかなるサスティーンも一際異彩を放ち、ここでも獅子奮迅。
決めのブレイクタッチ・フレーズでは、メンバーと観客達が何度も大合唱。
観客の中にはプレイ・スタイルを真似ている輩も出現。
エンディングにおける一瞬の空間を突き破るがごとく、目一杯にタメとひねりもきかせて喉を振るわせる官能的でブルージーなマサ絶叫ソロボーカルパートでは自己陶酔!
このひとことで観客達が「ヒューツ!!」と大歓声。
プレイしている我々でさえも、手前味噌ながら震えがくるほどの高評価を下したくなるほど。
皆が皆、一様にエキサイトしていて、万雷の拍手が鳴り止みません。
「この建物はまだ丸太を積んでいて内装工事していた頃から見ています。
元々、ここは営林署グラウンドだったところ。よく野球やサッカーをしました。
裏手にある中学校の通学路でもあったのです。もう廃校になっちゃったけどね。
ログハウスだけに、ナチュラルなサウンドが評判いいんですよ。
夕張には市民会館、デパート、そして遊園地もあり観覧車、ジェットコースターが設営されていました。
立派な屋外ステージもあってジャズフェスではリトナー、BBキング、ネヴィル・ブラザース、スタンリー・クラーク、ジャコなんかも来ました。日本でもピンククラウド、爆風スランプ、泉谷しげる、まだブレイクしたてのボウイなんかもコンサートのために訪れたのです。
そうそう、西武警察のロケにも来て銃撃戦、爆破シーンなんかも撮影いていましたね。
このすぐ上の道を舘ひろしを先頭に大門軍団が乗り込んできて爆走していましたよ。
それが縁で、度々石原軍団は炊き出しにきたり、舘ひろしショーなんかも行われたのです。
今でもその時に使用したバイクやパトカーが展示されていますよ。
それでは熱冷ましとばかりに場面転換です・・・・・」
いつもならば、終盤は豪快なブラスロックが雪崩れ込むように炸裂するところですが、ここで意外中の意外性を発揮。
真逆のジャンル、全くロックのかけらもないファンファーレから幕開けです。
厳粛なる意表を突いたインストウルメンタル「聖典」
はっきりと申しまして、ブラス隊一番の鬼門。
それがこれです。ほぼこれに彼らは賭けています。全員でのスタジオ練習は一度もなく、全神経をここに集中して取り組んだこととと思います。
3管メンバーのうち演奏経験者はファニーのみ。それでも初体験の者は新鮮なる衝動にかられたようですよ。
他のメンバー達は表向き涼しい顔しながらながらも、内心ではヒヤヒヤして祈るように熱いエールを送りつつ佇んでいたんだから微笑ましいよね。
ジュンいわく「これは開き直って吹き込むのがベスト!」とのこと。
ごくわずかでもひるんじゃうと、ドツボにはまってふらついちゃうさ・・・・。
結果的にはところどころ怪しくも、及第点だったようで、安堵の表情を浮かべていました。
(調べてみたら、2016年4月16日、札幌サンプラザホール以来なんだってさあ。そんなに経過していたとは驚き)
肩の力も抜けてきてほぐれたから、一丁いきますか。
「YEAH!残すところ、3曲となりました・・・・・今日は日曜日だけど土曜日の曲・・・・ナオちゃん、どうぞ~~!!」
シカゴ発の記念すべきミリオン・ナンバーがはじまった。
SATURDAY IN THE PARK・・・・・マサがナオちゃんの方向へ向き直った瞬間、絶妙のタッチでシンコペーションを基調としたあまりにも超有名なるイントロを響かせる。
当然ここでの主役は、最初から最後までナオちゃんのピアノ。
グランドピアノだからより一層、臨場感いっぱいオリジナルのニュアンスが克明に再現されている。
一番彼が演奏することを夢見ていた曲なんだから、そりゃあ至福の瞬間で天にも昇る心持ちでしょうねえ。
なんという夢心地な空間であろうか。
全身汗まみれながらも、気持ちよさそう。
もちろん、それに呼応するように会場全体は熱烈なる声援へと反応が変わっていく。
永遠のコギャル・サックスプレイヤー、ミキティ・ファッションもSTA名物と化してきている。回を増すごとに派手さも増してきているし。もっか男性ファン層増殖中。
マサとヤスがチラッとリズムセクションならではの信号を送りあって力強く突進。
マサは相変わらず絶え間無く左右に、トレードマークともいえる軽快なステップを踏む。
とにもかくにもナオちゃんによる知性に満ち溢れたピアノ・プレイのおかげで、より誰もが贅沢極まりないハッピーモード全開に浸れちゃうのだから不思議なものですよね。
腕組みして目を閉じ、唸りながら、ジックリと聞き入っている人も発見。
よくよく見てみると会場のあちこちで嬉しそうに、ピョンピョン飛び跳ねている人たちが見えるではないか!?
左サイドでも両手をあげて大はしゃぎの人がいるし。
ニシやんも右膝にタンバリンを巻いて、ずっとタンバリンを打ち鳴らしているよん。
人一倍のこだわりをもって挑んだ曲。
ステージ手前では、ある女性が簡単な振り付けを指導しながら皆と一体になって踊っています。
クルさんも時折横目でバンドを確認しつつも、リズムカッティングにのって延々と体を揺らす。目の前の観客達の笑顔にもすこぶる癒されたそうですよ。
世界平和を声高らかに提唱する、スケールの大きいビッグヒット。
まさしくシカゴ版「イマジン」との呼び声高きアンセム。
マサが歌いながら最前列に歩み寄ると、客同士肩を組んでニコニコと微笑み返し。
他のミュージシャンらも、すこぶる気を吐いていますよ。
エンディング最後の1音に至るまで、気合十分パーフェクトに完奏。
普段はホノボノと佇んでいるクルさんではありますが、やる時は綿密にバッチリと決めてくるところなんかさすがですよね。
「バンド内から、STAはメンバー紹介がない・・・・・と言われたので、今日はやってみようと思います。
人数が多いからちょっと時間がかかります・・・・・ええっと、どこからいこうかなあ?
オンドラムス、いつでもパワフルな頼りになる相棒ヤスです、よろしく!
本日3ステージをこなしている巨漢ファニー!紅一点のミキティ・・・彼女は12月まで限定でキャンディと呼んでね。キャンディ・キャンディじゃあないよ。先ほどのジンジャーベイカーと同じ頃にAWBのテナーサックス奏者も亡くなったのです。
その追悼の意味で、今日は間にあわなかったけど、来月1曲、ミキティをフューチャーして披露します。キャンディー・ダルファーで有名なあれでね。
小樽で度々タイバンをしているうちに意気投合してパーカッションとして加入しました西やん!
北海道フュージョン界のご意見番としてAXIAを率いていますギタリスト・クルさん!
平均年齢を彼がグッと引き下げてくれています名古屋出身の現役大学生カミソー!。
今日はフルでグランドピアノを弾ける事ということで張り切っていますナオちゃん。
最後にリーダーをつとめさせてもらっています・・・北海道立夕張工業高等学校電気科B組マサ、よろしく!
次にお送りするのはシカゴの記念すべきデビューシングルで、ちょっと変わったタイトル、クエスチョンズ67&68!(シカゴの軌跡からのシングル。ヒットしませんでしたが、日本での人気は高い!。再カットされた際には大ヒット!なんと日本語バージョンのシングルも生まれました。ピーター・セテラもジェイソン・シェフもサービスとして来日公演で日本語を披露。一時ライブから遠ざかっていた曲ですが、ここのところは前半に必ず組み込まれている大切な1曲。意味不明なタイトルが物議を醸しましたがロバート・ラムが1967年から68年までに付き合っていた恋人との質疑応答ソングというのが正解)後半を日本語で歌ってみたいと思います。」
ここではヤスがジャジーなフィルインをイントロにすえて、そのままメチャクチャにクールなホーンセクションが問答無用の追随。主役の座を貫禄タップリに吹き継いで存在感を強烈にアピール。
その合間をクルさんによる歪んだギターが、猛烈なスピードで縫うように疾走。マサとヤスは、ずっとこれが欲しかったのさ。
もうここまででも、言葉を失いそうなほどに感動をおぼえるのに、休むことなく発せられるリードボーカル・マサによるバランス感覚がロックしていてウルッとしてしまいます。
エディット・バージョンだけど、クルさんにも歌とホーンとのアメリカンなコントラストがスリリング!と好評を博しています(ご要望にお答えして今年の4月ピグスティ以来の昇格)。
かなりナーバスな状態で臨んだけど、中盤では遊び心も交える余裕も生まれてきています。
前曲とは色合いの全く異なるこの曲を、是非とも演じてみたかったのもこの度の狙い。
バッチリと応えてくれたよ。学ぶべき点、発見が多々見受けられたはず。
このあたりの空気感を察してなのか、前方に佇んでいた女性の観客も両手合わせて狂喜乱舞。
ヤスのグルーヴ軸となるのは、何と言っても素早きダイナマイト・ドラミング。
そして、一番の見せ場は中間部分のホーン隊による力強き攻防。
バッキングも熱を帯びて的確に支え続けます。
お約束通りに後半の歌詞は、STAも日本語バージョンで。
マサが、事前の打ち合わせで練り上げたという涙ぐましきパート。
ラストです!・・・・・今は何時くらいかな?(チラッと時計を見る)それでは正真正銘のこれがラスト、極上のミッドナイト・ソングで締めくくってみたいと思います」
この時、すでにクルさんはギターを掲げて小刻みに震わせつつも不気味な唸りを発する・・・・・「ウィ~~~~ン・・・・・・」
マサは前傾姿勢で、モニター・スピーカーに左足を乗せたまま「泣いても笑っても最後です!いきます!盛大に盛り上がっていきましょうー!松山千春の曲ではないですよ(笑)・・・・・・25or6to4!!!」(EDIT VER)
マサがクルさんの方向を左手で指差すと、「ギュイーン!」のスライディングから
「ガガガガガーン!」
メンバー全員が「ヘイ!ヘイ!」
「会場後ろの方も一緒に!!HEY!HEY!」
驚いたことにメンバー全員がそれに連動して、ノリノリに手拍子を交えている。
その上、しきりに楽器を振っている。
ギターも、これ以上ないほど、過激にピッキング。
マサも一緒にメインリフを弾き始めると、ヤスもシンバル類総出で
便乗する形にて熾烈になぞってくる。
疾風のごとく耳をつんざくホーンセクションの狭間に、リズムの鬩ぎ合い!
あるバンドは「STAはスーパー・スペシャル軍団」
あるギタリストいわく「ニュー・ギタリストは上手いし、いい音を出していますね~!」
あるパーカション奏者いわく「STAはレベルが高い」
あるトランペッターいわく「STAはブラス殺しのナンバーばかり・・・・」
あるミュージシャンいわく「STAは歴史と伝統あるバンド!」
マサは1フレーズごとにステージフロント右から左に並べられているモニター・スピーカーに左足をのせながら移動。
クルさん&マサが両サイドのフロントにて陣取り。この躍動感あるロックなコントラストが長年の理想形だったのさ。
ギターがスポットライトを浴びる場面になると、必ず最前列に飛び出してきて自己主張。
ホーン隊が拳を突き出すタイミングが絶妙。
誰言うともなくメンバー達が合間を縫って
「イェーッ!!」観客も「イェーッ!!!」のコール&レスポンス要求で半狂乱。
もうこれが本当にラストだと察してか、余力を振り絞って全員グチャグチャでどこもかしこも総立ちです。
STA全員が右手を何度も振り回しての熱演。
更にはホップステップでニシやんの目前にまで駆け寄って、コミュニケーションをはかる。
ヘッドバンギングにて中央で両膝ついて、気迫のヴォーカルを続行。
クルさんは、虎視眈々、隙間という隙間をびっしりと雷鳴のごときソロで埋めつくすほどに我を忘れて、ギターの鬼と化しています。
でも、起承転結のメリハリはバッチリ!!!
ありとあらゆるテクニックをぶち込んでいる様は、まるでギターの教科書、お手本を提示しているかのよう。
締めはエフェクター設置スペースにもどって、ワウワウペダルを踏み込む艦砲射撃で爆発寸前。
そしてクニが近年ギターソロの後半でやりはじめた、シカゴ・ライブバージョンでのブラス・フレーズをクルさんの合図を待ってホーン隊全員が吹き込む。トドメはきっついハイノートで息の根を止める。
ウォルター顔負けなアルト・サックスで対等に渡り合うミキティ。完成の領域に到達したのではないか!?
マサが3番を歌いながらベースのネックを観客方向に突き出す。
これもライブでなければ味わえないハプニングのシーンだ。
メンバー達が色めき立ってきた・・・この状況。
どいつもこいつも、ビックリするぐらいに凄い奴らばっかりだ。
何が飛び出して、どんな展開になるのか。我々にも皆目見当がつきません。
まあ、こういったスリリングな崖っぷち綱渡りパターンもSTAトラの穴(クニ曰く)ならではの持ち味のひとつだね。やはり役者が違います。
マサが自分の楽器を垂直に突き上げて、揺すりまくるの図。
尚もクルさんのソロは轟き渡り、ホーンセクションは管体が破裂するんじゃない!?と、思えるほどの気迫プレイをクローズ・アップ。
照明もSTAのメンバー達を追うのが大変な作業だ。
エンディングではベースギターを天高くに突き立てホップステップしながら、ベースギターを肩からはずして、マシンガン乱射のポーズ。
そしてハイタッチ後はベースを掻き毟ってもらうように観客に向けて突き出す。
ノリが最高!やはりこうでなきゃあね。
モニターやPAスピーカーめがけてベース本体をワイルドに擦りつける。
片足上げて思いっきり床に振り下ろした。「YEAH!!」一礼して、マサがジャンプ一閃でTHE END!!!
