5月15日、国際通貨研究所は「カンボジア経済~金融セクターのリスク~」と題するレポートを発表しました。著者は、竹山淑乃研究員です。
第1章の「経済概観」では、「カンボジアは、縫製業を中心とする製造業や観光業を含むサービス業の好調により、2010 年から前年比+7%前後の高い経済成長を続けてきた。今後も、観光客の増加や内需の拡大に伴い、引き続き高い経済成長が見込まれる。」としています。
第2章の「金融セクターの現状とリスク」では、「カンボジアは、自己資本比率や不良債権比率など主な経営指標をみると、タイと比べても現時点では銀行の金融健全性は遜色ない。2015 年頃から銀行の国内民間向け貸出残高の拡大のペースは緩やかになりつつある。」としています。リスクとしては、銀行の貸出先の業種に偏りが生じていることをあげています。特に、建設不動産業向けの伸びが拡大していることに懸念を示し、「都市部の建設ラッシュにより、住居や商業施設の不動産価格が急激に上昇しており、貸出資金の回収リスクが高まるおそれがある。」と指摘しています。
最後に「今後の展望」として、「急激な脱ドル化はカンボジアの経済を混乱させるおそれもあることから、まずは外国資本の新産業を誘致し、輸出の拡大を通じて外貨準備を積み上げることが期待される。また、与信拡大の主な原因である不動産セクターやMFIの規制や監督管理体制を厳格化し、マクロプルーデンシャル政策の強化に力を注ぐべきである。」としています。
国際通貨研究所のサイト
https://www.iima.or.jp/docs/newsletter/2019/nl2019.8.pdf
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第1章の「経済概観」では、「カンボジアは、縫製業を中心とする製造業や観光業を含むサービス業の好調により、2010 年から前年比+7%前後の高い経済成長を続けてきた。今後も、観光客の増加や内需の拡大に伴い、引き続き高い経済成長が見込まれる。」としています。
第2章の「金融セクターの現状とリスク」では、「カンボジアは、自己資本比率や不良債権比率など主な経営指標をみると、タイと比べても現時点では銀行の金融健全性は遜色ない。2015 年頃から銀行の国内民間向け貸出残高の拡大のペースは緩やかになりつつある。」としています。リスクとしては、銀行の貸出先の業種に偏りが生じていることをあげています。特に、建設不動産業向けの伸びが拡大していることに懸念を示し、「都市部の建設ラッシュにより、住居や商業施設の不動産価格が急激に上昇しており、貸出資金の回収リスクが高まるおそれがある。」と指摘しています。
最後に「今後の展望」として、「急激な脱ドル化はカンボジアの経済を混乱させるおそれもあることから、まずは外国資本の新産業を誘致し、輸出の拡大を通じて外貨準備を積み上げることが期待される。また、与信拡大の主な原因である不動産セクターやMFIの規制や監督管理体制を厳格化し、マクロプルーデンシャル政策の強化に力を注ぐべきである。」としています。
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