4, 12:05~12:30「MIRAGE」
本来ならば、ここでパープル・ブリンガーの登場となるわけなのですが、残念ながら直前に出演キャンセルとなったため、前倒しのタイムテーブルとなった次第です。
どうぞ、ご理解のほどを。
さてさて、4バンド目は札幌からのT-スクエアカバーバンドで5人組。
バンド名も偉大なるT-スクエアの「EL MIRAGE 」から命名。
オール・インストウルメンタルバンド。
こちらは正真正銘、正統派のJフュージョン・バンド。
ずっと以前からバンドの存在は知っていたんだけど、何故だか縁がなく中々見ることができなかったんだよ。
何年も前からあちこちのイベントでSTAはこのバンドと度々対バンだったにも関わらず、土日開催ゆえに曜日違いですれ違ってばかりだったのだ。
でも今年の4月3日(日)ゴールドストーン「フレンズ・ライブ」で遂に生体験が叶いました!!
この日も序盤での出演なんてもったいないくらいの、高水準なテクニックを披露してくれました(この日の出演バンドはどこも上手かったし!)。
観客席からも、その火花散るテクニカルなプレイの連発に、感嘆の声が漏れ聞こえてくるほど。
こんな凄腕のバンドが、まだまだここ北海道には、うじゃうじゃといるのでしょ。
ひじょうに心強い限りだ。
眼前で繰り広げられた、すさまじいばかりの圧倒的なインプロヴィゼーション。
あまりにも印象が強烈だったので、今でもハッキリと脳裏に焼き付いております。
はい、でも、ここのメンバー達とは他のバンドなどでお馴染みの顔触れ。
超久しぶりに会った人もいて懐かしいなあ・・・。
メンバーは、
アルトサックス&EWIにフミヤス君。
ギターは石やん(フェンダーのストラトキャスター。ピックアップはこだわりのSSH。渋いブルーのボディカラー。ローズ指板。黒のギブソンTシャツが渋い!)。
ベースはアミちゃん(ジャズベースシェイプのFGNを使用。青ボディカラーにメープル指板5弦仕様)。
ドラムにアキちゃん(メンバー中、唯一黒い帽子を着用。ピンクのシャツ姿で自己主張!)。
そしてキーボードは紅一点のハルちゃん。
人気絶頂であちこちから、いつでも引っ張りだこの彼女。
この日はこの後にも「粉粉クラブ」でコーラス&ダンサーとして出演。
愛器ローランド06とスタンド共にかわいらしい白で統一。
これがとてもステージ映えしていた。
どうです!
皆さんも彼らのプレイは、絶対にどこかしらで見たことがあるはず。
そのぐらいにあちこちでアグレッシブに活躍しているミュージシャンばかりです。
特にアミちゃんは
ミキミキちゃん率いるDEAR FRIENDS、40高中、マジックカプセル(前日はマジックカプセルにてアキちゃんと共にここへ出演)、他にも膨大なプロジェクトに所属している男だ。
ハルちゃん同様、この日はこの後に「粉粉クラブ」で妖艶なるギタリストとして熱い注目を浴びていました。
相変わらずの超絶技巧なプレイを、クールにこなしまくっていたよ。
石やんも、才色兼備のモデル並みな女性シンガーをフューチャーしたバンドを率いて、近年はすこぶる気を吐いている。
人脈も豊富なナイスガイ・アキちゃんもジャンルの壁を軽く超越して、方々でスティックを振り回しながら叩きまくっているよん。
ハルちゃんについては、もはや野暮な説明なんて皆無。
数えきれないくらいに、対バンを組んできた仲です。
さてさて、さっそくライブレポートに突入だ。
サウンドチェックもほどほどに済ませてのスタート!
時間はそうとうに巻きの状態だけに、リラックスモード全開さ。
ちなみにせっかくだから、先のゴールドストーンでのライブレポートも交えてお送りし居たいと思います。
その時とは大幅にセットリストを変えてきたものでね。
したたかなるバンドめ。
一体全体、どれほどの引き出しを隠し持っているのやら。
それでは、よろしくね!!
