カンボジア経済

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工業・農業向け電力料金引き下げ 12月まで

2023年09月27日 | 経済
 9月18日、フン・マネット首相は、鉱工業エネルギー省に電力料金の引き下げを検討するように指示しました。これを受けて、9月20日、鉱工業エネルギー省は、今年10月~12月の3か月間、試験的に特定部門向けの電力料金を引き下げると発表しました。
 引き下げの対象となるのは、中・高圧送電網に接続している農業と製造業、もしくは太陽光発電システムを設置した上で全国送電網に接続している農業と製造業の企業とのことです。対象となる企業数は、約2万1000社程度と見られます。
 引き下げ内容は、平日昼間(月~土曜日の午前7時~午後9時)は、過去6カ月間の月額平均を上回る消費量に対して10%割引となります。また、平日夜間(月~土曜日の午後9時~翌午前7時)及び日曜・祝日(終日)は、過去6カ月間の月額平均を上回る消費量に対して20%の割引を適用するとしています。
 対象期間は、10月~12月の3か月間としますが、終了の30日前までにレビューを行い、延長の可否を決定するとのことです。
 割引の金額は、それほど大きいものとはならないものと見られますが、電力料金が高いことは、周辺諸国との比較においてカンボジアの短所の一つとされており、少しでも引き下げる努力がなされるのは意義のあることです。ただ、脱炭素を目指して石炭火力発電所の新規建設を行わないと決定している中で、コストの低い発電所を建設していくことはカンボジアにとって重要な課題となっています。更に、電力需要の増大に応える発電量の増強、電力供給の安定性の確保、電力の質の確保も重要であり、コスト削減とエネルギーのグリーン化を両立しうるような対処策の策定と実施が望まれます。
(写真は、高速道路と50万ボルトの超高圧送電線)



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