世界一周タビスト、かじえいせいの『旅が人生の大切なことを教えてくれた』 

世界一周、2度の離婚、事業の失敗、大地震を乗り越え、コロナ禍でもしぶとく生き抜く『老春時代』の処世術

老人格差社会

2012年09月17日 | 人生
いわゆる高齢者と位置づけされるお年寄りが

団塊の世代もその高齢者域に達しだしたところで、

3,000万人を超え、割合が人口の25%に達した。


だが、一頃の隠居老人の影は薄い。


気力体力が尽き、人生訓と説教癖の塊と揶揄される姿ではなく、

旅行に音楽会、おしゃれにグルメと、自ら楽しめる幸せな人たち(天声人語)である。


だが、本当にそういう人たちばかりかというと

そうではない。



団塊の世代は、高度成長期に支えられた最後の逃げ込み組だ。


脱サラを夢見て果敢に挑戦してきた世代ともいえる。

そこには成功組と失敗組が存在する。

ただ多くは辛酸を舐めた失敗組に所属しているようだが。


団塊の世代の中にも、

真の逃げ込み組と、脱落組がある。


2008年、リーマンショック前に定年を迎えて、

無事退職金を手にして、年金をもらえる組は余裕の老後が約束されただろう。


その時点で、借金なし、預貯金・資産あり、子育て完了した組であればなおさらだ。

そして何より、健康でなければならない。


その反対、

借金を抱え、預貯金・資産なし、子供はまだすねをかじる状態で、

健康を崩し患っている状態であれば、老後は悲惨である。


仕事がない分、ますます生活苦に悩むことになる。

中には生活保護に頼らざるを得なくなる。


ここでも、総中流社会から

富める者と貧しき者の二極化が進行している。


老後難民という言葉さえ生まれた。

悠々自適、楽隠居は今や死語なのだろうか。



年金と現役としての仕事による収入、

つまりダブルインカムがあり、

健康で、若さを保ち、子供たちも独立してれば夢ではない。


配偶者がいない方が、若さという面では引き立つ場合が多いようだ。

つまり、性生活にも貪欲であり続けられるからだ。



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「われわれは99%だ」 

というスローガンがウォール街を闊歩したことがある。


アメリカにおいてはその格差はもっと著しい。

米国の所得増はもっぱら1%層に偏っている。


それが中流層を空洞化させ、極貧世帯の急増を招いている。


だがこれまで、

富裕層に集まる富が下層へしたたり落ちれば経済全体が潤う、

という「おこぼれ効果」論が幅をきかせてきた。


だがそれはすでに機能していない。


しかもこの不平等の階層化が進み、逆転も難しくなってきた。

米国が「機会均等の国」といわれるのは、おとぎ話にすぎないともいう。


『世界の99%を貧困にする経済 [著]ジョセフ・E・スティグリッツ』より




日本においても然りだ。


総中流社会と言われ、社会主義のお手本のように言われた日本も

今や過去の話だ。


アメリカほど極端ではないにしろ

富める者と貧しき者の二極化が足早に進行している。


子供は減り、高齢者は増加の一途を辿る。

財源はパンクし、社会保障制度も風前の灯である。


内政外交とも稚拙な政治がまた拍車をかける。




だが諦める必要はない。

活路は、東南アジアにあることは先にも述べた。


ここでも、金銭格差より、

アイデアとやる気の格差が命運を左右する。


金、資金はあるところにはある。

それを運用するのはアイデアと行動だ。


そのための土台は、心身の健康にあることは言うまでもない。




誰しもが長生きすれば老後は経験する。

今後それも厳しい老後になることは間違いない。


だからこそ、若いうちから経験を積むことだ。

親は子供に、様々な経験をさせなければならない。


そしてどんな状態でも生き抜く力をつけさせなければならない。



豊かな老後は望めないにしても、

楽しい老後は勝ち得ることができる。


そのためには若いうちからの準備が不可欠だ。


その時が来て、うろたえても後の祭りにならない様に。
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