中間年人口調査詳細データ分析セミナー

　6月6日にカンボジア日本人材開発センター（CJCC）にて、中間年人口調査詳細データ分析セミナーが、カンボジア計画省、JICA等の共催で開催されました。セミナーには、サン・シィ・タン計画省次官、計画省統計局関係者、JICA関係者等多数が参加しました。
　セミナーでは2013年の中間年人口調査で得られた様々なデータの分析が紹介されました。興味深いデータは以下の通りです。
１．若年層の人口が多く、当面毎年30万人程度が労働市場に参入：15～19歳は156万人、10～14歳は154万人、5～9歳は147万人となっており、人口ボーナスと呼ばれる時期が続くものと見られます。カンボジアの平均（メディアン）年齢は、24.5歳です（日本は46.1歳）。
２．都市部人口はASEAN諸国で最低：カンボジアで都市部に住む人口の比率は21.4％とASEAN諸国の中で最低でした（東南アジア平均44.7％、世界平均52.1％）。
３．失業率は、2.4％：15歳以上で失業中は約20万人で、失業率は2.4％と低い数字となっています。
４．工業に従事する人口は8.1％に留まる：産業別の雇用者数のシェアを見ると、農業は64.2％（2008年は72.1％）、工業8.1％（同6.2％）、商業10.1％（同7.8％）建設3.2％（同2.0％）、ホテル・レストラン2.0％（同0.9％）となっています。農業従事者は減少していますが、未だに6割以上を占め、工業、商業、建設、観光等のカンボジア経済のエンジンとなる産業従事者は増加してはいるもののまだ低いシェアに留まっています。
　人口調査は、目立たない地道なものですが、経済政策等の策定に当たっては、無くてはならない重要なものです。日本からの支援でこのような調査が実施されているのは大変に意義のあることと思われますので、協力を今後とも続けていくことが期待されます。

なお、詳細データは、日本の総務省統計局のサイトでご覧になれます。
http://www.stat.go.jp/info/meetings/cambodia/cips_fn.htm

ブログ「カンボジア経済」2013年12月2日「2013年中間年人口調査 確報結果公表」
http://blog.goo.ne.jp/economistphnompenh/e/4adf45642aa7a88e68b7f1badbcc56f3


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