小樽での連続ライブは前もって告知していました。
当初は全てが別の場所での4回を予定していたのですが、急遽1週間前に上記のライブが決定。
もちろん別場所です・・・これで5回ものライブを3ヶ月連続小樽で行うことになったわけです。
先月の浅草橋ライブはまったく天候を気にすることなく順調にイベントを行うことができたのですが、今月はそうもいかなかった様子。
お盆頃からずっと悪天候続き、(日本全国どこもそうでしたが)週間天気予報を早くからチェックしていましたがどこを覗いてみても「雨」・・・(当たり前ですね)。湿気も強烈「こりゃあ、まずいかなあ・・・・」。
さて本番となる8月18日(日)札幌は朝から土砂降り。
「ああ・・・昨日のライブはどうだったんだろう・・・?」小樽方面の天候はどうか良好でありますように・・・と祈りつつ出発。
すると徐々に太陽が顔を出しはじめて晴天に。
日差しもキツいくらいでSTA晴れバンドの面目躍如!かとこの時は思ったのです・・・しかし。
ここからのブログの書き込みはちょっと変則的に前後しますがよろしく!
STAは2箇所のライブを行うのですが、シンは驚愕の4ステージを務めることに。(つまり3カ月で小樽6ステージ!)
タイムテーブルの都合上、シンは行ったり来たりのハードスケジュール(もちろん初体験)。
本当に心から「お疲れ様でした」と拍手を送りますよ。
結果的には例によってドタバタはありましたが全て無事に終えることができたのですからね。
去年から始まった「北運河ライブ・イベント」
STAは連続の参加です。まず会場に到着してみてステージの配置が違うのでびっくりしました。
前回は公園の角に設置されていた舞台が今回は中央の噴水サイドに設置。
つまりミュージシャンは全員が水上ステージで演奏するわけです。(マリンフェスタ風)
後方には国の重要文化財、石造りの旧・日本郵船小樽支店が荘厳な姿で静かにライブの模様を見守ってくれています。ビジュアル的にもこれが正解ですね。
まずはこのイベントの最高責任者でもあるS氏にご挨拶。
前日はけっこう雨が降ったようですが特設テントを屋根代わりに設置して事なきを得たとのこと。
今年は公園周囲の無断駐車も厳禁、通報されてミニパトがやってきたり、何度も車の移動をアナウンスしたりとスタッフの方々も大変でした。
皆さん飲食に舌鼓をうちつつも、テーブルやベンチ、芝生などに腰をおろして各自リラックスしながら音楽を楽しんでいます(今年もクラフトショップが多数出ていました)。
トップは直前に出演が決定した「サンライズベンチャーズ」、もちろんお馴染みのテケテケ・エレキ・サウンド。
オープニングにうってつけのサウンドですね。彼らとは後でSTAともご一緒します。
そしてセカンドACT「W」
全曲ARBのナンバーで占めています。通受けするような硬派ロック。バンド名もARBの初期傑作アルバムから命名。そしてドラマーはSTAの企画ライブにも出てくれたビートロックバンド「リンダ」の女性ドラマーあつこ嬢。
音だけ聞いたら絶対男性が叩いていると思うよ、そのくらいパワフルでドラミングの姿も決まっていました。
彼女からライブ後に聞いたんだけど、時折風向きによって後方の噴水の飛沫がヒンヤリと背中にかかって快感だったそうです。
この公園は北運河に隣接した広大で綺麗な公園。
トイレはもちろん楽屋&子供達のお遊び館も全て石造りです。
たくさんのちびっ子たちが遊具を見て大喜びで駆け回っています。
観客の親子や出演者の家族連れもいてとても賑やか。
「YUKI&THE万歳楽団」のボーカルYUKI嬢のご子息は去年この小樽で乳母車姿が初対面だったのですが今年はお父さんと元気に走り回っていましたね。
そのバンド編成なのですが、驚いたことにドラムレスで、VOのバックはミュート・トランペットにウッドベース、バンジョーです。
古き良き昭和の香りプンプンで笠置シズ子の曲を中心に、伸びやかな声で歌うYUKI嬢の手拍子も軽快にSWING&BOOGIE-WOOGIE。
