英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

名人位防衛

2009-06-24 22:02:13 | 将棋
 午後7時31分、「まで先手の勝ち」の文字が出た。

 ………………………………苦しい戦いだった。


第3局 最終盤、郷田九段の錯覚に助けられ(決してそれだけではない)、
第4局 終盤、競り負け、
第5局 郷田の大技を食らい、粘るも最後は大差で敗れる

 カド番に追い込まれ、内容も押されている。
 しかし、第5局、あの屈辱的な粘りが、郷田九段にプレッシャーを与えたのではないだろうか?結果論かもしれないが、第6局の陽動振り飛車、第7局の矢倉戦での左美濃と、変化球で挑んだり、指し手も伸びがなかったのは、羽生名人の圧力によるものかもしれない。あるいは、名人位の重さかもしれない。

 第7局は、郷田の変化球に対し、新構想で対抗し、主導権をつかんだ。
 しかし、郷田九段も長考を重ね、頑強な受けで腰を割らない。夕方のBS中継が始まったころに打ち付けた△4三銀。これではつらいと見られていたが、検討するうち先手容易でない。
「楽勝どころか、さっきから先手がなかなかよくならないんですけど」(渡辺竜王)
「すでに難しいかも知れないですね。おかしいじゃないですか」(先崎八段)
 首をひねる解説陣。
 大丈夫なのか?「先手よし」の変化を出してくれと祈るが、どうにも、よくならない。2日目夕方の放送中に失速する最近のパターンか。

 そうしているうちに、羽生名人▲4五桂!本筋だと思うが、△4七歩で簡単にタダで取られそうだ。しかし、そんな変化は承知のはず。何か対策があるのだろう。
 しかし解説陣もそれが何かははっきりとはつかめない。変化を調べている間に郷田九段は△1五歩。そして、厚みではなく駒得を優先する△1九角成。

 より良い手を求める郷田九段の長考と指し手。
 が、本局の長考は、少し中身が違っていた。序盤からいかに悪くならない変化を選択するかという思考が続いていて、消耗していたのだ。
 △4七歩を選ばなかった理由、△2六角成と厚みを重視したら、どうなっていたかは、私には分かり得ないが、難しいといわれていた夕食休憩後からの失速は、郷田九段らしくなかった。それだけ、本局の郷田九段は消耗していたのかもしれない。

 指し手や形勢については、プロの先生に任せることにして、今夜は、喜びに浸ることにしよう。
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女流棋士誕生35周年記念パーティ⑨

2009-06-24 11:37:58 | 将棋
 この記事も9回目、引っ張りに引っ張って、パーティから丸1ヶ月経ってしまいました。(パーティは5月23日)
 今日は、名人戦最終局の2日目、午前11時30分現在、先手の羽生名人が▲4八飛と攻撃態勢を整え、先手が先攻できそうでやや先手を持ちたい局面。しかし、作戦勝ちと言っても、まったく勝敗の行方は不明。特に、今期の名人戦は、最後の最後までもつれる流れ。特に郷田九段の終盤の粘着力は素晴らしい。

 今日の記事は、いよいよ羽生名人が登場するが、もしかしたら「羽生名人」と表記するのは今日が最……あわわっ、何を弱気なことを!

 12時30分、羽生名人が仕掛けが始まっている。郷田九段は攻め合いを、いったんあきらめ、玉を2二に入城させるが、先手の攻めが調子よくて受け止めるのは大変そう。しかし、先手陣も堅くないので、どこかで反撃が利きそう。



 パーティでのもう一人の目当ては、もちろん羽生名人。
 羽生名人を間近で見るのはこれが初めて、私には羽生名人からほのかに後光が射して見えた。菩薩様のようだ。
 もう見ているだけでいい。近くにいるだけでいい。背後霊のようだ。


 とにかく、人気抜群であるので、次から次へと取り巻きが絶えない。名人戦の最中(第四局と第五局の合い間)であるが、羽生名人はニコニコと応対している。そう思うと余計声が掛けられない。

 と、関西風のおっさん、(某番組によると、大阪では「おっちゃん」と呼ぶと親しみが込められていて、「おっさん」と呼ぶと蔑みが感じられるらしい)、もとい、おっちゃんが、
「いまさら言うのもなんやけど、竜王戦の第七局、羽生先生の勝ちがありましたやろ」
 おい!何ということを言うんや、今さら、傷口に塩を擦り込むようなことを!やっぱり、「おっさん」で充分や。
 そんな失礼な質問にも、「ええ、まあ、あの将棋は…」と丁寧に答えていました。

 
 写真だけでもと思って、撮ったのがこれ。



 カメラ目線でないのが、残念ですが、私の奥ゆかしさとお考えください。


 とにかく、名人と同じ空気を吸おうと、周囲をうろつく。そこへ長沢千和子女流四段が、お知り合いを連れて名人のところへ。名人に紹介しようというのだろう。ところが、私に気付き、
「お先にどうぞ」
と名人に
「名人、ちょっとよろしいですか」
と私のほうに水を向けてくれたのだ。よほど、物ほしそうな顔をしていたのだろう。

 と、思いがけなく、お話の機会が。


「ふ、福井から着ました」
「や、これは遠いところから」
「大ファンなんです。娘から是非、羽生先生と話をして来いと言われまして」
「あ、そうなんですか。では、名刺を。カラーのを差し上げましょう」
「うれしいです。ありがとうございます」

「長沢さん、ありがとうございました」
「えっ、これでいいの?せっかくだから、もっと」
「そ、そうですね。では、羽生先生、握手を」
「ええ、いいですよ」


 羽生先生の手は、柔らかかった。私の阿呆がうつらなかったかな?


 この様子を、娘に話したら、
「えっ、それだけ?サインは?ツーショットは?」
「それだけ」
「えー、根性なし」

 根性なしだったなあ。でも、私は満足している。
コメント (4)
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東国原知事と自民党とNHKニュース

2009-06-24 00:28:44 | 時事
 自民党の古賀選挙対策委員長が宮崎県の東国原知事に衆議院選挙立候補を要請したそうです。
 この件について、いろいろと………

①任期が終わっていない知事に国会議員になれって、結局、地方なんてどうでもいいのですね、自民党は。
 飽きるほど聞いて、その度に嫌気がさす言葉が「○○では選挙が戦えない、選挙に勝てない」です。この言葉を聞くたびに、「日本や国民はどうでもいいのね」と思います。まあ、そんな思想だから、在任中の知事に衆議院選挙に立候補という考えが浮かぶのでしょうね。

②東国原知事は「私を次期総裁候補として選挙を戦う覚悟があるのか」と古賀氏に問うて、立候補の回答は保留したそうです。
 知事が思い上がっているのか、はじめから立候補の意思はなく、わざと無理なことを言って立候補を断ったのか、自民党の反応を見たくて試したのか、真意は分かりません。
 最近知事をよくテレビで見ます。本当に知事としての職務を果たしているのでしょうか?知事の支持率は90%弱とのことですから、しっかり職務をこなしているのでしょうか?
 テレビを見ている限り、最近の知事は宮崎のためでないように感じますが。

③7時のNHKのニュースですが、
 東国原知事は立候補の条件として
「選挙後自分を総裁にと掲げて選挙で戦う」こと
「政権公約に全国知事会の地方分権提言そのまま盛り込む」ことを示した。
と、報道しました。
 この、一つ目の条件についての表現ですが、実際とニュアンスがかなり違っているように思えます。いいのでしょうか、こういう報道で。
 また、古賀選挙対策委員長を「古賀戦対委員長」と表記しているのも親切ではないです。
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