「こんにちは!ミラージュです。
オープニングから、いきなり怒涛の大長編メドレー7連発!!!」
まずは「TRUTH」をぶちかましてきた。
情け容赦なき攻防のセレクション。
日本人ならば誰でも耳に馴染みのある究極の至宝。
1987年4月1日リリースの同名タイトルのアルバムに収録。
1991年にシングルカットされた。
いきなりの掟破り反則技一撃が飛び出した。
もうこれ一発でオーディエンスはノックアウト状態さ。
それにしても、なんという贅沢なるひと時であろうか。
皆、目が点。
タイトルやバンド名を知らなくても、メロディーは一緒に口ずさめるね。
それも無意識のうちに。
しかも、脳裏には「F1グランプリ」の爆走シーンがハッキリと浮かんでくる。
そのくらいに認知度が高いのだ。
フュージョン、ジャズファンはもとより幅広い若者世代の層から支持を受けた。
長年にわたり必ずTスクエアのステージで演奏されてきた。
欲を言えば効果としてエンジン音も演出してほしいくらいだ。
あまりにも贅沢かな!?
それにしてもパーフェクトすぎるスリリングなアレンジの妙。
アタック感も満点。
まさにジャパニーズ・フュージョンのお手本のようだ。
雰囲気もバッチリ!
一瞬でロマンティックなミラージュ・ワールドへと引き込まれてしまった。
これ一発で、掴みはオーケーなあんばいでしょう。
更に2曲目「ALL・ABOUT・YOU」
1984年リリース8枚目のアルバム「アドベンチャーズ」に収録(スケールの大きなコンセプトアルバムでもある)。
安藤まさひろ作曲。
アルバム名のように細部にわたって凝りまくりで「冒険」しています。
BGM用に聞いたら天罰がくだるぞ!!((´∀`*))
もはやジャズだの、フュージョンだのと狭い括りに例えるレベルのジャンルではない。
ヘヴィーなベース、パワフルなドラミング、繊細なピッキングで追随するギター、あたたかな彩を添えるキーボード、貫禄十分なEWI。
もう観客たちの視線は、旋風吹き荒れる彼らの一挙手一投足に釘付け。
良い意味での金縛り状態。
3曲目は「脚線美の誘惑」
1982年11月21日リリースの6作目、同名アルバムに収録。
安藤まさひろ作。
ちなみにギタリストの石やんとSTAマサは「まさひろ」と言います((´∀`*))
序盤から情け容赦なき華やかなリスペクト・サウンドで、一気に攻め立ててくるなあ。
よしよしだ。
あまりにもセクシーモードに誘惑されて、快感に溺れるというのも一興の戯れだ・・・。
でもチラッとシリアスな面ものぞかせるところが、ツワモノ軍団のスタイル。
リズムセクションがガッチリとボトムを支え続けて、そこに包む混むようなキーボードの調べとEWIによる甘い響きが新鮮。
鋭く切り込んでくる、トレブルーなトーンの石やんのフレーズも絶好調。
「ハンク&クリフ」
1983ネンリリースのアルバム「うち水にレインボウ」に収録。
中期スクエアの素晴らしき中堅代表曲。
ずっしりと説得力のある重量感溢れる貫禄のナンバー。
ビンビンにアミちゃんのチョッパーの一音一音が付き刺さってくる。
これでも彼にすればやや抑え気味。
石川くんの正確無比なるコードカッティングはいぶし銀。
タイトルは伝説の「ハンク・マーヴィン」「クリフ・リチャード」からとったと思っていましたが、犬の名前説もあり・・・・。
タイトル付けには、あのユーミンもアイデア出しをしているそうで謎は深まるばかり・・・・。
メインのリフに乗って、ここでも誰もが憧れを抱く各メンバーの超絶技巧なとっても心地よい、それでいてインパクトてんこ盛りな好感を持てるソロが満喫できますよ。
まだまだ続くメドレーラッシュ!
「アルカディア」
1989年3月21日リリースの14枚目アルバム「WAVE 」に収録。
T-スクエアと改名後初のアルバム。(スクエアという同名バンドがすでに存在していたため)
オープニングの「TRUTH 」を彷彿させるロック調の曲。
アキちゃんのパワフルかつグルーヴィーなるドラミングは、いつ聞いてもクールなセンスがみなぎっていて目から鱗だよ。
煌びやかで華麗に舞うがごとく、ハルちゃんの流麗なる威風堂々たる鍵盤さばきよ。
スティーブ・ルカサー並みな速弾きとアーミングを交えた攻撃的ギターソロや、キーボードソロも文句なしに素敵で胸ときめくほどにかっこよすぎ!!
