カンボジアの農業について、JICA専門家の方の講演を伺いました。大変広範囲をカバーしていながら、わかりやすいご説明でした。小生が興味深いと思ったのは、以下のような点です。
1. 農業のGDPに占める割合は、1997年の44.8%から、2006年の29.6%へと低下しているが、いまだに人口の8割が農村部に居住しているため、農業の動向が経済に大きな影響を与えている。
2. 主要作物は米(54%)。メコン川とトンレサップ川の洪水をうまく利用して、雨季作、乾季作を行っている。生産量は伸びつつあるが、ベトナムやタイの業者に文字通り「青田買い」されていて農家の収入アップには必ずしも繋がっていない。
3. 最近タイにバイオエタノール工場がたくさんできており、これに対応して、原料のキャッサバの生産がタイ国境地域を中心として伸びている。ただし、キャッサバは、「収奪型」の作物なので、中長期的には心配がある。
4. カンボジア農業は、豊富な土地と水という資源を有しており、今後の発展が期待される。この豊富な資源をカンボジア国民のために活用することが課題である。
経済というと、どうしても成長率の高い工業(この国では縫製業)に目が行ってしまいますが、農業も引き続き重要であるばかりでなく、ポテンシャルのある産業ということが、本当に印象的でした。
1. 農業のGDPに占める割合は、1997年の44.8%から、2006年の29.6%へと低下しているが、いまだに人口の8割が農村部に居住しているため、農業の動向が経済に大きな影響を与えている。
2. 主要作物は米(54%)。メコン川とトンレサップ川の洪水をうまく利用して、雨季作、乾季作を行っている。生産量は伸びつつあるが、ベトナムやタイの業者に文字通り「青田買い」されていて農家の収入アップには必ずしも繋がっていない。
3. 最近タイにバイオエタノール工場がたくさんできており、これに対応して、原料のキャッサバの生産がタイ国境地域を中心として伸びている。ただし、キャッサバは、「収奪型」の作物なので、中長期的には心配がある。
4. カンボジア農業は、豊富な土地と水という資源を有しており、今後の発展が期待される。この豊富な資源をカンボジア国民のために活用することが課題である。
経済というと、どうしても成長率の高い工業(この国では縫製業)に目が行ってしまいますが、農業も引き続き重要であるばかりでなく、ポテンシャルのある産業ということが、本当に印象的でした。