会場でもあちこちから自然に手拍子が。
お次の「蝦夷FUNK!」はSTA以上に大所帯でインストパート陣はお揃いのオレンジシャツ。
「ゲロッパ!」故ジェームス・ブラウンの曲でうねりまくりのグルーブを轟かせました。
まだ結成半年ほどで今回が3回目のライブって本当!?と思いたくなるくらいの独壇場(初ライブは札幌シティ・ジャズ)。
メンバー達はマサやミツとは顔見知り。なんたってキーボードのかえ嬢はSTAライブでぶっつけ本番「サタディ・イン・ザ・パーク」を弾いてくれた仲。
他のメンバー達ともミツは共演多数。男顔負けの迫力ヴォイスとステージングで観客の心をワシ掴みにする女性ボーカル(彼女だけは目にも鮮やか真っ赤なドレス)をフロントに据えてバックのミュージシャンも芸達者揃い。
テクニカルなマッキー&ゴウのハイノート・ソロバトルにブラス隊はダンスも披露。切れ味鋭いエビのテレキャスによるカッテイング(エフェクト効果もいい味出してる)に導かれてラストは大ヒットしたロッキーⅣの挿入歌「リビング・イン・アメリカ」
その他にもフュージョン、オールディーズ、ロックンロール、歌謡曲、オリジナル、Jポップ、ビートルズと盛り沢山な内容でバンドが続々と登場。
前日に出演したミュージシャンも遊びに来ています。ヒコ率いるレベッカ・コピーの「ラズベリー」、祝・活動再開!まっちゃんの「炎達~TUBEDESS」、そしてスタッフとしても大活躍の地元小樽が誇る大御所「ザ・パーティーズ」・・・。
お待たせしました、我らがSTAのキーボード・プレイヤー、シンが率いるB・N・P(BRAND-NEW POPS)の登場です。
まずはシン本日のファースト・ステージ(さっきまでカンカン照りだったのにここらあたりでポツポツと降ってきました)。
彼らはSTA企画・札幌ホットタイム以来のライブ。MIKI嬢のMCに導かれてスターダスト・レヴューのヒット曲で幕開け。
ツイン・ギターと女性ツイン・ヴォーカルの編成で大人の極上ポップスを披露。
選曲のセンスも抜群ですね。
それは私自らミキ嬢に確認した彼女が歌うお次の曲でも言えますよ。
60年代中期にボビー・へヴが放った昔懐かしい名曲「サニー」。ディスコ・フリークにとっては1977年に西ドイツが生んだ世界のスーパースター、ボニーM.のセカンド・シングルでのリバイバルヒットでもお馴染みでしょう。
「サニー、私の人生は昨日まで雨。あなたの笑みが私を救った・・・辛い日は去り、明るい日が訪れた。私のサニーは光り輝いている(大意)」
締めは実はメンバーの友人が夢で見たという曲をライブで実現してあげようということで初公開されたサンタナの(オリジナルはピーター・グリーン在籍時の初期フリートウッド・マックの代表曲)泣きのギターが炸裂する「ブラック・マジック・ウーマン」
シンのエスニック風ハモンドが鳴り響き、女性2人によるパーカッションが交互に打ち鳴らされて、テツの悩殺アイバニーズ・サスティーン・ギターがむせび泣く。
的確なMRアオキのベース・ラインがボトムを這いずりまわり、テツの控え目だけどセクシーなボーカルが焦らし気味にリードする。
徐々に感情が高まってくるとテツはステージ前方に歩み寄って仰け反りつつも正確なエクスタシー・ピッキングで弾きまくり。
観客もかぶりつきで見入っていましたね。
私個人的にはスティーリー・ダンの「リキの電話番号」もシンのボーカルでまた見たかったです。
そのままテツはステージに残ってMR,EKBに引き継がれます。
ミスター・チルドレンはお約束のセット・リスト。メンバーの顔ぶれもラズベリー、炎達、BNPと常連組で固めています。
今か今かとライブ開始を待ち望むファンたちが目の前に集まっています。
ところがセッティング中、雨が遂に本格的に降ってきた!エフェクターやアンプ、楽器を雨水からガードするために(特に電気系統は要ガード)一旦ライブ進行を止めて屋根替わりのテントをステージに運び込みました。