間髪入れずに、ポップな長調の「愛しのうなじ」
これまた3曲目に負けず劣らずの、悩ましくそそるようなタイトル。
惜しげもなく大人の色気とハイクオリティなテンションを堪能させてくれる、久米大作氏の作品。
1984年12月1日リリースの9作目アルバム「スターズ&ザ・ムーン」に収録。
「多少は地味に聞こえるけれども、噛めば噛むほどに味の出てくる」とは後にメンバーとなる河野啓三氏によるコメント。
まさにトロピカルなイメージソング・・・・真骨頂。
カラッと晴れ渡る眩しいくらい爽やかな青空が、誰の目にも浮かんできたはずさ。
ああ・・・・・そうこうしているうちに晴れ渡ってきたよ!!
しかしよくもまあ、これだけの入り組んだ構成を把握しているもんだ、とただただ感嘆していると、いつのまにか次の曲へとなだれ込んでいる。
ダメ押しの「オーメンズ・オブ・ラブ」で、とどめを刺す。
1985年6月21日にリリースした12インチ・シングル。
同年4月1日にリリースされた10作目アルバム「R・E・S・O・R・T 」の1曲目に収録。
長く愛される吹奏楽編成やエレクトーン向きの定番曲。
ちょっとそれまでとは異質なニュアンスを免れない構成だけど、これがまた心底グッとくるではないか。
各メンバーの自己アピールする度合いも、程よきバランス感覚。
サウンド構築美意識の披露具合が絶妙だね。
まるで吹奏楽のために制作されたと勘違いされちゃうのもうなずける。
そのくらいによくできたスケールのでっかい作品だ。
MCは意外にもハルちゃんが巧みにこなす。
前もってアミちゃんから「軽妙洒脱なトークもお楽しみに。よろしく!」と予告されていたんだけど、それ以上に癒しの語りにやられちゃったさ。
「マジックカプセル」でのコミカルな口調も、ユニークでお気に入りなんだけどね((´∀`*))
「秋めいてきましたね~!こんな季節にピッタリの曲をやりたいと思います・・・・ハロー・グッバイ!」
1983年5月21日リリースの7作目アルバム「うち水にレインボウ」の1曲目に収録。
もちろん、あのザ・ビートルズ永遠の傑作。
アルト・サックスとEWIを曲ごとに持ち替えてバリエーションをグイグイと膨らませていく。
原曲のテイストを損なうことなく、大胆不敵なる改革を加えている。
これって、ボウっとしていると全くと言っていいほどにカバーだと気づかないよ。
タイトかつ緻密な陶酔のアレンジに痺れるよ。
「勇者(YUH-JA)」
1996年4月21日リリース21枚目のアルバム「ビフォー・クライスト&アンノ・ドミノ(B・C・A・D)」に収録。
則竹裕之の代表作。
EWIとギターによる延々のユニゾンが目を引く。
バッキングのハイハット中心に進行するドラムの繊細な刻み。
パーカッシブなベースによりサムピック奏法。
シンセの荘厳なる調べが美しい。
ベースとキーボードによるソロバトルは、唖然とするほどのまとまり方だ。
これってちょっと練習した程度では成し得ないレベル。
阿吽の呼吸で一致団結の賜物。
気合の入り方が半端ない。
テンションもマックスに達した。
印象的な驚愕の旋律に心を奪われてしまう。
琴線振るわせっぱなし。
コンパクトな仕上がり度合いが抜群過ぎて憎い限りだ。
再びハルちゃんによるMC。
やはり面白い言葉選びが光るなあ。
彼女の優しい人柄がうかがえます。
そしてバンド内の仲の良さがこちらサイドにまでも、じんわりと伝わってきて微笑ましい。
「メンバー紹介をします。
我らがミラージュのビッグボス、アミさん。
ドラム番長、アキちゃん。
正確無比なるギタリスト、石ちゃん。
キラキラなおメメに吸い込まれそうなフミヤスくん。
そして私は温泉マニアのハルコです!!
