行きつけのショッピングモール脇にある教会に入った。
薄暗い通路を奥へと進む。向こうから人が歩いてくる。
軽く挨拶をする。
細身の長身で、髭面。だぶだぶのセーター姿で、見るからに怪しい。
(向こうもそう思ったに違いない)
あとから聞けば、ホームレスだと言う。
ボランティア関係者に声をかけられやってきたらしい。
顔を合わせても、言葉や態度に覇気がない。
時々教会の清掃などをして、食べ物をもらっているようだ。
教会裏の軒先で寝ている。
気の毒な気がしていた。
帰国する前の日の夜、ミサを覗いて見た。
大勢の人に囲まれ、祝福の祈りを受ける彼の姿があった。
祈りのあと、彼の表情、態度が一変していた。
「Hi. 明日帰るんだって?もっといろよ」
彼のほうから声をかけてきた。
ろうそくの炎の灯りに、彼の目がキラキラと輝いている。
「仕事が決まったんだ」
「本当かい? おめでとう」
数ヶ月間、この日が来るのを待っていたらしい。
ボランティアの人たちが奔走して探してくれた、と語ってくれた。
希望の灯火を失わなかった彼の根性を称えたい。
「Have a good trip. See you again」
明るく手を振って送ってくれた。Good Luck,Guy!
薄暗い通路を奥へと進む。向こうから人が歩いてくる。
軽く挨拶をする。
細身の長身で、髭面。だぶだぶのセーター姿で、見るからに怪しい。
(向こうもそう思ったに違いない)
あとから聞けば、ホームレスだと言う。
ボランティア関係者に声をかけられやってきたらしい。
顔を合わせても、言葉や態度に覇気がない。
時々教会の清掃などをして、食べ物をもらっているようだ。
教会裏の軒先で寝ている。
気の毒な気がしていた。
帰国する前の日の夜、ミサを覗いて見た。
大勢の人に囲まれ、祝福の祈りを受ける彼の姿があった。
祈りのあと、彼の表情、態度が一変していた。
「Hi. 明日帰るんだって?もっといろよ」
彼のほうから声をかけてきた。
ろうそくの炎の灯りに、彼の目がキラキラと輝いている。
「仕事が決まったんだ」
「本当かい? おめでとう」
数ヶ月間、この日が来るのを待っていたらしい。
ボランティアの人たちが奔走して探してくれた、と語ってくれた。
希望の灯火を失わなかった彼の根性を称えたい。
「Have a good trip. See you again」
明るく手を振って送ってくれた。Good Luck,Guy!