タイムテーブルもちょっと押し気味だったのですが、ここでS・T・AとB・N・Pは掲題のライブのために車で移動。
と言っても距離にして5分くらいの場所。でも何人かは右側コンビナート周辺で道に迷ってしまいました・・・・。
会場は想像していた通り、というかそのものズバリの漁港。
誘導員に「出演者です」と説明して特別に会場内まで車で侵入。
ここでSTAのメンバーが全員集結しました。
埠頭にはズラッと海の幸を中心とした露店が並び、 花火大会を目的にやってきた見物客でごった返しています。
肝心のステージは海に延々と突き出している堤防入口に大型トラックを置き後部の荷台を開いた状態で簡易舞台にしています。
先月の浅草橋ライブと同じ手法。音響スタッフはもう何度も小樽ライブでお世話になっている方たちです。
STAのジャンル構成もパートも熟知済。
会場を仕切っている担当の方々は皆漁師なので写真でもわかるとおりステージ前方には大漁旗がズラッと派手に張り巡らされていて華麗です。
わざわざステージ左横にバンドマン用の控えスペースを設けてくれて(こちらから希望を出したのですが)STAは準備に取り掛かりました。
夕方から4つのライブが組まれていて、まず最初はソロシンガーの方が見事なトークと張りのある高音を活かしたボーカルでお祭りムードを演出してくれています。
シンのB・N・Pが2番目に演奏予定だったのですが、ギタリストのテツが自身が率いるMR,EKBの北運河ライブで前述の雨よけテント設置のため時間が押してしまい、こちらへの到着が遅れるとのことで、3番手だったSTAが順番入れ替えで2番目にステージに立つことになりました(シン本日2回目のライブ!)。
女性アナウンスの紹介を背に受けて脚立の階段(!)を上りいざ本番。
もちろん全曲がこだわりの初期シカゴで網羅されています。この信念に一切のブレなし!
***SET LIST***
1、INTRODUCTION
2、QUESTIONS67&68
3、SATURDAY IN THE PARK
4、MAKE ME SMILE(ぼくらに微笑みを)
5、~TO BE FREE(今こそ自由を)
6、~NOW MORE THAN EVER(愛は限りなく)
7、25OR6TO4(長い夜)
***MEMBER***
MASA・・・B VO CHO
SHIN・・・KB VO CHO
MITSU・・・TB PER
KEN・・・DR VO CHO
NOBU・・・G
MD・・・TP PER
ASAKI・・・TS PER
この日はSTA初お披露目のメンツによるライブ。
去年に続いて2度目の参加となるMDがトランペット、そしてあかり嬢のアルトサックスからバトンを受取りあさき嬢がテナーサックスで合流。よくよく考えてみたらMDとの初対面がちょうど1年前の小樽屋外ライブ・イベントだったのですね。
この2人を交えてのスタジオ練習は2度ほど。
しかも高島漁港ライブは直前に決まったから曲目を追っていくのもシビアだったかもしれません。
上空は怪しい雲行き、ベースアンプのコンセント接触不良も解決して、お得意の勢いで突入してみました。
ご挨拶がわりのオープニングは「イントロダクション」
去年の10月からずっと1曲目に居座っている貫禄のブラスロック。
ヒット曲でもなんでもないけれど今後しばらくはこのポジションが揺らぐことはないでしょう。
懸念していたテンポも無難に乗り越えてみたいだし、先月の浅草橋ライブで犯してしまったいくつかの事故もまったく姿を見せず開き直りのいい感じで仕上がっていました。
MDは自身のソロ後半ではスコアをめくりつつもトランペットをゆっくりグルグルと回して次に引き継ぐギターソロのノブを右手で指差してアピール。ミツもウッドブロックを手にしてビートを刻む。
決して良い状況での演奏ではなかったのに大したものです。やっぱり屋外で視界が高く広いステージは開放感があって大好きです。
細かいこと抜きに気持ちいい!