・・・・次の曲はサニー・サイド・クルーズ」
1995年5月21日リリースの20枚目アルバム「ウエルカム・トウ・ザ・ローズ・ガーデン」に収録。
ベーシスト須藤満による作曲。
当然極めつけともいえる、ベースソロも豪快に盛り込まれているよ。
会場全体を凌駕したことは言うまでもない。
ピアノに絡む音つくりや、音に対する粒立ちが一筋縄ではいかない。
振り幅の広いアミちゃんのチョッパーは別格。
センターフロントを陣取って、ハイパーEWIを軽やかに吹き込むフミヤスくんは常に笑顔を絶やさずにプレイ。
でもやっていることって簡単ではない。
彼を見ていると楽そうに見えるんだよね。
そう思うんならば実際、あなたもやってみたらいいさ。
後悔するから((´∀`*))。
「今日は天気が良いですね。
本当に幸せです。
次は今時期にピッタリな曲で‥‥ハワイに行きたい!!(確実に狙ったな((´∀`*))」
1982年11月21日リリースの6作目アルバム「脚線美の誘惑」に収録。
どことなく懐かしい響きを伴うチューン。
やっぱり何と言ってもEWIが看板スターだよね。
この楽器が前面にフューチャーされた時には衝撃を受けたものだ。
これで音楽界、楽器界に一大革命が吹き荒れた。
見栄えも音も十分すぎるくらいに未来型で斬新。
お約束の音色に酔いしれてくださいな。
バッキングも切れ味鋭いアンサンブルを構築していてどこに耳や目を向けていいのやら迷っちゃうよ・・・・あれ、変な解説だなあ…(-_-;)
「MEGALITH」
1991年3月21日リリースの16枚目アルバム「NEW-S」1曲目に収録。
当時、新加入した本田雅人による派手な作品。
これをアクロバティックと呼ばずに、何をアクロバティックと呼ぶのか?
新生T-SQUREを告げるメカニカルな誇り高きミュージック。
クオリティは一級品だと保証します。
中間部分での高速ユニゾンによるインタープレイでは、息つく暇さえも与えてくれないほどの恐ろしい演奏を突き付けてきた。
唖然だ・・・・。
これってカシオペアから受けた多大なる影響が如実に表れた結果なんだそうだ。
それを知ったら納得。
「早いものでもう私たち最後の曲です。
次は・・・・イッツ・マジック」
1981年11月1日リリースの5作目アルバム「マジック」に収録。
シングルのリリース日は同年10月21日。
カナダでも人気沸騰してシングルカットされたんだよ。
フィリピン生まれのジャズ・シンガー、マリーンのカヴァーは大ヒットしたね。
TOPの「トウルース」、そしてこちらの「マジック」が共にこの日の知名度としては断トツ。
締めくくりとしては申し分なき決定版。
力強いスネアのよる連打炸裂。
そこから次々と覆いかぶさるように追随してくる猛者たち。
レッドゾーン振り切れ寸前。
余力を振り絞っての熱演。
曲者ら全員が汗だくなんだけど、不敵な笑みは絶えない。
あらら・・・・?どこからか現れたおじさんがシャボン玉を次々と飛ばしてステージに彩を添えてくれる。
フワフワと漂う数多くの綺麗なシャボン玉を見ていると、童心に戻っってしまうね。
ラストにふさわしき全員が火花散るほどに怒涛のせめぎ合い。
瞬き厳禁。
完全燃焼!
会場全体が一体となってのダンス大会。
お祭り騒ぎ。
ライブならではの醍醐味だね。だからこそ、やめられないライブイベント出演。
満足感に満たされた表情で「ありがとうございました、ミラージュでした!!」
と大団円を告げる。
フィナーレを迎えたミラージュは、汗びっしょりで達成感に満たされて満足そう。
観客席のあちこちからは「凄い!!」の声が漏れ聞こえてきた。
それも致し方ないだろうね。
正直な感想なんだもん。
****この勢いの熱量そのままにお次も負けてはいられません。
彦ちゃんプロジェクトだ!
これまた異色のカヴァー・バンドで参上しますよ!!
追記:このライブレポートが想像以上の方々が読んでいてくれているようでうれしいよ。
会う人、会う人が賞賛してくれる。
とても励みになります。
たまに辛辣な意見もいただきますが・・・・(-_-;)
それらも全部ひっくるめて今後の参考とさせていただきます。
さ、次にいってみよう!!****