カンボジア経済

カンボジアの経済について、お堅い数字の話から、グルメ情報といったやわらかい話まで、ビジネス関係の方にお役に立つブログです

プノンペン市が世界都市環境賞を受賞

2007年12月12日 | 経済
 イギリスに本拠を置くNGOのWorld Leadership Forum主催で、世界の各都市について、経済、文化、教育、環境等の各分野で目覚しい成果を挙げている都市を表彰する世界リーダーシップ賞環境部門で、プノンペン市が第一位となりました。
http://www.world-leadership-awards.org/home.vc

 候補となった、米国アルバカーキ市、メキシコシティ、台南市を破っての第一位とのことです。ロンドンのインターコンチネンタルホテルで12月5日・6日に授賞式が行われました。
 受賞理由は、フォーラムのHPでは明らかにされていませんが、新聞記事等によりますと、洪水対策とゴミ処理が評価されたものとのことです。
 データの裏づけはありませんが、プノンペンでは大気汚染はまだ深刻ではないようですし、東南アジア各国で見るような汚染された河川も見当たりません。街の人々も朝早くから通りを掃除しています。緑も豊富なこの街がずっときれいでいてくれることを祈りたいと思います。 
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カンボジアの通信事情

2007年12月11日 | 経済
 カンボジアの電話事情ですが、2001年には、固定電話2.3万台、携帯15万台だったものが、今年には、固定4万台、携帯150万台に拡大しています。このように携帯電話が主流の発展をしているのが特徴的です。今後は、旧来の電話線ではなく光ケーブルと無線によるEOIP(Everything Over the Internet Protcol)で発展していくものと期待されます。
 現状、公式な通信料金は非常に高価で、私の泊まっているホテルから日本へは、3.36ドル/分かかりますし、インターネット接続(256kbps)も無制限で99ドル/月程度とのことです。
http://www.online.com.kh/index.php?option=com_content&task=view&id=16&Itemid=42
なお、インターネットについては、速度が遅い(64kbps)ですが、月39ドルというキャンペーンも出ています。

しかし、街中には、多数のインターネットカフェができていて、非常に安価な価格でサービスしています(インターネット:500リエル(14円)/15分、日本への国際電話:400リエル(11円)/分)。ということで、実質的な価格は低下している模様です。なお、これらのインターネットカフェは必ずしも適法とはいえないとの見方もありますが、今のところ取り締まられる様子は無いようです。なお、他のブログを見ると、もっと安いインターネットカフェもあるようです。
http://doni-dog.blogspot.com/2007/05/internet.html

携帯電話は、プリペイド式を使っている人が多いようです。写真は、プリペイドカード会社「Callcard」のキャンペーングループ「Baby Vox Re.V」です。12月14日には、キャンペーンコンサートを開くそうです。
http://www.cellcard.com.kh/ccp_events_babyvox.php

【追記】
「店長」さんより貴重なコメントをいただきました。ありがとうございます。勝手ながら、本文に追記させていただきます。

「なんか私のコメントばかり、しかも重箱の隅をツツクような指摘コメントばかりで申し訳ないのですが、ブログ本文に記載のONLINE社のプランは、家庭用の休日夜間に限り無制限使用可能なモノです。平日の仕事時間に使うと却って割高となりますのでビジネス用には使えません。

常時無制限のプランの一例としてCAMINTEL社の料金表へのリンクを張っておきます。
http://www.camintel.com/nfadsl.html

プノンペンだとISPの数も多くて選択肢も広いですが地方へ行くと選択肢がグッと狭くなるのでもっと大変です。

国際電話はTCの正規料金は日本まで90¢/分です。携帯電話の場合IP回線使用でさらに安くしている会社もあり、日本まで50¢/分を切るケースもあります。

競争原理で10年前と比べれば、かなり料金は下がって来ましたが現在の国際回線のインフラではこれ以上の値下げは難しいかもしれませんね。」
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通信セクター改革

2007年12月10日 | 経済
 12月4日に、日本、アジア開発銀行(ADB)とカンボジア郵政通信省が共同で行っている通信セクター改革に関するパブリックヒアリングが実施されました。これは、ブッチャー元ニュージーランド商業エネルギー大臣をヘッドとするコンサルタントチームにより準備された通信セクター改革について、民間の方々から意見を伺う機会とのことです。
 改革は広範な領域をカバーしていますが、4つの大目標を掲げています。
1. 競争の確保
2. 自律的な規制
3. 最低限の規制
4. 実効性のあるオープンアクセス
 当初、政府が担当していた通信業は、現在は公社化されたテレコムカンボジアや民間企業がサービスを行っています。しかし、様々な規制がつぎはぎで実施されているため、公平性や価格の面で問題が残っています。これに対応するため、来年には通信法が国会で承認され、通信セクターの効率化・公平化が進んでいくことが期待されます。

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カフェ・センチメント カンボジアのスターバックスを目指して

