カンボジア経済

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ワクチン接種済外国人観光客 7日間のサンドボックス方式で受け入れ検討へ

2021年09月23日 | 経済
 9月17日、カンボジアのフン・セン首相は、現在入国時に14日間の強制隔離を行っている入国規制について、ワクチン接種済み外国人観光客については隔離期間を7日間とするとともに、サンドボックス方式で隔離期間中の観光も可能とする方向で検討を進めるよう、観光大臣に指示したとのことです。カンボジアでの成人へのワクチン接種(2回)完了率は85%に達していることに加え、欧米や周辺諸国で外国人観光客の受入れが進みつつあることが背景になっているものと見られます。
 タイ政府は7月から、プーケット島でワクチン接種を完了した外国人旅行者の受け入れを開始しています。ベトナムは、10月をめどにリゾート地フーコック島で外国人の受け入れを再開することを決めています。タイやベトナムよりも自国でのワクチン接種が大幅に進んでいるカンボジアで外国人観光客の受入検討が遅れていることについて、カンボジアの観光業界では怨嗟の声が高まっていました。
 この首相の方針については、ビジネス界も歓迎しており、観光向けのシェムリアップだけでなく、ビジネス向けにプノンペンでも同様の方針を検討することを求めています。世界保健機関(WHO)がワクチン接種者に対する入国時の隔離や検査の免除を認める方針を7月に打ち出し、英国や米国等の欧米諸国でも、ワクチン接種を条件として入国規制を大幅に緩和する国が増加しています。日本は、経団連等が規制緩和を強く求めいているにも関わらず、入国規制の緩和に後ろ向きの姿勢が目立ち、相互主義(相手国と自国での取り扱いを平等にする)が原則の二国間交渉で大きく出遅れているのが実情です。カンボジアで、入国時規制の緩和方針が打ち出されたことは大きな一歩であり、今後の検討が早期に進むことが期待されます。



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