「ありがとうございました!」
温かい拍手に感謝です。
「アンコール!アンコール!!最初からやれ~~~!!」
「マッツだな~(笑)」
ピッタリと30分で収めたよ!!どんなもんだい。
メンバー達の表情は至ってクールだけど、なにもかもやりつくしたという達成感で清々しい表情。
「それではお言葉に甘えまして、もう1曲やらせていただきます。マスター、いいかな??
天才少年と謳われたスティーブ・ウンウッドの作品でスペンサー・ディビス・グループの代表曲。
シカゴはじめ数多くのバンドもカヴァーしているストレート&タイトなアップテンポ・タイプの異色ロックンロールでギミ・サム・ラヴィン(エディット・バージョン)」。
この曲はスタジオで演奏するたびにクル氏が「なるほど・・・」と呟いていたという逸話あり(笑)。
ヤスによる重戦車のごとき爆音フィルに乗って、4小節目からナオちゃんがスティーヴィー・ウィンウッドばりのハモンド・オルガンではなく、いきなり導入部分をピアノで飾る。
リハ不足というトラブルにも、涼しい顔して何処吹く風の対応。
客は誰一人としてそのことに関しては気づかなかったようです。恐るべきふてぶてしいS・T・Aのメンバー達よ。
何も知らない観客達からは「イエー!」のエールがかえってきたからね。
これはこれでライブならではの醍醐味さ。しかし、やはり「ステージには魔物が潜んでいる伝説」は本当だった・・・・・。
マサが一部の歌詞を忘れてしまった・・・・というか、老眼でよく見えなかった(泣)・・・・・だんまりではなく1番~3番の歌詞をミックスして乗り切ったけどね(笑)。
多分、これもいっさいがっさいばれてないよ!
ここは、奢り高ぶりなどのないひたすらに謙虚な姿勢が大事。
クセモノ集団、ヨッシャア!
引き続きヤスの正確無比な前ノリアクセントにのる「ヘイ!」の掛け声では、メンバー全員が元気一杯に拳を高々と突き上げるポーズ。
この一体感も申し分なき快感。
マサは喉も張り裂けんばかりに叫び続けながらも、四六時中ジャンプ、キックをそこいら中にぶちかます。
ホーン隊もファニーを中心に右手を掲げて、更なる抑揚感を華やかに型造る。
これは事前にマサが打ち合わせしたとおりだ。
心底頼りになる、多忙な男だね。まさにいつでも臨機応変に対処してくれる存在だ。
マサはヤス&ニシやんのところまで駈けていってバスドラムに左足を乗せ、半身状態構えのまま2番の歌唱に突入。
横一直線体勢に居並ぶ勇ましきフロントマン達の雄々しきことといったら、それはそれはもうたまりませんよ。
エンディングでは突然ストップして「ヘイ!!」余韻を残したままでフィニッシュ。
これで全ての工程は完全に終了。書類を手に取り、恒例のマサによるタイバン紹介。
遠距離ゆえにもうすでに帰宅の途についた者もいたけど、その辺はちゃんとメッセージを添える(一部、バンドを飛ばしてしまって混乱事件。迷惑かけちゃった、ごめん・・・・・ムラカミトリオ!!)。
マスター夫妻、最後まで声援を送ってくれたオーディエンスにも拍手。
「また来年、ここ夕張に戻ってきます。その時には元気に再会しましょう!道中、気をつけてね。
お疲れ!おやすみなさい!!」
BGM「スティ・ザ・ナイト」
なんてこのシチュエーションにうってつけな曲だ。
これしかないでしょうよ!!
後片付けをしながら、会場では興奮冷めやらずの人々が和気藹々に和んでいます。
小物等の忘れ物にはご用心。
多忙の日々なのにお付き合いに感謝の皆川さん。孤軍奮闘、お疲れ様でした・・・・。
毎回、マスター夫妻がプチ打ち上げをご用意してくれます。
若干名がせっかくのお誘いにのって、このまま、お食事会に甘えさせていただきます。美味しそうな匂いにつられてテーブル席へと雪崩れ込む連中。
札幌のライブでは絶対にありえないことだね。
毎度毎度のことながら、ご馳走様でした。
VERY SPECIAL THANKS TO・・・MATTSU&MR,UEMURA&COBA CHAN&COCA-COLA&FRIED RICE&MASTER&WIFE&TAMA-CHAN&CRISPS&PIZZA&MINERAL WATER&MR,MINAGAWA&MR,SAISHOW&LAUNCH&TOYO-SAN&IKU&KEI&MR,SOH-MEI&T,C,ELECTRONIC!!!
****いよいよこのライブ・レポートも、佳境に差し掛かってきましたよ。それではいってみよう!****
セッティング中、マサがこの場を借りてファイブペニーの宣伝なんかも絡めてトーク。
ファイブペニーはマスターが大好きな映画「ファイブ・ペニーズ」から命名。
レッド・二コルズという伝説のコルネット奏者の伝記映画。
主演はダニー・ケイ。あのクレイジー・キャッツの故・谷啓さんの芸名はこちらから拝借したもの。
共演にはサッチモこと、ルイ・アームストロング。
映画の中に流れる「聖者の行進」は大ヒットしたし、誰でも知っている有名な曲。
Yプロのホーン隊は即座に反応して、このメロディを吹いてくれました。わかってくれてるねえ。
更なる説明には、マスターが満面の笑顔で走りよって補足してくれました。
7、Y-PROJECT
18:30~19:00
待ってました!小樽の永ちゃんこと「世界のマッツ」率いる全曲・矢沢永吉カヴァーバンドが、最高のロックショーを繰り広げてくれました。
札幌と小樽、江別のメンバーが一同に結集しての登場だ!
STAとは盟友のYプロの「Y」とは、当然ながら偉大なるジャパニーズ・ロッカー矢沢永吉の「Y」であります。
ここ最近はコンスタントにライブ活動を行っているようだけど、私が同士Y-PROを観るのはつい先月の10月地元・小樽で開催された「北運河の夜ゴールド・ストーン」タイバンの時以来だ。
というよりも、8月・北運河サウンド・エナジーでも一緒だったし、年末の12月ススキノ・ホットタイムでもタイバンを組みます(これはSTA企画のクリスマス・スペシャル・リブレーション)。
こんなのって初めてだねえ。奇跡に近い現象。
双方共、これだけの大所帯バンドなのによほど縁があるみたいだ。
こりゃあ、熱いイベント続きだけに俄然燃え上がってきますよ。
以前、マッツはSTAとタイバンのたびに、自身のバンド形態が変わっていて苦労していたようだけど、このY-PROはもはや別格扱いですね。
知名度も絶大で、いまやライフワーク然としていて絶好調だ!理想とする運命のバンドにやっと巡り合えた。良かった、良かった!!
なるべく所にすっぽりと収まった感じ。
思い起こせば、マッツとマサの出会いは、小樽音楽界のドンことサイトウ氏との会話がきっかけ。
「マサさんと同郷のいかした男がいるよ!」とサイトウ氏は、その場でマッツに電話をかけてわざわざ呼んでくれたのです。それがキッカケで以降は小樽ライブ会場はもちろんのこと、夕張コンサートにも参加してくれたり、お互い初詣の際夕張神社で鉢合わせになったり・・・という仲です。
ご先祖様のお墓も同じ場所なのですよ。(彼の実家とマサの母親の生まれた街も同じ)
マッツはなんと一昨年、全国放映ゴールデンタイムのテレビ番組にボーカリストとして出演しました。もちろん名前テロップ付き!
超有名人だ(ピグスティでタイバンした際のS・T・Aライブ後にて、そのことをマサが観客に向けて話したら大受け!)。
内容はマッツの青春そのもので、バンドでも以前に彼がカバーしていた敬愛するブルーハーツのモノマネクイズ。
東京にまで出向いて、スタジオ収録したのだそうです。
マッツはマサと会うたびに「夕張でまたライブをやりたい!」と熱烈ラブコールを送り続けていたのです。
しかし、大編成ゆえに中々実現が難しくて、イベントのたびに涙を呑んでいたのでした。
ところが今回、満を持して参加が正式に決定。
これは素晴らしい事。
つまり、今回はマッツの夢を叶えるために始まった、と言っても過言ではありません。良かったね。
それだけにマッツがこの日に賭ける意気込みはハンパではありません。
いつもの数倍は力が入っていますよ。
な、な、なんと10人乗りのワゴンを小樽でレンタルして、メンバーのほとんどを乗せマッツの運転でドライブしてきたのだそうです。
羨ましいなあ。
そして夕張入りした足でそのままファイブペニー視察。
なんたって驚いたことにメンバー中、ファイブペニー経験者はマッツ唯一人なんですよ。
その後は市内で食事を済ませて、本番に臨んだそうです。
頼もしき軍団。
そしてトレードマークともいえる、例の白いストレート・マイクスタンド(これが思いのほか重い・・・最近は錆びてきたので磨きをいれたそうですよ。継ぎ目無しのものが理想なんだけど運搬の際にコンパクト化できないという難点があり断念・・・・)に愛用のマイク(シュアーSM58USA)を白のビニールテープでグルグルと自ら巻きつけています。まるで世界タイトルマッチに臨むプロボクサーが、バンテージに勝利の願いを込めて手に巻くストイックな姿にダブって見えてきましたよ。
もちろん長いマイクケーブルも白です。全てが小樽で一番有名な楽器店でのもの。ケーブルは高級品なんだけど、なんとプレゼントされたものなんだとか!!マッツの人徳だよねえ!
ここでトラブル発生!
このマイク・スタンドはいつも使用しているものではないんだそうです。
2本所持しているんだけど、メインのものではなく、間違えて黒い方を持参してきちゃった・・・・。
会場入りしてみて初めて気付いたんだそうです。
だから白いビニールテープを部分的に巻き付けると白黒カラーに。
「これじゃあパンダ柄・・・」とマッツは自虐ネタに。まあ、これはこれでいいアピール・ポイントでしょう。
電気系統の事故だと洒落にならない。それに比べれば軽症・・・・とこの際割り切って受け止めましょう。
感覚的にやはりマッツは納得がいかないだろうけどね。
さて、今回の矢沢プロジェクト。マッツは出番が迫ってくる中、虎視眈々、着々と面構えが鋭いロックンローラーになってきていますよ。
オーラ全開に、沸々と高ぶる気持ちを抑えきれないでいる・・・・。
人数も当初は6人と聞いていたんだけど、いざ蓋を開けてみたらば続々と増員されて最終的にはこの日最多の9人プラスゲスト2人編成の11人Y-PRO(羨ましいなあ・・・・贅沢にも5管編成とは。STAはこの日、なんとかやりくりした結果3管だよ・・・・・・)
珍しくキーボード不在なのです。違和感は微塵も感じられなかったけどね。
内訳は一部メンバーの入れ替わりがあり・・・世界のマッツ!!(VO)、そして急遽助っ人要員として招かれた地元小樽の売れっ子コバちゃんはトレードマークのベルボトム・ジーンズと黒レスポールカスタムで参戦(G)、同じく一昨年のピグスティでは赤いレスポールだったけど、今年はブラウンのレスポールスタンダード使用のトモゾウくん。彼は一昨年からの加入。ファイターズ後援会副会長でもある彼と、当然その方面でも意気投合しているマサであります!(G)、ソウメイさん(B。ブラウンサンバーストボディカラーのフェンダーUSA5弦。メイプル指板。秘密兵器のTCエレクトロニック・ベースアンプヘッドをスピーカーに連結。これがコンパクトなのに、ものすごい威力を発揮。次に出演を控えるマサにも貸してくれたさ。購入を考えてみようかな・・・)、凄腕のマーちゃん(DR)、ナカジ嬢(CHO)、ミキティ(AS)、クボくん(TS)、ファニーちゃん(TP)カミソーくん(TB)ウラくん(BS)という錚々たる布陣。
YプロもSTA並みにライブのたび、人数や編成パート移動が多くなってきたね。
大所帯バンドの宿命。
まあそれはともかく、もはやここまできたら、S・T・A位のバンド人数では驚かなくなってきたね!
ホントに最近は大所帯バンドが増えてきたなあ・・・・・。
そのSTAホーン・セクション2人がここでも終盤にて揃い踏み!!しかも正真正銘のブッツケ本番。
もう皆、立派なファミリーとして合流して、持ちつ持たれつの仲。
今回テーブル席にてマサとソーメイ氏はベーシスト同士、ご挨拶ができました。
所持している非常にマニアックなベースのことなどでも盛り上がりましたよ。
5弦、6弦、フレットレス、スタインバーガーの黒いヘッドレスなどなど・・・・。
彼は小樽市民ならば知らない人はいないといわれる大御所バンド「スターレス・ネオ」のメンバーでもあるのです(雷神コマタ氏もギターで在籍)。
そうそうこの日、発覚したんだけどソーメイさんのひいお婆ちゃんは大夕張出身なんだそう。
これYプロメンバー達もほとんど知らなかった・・・・。
だからお墓参りにも度々訪れているんだそうですよ。
衝撃の事実に思わずニンマリだ・・・・。
ステージ前方には、マッツの地元・夕張だけにお父様はじめ応援に駆けつけてくれた仲間達でビッシリ。
開演前からすでに皆、エネルギッシュに出来上がっていますよ!恐るべき連帯感。
ステージ上には隅々までビッシリと、メンバー達が所狭しと自分のポジションについています。
矢沢といえば近年、小樽ライブイベントで人気のバンド「E.SANADA」が思い出されますが、マッツはサナダ氏と同い年。
だけど小樽勢も負けてはいない。マッツのようなダイナマイト野郎が存在するんだということを、この日はいやというほどに見せつけてくれましたよ。
前置きが長くなりました・・・・マッツいわく今回のライブは夕張用特別バージョン!