2007年12月09日 | 生活環境
 プノンペンの新しいタイプのカフェです。今年9月に開いたばかりとのことです。一言で言うと、シアトル系カフェということかと思います。
場所は、セントラルマーケットのすぐそば、モニボン大通りに面しています(まだ1店舗しかありません)。内装は、シックなモダンで、落ち着いた感じです。メニューは、コーヒー各種と軽食(サンドイッチ等)です。ランチセットからサラダセットを選んでみました(写真下)。

 店内は3階まであり、まだそれほど込んでいないので、落ち着いた感じがします。3階には、なぜか「ブランコシート」もありました。
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カンボジア2007貿易統合戦略(DTIS2007)

2007年12月08日 | 経済
 12月5日-6日に、カンボジア2007貿易統合戦略-好機とチャレンジへの対応と題する大規模なセミナーがプノンペンで行われました。
 会議の最初には、フンセン首相、チャンプラシット商業大臣も参加されてスピーチをされました。特に、フンセン首相は、基調講演として、1時間近く、様々な分野をカバーする幅広く、興味深く、かつユーモアに富んだ(クメール語で話されたものを英語で聞いているので笑いのつぼが今一歩わからないところもありましたが)お話をされていました。会場には500名を越える参加者が集まり、熱気にあふれていました。
 この戦略は、カンボジア政府とUNDP、世界銀行等の開発パートナーが、共同して作成したものです。4つの目標を掲げています。
1.輸出の強化と多様化に貢献する有望品目の識別
2.輸出の障害の識別
3.貿易と人材開発・貧困削減のリンクの強化
4.貿易セクターワイドアプローチによる優先事項の関係者間での認識共有
 有望品目は、合計19品目が選ばれています。現在輸出されているもの(縫製品、靴、シルク、米、ともろこし、キャッサバ、カシューナッツ、大豆、ゴム、ビール、畜産品、水産品)、今後期待されるもの(果物・野菜、木材製品、軽工業品、観光、海外労働者、運輸業、コンピューターソフト関係)が挙げられています。
会議では、貿易多角化、投資環境、技術的貿易障壁、人材開発、貿易セクターワイドアプローチ等について議論されました。
詳細につきましては、UNDPのホームページをご覧ください。
http://www.un.org.kh/undp/content/index.php?option=com_content&task=view&id=100&Itemid=20



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カンボジアの農業

2007年12月07日 | 経済
 カンボジアの農業について、JICA専門家の方の講演を伺いました。大変広範囲をカバーしていながら、わかりやすいご説明でした。小生が興味深いと思ったのは、以下のような点です。
1. 農業のGDPに占める割合は、1997年の44.8%から、2006年の29.6%へと低下しているが、いまだに人口の8割が農村部に居住しているため、農業の動向が経済に大きな影響を与えている。
2. 主要作物は米(54%)。メコン川とトンレサップ川の洪水をうまく利用して、雨季作、乾季作を行っている。生産量は伸びつつあるが、ベトナムやタイの業者に文字通り「青田買い」されていて農家の収入アップには必ずしも繋がっていない。
3. 最近タイにバイオエタノール工場がたくさんできており、これに対応して、原料のキャッサバの生産がタイ国境地域を中心として伸びている。ただし、キャッサバは、「収奪型」の作物なので、中長期的には心配がある。
4. カンボジア農業は、豊富な土地と水という資源を有しており、今後の発展が期待される。この豊富な資源をカンボジア国民のために活用することが課題である。

 経済というと、どうしても成長率の高い工業(この国では縫製業)に目が行ってしまいますが、農業も引き続き重要であるばかりでなく、ポテンシャルのある産業ということが、本当に印象的でした。

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縫製工場見学

2007年12月06日 | 経済
 ホーチミン日本商工会の調査団に同行して、プノンペン郊外の縫製工場の見学に伺いました。
 訪問先は、台湾系の縫製工場です。会社の概要のご説明をまず伺いました。1982年に台湾で創業したこの会社は、1997年にカンボジアに進出し、それ以降もベトナムや中国に工場を進出させているそうです。カンボジアにも既に第2工場を持っています。
 調査団からの質問は、ベトナムとカンボジアの比較を中心に詳細に及びました。
 この工場の従業員数は、なんと6500人! 平均賃金は、80ドル/月ほどとのことです。朝7時から昼休み(11:30-12:30)をはさんで16時までが勤務時間で、特にシフト制は引いていないということです(1シフトのみ)。工場の周りは、5年前まで見渡す限りの田んぼだったそうですが、いまや、多くの住宅(従業員のうち4000人は徒歩圏内に住んでいるとのこと)や店舗が並んでいます。
 工場の中を見学させていただくと、見渡す限りのミシンの列です(写真撮影不可でしたので写真をお見せできないのが残念です)。この工場では、アメリカやヨーロッパ諸国向けのスポーツウェア等を生産しています。チームに分かれた女工さんたち(チームごとにスカーフの色・柄を変えています)が、時間内に一枚でも多く仕上げようと一生懸命働いています。工場長によると技術はまだまだだそうですが、素人目には、縫い上げていく速度は、すばらしいものがあります。また、各国からの注文にあわせたタグや値札もつけて包装されていきます。
 縫製業は、カンボジア経済の稼ぎ頭です。本当に多くの女工さんたちが働いている職場の熱気には、日本の高度成長時代を思い出させるものがありました。
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工業団地見学

