カンボジア経済

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カンボジア 携帯電話・インターネット好調 5Gにも期待

2020年03月13日 | 経済
 2019年の携帯電話の現状等について、カンボジア通信監督機構(Telecommunication Regulator of Cambodia: TRC)が統計を発表しています。発表によりますと、2019年末の携帯電話加入者数(SIMカード数)は、2167万5523台で、2018年末の1941万7123台から11.6%の増加でした。携帯電話は、カンボジア全土で普及しており、複数台・複数SIMを保有する人も多いため、携帯電話加入者数は人口(1528万8489人)を上回っています。他方、固定電話加入者数は減少を続けており、2014年の36万1056回線から2018年末には8万6354回線、2019年末には5万7438回線にまで減少しました。インターネット利用数(移動体・固定合計)は、増加を続けており、2014年の502万5945回線から、2018年末に1385万9571回線、2019年末に1612万6356回線まで3.2倍に増加しました。
 カンボジアは、世界で初めて携帯電話の契約者数が固定電話の契約者数を上回った国といわれています。携帯電話は、固定電話のように電話線の引込み等の工事や固定設備を必要とせず、手軽に利用を開始できるため、通信インフラ基盤が十分に整備されていなかったカンボジアでは、固定電話が普及する前に携帯電話が浸透したと見られます。このようにカンボジアは、固定電話を飛び越えて、最先端の光ファイバー、ワイヤレス、インターネットプロトコール(IP)で、低コストで全土に通信網を構築し、農村部にまでインターネット環境を広げてきました。途上国では、先進国が一歩一歩進めてきた技術革新を一気に追いつく「技術ジャンプ(蛙飛び)」という現象がみられることがありますが、カンボジアの通信セクターは、まさにその好例と言えます。
 また、カンボジア通信監督機構は、カンボジアの大手携帯会社であるマレーシア系スマート、地場セルカード、ベトナム系メットフォンの3社に加え、中国系のキングテルやシンガポール系のシーテル等合計5社が、5Gの試験的運用を開始済であり、早急に本格的使用が開始されることが期待されます。
(写真は、全国どこにでもある携帯電話アンテナのタワー)

カンボジア通信監督機構のサイト(英文です)
https://www.trc.gov.kh/



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