それでは準備万端整いまして、ライブスタート!
幕開けからいきなり度肝を抜かれたよ。
早速オープニングでぶちかましだ。
「黒く塗りつぶせ」(1977年4月21日リリース永ちゃん3枚目のアルバム「ドアを開けろ」4曲目に収録。ここからのカットで4thシングル。同年6月21日リリース)
このタイトルは、ローリング・ストーンズ「黒く塗れ」に対するオマージュなのは明らか。
若者の怒りを代弁したかのような、エネルギッシュでへヴィーサウンドがご機嫌なナンバー。
永ちゃんのコンサートに於いても、後半で興奮を煽る定番中の定番。疾走感溢れる構成はパーフェクト。
ツインギターがイントロから、躍動感タップリにピッキングで跳ねまくっている。
焦らしに焦らされた頃、タイミングを見計らったかのように噂のマッツが舞台サイドの闇から君臨!!
バックのメンバー達も強力に牽引。
以前に見たときよりも、まとまりや迫力が更に増しているのは一目瞭然。
余裕と貫禄も備わってきたね。
気のせいかホーン隊の姉御肌ミキティが、STAの時よりも楽しそうに見えるんだけどなあ・・・・(笑)。
「どうもありがとうございます。皆さん、はじめまして。小樽、札幌から集結して乗り込んできました。そうとうに巻き状態らしくけっこう時間があるんですよ。過去に僕一度ベロベロに酔っ払ってしまったことがあったんだけど、今日は酒を飲んでいないので大丈夫ですよ。
でもね、やっぱりやっちゃいました・・・・マイク・スタンドです・・・・パンダみたいでしょう(笑)。
何も考えずにパッと荷物を開けたら・・・やっちまった!うわあ~~・・・・。
いつもの白いマイク・スタンドではない・・・・夕張マジック・・・・白のビニールテープで黒いスタンドを塗りつぶしました(上手い!!)
短い時間ではありますが豪快にいきましょう!お付き合いヨロシク!!
・・・・・・背中ごしのアイ・ラブ・ユー」
矢沢ロックのなかでもコアなフリーク受けしそうな大人のナンバー(2001年リリース。永ちゃん自身あまりライブで歌わない曲)で「1・2・3・4!」のカウントと共にはじまったファン感涙の1曲。
アダルトなムード満載。
今までにもマッツはディープ・パープル、B’Z、ブルー・ハーツなどのバンドで歌ってきましたが、やはりこのバンドが一番しっくりとなじんでいるように感じました。というか蓄積されてきた経験がここにきて花開いたかのよう。
帽子、ジャケット、パンツ、靴に至るまで白で統一。目にも鮮やかで見事に映える。1ポイントとして首から提げた黒いストールもお洒落。ストレート・スタンドにセットされたマイクをいきなり荒々しく鷲掴みして、振り回しながら歌う姿も堂にいっています。もはやマイクスタンドは体の一部として同化。
遠慮無しに矢沢節が炸裂。問答無用とばかりに。
ミキティのアルト・サックスによるソロもセクシーに咽び泣く。
全くタイプの異なるツインギターの妙技も効果覿面。アンサンブルのコントラストもばっちり。ソーメイ氏の安定感抜群なボトムキープは延々とぶれない。
ギターのトモゾウくんはヴァンヘイレン奏法で一瞬の自己主張(笑)。ホーン・セクションの3人も耳をつんざくハイノートで思い切りブロー!コーラスとアルトサックスのみ女性メンバー。口に含んだ水を勢いよく空中に霧吹きしたマッツの「HEY!HEY!HEY!」美学に酔いしれたまえ、諸君!見逃し、聞き逃し、ご用心だ。
仕草や表情まで永ちゃんにドップリとなりきり、様になっているよ。早くもかっこよくマイクスタンドを、ガッツリと蹴り上げた。
そしてエンディングのマッツによる合図は、帽子が吹き飛ぶほどに全身全霊込めて腕を振り下ろすアクション。
「どうもありがとう!今年で結成4年目を迎えましたYプロジェクトです。来年は5周年!次も永ちゃんファンでないと知らないと思いますが、永ちゃんの曲をやっている以上はロックンロールに感謝してもう1曲、矢沢をやりたいと思いますので、最後まで楽しんでいってください。ここからバンバン踊れる曲いきます。皆さん立ってその場で好きなようにやって美味いビールを飲んでいってください。30分バンバンに、まだまだご機嫌に続けていくよ~!・・・・・ウイスキー・コーク!!」
この曲は記念すべきファースト・ソロアルバム「アイ・ラブ・ユーOK(2曲目に収録)」から。
青春時代の爽快なるアンセムだ。
マッツもYOU TUBEで検索していたら、この曲にたまたま出会って一目ぼれしたという曰くつきの曲。
サックスのミキティも大好きなんだそうですよ。
永ちゃんは現在でも微塵も衰えなど感じさせないほどのフィーリングで、ヒリヒリするほどにテンション・マックスでぎらついているんだから凄い事だ。そんな日本人ロッカーなんて永ちゃん以外どこを探したっていないよ。
ワイヤレス・ハンド・マイクに持ち替えたマッツがとにかく1つところにとどまらず、矢沢エッセンスをほどよく料理して自分のものに見事吸収。まるで永ちゃんが乗り移ったかのような様相を呈しています。
「HEY!HEY!」
かなりのライブ映像を見て詳細にわたり研究を重ねた成果だ。報われたね。努力は決して裏切らないのだ。
ちなみにピグステイでタイバンしたF-KINGもマサ同様に矢沢ファンで、意外にもコンサートにずっと足を運んでいたのだそうです。マッツとF-KING,一見世界観が違う感じがするんだけども、その際にはお互いリスペクトしあう仲で意気投合。刺激しあって勉強になるのだそうです。
この日のトップバッター「皆川さん」の奥様も、東京にまでコンサートを観にいくほどの矢沢ファン。
イベント・ライブならではの交流場面だったね。
そうそう、余談ながら、今夏の深夜に某テレビ局で放映された、貴重なる永ちゃん1時間モノのドキュメンタリーも話題沸騰していたね。
「さっきよりもお客さんが増えたね。皆さん、ようこそいらっしゃい!70歳になっても益々現役バリバリ全開の日本を代表するロッカー矢沢永吉さんコピーをさせていただいてます。秋のツアーもようやく終盤に差し掛かったY-PROJECTです(笑)。これも皆さんのおかげ。今までのライブで熱狂しすぎて、すでに疲れました・・・永ちゃんを追いかけながらマイペースでバリバリにいきますよ。ノリノリの曲しかやりませんよ。皆さん、最後までお付き合いヨロシク。最高のメンバーの中で歌わせてもらいます。時間もないのでここからはポンポンといきますので。一番過激なロックンロール・・・ファンキー・モンキー・ベイビー!!(1973年6月25日発売7作目のシングル。セカンドアルバムに収録。キャロル最大のヒット曲で30万枚を売り上げた。)」
おお!イントロのギターリフ一瞬だけで脳天ヒューズ・スパーク状態。
掟破りのセレクションだ。
マサもゴヒイキの曲。嬉しいねえ。泣けるよ。血管ぶち切れそう。
革ジャン&リーゼント姿の若き永ちゃんが、ノリノリでシャウトしていた、アドレナリン全開に噴出する決定打。
でもスタジオ・バージョンとは全く違うアレンジが新鮮で驚愕。ドスの効いたマッツのド迫力でありながら、かつ細かな節回しも完璧。
「魂の咆哮」という言葉が、彼のボーカルを表現するのにはピッタリ。
マイク・スタンドに再び戻したマッツの先導で全員が力強くコブシを思い切り振り上げて、トモゾウ君のドライブするギター・ソロに応戦。ソーメイ氏のサムピッキングに対抗して、マッツが猛烈にアピール。
「オールライト!もう1曲いきます!!」
勢いをそのまま継続して、ハイハット4つ打ち鳴らしてキャロルのデビュー・ヒット曲「ルイジアンナ」(キャロルの同名ファーストアルバムからの金字塔。オープニングを飾る記念すべきデビュー曲)で更なる追い討ちをかけてきます。
「ジャッジャ~ン!!」
情け容赦なき野獣のごとく猛り狂う。
ステージ前方にズラリと並んだモニター、グランドピアノ、後方の機材など4箇所に、矢沢タオルが掛けられている。
ミキティの譜面台にも、目いっぱいタオルが掲げられているではないかあ!そのどこをとっても派手なデザインからは、何故だか荘厳な雰囲気が醸し出されているのだ。
しかし、マッツはライブを観るたびに、グングンと確実に成長しているのが手に取るようにわかるね。凄みを増したその雄雄しさは頼もしい限りだ。
今度はモニター・スピーカーに左足を乗せて感情込め丁寧に熱唱。
貫禄溢れる男気全開のポーズも、自然体でほどよくフィットしています。
心境著しき姿を目撃したよ。
引き続き客席に向かって指差しポーズを気取りながらもフロントを練り歩き、ベースとドラムのリズムセクションと絡む。
ホンキートンク調なサウンドが軽快に響き渡る。
「カモン!ワンモアタイム!WOW!UH!」
ブレイクの連続が興奮を嫌が上にも誘う。
決めの箇所では皆が手を打ち鳴らす。
高ぶる感情をより後押しするかのように、分厚い壁を構築するホーン隊と、ギターによる破天荒なほどのソロ、そしてコーラス・ガールのナカジ嬢が飛び跳ねながらも申し分なきいい仕事をしていますよ。
「どうもありがとう。どうです?皆さん、聞こえてますか?楽しんでくれていますか?オールライト、素晴らしい!夕張、最高です!1万人の大入り(笑)。それは冗談としても500人くらいは入ってるんでないかい?声が届かない?もっと声をそちらからもください。俺たちをもっとのせてください!皆さん、元気ですか?手を上げてサイコー!イエー!と言って!
Y-PROJECTは小樽中心にライブ出演しているのですが、今日も最高だと思います!!(笑)
それでは、普段あまりやらないんだけど、メンバーを一人づつ紹介します・・・・・
結成当時もサポートしてもらったんだけど2、3年振りの参加ギタリスト、コバちゃんです。最初はギター1本の予定だっただけに大助かりです。多方面から引っ張りだこの人気者なんだよね。もう一人のギタリストは加入3年目で日本ハム・ファイターズ応援団副会長もつとめているトモゾウ。小樽では知らない人はいないスターレス・ネオ在籍40年以上の重鎮ソーメイ!(タイミングを見計らったかのようにチョッパーソロ、ビシバシ!)。20年の付き合いながらも初参加のスーパードラマー、マーくん(セットの関係上、派手なシンバル連発の乱れ打ちができなくて残念)。コーラス・レディは、自らのバンドも率いているナカジ。彼女は結構歳食ってるんだよ(爆笑)・・・・そのうちにナカジにも1曲、歌ってもらおう・・・ってそれはないかい??」と各メンバーらをねぎらいつつも和気藹々といじくり倒して紹介。当然締めくくりは「調子にのって、今回で3回目のファイブペニー、山が嫌いで海に逃げました・・・・世界のマッツです!!
ところでうちのスーパーホーンセクションのうち、アルトはこの後のSTAにも出演します。Yプロ結成時からの貴重なるメンバー、ミキティ!!」
しっかりと後続バンドに丁重なるエールを送るところなんかも、マッツの懐の深さを如実に物語っていますね。
「ブラス隊全員札幌で他は皆小樽在住なんだよね。バリトン・サックスは初参加の補欠要員ウラ君。彼はマルチプレイヤーでしてトロンボーンやトランペットもこなしますが、本職はホルンなんだそうです。
で、今回人数が少ないということで、これまた初参加のテナーサックスでクボくんです!
オーケー、どうもありがとう!!サンキュー・ソー・マッチ!ステージはじまる前に他のメンバーが飲みすぎました!(笑)。俺達はあちこちの街から集合して幅広く活動しています!!」
「残り時間も少なくなってきました。夕張のために1曲新しく披露したいと思います。
歌詞もあまり憶えていないけど・・・・・・・エニタイム・ウーマン」
マサ個人的にも思い出深い曲だから、これにはジーンときちゃいましたよ・・・・。
だってこれはキャロルの解散コンサートでも永ちゃんが独自の英語で歌っていた、未発表の隠れた名曲としてファンの間では長らく正式な発表を臨まれていたという曰く付き作品。
20枚目の同名アルバム(1992年6月24日リリース。オリコン最高5位を記録)からのヒットシングル(同年6月3日リリース。英語バージョンの存在。7日に発売されている。英詞はドウービーブラザースの盟友ジョン・マクフィー)。
ドラマティックなイントロにのって、ミキティのアルト・サックスによるソロが果てしなく咽び泣いて感動的。
あちこちから「可愛い~!」の声が飛び交っていましたよ。ミキティ最大の見せ場。聞かせどころだ。
超速弾きを豪快に決めまくるレスポールのトモゾウ君は独自の世界観をすでに確立しているね。
手数王マーくんはあいかわらずのアヴァンギャルド・ドラムを轟かせて大躍進。
テナーサックスのクボくんもY-PRO参加は、めちゃくちゃにエキサイティングだとのこと。
ハードにドライブする、これもライブバージョンだね。
ナカジは三日月型のタンバリンをノリノリで打ち鳴らす。
エモーショナルなマッツの歌声に追随して、ミキティは中間部でのソロも担う。
漲る新生面を堂々と披露。
「サンキューどうも。ホイッスル聞こえたよ。ドンドンと吹いてね。いいんですか?まだまだ歌っていいんですか?聞いてもらえますか?皆、楽しんでもらってますか?・・・・じゃあ一緒にいこう。聞いてもらいましょう。カモン・ベイビー!次の曲で最後になります。
終わるのは早い・・・・ここでSTAから手伝ってもらいます。
トランペット・ファニー!トロンボーン・カミソーくん!カワソウ?・・・・・カワウソくん・・・?(笑)」
万雷の拍手に包まれて2人が登場。
ヒソヒソとその場の雰囲気で打ち合わせ・・・「サイズどおりでいいの??」
「まあ、気楽に構えてください・・・壊れると、どこでどうなるかわからない」
ギュイ~~~ン・・・・
ギターから発せられる不気味なフィードバック奏法が過激に轟き渡る・・・・。
永ちゃんソロ初期のライブにおける終盤お約束ナンバー「トラベリン・バス」炸裂!