2007年12月05日 | 経済
 プノンペン郊外の工業団地を見学させていただきました。ホーチミン日本商工会の調査団が訪問されるとのことで、飛び入りで参加させていただきました。
 カンボジアでは、海外からの投資を促進するために、国内に14の経済特別区(Special Economic Zone: SEZ)を認可しています。経済特別区では、投資を促進するために、免税等の様々な優遇が受けられるとのことです。
今回訪問したのは、プノンペンから最も近い(約18キロ、車で30分ほど)、「プノンペン経済特別区(PPSEZ)」です。この特別区は、日本とカンボジアのジョイントベンチャーが開発しています。既に工事は始まっていて、道路や自家発電所、用水、汚水処理等の施設や、ドライポート、ワンストップショップ(いろいろな手続きを一箇所で処理できる窓口)等の建設が行われています。目印は、ゲートの大きな門(写真下)です。

 工業団地の広さは、第一期が141haですが、既に75%が予約済とのことです。1~2年後には、工場が立ち並ぶ立派な工業団地になっていることが大いに期待されます。なお、この特別区には、あわせて商業施設や住宅も建設される予定とのことです。
 ホーチミン日本商工会の皆さんからも詳細な質問が多数出され、カンボジアへの期待が感じられました。
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カンボジア日本人商工会

2007年12月04日 | 経済
カンボジア日本人商工会(Japanese Business Association in Cambodia:JBAC)は、カンボジアで活躍されている日本企業の集まりです。現在、会員数は35社。丸紅の今井さんが会長、三菱商事の西原さんが副会長を務められています。詳細は、Webをご参照ください。
http://www.jbac.jp/index.htm

先般、カンボジア日本人商工会主催の講演会に出席する機会がありました。演題は、①「カンボジアの農業の現状と開発展望」、②「カンボジアの交通インフラ整備について」でした。ともに、JICAの専門家の方がお話してくださいましたが、大変わかりやすいご説明で、農業、交通インフラのカンボジアでの概況が良く理解できました。
講演会は、定員60名とのことでしたが、ほぼ満席で、質問も活発に行われました。カンボジアは、本年6月に日本との投資協定を締結したところであり、日本企業を積極的に誘致したいとしています。商工会の方々も、このトレンドに乗って大変活発に動かれているとの印象を受けました。
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素敵なカフェ

2007年12月02日 | 生活環境
 フランスの植民地だった影響もあってか、プノンペンには素敵な雰囲気のカフェがたくさんあります。
 写真は、「ガーデンセンターカフェ2」です。有名カフェの2号店です。緑も多い中、店内にはさまざまな絵が所狭しと架けられています(浮世絵富嶽三十六景もあります)。メニューは、カフェらしく軽食中心です。このお店の有名なメニューは、朝でなくても食べられる「Complete Breakfast」です。 今日は、キッシュ(写真下)を頼んでみました、結構なボリュームです。
 お客さんは、欧米系の方々が多いようです。バックパッカーの人も来ています。なんとものんびりした感じです。
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野菜を食べましょう

2007年12月01日 | 生活環境
 ビジネス関係の出張者や単身赴任のビジネスマンの食事は、どうしても外食中心となってしまいます。おなかの出っ張りも気になる方も多くなりますので、ヘルシーな食事を心がける必要が出てきます。しかし、カンボジアのような途上国では、生野菜をバリバリ食べるには、勇気が必要という方も多いようです。
 プノンペンで、野菜を安心してたくさん食べるには、第1に、ラッフルズホテルのような高級ホテルのビュッフェのサラダ、第2になべ料理で熱を通した野菜、を食べるのが良いかと思います。なべも、クメール料理等いろいろありますが、最近気に入っているのは、タイスキです。タイ料理レストランもたくさんありますが、その中でよく行っているのは、最近できた巨大ショッピングセンターのソリヤの7-8階にある火鍋専門店です。ベランダからは、プノンペンの夜景が楽しめます(北側のセントラルマーケットは、4時ころには閉まってしまうので真っ暗なのが残念)。途上国とは思えないきれいな店内では、若い店員さんたちががんばっています。写真は、Sさん(18歳)。トンレサップ川の上流となるコンポンチュナム州出身で、昼間は大学で経済学を学び、授業が終わった後はここで働いているそうです。
 なお、農業専門家のお話によると、プノンペンで食べる野菜の大半がベトナムからの輸入品だそうです(トマト75%、キャベツ95%、白菜100%)。
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