遠巻きに見ていた観客も徐々に前方に歩み寄ってきてノッテくれています。
マサは先月のワイヤレスによる混線トラブル回避のために10メートル・シールドを2本用意してプラグイン(1本はスペア)。
足元に絡みつくシールドが気になるけど順調に演奏はできました。
2曲目の「クエスチョンズ67&68」を開始したころに、無事テツも到着。ステージ前方の青いビニール・シートに座っている観客もこの新鮮な音にはご満悦。
エンディングのピアノによる残響音はオリジナルに対するシンのこだわりの現れ。
3曲目「サタディ・イン・ザ・パーク」は最も万人受けする文句なしの知名度NO,1。
イントロから飛び出す軽快なピアノの音色と独特のシンコペーションは幼い子供たちにも評判が良いそうではじまった途端に体全体でご機嫌な感情を表現してくれるそうです。
メンバー達も会場に向けて両手をあげて手拍子を猛烈アピール。
このステージ用に特別に用意した4曲目は久しぶりの「バレー・フォー・ア・ガール・イン・ブキャノン」からの3部作で、
「僕らに微笑みを~今こそ自由を~愛は限りなく」。構成が複雑でいついかなる時でも演奏しがいのある難曲。
これはMDもあさき嬢も認めるところです。
でもだからこそ完奏した時の快感がたまらない。この日も準備不足の割にはまあまあけっこうな出来映えだったと自負します。
ラストは定番の「長い夜」
そろそろ夕闇迫るムードではありますが、まだまだ夜という感じではないです。ところが沖から迫ってくる暗雲から時々走る稲妻がどんな照明効果よりも迫力満点。
我々ステージの後ろには大型イカ釣り漁船が優雅に通過していきます。
サングラス姿のノブがギターソロを繰り広げている最中、ブラス隊の3人はパーカッションを熱演。
温かい拍手を頂戴しました。
アナウンスがSTAの紹介とライブ終了と告げている間、シンはそのままステージに残って引き続き今度は「B・N・P」のはじまり。
シン3ステージ目!!。
迫力S・T・Aのお次はぐっと落ち着いた曲調のB・N・P。
このバンドは仲が良くてコミュニケーションがよくとれているということがこちら側にもよく伝わってきます。
その証拠にMR,EKBのバンド・メンバー達も応援に駆けつけてきてステージ正面で写真撮影をしながら常に声援を送ってくれています。
こういう空間を共有できるという喜びは何物にも代えがたい幸せそのものですね。
先ほどの北運河ライブにも負けないくらいのテツ「ブラック・マジック・ウーマン」での見事な火を噴くギター・ソロを終えてB・N・Pもステージを後にします。
ここでのトリは北運河ライブのトップでも紹介したサンライズベンチャーズ。このバンド、昼はオープニングで夜はフィナーレを飾ります、ご苦労様です。
午後8時から高島漁港納涼花火大会開始。
4000発以上もの花火が豪快に小樽の夜空を染め上げます。
S・T・Aはスタッフの皆さんに挨拶を済ませてきて昼間の北運河ライブ会場に逆戻りです。
今さっき来た道が、突然の豪雨のためにあたり一面が川のように雨水が流れています・・・・。
もうすっかり日も落ちたようで。
ライブ・レポートは「北運河サウンド・エナジー」に続く・・・。
SPECIAL THANKS TO・・・CETERA&MIKI&HITOMI&MR,AOKI&TETSU&MR,S&STUFF&B・N・P&MR,EKB&KIRIKO&KEI&FIRE BALL!!