(1976年リリースのセカンドアルバムA DAYに収録。シングル化はされていないが矢沢ファンならば誰もが知るへヴィーソング)
アドエンリン大噴出。血管破裂寸前。血液が逆流しちゃうほどのエキサイティングな矢沢スタイルの至宝。
明らかにライブにおける臨場感を狙った煽りまくりな構成が憎憎しいほどだ。
アメリカの地名が次々と歌詞に織り込まれてブレイクを繰り返す、ストレートでタイトなアレンジがすこぶるカッコイイ。
厚みを増したホーンセクション、恐るべし。
とりつかれたようにただひたすらエンターテイメントに徹する、パフォーマーのマッツはちょっと斜に構えたスタイルが粋でイナセだ。
「夕張~ありがとう!
さあ、一緒に参加していくよ!HEY!HEY!!
僕の両親もやってくれています。恥ずかしい・・・・・。」
このままでは終われないよ。
すかさずアンコールの声がかかる。
「それではせっかくですから、メンバーの中にはまだやったことのない曲だけどやってみたいと思います。矢沢永吉といったらこの曲。タオル放り投げの曲を一発やってみたい。。タオル持ってる人いる?皆さんの準備が出来次第やります。タオル持ってこれる人いたら持ってきて。それじゃあやるよ。次、いきます。最後といえばこれ・・・・止まらないHA~HA!!」
重厚なるコーラス・ワークと共にマッツは、ここから間髪入れずにレッド・ゾーン振り切れる寸前まで、火花散る剥き出しのエナジー。出し惜しみ一切なし。
「HA~HA!」でお約束のタオル投げがあちこちからはじまった!天井高くにまで放り投げられるタオルの群れ。冷え込んだ外気もビックリ仰天して沸点に達しちゃうほど、ぶっ飛んじゃうような理想の光景。観客もタイバンの連中もいつのまにか入り混じって熱狂しています。「WOWOW,HA~HA!」を10回リフレイン。
当然のごとく「マッツ!」の声があちこちから飛び交います。熱き友情の証だ。
「皆さんもファイブペニーズに感謝しようぜ!!!」「連れてって~!!」
肩に矢沢タオルを掛けた硬派なマッツのタフネスぶりは、常人をはるか彼方に凌駕する勢い。どこにそんな体力あるんだよ。声量も衰え知らず。益々パワー増強。
コーラスのナカジ嬢は加入して3年だけれど、普段はメイン・ボーカリストをはる本格派。コーラス担当だけなんてもったいないくらいに贅沢な人材なんだそうです。1人のコーラスなんだけど数人分、数パート分を十分にカバーしているもんね。それもナチュラルな感じで。
「いくよ~いくよ~!ここからは皆で一緒になろう!ついてきてくれますか?ヘイ、一緒にいきましょう!カモン・ヘイ!カモン・ヘイヘイ!最高ですよ。皆さん、もっといこう。ワオ!最高ヘイヘイヘイ!!もう一回いくぞ。いくよ~!どうもありがとう!」
正真正銘の「ワン・ナイト・ショー」とはまさしくこれのこと。
トモゾウくんのトリッキーなギター・ソロからバトンを受け継ぐのは、アグレッシブなコバちゃんによるプログレッシブ風ギター・ソロ。
ビシバシとパーカッブに鋭い唸りをあげる、ソーメイ氏のチョッパーが迫力満点。
「ワンモア・タイム!ワンモア!!」を連発しながら、会場に背を向け仰け反り、両手を広げてエンディング合図を送る完全燃焼のマッツ。
ちゃっかりと次のライブ告知も織り交ぜて、マッツによる「せ~の!」ジャンプで大団円。
まさにこれこそ完全燃焼。満足したかな。
「いいぞ~~!!」と満足気な声援が後方から飛び、温かな拍手はいつまでも鳴り止みませんでした・・・・。
バンドとして数段ステップ・アップしたその雄姿がまぶしいくらいだ。
「上手いビールを飲んで行ってね~!よろしく!!Y-PROJECTでした!!」
プチ打ち上げのお食事も格別な味だった事でしょう!
ちなみに先述のとおり、来月のSTA企画リブレーション「ホットタイム」でもタイバン。
つまり3ヶ月連続だ。
こいつは楽しみ~~!!
ここまで根気強く読んでくれたあなたにも大感謝します。
*****ライブ・レポートは、まだまだPART,5へと続きますよ~~*****
****大評判のライブレポート、ここからは折り返し点。
第3弾のはじまりです!****
5、川上創トリオ FEAT佐藤たいち
100パーセントジャズ・ワールド全開!ドップリと全身全霊で体感してください。
もはや説明不要でしょうが・・・・・STA所属の若きトロンボーン・プレイヤーのカミソー率いるユニット。
当初、チーム名に掲げているとおり、3人編成だったところ、当日になってドラマーが加入することに相成りました。
元々、カミソーはSTAでの参加のみだったのですが、マサが「ここは本来ジャズバーなんだけど、もし都合がよかったら自分のグループでも出演してみないかい?」とふってみたらば、即行で「はい、出ます!」と快諾。
そこからはとんとん拍子に話が進み、この日を迎えることとなりました。
メンバーは全員同い年の20歳!(カミソーはもうすぐ21歳!)。
STAのメンバーらとは、半分どころか3分の1近い年齢差。
まあ、音楽にはそんなこと全く関係のないこと。
普段は札幌が誇るジャズ界最大のライブバー「ジェリコ」を拠点に活動しているそうです(御大ミツも常連)。
さてさて、カミソーは去年の4月に故郷の名古屋から北大へと入学。
北国の寒さに度々やられて風邪ばかりひいているのですが、この日も体調は思わしくない・・・・。
結局、STAのスタジオリハには1度も参加できなかったし。
それでも、なんとかかんとか本番にむけて、無事会場へ乗り込んできましたよ。
ギリギリに会場入り。意気揚々と満面の笑顔でね。
最近は、仲間同士でシェアして車も購入。
それにメンバー4人が同乗。
よくもまあ、道に迷わなかったものだ・・・・(笑)。
イベントの平均年齢をグッと下げてくれた、この編成を紹介しましょう。
まずはバンマスのカミソー(TB)。
彼はMCも兼任。
一生懸命にプレイとトークで活躍。
唯一の道産子で札幌からはフジシュン(グランドピアノ)。
彼は北海学園に在籍中。
ベースに神奈川出身のアスベスト!(なんというステージネームだあ!!)
彼はウッドベース使用を希望していたのですが、ファイブペニーには展示用のモノしかないとのことで断念。
一応、マサがセッティング中に「そこにウッドベースがあるよ」と教えてあげたけど、チラ見して「けっこうです・・・・」と苦笑い。
フェンダーのジャズベースを持参してきました(3トーンサンバーストのボディカラー。ローズ指板)。
ドラマーには先述のとおり、東京出身のタイチという見るからに若さ漲る布陣だ。
事前にマサがカミソーに「ところで曲目は何やるの・・・・・・?」と打診したところ、「出たとこ、勝負です!」という非常に頼もしいお返事を頂戴しました。
さすがだね。これに賭ける意気込みがビンビンと伝わってくる。
な、な、なんと一度もリハはしていないんだとか・・・・。
驚いたことに、札幌から夕張へ向かう車中で、BGMを聞きながら軽く打ち合わせをしてきたんだそうですよ。恐るべしツワモノ達。
気心の知れたジャズ・フリークたちが一同に会して繰り広げるテンションマックスのプレイ連続。
スリリングこの上なきヒトトキ。
全曲、インストウルメンタルで網羅。
オープニングから、白熱の展開を披露。
まずはトロンボーン・ソロで狼煙をあげる。
これからはじまる音絵巻に、いやが上にも期待が高まります。
ジャジーなフレーズ連発。
マスターはもう恍惚状態に陥ってししまいながらも、心底酔いしれている。
オーディエンスもジッと食い入るように見入りながら、聞き耳を立てています。
次に何が飛び出すのか皆目予測不能・・・・。
次いでタイミングを見計らったかのように、軽快なるピアノが渋く絡んできます。
なんという鍵盤さばきだ。
彼等の年齢からは想像もつかないような、熟練の技が紡ぎ出されてきます。
そしてベースランニングに至っては、万雷の拍手喝采だ。
いても立ってもいられないくらいに震えが止まらない・・・といった様子。
締めくくりはドラム・ソロ。
目一杯に激しいスティック・ワークがはじき出された。
そうか、これは即興による各自のご挨拶代わりかあ。
やることひとつ、ひとつが憎いね。
「あ~あ~、皆さん、こんにちは。まだ風邪は治っていません・・・・。
はい、え~と・・・・なかなか、このような場所で演奏させてもらえる機会がないのでとっても嬉しく思います。
僕は北海道に住むようになって2年目、まあ、札幌のジェリコを中心にジャズ研界隈でメンバーを募って活動しています。
次の曲はマイルス・ディヴィスなどもカヴァーしているという超スタンダードで・・・・・・オン・グリーン・ドルフィン・ストリート」
益々、一種独特なるアドリブで、火花散らせてくれます。
各自が持ちうる限りのテクニックで、凌ぎを削って見せ付けてくれます。
こいつら、本当にリハしてないの?と疑ってみたくなるほどのまとまりだ。
信じられないくらいだよ。
超絶技巧の波が怒涛のごとく押し寄せてくる。
即興に次ぐ即興での雪崩れ込み。
「次は完全にその場の雰囲気から、音楽を生み出していきたいと思います。
そこでテーマが欲しいのです。誰か、リクエストをください。
いませんか・・・・?たとえば、この間の台風温帯低気圧とかね(笑)。1人くらいいないかなあ・・・・。」
と、ここでカウンターから我等がシロクマさんが声を大にして叫んだ!
「淋しい女のテーマ!」
「なるほど。いいでしょう!それでいきましょう。
でもちょっと3秒だけ、打ち合わせに時間をください・・・・・・Gマイナー・・??・・・・(ボソボソヒソヒソ)・・・・」
4人でアイコンタクトを送りあい準備完了。
「ということでして・・・いきます。よろしくお願いいます!」
先ほどまで乱れ打ちが延々と続いていたドラムス君が、ここではグッと場面転換とばかりにワイアーブラスでスネアヘッドをジックリとタメを効かせてなぞる。
ムード満点で猛アピール。
ワクワクするね。
女性っぽくセクシーな響きを演出。多少官能的に悩ましげに。
間髪入れずにトロンボーン・ソロ。起伏の激しいメロディーで挑んできます。起承転結のメリハリもタップリ。
ピアノソロも追随。
全体はテーマに沿った表現方法を縦軸で形成しつつも、抑揚を横軸で忠実に牽引しながら細部まで描ききる。
店内全体を異様なまでの迷宮物語に導いています。
「ありがとうございます。
どうでしたか?それっぽく聞こえたかな??果たしてどれだけ伝わったかな??
最後にパット・メセニーの・・・・・ソング・フォー・ビルバオをお送りしたいと思います」
カミソーが3人にテンポをジックリと指示。
このやりとりがかっこいいねえ。
ミュージシャンの特権だ。彼等はドップリずっとこのジャンル・オンリーなんだろうね。
ジャズがもつ魅力にはまり込んだらこうなるのは宿命。
カミソーは全く、ロックのことは知らなかったもん。
誰でも知っている人気グループでさえもだ。
これには衝撃を受けたくらいさ。
ある意味ではこの日の出演者中、一番異彩を放っていた存在でもあり、一番ファイブ・ペニーにフィットしていた個性派集団であったね。
その証拠にライブ後、マスターの貴重なるLPコレクションを次々と棚から引っ張り出して意気投合。目がイキイキしていて和気藹々。
マスター曰く「年齢が全然違うんだけど、メチャクチャに話があうんだよ」と盛り上がっていました。
ズラッとレコードジャケットを並べだして懇切丁寧なる解説が止まらない(笑)。
この光景も、微笑ましいね。
音楽にケチなくだらない国境なんて必要ないという証明だ。
初対面だろうが、同じ趣味を持つもの同士ならば一瞬でグッと距離が縮まっちゃう。
マスター夫妻によるプチ打ち上げのご馳走に舌鼓を打って帰っていきました。
ピアノのスコア一式を忘れていったけどね(笑)。
今後の彼らの大躍進にも希望をみちゃうよ。
もうこれで北海道ジャズシーンも安泰というものだ。
うるさ型の人達も絶賛。太鼓判を押してましたよ。
6,17:50~18:20
MURAKAMI☆TRIO
さあ、早くも終盤に差し掛かりましたよ。
STAとはタイバンが久し振りの3人組みバンドが満を持しての登場と相成りました。
2017年3月モダンタイムのSTA企画「リブレーション」以来だ。
ジャンルを説明するのがちょっと難しいのです・・・ジャズ・ポップロック歌謡???
