カンボジア経済

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カンボジアの内戦時の債務 チェコが債務削減

2019年10月01日 | 経済
 9月18日、カンボジアのプラク・ソコン副首相兼外務大臣は、チェコのマレク・リブリッキー駐カンボジア大使との協議で、チェコがカンボジアの債務の削減を行うことに謝意を表明し、他国も、チェコと同様にカンボジアの債務を削減する方向で検討することに期待を示したとのことです。更に、プラク・ソコン大臣は、国連総会が開催されたニューヨークで、9月26日にチェコのトマーシュ・ペトシーチェク・チェコ外務大臣と会談しました。
 両国は2014年、1980年代のカンボジアの債務の削減に関する本格的な協議を開始し、2018年5月20日に債務削減に向けた覚書の締結に至っています。カンボジアの債務は、1983年、1984年、1986年に繊維・食品加工工場の建設のためにチェコから借り入れた約300万ドルで、利息等を含めて約360万ドルが削減対象となりました。覚書では、このうち77%の債務を免除し、23%については、保健・教育セクターへの支援に振り替えるとしています。
 カンボジアは、内戦時代の債務の一部について各国と削減交渉を行っており、現在交渉中の金額は、6億2005万ドルとなっています(カンボジア公的債務統計)。大口のロシアについては、2018年10月に、15億ドルの債務について投資に振り替えることで合意しています。残る大口の米国の債務については、フン・セン首相と敵対していたロンノル政権が借り入れたもので、使途不明や武器購入の疑い等があるため「汚れた借金(Dirty Debt)」と呼ばれており、現在の金額は5億ドル程度と言われます。この債務については、カンボジアは米国には絶対に返済しないとの立場に立っており、米国に対して債務免除を求めています。
(写真は、カンボジア外務省のサイトより)



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