オールマイティにカヴァーするという大役を、堂々いともあっさりとこなしてくれました。
2016年の2月「小樽公会堂・雪明かり」でもSTAとタイバンを組みましたが、今回はグランドピアニストとしてミサト嬢を新たに迎え入れてのライブです。
彼女は会場備え付けのグランド・ピアノで全曲をプレイ。
彼女とマサは練習スタジオ・ロビーでムラカミトリオ・リハ時に何度かお会いしていましたが、驚いたことに現在の彼女の職場上司がマサの以前の上司なのですよ!
これは衝撃だ。
今の北海道音楽関連でのマサがあるのも、この恩師あってのこと。ずっと今でも年賀状でのやりとりは続いています。
「ヨロシク伝えてね!」とミサト嬢にお願いしておきました。
で、バンド名からもすでにおわかりでしょう!
STAのトランペッター、ファニーのリーダーバンド。
前のカミソーに引き続いての、STAホーンメンバーによるプロジェクト。
これは初だね。
STAの強力なる底力を見せつけたラインナップ。
アップライト・ベーシストは、おなじみのシロクマさん(アリアを使用。ボディは空洞で、PUはマグネットとピエゾも内臓。ピエゾはオフ状態に設定しているそうです)。
そのシロクマさんは、懐かしき流行歌を聞かせるトリオのウッドブロッカーズとして、今までSTAと何度もタイバンを組んでいます。当然このファイブペニーでもね。その時には黒いサングラス着用というコワモテ姿でウッドベースをスピンさせるという小技まで繰り広げてくれましたが、ここではいたってクールな佇まいで、落ち着き払い黙々とボトムラインを牽引。
この日も早々と一人で愛車を駆使して会場入りした、シロクマさんとマサは挨拶を交わしたのですが・・・・・。
お互いに近況報告。
そこでとっても悲しい話を耳にしました。
練習スタジオでもタイバンでも数え切れないほどに面識のあったウッド・ブロッカーズのナイスガイ、トヨさんが亡くなっったとのこと・・・・。
それを聞いた途端、言葉を失いました。しばらく活動停止中だったウッド・ブロッカーズが最近動きだしたという報を聞き、STA 企画ライブにお誘いしたばかりだったもので・・・・。
前回の「ぼた山音楽祭」にも出演してくれたのですよ。
今でも信じられないです。
あのパワフルで人懐っこい笑顔のトヨさんが、もうこの世に存在しないなんて。
アグレッシブにカホン、シンバル、色とりどりのパーカッション類を見事な腕前で鮮やかに駆使して有名だった人。
髭を貯えていつもバンダナがトレードマークだった。
マサが以前にそのデザインがとっても気になり質問したことがあります
「その炎のバンダナってどこに売っているの?」
すると、後日に琴似バーンでのマサ企画ライブで、ウッドブロッカーズ出演時、ニコヤカにトヨさんが近づいてきて
「これプレゼント!」と言いながら白いビニール袋に入ったものを手渡してくれたのです。
中を覗いてみると、トヨさん愛用の炎バンダナと同じものが入っているではないですか!?ただひたすらに感動しました。
この日に合わせて、わざわざ買ってきてくれたのですよ。
そういう心優しい面を持っている男なんですよ。
誰からも慕われ愛される唯一無二の存在。
もちろんそのパーカッション・テクニックは誰もが認める業師。
一度でもその光景を見たならば、釘付けになること間違いなし。
だからこそ、人柄と腕前をかわれて多方面から常に引っ張りだこでしたね。
今でも市内のあちこちで、アグレッシブに叩きまくっているような気がします。
いや、絶対に音楽の轟いているところにトヨさんはいますよ。ね!そうだよね、トヨさんよ!
バンダナ大切にします。嬉しかった!ありがとう!!
湿っぽい空気はトヨさん、嫌うでしょうから景気よく早速いきましょう。
「サンディ・モーニング(マルーン5)」
アッと驚く斬新なる幕開け。
アダルトな雰囲気満点。
ジャンルの壁なんてこのバンドにかかれば一切関係なし。軽く超越しています。
ファニーはミュートを装着して、帝王マイルス・ディヴィスばりに日曜日の情景を演出して渋く迫ってきます。
この日の曜日を狙った心憎い演出かなあ。
シロクマ氏のグリッサンドやミュート・タッチ音が、生々しく響いてきて効果覿面。
中間部分でのベース&ピアノ・ソロも、本家以上にジャズ・テイスト満載。
でも全体的にじらし気味、グッと落ち着き払って抑えているところが心地よきテイストを醸し出している軽快なるミュージック。
MCもファニーが兼任。
「はい、どうも。はじめまして!改めましてムラカミトリオです。
夕張は初ライブ。というか地元の札幌を中心に活動しているものでして小樽以外は初。いつもこのような感じで場所によって臨機応変に演歌、映画音楽、スタンダード・ジャズなどを織り交ぜて披露しています。
先ほどのカミソー君のバンドは平均年齢20歳とのことでしたが、我々の平均年齢は49歳!
かろうじてピアノのミサト嬢が平均年齢の引き下げに貢献してくれています(笑)。
夕張に来る途中、もう峠あたりには雪が積もっていましたね。
我が住まいの里には、まだ降らないで欲しいと願うばかりです。
ところで、今ふっと横を見るといつの間にかマッツさんのマイクスタンドが置かれているのでビックリ。
マサさんのSTA用カンニングペーパーも柱の裏側にビッシリと貼ってあるし(ばらすなよ~~!とマサ)。
さすが作業が素早い。
さて、次の曲はどうしよう・・・と思案しました結果、それならばじゃあということで・・・永ちゃんの曲をちょっとやってみようと思います。」
「おおおお!!」と会場全体に驚きのどよめきが沸き起こる。
これって次に控えしYプロジェクトへのオマージュ?
「最近、やっと永ちゃんやユーミンの良さがわかってきました。そうでもないかい?
ミディアム・テンポで夏の終り、海岸、カニ(!?)のイメージでお届けしたいと思います・・・・イエス・マイ・ラブ!!
よろしくお願いします・・・1・2・3・・・・」
当然、大歓声。
(これで掴みはオーケー!)
マサもお気に入りさ。
矢沢節はいつ聞いてもどんなアレンジでも、かっこいいし痺れるんですよね。
ファニーここでは、トランペットがメロディーラインを一身に請け負っての独壇場。
ムーディーな心地良さに満ち溢れていて、グッときます。
琴線をビンビンに震わす、ナイス・セレクションだね。
観客も、皆酔いしれています。
ピアノとベースは、さりげなくバッキングにまわって盛り立てています。
後半はピアノ・ソロにバトンを渡して、ブレイクの連発からファニーのしっとりとしたエンディングへ・・・・。
「という感じで、ネットリとした曲をお送りしました(笑)。
はい、いかがでしたか、特にYプロの皆さん。(実はトップバッターの皆川さんの奥様も何を隠そう熱狂的な矢沢フリークなのですよ)
私は数年前からコミュニティFM札幌村ラジオで、毎週土曜日午後2時からムラカミアキラの楽しい音には福来る!という1時間生番組をDJ担当しています。
独断と偏見でコレクションの中から音楽を紹介していますが、STAマサさんもゲストで出演してくれたことがありました。で、記念品として粗品もプレゼントしています(欲しい!の声)。ブランド物ゼブラのボールペン(爆笑)!滑り止めのゴムまで付いている!(大爆笑)
世界中でこの番組でしか入手できないという、激レアな一品。
皆さんも是非出演してください。イベント企画、ライブ告知で番組を占拠して30分は喋っていただきます。」
とここで誰かの携帯電話から着信音が発せられる。
「あ!?電話だ・・・・あれ、シロクマさんのかい??」「もしもし・・・・今出れません・・・・」
またしつこく鳴る・・・・「しばらく出れません・・・・・こちらから電話しますね。」
その間中、観客はジッと待っている。
「シロクマさんの電話タイムを楽しんでいただきました(笑)
私事ではありますが、猫を6匹飼っています。
今日、また1匹増えました。雉白のマンチカン。もう名前も決まりました。
マー坊です。猫の話題が出たところで、ジブリ映画・魔女の宅急便から・・・・海の見える街(久石譲)という曲をやりたいと思います」
ここでも的確なるベースがボトムキープしつつもイントロを奏でて、ピアノがサビのパートを追随。
ファニーがメインの歌メロを、再びトランペットで吹き鳴らしながら猛アピール。
咽び泣くジャズのアレンジセンスが斬新で粋だね。
トランペットとピアノによるアンサンブルも光っている。
「いいでしょ!」とファニーはご機嫌。
「え~、さっきも言ったけど、カミソーくんたちは凄いね。
自分が20歳の頃はあんなにアドリブなんてできなかったよ。さあ、どうしようかなあ・・・今年になってから色々とやった事柄をネタにしながら進行していますが、つい最近というか、先月、スコアを作りました。ちょっと綱渡り状態ではありますが、アストル・ピアソラで・・・・・liberdango・・・・・
・・・・お聞きください・・・・」
客席から歓声が沸き起こった。「まじかい!!??」「ワー!!」「大好き!!」
リズミックなピアノに、さりげなく絡むミュート・トランペットがクセになるほどに官能的で、思わず身を乗り出して聞き入っちゃいます。
この憧れのタンゴワールドには誰もが引き込まれてしまいますね。
特に日本人受けが良いようです。
異国の地ではありますが、共通する古き良き哀愁の旋律に対する想いは一緒なのかも。
しかもだよ、タンゴつながりで洒落た趣向を凝らしてもくれました。
なんと「団子3兄弟」のフレーズが、ミサト嬢の鍵盤からいきなり飛び出した。
このあわせ技には思わずビックリ仰天で爆笑。予測していなかった驚愕の展開だ。
今度は「クロネコのタンゴ」にもチャレンジして欲しいなあ・・・と密かに欲張りなリクエストをしておきます。
しかし、許容範囲の広いこのバンドには、いつものことながらも、敬服しちゃいますよ。
一体全体どれだけの引き出しがあるの!?
しかも初めて聞く曲が白押しだあ。
ベース・ソロでスポットライトを浴びた、シロクマ氏もMCに加わります。
「少し受けたね(かなり受けていたよ)・・・まあいいや!よし、来年はこれへヴィーローテーションでいこう!
メンバー紹介にうつります。」
とここでファニーが懇切丁寧、敬意を込めつつ2人を紹介。
「イエイ!!
今日のセット・リストは今年初なんですよ。
今年はよくライブをやりました。
今年だけで16本!結成5年目で最多記録。この勢いにのって来年あたり夕張のお祭りに呼んでくれないかなあ・・・なあんて一人で密かに思っているのですが・・・・・もう1曲、新曲をやろうかな・・・・次の曲は・・・・時の流れの予想図Ⅱ」
もうおわかりでしょう!
テレサ・テンとドリカムによる、夢のような合体ヴァージョンだあ。
マッツにもバカ受けしていたよ。
腹を抱えて大笑いさ。
もう皆、リラックスしながらアット・ホームな雰囲気が漂う中、自由気ままにこの空間を堪能しています。
思わせぶりに、自然と連結する「時の流れに身をまかせ」が姿を現すたび、一気に微笑ましいシチュエーションへと場が豹変。
ミサト嬢も弾きながらニコニコ。
それだけにとどまらず、最後は観客全員で大合唱が始まった。もの凄い現象。
演奏だけでも大変だろうに、なんという遊び心。
余裕シャクシャクに繰り広げていきます。
「受けましたね!今、決めたにしては出来過ぎだ。(本人たちもここまで受けるとは思っていなかった様子)来年もこれ、ずっとやろうっと。
そろそろ最後の曲です。」
「え~!?最初からやれい!」
「(笑)それではここ喫茶店にちなんで、ラスト・ナンバーをお届けします。手拍子をヨロシク!・・・・!!・・・コーヒー・ルンバ(西田佐知子)」
ファニーの十八番ですね。序盤はボサノヴァの巨人セルジオ・メンデスの代表作品「マシュケナダ」ではじまるというサプライズなる豪華オマケ付き。アップテンポな鍵盤タッチで面目躍如。
そして昭和歌謡へと繋がっていきます。
和気藹々のマニアックな空気感は、このバンドが持ちうる最大の武器でしょう。
趣向を凝らし通受けを狙ったかのようなしたたかさ、ありとあらゆる箇所にオタク心をくすぐる味付けが笑いも交えつつ施されていて、素晴らしい。
最後はミュートを装着したファニーによる、リアルすぎるくらいのロング・トーン吹き鳴らしでフィニッシュ。
万雷の拍手を一身に浴びていました。
****これにてpart,3はお終い。
残すところ、あと2バンドです。
これがまた一筋縄ではいかないクセモノたちだっていうんだから始末におえないよ。
それではヨロシク!!哀愁!!!****
『モナ・リザ』は、イタリアの美術家レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた油彩画。上半身のみが描かれた女性の肖像画で、「世界でもっとも知られた、もっとも見られた、もっとも書かれた、もっとも歌われた、もっともパロディ作品が作られた美術作品」といわれている。 ウィキペディ
masa's art chicago logo respect gallery
****大好評につき、即座に第2弾ラブレポートのはじまりであります!よろしく!!****
3、15:50~16:20
「ギターは聴かないでプロジェクト」
この、一際ユニークなお名前。
はい、そうなのですよ・・・・・1,2番手は生ギターによる弾き語りでしたが、ここではな、な、なんと、エレキギターでの弾き語り!?熱唱!!??
この方は栗山在住ではありますが、現在は静内に勤務しているそうです。
この日の出演に照準を合わせて、金曜日に栗山入り、ジックリと英気を養っていたのだそうです(オオサキマスターからのご紹介でこのたび、出演が決定したという経緯があります)。
で、この方「ぼた山音楽祭」には何度も出演経験のある「オオシマ」くんです。
ブラッディーというハードロックバンドで、出演していましたね。
ギターはマツオくん。
ベーシストはニャオドネスというラウドネス・カバーバンドでも「リブレーション」に出演していた(琴似のバーンにて)し、ドラマーは、現在の夕張市長、アツヤくん。キーボードの奥様と仲良くメンバーとして在籍していました。
彼等は夕張一番の優秀高校、北高校OB。
でもオオシマ君、単独での出演は初めてです。大歓迎!
昨年からイタズラ程度にギターをはじめたそうで、よってこの名前でのエントリーと相成りました。これがことの真相なのだ。
最近は真面目に練習に没頭しているのだそうですが、いまだに間違わずに弾けない・・・・そうです・・・・。
まあ、最初は誰でもそうものさ。
よほどの天才でもなければね。
努力は決して裏切らない。頑張れ!!
木目模様がうっすらと浮き出て美しい赤ボディカラーのグレコ・ギターは、ワイルド・スキャンパ-という中々にカッコイイ機種名。(ローズ指板)
これにボスのコンパクト・エフェクター2個を連結。
AC-3(アコースティック・シュミレーター)
BD-2(ブルース・ドライヴァー)
オープニングは、
「ハロー・グッバイ(ザ・ビートルズ)」
家族とお友達が大挙して応援に駆けつけてくれました。これは大変に心強いね。嬉しそうだ。ほんわかとした和やかなムードに包まれて進行。
「あ・・・・・早速、間違えてしまいました・・・・ギターのことには触れないでください(笑)。
なんたって38年間、ヴォーカル一筋だったものでして・・・・。
この状況を何とかごまかすべく、スパイダーマンのパンツをはいてきました(なんじゃあ、それは?!)。
お聴き苦しい30分間ではありますが、どうぞよろしく・・・・・長い友との始まりに(泉谷しげる)」
今回のセットリストはこの曲以外は英米織り交ぜた洋楽ロックで豪華に網羅されています。
だからこそ、この曲から放たれるメッセージが、一際強烈なるインパクトを放っていましたね。
言葉の一言、一言が、こちらサイドに遠慮無しに突き刺さってきます。
当初は泉谷の代表曲「春夏秋冬」も予定していたのですが、時間の都合にて泣く泣くカットせざるをえなかったそう。
それ、聴きたかったなあ。個人的にも大好きな思い出の曲だけに。
まあ、それは次回のお楽しみということで大切にとっておきましょう。
「中々、間違わないで弾けないなあ・・・・・。
メドレーで次いっちゃいますか。
またザ・ビートルズで・・・・ゴット・トウ・ゲット・ユー・イントウ・マイ・ライフ」
おお、これまた渋いセレクションだあ。
誰でもカバーするようなものを、あえて外してこれで攻めてくるのかい!?大歓迎さ。
傑作アルバム「リボルバー」の終盤を飾るこの曲は、何をかくそう我等STAの重要なる持ち曲。
なんたってブラス・ロックの原点ですからね。
シカゴ、BS&T、EW&Fも好んで取り上げています。
EW&Fはシングルヒットもしているし。
シカゴはメンバー集まって最初に演奏したのがこの曲だそうで、基本コンセプトのヒントにもなったのだそうですよ。
それを一人で演奏するという暴挙には、多大なる拍手を送りたいものだ。
新鮮なる息吹を感じ取ったよ。
「コード数が多くて、途中から何を弾いているのか、わからなくなりました。
フリーで・・・・・オール・ライト・ナウ」
またまた意外性を狙ったかのような伝説が飛び出した。
ポップス、ジャパニーズ・フォーク、そしてブリティッシュ・ブルースロックときたかいなあ。
器用に何でも演じてくれますなあ。
エフェクター操作や音作り、メリハリ、抑揚の付け方、バッキング・ミュートやストローク、カッティング、ピッキングにと四苦八苦しているけれども、それはそれで今は成長段階のこと。
人前で繰り返しプレイすることで、切磋琢磨、経験を思う存分に積んで腕を上げていこうよ。
根気よくね。
それでも時折、光るものが見え隠れするところなんかは、さすがです。
オオシマくん、汗流しながらも一番楽しそうな表情を浮かべています。
喜びに満ち溢れているではないか。
「3コードでも危ういですね・・・・・・じゃあ、生まれて初めてアルペジオに挑戦します。
ごめんなさい・・・・最初にあやまっておきますね・・・・・・またまたザ・ビートルズで・・・・ゴールデン・スランバー」
泣かせる作品をここに持ってくるではないかあ。
ドラマティックな展開がゾクゾク、ワクワクさせてくれます。
オオシマくんはビートルズの中でもポール・マッカートニー派なのかなあ?
マサと好みが似ているのかも。
これこそ隠れた名曲中の名曲。
説得力のある歌声で、切々と歌い紡いでいくオオシマくん。リスペクト精神を目一杯に注入して懇切丁寧、噛み締めるように終えました。
「難しいね・・・・・短い曲で良かったです。
ボロが少なくて済みますからね。
今日は9曲ほど用意してきました。今は静内の弾き語りバーにてオープン・マイクをやらせてもらっています。
いつもはプロの方々がライブ出演している店なのですが、結局お酒を飲めば誰でもやらせてもらえます。
じゃあ、ちょっと、ここからは歌のほうもうるさくなっていきますよ。
またまたザ・ビートルズで・・・・オー・ダーリン」
ほらね、やっぱりポールの曲だ!
アルバム「アビー・ロード」に収録されている人気曲。
ジョン・レノンが歌いたがっていたんだってね。
ポールはレコーディングの日、早めにスタジオ入りして喉が潰れるほどに歌いこんで、わざとダーティーな声に仕上げて本番へと臨んだのだとか。
オーソドックスなるミディアム・テンポのロックンロールなんだけど、不思議と病み付きになっちゃう魔法のような曲。しかし、ポールのキーは異常に高い。高すぎ!!
それを楽々、ソウルフルに、シャウトするオオシマくん。
起伏の激しい起承転結のメリハリ抜群なアレンジのこの曲も、無事エンディングに辿り着けましたよ。
「プリティー・ウーマン」
世代によってはヴァン・ヘイレン、そして女優ジュリア・ロバーツがブレイクするキッカケともなった映画でご存知の方もいることでしょう。
オリジナルは偉大なるロカビリー系ファルセット・シンガーのロイ・オービソン。
他にも数多くの作品が、今でもカバーされ続けていますね。
ここいらあたりに差し掛かってくると、もう、多才なるオオシマくんの真骨頂だ。
ファイブ・ペニーはもはや彼の独壇場と化しています。
「できもしないのに・・・・もたるんですよね・・・・・・
ご迷惑ばかりおかけしています・・・・・ギター弾きながら歌えるようになるのに、これでも3年以上かかりました。
息継ぎに苦労します・・・・・また機会があればよろしくお願いします。
受け入れられるのは、別の話ですがね・・・・。それでは早いもので最後の曲にいってみたいと思います。
・・・・・・トウナイト・イッツ・ユー」
なるほど、オオシマくんのバックボーンともいえるルーツが、垣間見えたような気がします。
生粋なる往年のロックによる洗礼をうけた口ですねえ。
締めくくりにチープ・トリックとは、羨ましくなるほどに憎い配慮だ。
パワー・バラードともいえる、珠玉の琴線振るわせるメロディー・ライン。
実力に裏打ちされたものを持っていないと、これには取り組めないでしょう。度胸一発。
最初から最後まで、よくもまあ、これだけの難曲をズラッと並べ立ててくれたものだ。
熱いものが自然とこみ上げてきました。
「お騒がせしました」
無事に終了。
この日まで、オオシマくんは逐一マサと連絡をとりあって、状況説明のやりとりにも尽力してくれました。
出演者中一番、事細かに。
基本的に真面目な男なんだね。
それが一旦ギターを抱えてマイクの前に立つと、豹変するんだから大したものだ。
正直な話、まだまだ鍛錬の余地はあるものの、純粋に精進する姿をみていると今後の成長に期待しちゃいます。
4、16:30~17:00
4番目に現れたのは「ウィリー・二リー」
空知地方を代表するフォークデュオはこの2人。
前回2017年1月の「ぼた山音楽祭」に引き続き、今回で3度目の参加です。
もうすっかりと立派なる常連組ですな。
この日もやる気満々に一番乗り。しかも2人共に仲良く愛妻同伴だっていうんだから羨ましい限りだ。
今までは彼等が愛してやまないコブクロから3曲、後半3曲は厳選された中からのオリジナル3曲の構成だったけど、今回は全曲を新しいオリジナルで網羅。
これは素晴らしい事だ。急激に成長した姿を披露してくれそうで期待に胸躍るよ。
このユニットは元々、トリオ編成による「はる」が母体。
CD-R制作などにも力を入れデュオになったものの惜しまれつつ解散するも、カズくんがソロで「STA企画リブレーション」ホットタイムに出演。そして満を持して新たに選んだ相棒がわっちです(元はるパーカッショニストのアベくんも相変わらず元気だそうですよ)。
さあ、ライブ・イベントも折り返し点に差し掛かってきたということで、重責をまかされた御両人が意気込んでステージヘ・・・・。
パート編成は・・・・カズくん、いつもはワインレッドのタカミネ(エレアコ)&ボーカル担当なんだけど、今回は初めてヴォーカリストに専念するという。長年ギターを持っている光景に馴染んでいるマサにとって、これは衝撃的な事件だ。まあ、すぐに違和感もなく馴染んできましたがね(笑)
いつでも奇妙キテレツ愉快痛快なる男、相棒わっちは前回の愛器ヤマハCPX1000マリンブルーから、今回はナチュラルカラーボディLS-TAに意気揚々と持ち替え(ヴィンテージTINT)。
色彩だけでも、よく映えますね。
そして毎度お馴染みともいえるトレード・マークの頭に手ぬぐい、黒縁めがねも健在だ。
この一見シュールな響きを伴ったバンド名は「行き当たりばったり」という意味なんだそうです。
まあ、彼等のライブをご覧になった方々ならばけっこう納得でしょう(笑)。
ところが聞く所によると、本州にも最近「ウィリー・ニリー」というアマチュア・バンドが誕生!
バンド名が被るのも嫌だから、それならば・・・・ということで結成6年目を迎えたことを機に「ウィリー・ニリー」というバンド名はこの日で封印(けっこうマサはこの名前を気に入ってたんだけどなあ・・・・・)。
新たに「トリッガー」と改名して、7年目に突入する意気込みなんだそうです。
意味は「引き金」・・・・なんかロックバンドにそういう名前が、それこそいそうな気がするんだけどなあ・・・・・(笑)。
とにかくその場のノリを重要視した進行ゆえに、絶えず押し寄せてくるプレッシャーもそうとうなものだったことでしょう。
はたからみるぶんには、全く感じないんだけど、わっちはめちゃくちゃに緊張するんだそうです。
出番時間がドンドンと迫ってくると、落ち着きなく入り口付近を不安げにウロウロしていましたね。
実際には「前へ」からライブが始まると、そんなことも吹き飛んじゃうんだけど。
いつまでたっても初々しいコンビですな。
「激しい曲は1曲目にはやりません。しっとりといくよ!」というわりには、けっこうハードな曲調なんだけどね・・・。
「私(わっち)が作った曲・・・いいかい?」「いいよ・・・」「本当に・・・・?」おいおい、ここで譲り合いかいな・・・・。
カズくん、ハンド・マイクで猛烈にアピール。
過去に「はる」で出演した際、スタンバイ中カズ君のエレアコ内臓アンプ9Vバッテリー切れで音が出ない!というトラブルが勃発したことがあり、それ以来マサが逐一本人に確認するクセがついちゃいました(笑)。何事も経験。今回はギターレスだから気楽でバッチリ!
「ありがとうございます。このユニットを組んで初めて持ってきた曲なんだけど、クソ難しくてずっと寝かせていました(笑)
元々緊張しやすいタイプなんだよね。
もう開きなって気楽にいこうよ
俺達ってトークの内容が真面目だよなあ。
ところでさあ・・・歌っている最中にズッと気になっているんだけど・・・・横のイスの上に置かれているこのペット・ボトル・・・・・・
もしかしてこれは前に演奏したギターは聴かないでプロジェクトさんのものかなあ??(爆笑)
守り神のように見守ってくれているよん。もう何でもかんでも、うけそうな素材ならばこうやってドンドンと拾っていこう!
聞いてください。タイトル・コールだよ・・・・・・・積み木」
わっち、最初の頃はバンダナを頭に巻いていたんだけど、前回ぐらいからは手拭い姿でワイルドに気合十分、緊張もかなりほぐれてきたようだ・・・・・と思うんだけどなあ・・・・・。
抜群のハーモニー、そしてヤング・パワー炸裂の展開。
「ありがとうございます。緊張が止まらないよ~~~わっちです!」「ボーカルのカズです!よろしくお願いします!!だいぶ息も切れてきました・・・。
この間、我々の地元でもある岩見沢市内で路上ライブをやってきました。
もうねえ、練習不足丸出し。
いつも冬は豪雪地帯故に、雪掻き分けながらやっていますよ。
まだ手がプルプルしている・・・・。次の曲も滅茶苦茶に難しいんですよ。また相方(カズ)が作った。」
「飲み屋街でサラリーマンとか酔いつぶれて疲れ切った人達を見ていて元気になってほしい・・・と、こんな僕達ではありますが、熱いメッセージを込めて作りました」
「そんな大それたことを考えていたのですか!?この状態で次の曲をやるのか、と思うと戦々恐々です・・・・SONG FOR YOU」
コミカルな掛け合いも楽しい、和やかなトークの後に繰り広げられる珠玉のバラード。
涙腺崩壊の歌声に癒されっぱなし。何なんだあ・・・さっきまでのお笑いMCは!?。
2人がひょんなキッカケで「一緒にやろうぜい!」と意気投合。それが縁でグループ結成してから早6年、実は37歳になったんだそうです・・・そうかあ・・・時の流れは早くて残酷なもんだなあ!(笑)
しっかりと澄み渡るようなハーモニクスで決めてエンディングを迎える。
「なんまら、きついなあ・・・・・まだまだ、だいぶ緊張している・・・・指が震える・・・・カポの位置も間違えちゃった・・・・あれ!?すべっちゃった・・・ごめんね。」
「これが我々のスタイルさ。あと2曲用意しているよ。次も相方の曲・・・・ワンス・モア・トライ・アゲイン」
必死に熱演する二人に励ましの意味もこめての拍手が鳴り止みません。
威勢の良いハーモニカが場をヒートアップ。
それに負けじと軽快なるギターのコード・ストローク。
頑張れ!!
この曲では、わっちからのリードボーカル。次いでカズが引き継ぎボーカル、最後は贅沢なるツイン・リード・ボーカルで大きな山場に突入。
「なんか、この曲ってかっこよくねえかあ!?しかし、ボーカルのキーが高いじゃん。クラーッっとなってめまいする。ギター弾きにとっては致命的。
わっちの曲。お約束・・・・まあ、何度でもチャレンジできるよ、ということをテーマに書いてみました」
「今日はダメだ!とにかくですね~名文句のつもりで、半ばふざけて書いた曲がいつの間にか名曲になってしまった!良い曲と言われた!自分の曲を演奏するのって気恥ずかしいね。こういう改まったライブ会場で自分の曲を演奏するのは初めてだ・・・・」
不覚にも聞き入ってしまいました。
とにかく異常なくらいに、「緊張」という言葉を何度も発するこの2人を観るのは初めてです。一体全体どうしちゃったんだろうか?
でもライブ中にはギクシャク感が微塵も感じられなかったから、まあいいか。
「続きましては出来立てホヤホヤ。1週間前に相方から曲が届きましてビビビッ!ときました。聞いてください・・・・・」
MCと曲とがギャップありすぎだよん。こいつは反則だ!
コミカルにふるまい油断させておいて、美しいハーモニーで落とす!という荒業?
一体全体どこまでが本心?本音??演技???本当に小心者????
まさかそんなことはないよね。場数をこなしながら試行錯誤の連続で荒波に揉まれて、ビッグな存在になってちょうだい。
「ありがとうございます!・・・・・ああ!??今ので最後の曲だったんだあ。アンコールの声が聞こえてきた(大爆笑!)
最後もわっちのオリジナルで・・・・・位置について!!特に説明はいらないさあ。これに決めていました。さあ、一緒に!お手を拝借!!皆で笑顔になろう!」
彼らによる心高鳴るオーソドックスな自信作。
ここでもハーモニカサウンドの疾走感に煽られて恍惚状態に陥る。
ずっと歌い継がれてきた、あらゆる人類に対する応援歌。
何度聞いても心晴れ晴れにしてくれます。もしかしたら結果として今回のパフォーマンスは、出色の完成度だったんじゃあないかい!
見事にやられたっていうこと!?
****はい、PART,2はこれにて終了。後半戦のPART,3も白熱のギグ。ドンドンと加熱していきますよ!!****
S・T・A~MASA企画 LIBERATION170
ぼた山音楽祭9回目
11,10(SUN)
S・T・A2017年1月22日以来の夕張入り!ライブ開催のために極寒の地、夕張へ乗り込んで参りましたよ。
ジャズ喫茶店としてお馴染みの「ファイブ・ペニーズ」が会場。
黄色いログハウスの造りがとってもお洒落で人気のスポット。
マサはここがまだ骨組み状態の段階から逐一足を運んで、作業中のマスターを捕まえては「早くオープンしてライブをやらせて!」とせかしていたものです(笑)。
そう、マサの実家は目と鼻の先にあるので、とっても便利。
学生時代、ここは営林署グラウンドだったのでよくサッカーや野球をして遊んだものです。
ファイブ・ペニーズは、それ以来ずっとお世話になりっぱなしのワガママ放題。早いものでもう開店から13年半が経過したのですね。
夕張市が破綻したのをキッカケに「何か夕張に役立つ事がしたい!」と思案した結果、「微力ながらもやっぱり音楽の力で元気を与えよう!」に決定。
そこからはじまった「ぼた山音楽祭」
このいかにもベタで野暮ったいタイトルが(笑)、非常にらしい・・・・と方々で好評を博しています。
年一回ペースで開催していましたが、ここ数年は諸事情によりお休みしてしまいました・・・・。
周囲からは「いつ夕張ライブ復活するの!?」と頻繁にリクエストをいただき、それでは、とマサが重い腰をあげて一念発起。
今回めでたく9回目を迎えることとなったわけです。
ただしやるからには、中途半端なことなんかやっていられないよ。
そんじょそこいらの無個性で惰性的なモノとは一線を画す内容で取り組みました。
初期の頃は夕張在住もしくは出身か炭鉱関係のミュージシャン限定で行っていたものの、年々参加者も減少傾向に陥りまして、いっそこの際マンネリ打破のためにも、マサの友人バンドにも声をかけようと路線変更。
すると嬉しい事に皆さん待ってました!とばかりに次々と快諾。白老、函館、小樽、岩見沢、栗山、千歳、苫小牧などなど遠路はるばる駆けつけてくれたのですよ。
今回もあれよあれよという間に出演者が集結。
静内、栗山、小樽、岩見沢、芦別から続々と駆けつけてくれました。
収拾が付かないほどに膨れ上がりタイムテーブルも数度書き換え。
毎度毎度のことながら紆余曲折を経て、最終的には8組のアーテイストで固めてみました。(前回は飛び入りも含めて13組だった!!)
嬉しい悲鳴とはまさにこのこと。
「何で豪雪地なのに、わざわざ一番寒さの厳しい時期に毎回やるんだ!」と一部の人達から文句を頂戴することも度々ですが、今回の夕張は穏やかな天候。
11月を狙いましたよ。
紅葉シーズンは残念ながら終わってしまいましたが、初雪情報が流れる中、穏やかに当日を迎えることとなりました。
天気予報も大当たりで、順調にことも運んでいます。
寒さも心配されましたが、快晴!日差しが暖かい。
主催の最高責任者マサは早々と札幌を出発。
STAメンバーのナオ&ニシやんを迎えに行って、さあ!夕張に向けてのドライブだ。
午前11時半に会場入りしてみると、さすがに早すぎた!(笑)。
それならば、とマサが2人を「幸福の黄色いハンカチ」広場へとご案内!
2人とも、夕張にはほとんど来たことがないというではないか!?それならばということで、マサの解説付きでちょっとした観光気分に浸ってもらいましたとさ。
清水沢のコンビニにまで足を伸ばし(この街は伝説の双子アイドル、リリーズ生誕の地)コンビニにて食事。
12時のサイレンにはビックリしたね。一瞬、空襲警報かと思った(本物はもちろん聞いたことないけど・・・生まれる前のことだもん)。
そして再度、ファイブペニー入り。
おお!中央にデンと聳え立つ、太くて角ばった柱が懐かしい。
マスター夫妻がストーブに薪をくべて室内を暖めています。
木が燃える匂いやパチパチとはじける音が、懐かしきレトロ感に包まれていて癒されます。
おお!懐かしの「ウィリー・ニリー」コンビも、新妻を伴って元気よくくつろいでいるではないか。
栗山から静内へ単身赴任中のオオシマくんも(ギターは聴かないでプロジェクト)、金曜日に帰省していたとのことでやる気満々(彼は北高校OB。へヴィーメタルバンドのブラッディーのハイトーンシャウター)。
続々と到着する出演者達と挨拶を交わしながら、早速セッティングに取り掛かるとしましょうか。
どうぞよろしくお願いいたします。
時間の効率も考慮して組まれたスケジュール。
マサが中心となって段取りの説明、補足事項も逐一連絡し合います。
希望者には軽いウォーミング・アップ程度のリハーサル付き。
あっという間に店内はヌクヌクしてきましたよ。
午後2時オープン。
お客様で早くも席が埋まって今か今かと、その時を待ち焦がれています。
美味しいドリンク&フードを味わっている方もチラホラ。
マサが持参したシカゴAORベストCDのGMが、店内に心地よく流れています。
マサも事前打ち合わせはマスターと綿密に行いトラブルの防止に尽力しましたよ。
マスターの配慮で機材も益々充実。ヤマハ・グランドピアノの調律も完了。
ギターアンプは、メインがフェンダー・カスタムショップ・ベース・ブレイカー。
1972フェンダー・ツイン・リヴァーヴ。
予備はピーターソンP100Gおよびピアース。
ウッドベースはあるにはあるんだけど、貰い物の飾り用故に使用は難しい・・・とのこと。
アンペグのベースアンプ。ヤマハのアンプ内蔵スピーカー。
トレース・エリオット・ベースアンプ。300ワット。スピーカー4発。
ドラムセットはジャズ仕様のパール。
マイクのセッティング、フライヤーの貼りだしなどなど、細部にわたっての気遣いに恐縮しちゃうほど。インテリアの整理も行いスッキリ。テーブル上には灰皿も置かれていて、ノンビリ快適に過ごす事ができます。
もちろん飲食のメニューも、豊富に取り揃えております。
無料駐車場もゆったりと利用できるんだから安心です。
前回は屋根からの落雪やツララの被害も心配されましたが、今回は全然大丈夫。
このたびのライブは長丁場だけに3分構成でお送りしました。
大まかに説明をさせていただきますと・・・・・
序盤はフォークソングの弾き語りを中心にグッと落ち着いた渋いムード展開。
中盤はアコースティック・デュオからジャジーなサウンドも交えてオールマイティーに。
そして終盤2連発は、遂に大所帯のバンドがはじめて登場。
しかもホーン・セクションを擁する迫力のロック炸裂。矢沢永吉からブラスロックで締めくくり。
皆、和気藹々と賑やかにね。
ライブ・イベントがたった今はじまったばかりだとはとても思えないくらいに、延々レッドゾーン振り切れ状態。
いやはや、どの連中も、恐るべしだ!
ステージも客席も一体となっての熱き空間。これぞまさしくライブの醍醐味だね。
昼過ぎの2時半から夜8時までの、長丁場で濃厚なる音楽イベント開幕であります。
だれる事もなくヤマ場の連続だったと言い切っちゃいましょう。
恒例、マサは司会進行兼任です。
ズッとマスターがこれまた貰い物のワイヤレスマイクを司会用に提供してくれていたのですが、接触不良が勃発していて不安だったのですが、な、な、なんと新品購入(シュアーPG58)したとのことでバッチリでした。快適で饒舌になれた・・・かな(笑)
1、皆川祐爾
14:30~15:00
全編、STAライブ企画に、今までお付き合いのある人達がズラッと登場しますよ。
フォークソングのオリジナルやカバーなどを、イスに腰掛けてアコースティックギター一本で弾き語る「皆川祐爾さん」
オープニング・アクトという重責を、貫禄タップリに堂々こなしてくれました。
地元の南清水沢(沼ノ沢)にて「皆川薬局」を経営している皆川御大。
こっそりとあちこち歌いに行っているようです。
大昔、ヤマハのポプコンに出演した際、まだ高校生だったドリカムの吉田美和さんも同じ舞台を踏んでいたそうですよ!
「あの時、お友達になっていれば私もドリカムの一員だったのに・・・」(爆笑)
前回の使用ギターはマーチンCEO7でしたが、今回はこだわりの愛器イーストマンOM-20。
重鎮の皆川さんは、マサと2人「ぼた山音楽祭」にフル出演してくれている方。貴重な存在だあ!!(ずっと出演してくれていたマスターのヴェンチャーズバンドと、カントリー界の顔役ディーン柴岡さんがエントリーできなかったのが淋しいけど・・・・)
夕張在住、伝説の吟遊詩人(本人曰く「長くやってるだけです・・・」と謙遜)。
ホノボノとした癒しの佇まいは今も健在。
前回はひどい風邪をひいてしまってライブも危ぶまれていましたが、何とか無理を押して出演していただきました。
で、今回はといいますと、絶好調!二日酔いもなく快調!
ありがたいことだ・・・・でも大好きなタバコはやめられませんね(笑)
前回はさぞかし、しんどかったんだろうなあ。
その際には盟友のヤマダさんも応援に駆けつけてくれましたよ(過去には一緒に出演してくれました)。
その山田さんは、今回フラーヤーにもクレジットされているとおり、今回出演予定だったのですが、直前になって緊急入院、手術という事態に・・・・・。
本人は気力も十分にスタンバイしていただけに悔やまれますが、次回のリベンジというとで。お楽しみはとっておきましょうよ。
ちなみに山田さんは無事に退院しましたのでご安心を。
実は山田さん、皆川さん、そしてマサとは高校の同級生でもある西正くんとで「ラ・フランス」というグループを組んでいるのです。
「洋梨」という意味と「用無し」を引っ掛けた粋なオヤジギャグ炸裂(笑)。
当然、このトリオで2010年1月24日「ぼた山音楽祭」に初めて出演してくれていますよ(その時には前夜にメンバー達が皆川宅にて飲み過ぎゲロゲロ状態でした・・・・・笑)。
さてさて、この日、もう開演時間が迫る中、ギリギリに皆川さんと西正くんが到着。滑り込みで、間に合った。
ウィリー・二リーのカズが「まだ来ない・・・」と、心配していました。
そのまま、挨拶もそこそこ、ギターを手に準備に取り掛かりました。
ドラムスローン上にエフェクターをセット。チューニングを済ませてウォーミングアップ。
「あ!もう時間がない・・・・」と皆川さん。
マサが開演前のご挨拶をはじめようとスタンバイしていると、
いきなりクリアーでトリッキーなるギター・ストロークから自然に・・・・・・(てっきりリハかと思っていた・・・・)
「すごく古い40年以上前に作った、2年前にもやったけど、夕張メロンという曲をやります・・・・最初は全然メジャーではなかった夕張メロン」
皆川さんはギターテクニックと味わい深い歌声はもちろんのこと、ウィットとユーモアに富んだ語り口も満載で軽妙洒脱。
ペーソスの中にも淡々と毒を吐く場面も一興。
皆川さんならではの素朴な持ち味であります。けっして嫌味や不快感がないもんね。
これを勘違いした他の人がやらかしちゃあ台無しなんだよ。
内面から滲み出てくる皆川さんならではの人生観が、説得力を伴って訴えかけてくるかのようです。
カポタストを取り付けて繰り広げられる、巧みなフィンガリングが鮮やか。ハーモニックス・ピッキングで終了するまで息をもつかせぬあらゆる奏法のオンパレード。超絶技巧派。
上級者向けのギター教室みたいだ。
思わず客席から「イエーッ!」の大歓声。
昭和の香りが匂い立つほどにプンプン。
「はい、若い頃に作った曲でした。
いつもぶっつけ本番でやるものですから、その辺は見逃してください・・・・
今日は皆さん、色々なところからご来場ご苦労様です。
一昨日から夕張、雪が降っています。
え~、今年の4月30日に夕張鉄道が廃線になりました。
最後まで鉄道ファン達が訪れてくれて、ものすごい賑わいでしたよ。
こんなことならば毎月やればいいのに・・・(笑)。小出しにすればいいのに・・・(おいおい・・・・)。
そういう人達を目当てにCDでも作って儲けようと画策しましたが間に合わなかった・・・・。
昔、汽車が夕張を走っていた情景を思い浮かべて・・・・・まずいなあ・・・・地元では本来ならば歌えない・・・石が飛んでくる・・・
それをちょっと聞いてください・・・・・・・ラスト・トレイン・・・・」
皆川さんは、ずっと変わらずに、頑固一徹はやしているトレードマークの真っ白い口髭がチャーム・ポイント。
飄々とした皆川さんもこのあたりから徐々にエンジンがかかってきた模様。
軽妙なトークも、益々拍車がかかってきた。
これも売りのひとつだ。
続々と入場してくる観客達もライブを観て、開口一番「カッコイイ!」を連発。
「はい、ありがとうございました。時間はまだまだあるね・・・・・今日はこの歌を歌うために来ました(笑)
去年、夕張は破綻12周年を迎えました。祝賀行事はないのか?そんなものはない・・・・。夕張市長だった直道君は北海道知事になったし。で、破綻の記念ソングはないのか?どうやら誰も作りそうにないので、私が作りました!賛否両論飛び交いました。大喝采と大顰蹙。普段は聞けない夕張の歌・・・・・それではせっかくの機会なので・・・・夕張破綻音頭!!」
とってもヤバイ歌詞が次から次へと飛び出しくるんだけれども、そこかしこには皆川さんならではの風刺がピリッときいた夕張愛が、ふんだんにまぶされているわけですよ。
「忘れもしません、借金。忘れられないです。僕は頑張ろうとしています。リメンバー夕張!来年から盆踊りはこれでいきます(笑)」
あえて言わせてもらいますが、決して深刻な歌ではありません。
「はい、ありがとうございました。
今年でしたか?直道君が北海道知事になったのは・・・・・?。
夕張市民は、夕張を捨てるのか?誰のおかげで知事になれた?いっそのこと、たかってやろうか・・?と非難ごうごうでありました(笑)。
ところで、この横に置いてあるドラムは今の夕張市長、アツヤ君のものです。彼もこのぼた山音楽祭の出演したことがありますね。
今日、このあとに出演するギターは聴かないでプロジェクトのオオシマくんも在籍していたハードロックバンドで夫婦で演奏していました(ヨーロッパのファイナル・カウントダウンなど)。
だから彼の悪口は言えない・・・・。
あ!?もう10分しか時間ないんですね。
古き良き時代・・・あの頃、私は夕張と東京を行ったり来たりしていました。
じゃあ、せっかくですから、長いこと歌っていて、やっぱりこれを待っている人がいるので、ウケが良いから雪に相応しい、なごり雪を勝手にパロッた替え歌をやります。それでは・・・なごり寿司です」
やっぱり馬鹿ウケでした。何度聞いても秀逸で光輝いている一品。贅沢なるヒトトキだね
皆川さん、よくもまあ真顔でこんなに奇妙奇天烈なる歌詞を歌えるものだなあ・・・と妙に感心しきりですよ。
本家が聞いたらどのように感じるのだろうか・・・と思っちゃいました。
「弾いているそばから、チューニングが狂っていくのです・・・。
今日の出演者達、レベルが高いですよ。
すばらしい。けっこう今日は、初対面の方達がいっぱいいるので・・・
長らくお付き合いいただきましてありがとう。
次で最後の曲となります。人前でやるのは初。多分もう歌わないと思うので、歌えるのかなあ・・・・?最近の自分の体のことを考えて作った無謀な挑戦。聞いていただけると嬉しいです・・・・・・壊れかけの補聴器!!」
あれれれ・・・?
これってもしかして徳永英明の「壊れかけのRADIO」パロディ!?
まさにそうでした!!
「なごり寿司」に続く自虐ソング。
皆川ワールド全開。
フルスロットル。
いうのまにこんな名曲が完成していたとは恐るべしだ。
何でも題材にしちゃう手腕には脱帽。皆、腹を抱えて聞き入っていましたよ。
あっという間に辛口のコメントを含んだ、笑いの絶えないステージが終わり、現実世界に逆戻り。
でも朴訥なる皆川メロディーは、いつまでも皆の心の中に流れ続けていましたよ。
次回も愉快痛快なる曲を期待します。
トップバッターという重責を全うしていただきました。
お疲れ様でした。
まだまだ先は長い。皆川さんはそのまま、残ってラ・フランスの盟友を迎え入れます。
2,西正伸之
15:10~15:40
さあ、颯爽とセカンドアクトの登場です。
いつもは「ラ・フランス(洋梨という意味。用無しに引っ掛けたグループ名)」という非常にかっこいい夕張&炭鉱関係ミュージシャンのトリオにて活動。
以前に出演したのが2013年10月5日。ええ!?そんなに経過していたの!?とちょっとビックリ状態。、そしてその時は秋にちなみ急遽、西正くんが「落ち葉」と命名。この軽いノリが最高ですね。
先述のとおり、山田稔さんが直前になって参加できなくなったから、ラ・フランス三分の二がここに集結、そして合体したわけだ。
山田さんの分まで2人が仲良く頑張っていましたよ。(そのラ・フランスは道内くまなく徘徊ツアーと銘打って活動しているそうですよ。)
その西正くんは高校時代、マサとは同じ科の隣同士のクラスメイトとして3年間学んだ仲。
(当時、マサはロックでガンガン。西正くんはフォークの弾き語り専門でしたが、それ以外のありとあらゆる音楽にも精通している根っからのミュージシャン)。
現在は同じ空知で「芦別」で「獏(ばく)」という喫茶店を経営しているそうです(去年は水道管が凍ってしまい破裂しちゃったんだね・・・・)。この店名は敬愛する故・高田渡先生が直々に命名。いつもステージで爪弾いているワインレッドカラーのスタッフォード・ギター・ボディトップにも高田先生の直筆サインが入っています(写真参照のこと)。
裏話・・・・・西正くんがギター探しをするために日本が誇るアコースティックギター界隈の大御所、中川イサトさんに相談したんだそうです。
で、このメーカーを薦めてくれたために、西正くんは意気揚々とこれを購入。後日、このスタッフォードはイサトさんがエンドース契約しているメーカーだったということが判明したんだそうですよ(笑)。
まあ、素晴らしいギターだから申し分ないでしょうよ。結果的にはね。このギターと味わい深い歌声が渾然一体となって送り出されたら、そりゃあもう誰もが至福のヒトトキに酔いしれること請け合いさ。
そしてここにさっきまでライブを演じてくれた皆川さんが合流。
相棒をつとめてくれます。
まさに「鬼に金棒」とはこのことだ。
皆川さんは夕張フォーク界が誇る吟遊詩人。7年前から使用するようになった秘密兵器のプリアンプ&エフェクターが絶妙の効果を発揮していました。
またこの日は大半の出演者がアコースティック系サウンドだったので、皆川さんのご好意にて皆がこの機材を使わせていただきました。
鳴りと広がりが全然違いますね。
燻し銀の響きでデュオを組んでくれたのだから嬉しい限り。
まずは西正くんが超有名曲「生活の柄」を熱唱。
お師匠様の高田渡さんの代表作。
1971年リリースのアルバム「ごあいさつ」に収録。
う~む・・・かなりマニアックでコダワリ抜かれたベスト・セレクションに思わず唸ってしまいましたよ。
お二人の阿吽の呼吸によるツイン・ボーカルによる絡みがしびれるほどに感動的だ。
黙々と歌い紡ぐ西正くんに、追随するかのように皆川さんが華麗なるソロを淡々と披露。
贅沢この上ない瞬間だ。
「皆さん、こんにちは!隣町の芦別から一時間半くらいかけてやってきました。
このライブを企画したムラカミくんとは高校の同級生です。
さっき、久し振りに夕張名物のノンキヤラーメンを食べてきました。相変わらず美味しかったなあ・・・・。
いやあ、しかし酷いもんだ・・・歌詞が見えない・・・・それではぶっつけ本番で・・・・・幸せそうな人たち」
これは加川良さんの歌。
これまた1曲目に負けないくらいな強烈極まりないメッセージソング。
言葉の一言、一言はこちらのハートにグサグサと突き刺さってきます。
これもある意味ではエクスタシーだ。
歌詞だけ抜粋しても十分に聞き応えのある芸術だ。
奥行きのある哲学も多分に含んでいるかのよう。
「はい演奏するの初めてだね、この曲は。うん。
いつもぶっつけ本番さ。でも今日は酔っ払ってないよ(笑)。二日酔いではない。
え~~・・・アメリカの古いフォーク・ソングをやりたいと思います。
この曲、中川五郎さんという人が歌っているんですが、僕はそれが嫌いです。
だから自分で勝手に歌詞を付けました・・・・・・ミスター・ボージャングルス」
いいねえ。前回も取り上げていただけによほどお気に入りなんだろうなあ。
これ、何を隠そうニール・ダイアモンドの曲。
1969年リリースのアルバム「タッチング・ユー、タッチング・ミー」に収録。
ここでも西正くんの誠実で愛情溢れるボーカルと、皆川さんによる繊細なるソロが泣けるのですよ。
この人ニール・ダイアモンドのこと、マサは中学生の時「スィート・キャロライン」で知りました。
本当にイントロから丸ごとスィートなヒット曲だった。
おっとと、失礼しました。
西正くんが取り上げたのはジェリー・ジェフ・ウォーカーのテイクなんだそうです。
しっとりとした空間に、カナダ製の薪ストーブからパチパチとはじける音が溶け込んで、更なるムードを盛り上げる。
「はい、ありがとうございました。
まだ、13分あるね・・・(だって演者交代時間はタップリ10分用意しているのに、ほとんど費やさなかったからね)
それでは、中島みゆきさんの曲で・・・・・ファイト!!」
おお、これまた意外性を突いてきたね。
これはここまでの中では、一番有名な曲じゃない!?
1983年アルバム「予感」に収録されていた傑作。
皆にエネルギーを与え続けてくれい!頼んだぜ!!
ジックリと奏でられるメロディーライン。
魂込めて取り組むのだ。徐々にヒートアップするものと期待に胸をワクワクさせていたんだけど、いきなり演奏がストップしちゃった・・・・。
一体全体どうしちゃったの!?
「字が見えない・・・・(バカウケ・・・・・笑)老眼鏡が必要だ。ハズキルーペ・・・・しかも歌詞が長いね・・・・・喉が痛い・・・・飲みすぎた・・・・・朝の5時まで飲んでいたのさ・・・・・・スミマセン・・・・歌詞が見えないので中断になりました。」
でも最後の最後に極上の一発をぶちかましてくれたよ。
「朝日の当たる家」
アニマルズのバージョンではないよ。
一聴しただけでは、あの曲だとはわからないほどに一種独特なるダークサイドのアレンジの妙。
だって浅川マキ嬢のテイクなんだってさ。西正くんが、ここのところを強くプッシュしていたほど。
彼女のタイトルは「朝日楼」
もちろん歌詞は日本語。
これは強烈極まりないインパクト。
観客達は凍りついたように身動きできず。金縛りだ。
締めくくりにはもってこいだね。憎い配慮だ。さきほどのズッコケ場面が仕込みだったのでは・・・と勘ぐりたくなるほど。
「終わります・・・・・」
シロクマさんが「最高!!」と絶叫。
「まだ10分も残っているよ」とマサ。
「喉が痛いからもういいや。シラフだとどうも調子が出ないや」。いい味を醸し出していたのですが、もったいないなあ。j琴線震える様を共有していたい。まあこの続きはまた次の大切なるお楽しみとして取っておきましょう。
芦別のスナフキンが、臨場感たっぷりに聞かせてくれました。
心地よい余韻を残しつつも・・・・・・ひとまずは、お疲れ様でした!!
****ライブレポートのPART,1はここまで。
3番手はエレキギターによる弾き語り編ですよ。面白いでしょう!それでは続編でお会いしましょう!!よろしく!!****