英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『MR.BRAIN』 第6回「変人脳科学者VS悲劇の多重人格トリック!!脳トレは嘘発見器!?」

2009-06-28 23:51:43 | ドラマ・映画
 くどいようですが、タイトルが長いです。興味をひくための安っぽい見出しで、感嘆符も多すぎます。

 それはともかく、世間では『BOSS』とよく比較されているようで、全体的には『BOSS』のほうが評価が高いような感じがします。
 しかし、推理とかアクションとかドラマ性とか演出とかいろいろ要素があると思いますが、単純に見て面白かったかどうかという総合的な見ごたえで言うと、個人的には互角なんです。

 私の印象では、世間の評価は『BOSS』には好意的で、『MR.BRAIN』には厳しいような気がします。
 それは、『BOSS』が主人公を中心にその周りのチームが効果的に魅力が発揮されているのに対し、『MR.BRAIN』は、九十九(木村拓哉)が単独で活躍し、豪華な脇役陣が添え物的に登場し、時々活躍するだけなので、「もったいない意識」が働くからなのでしょう。
 それと、絵里子が証拠をつかんでスッキリかたをつけるのに対し、九十九は犯人を引っかけて証拠を作るので、スッキリ感が乏しいからなのではないかと推測しています。それに、主人公のキャラの魅力の違いも、その一因ではないでしょうか?
 私の場合、九十九のコロンボ的な引っ掛けは、嫌いではないです。ただ、九十九の性格が好きになれません。


★今回の脳科学
 前回に引き続き、「文字と色の情報は、色のほうが優先することが多い」ということがテーマで、新しい情報(学説)は「多重人格は、現在のところ、脳科学的にはその真偽が判定できない」ということぐらいです。

★今回の和音(綾瀬はるか)
 地下室に閉じ込められ、解放された時の「キレ」ぶりが素敵でした(笑)。
 それにしても、九十九は和音をいじめているとしか思えません。

 浪越(井坂俊哉)に対しても、仕事を放り投げて逃げてきた人間の言葉など、誰も相手にしないから、自由に発言すればいい」と言い放つ。痛いところを突く、きつい言葉ですが、「自由の思ったことを口に出せばいい」という彼流の優しさなのでしょうが、実際、同僚にいたら嫌ですね。


★今週のいちゃもん

①恩師が惨殺されたのに、同窓会が何事もなかったように楽しい雰囲気なのはおかしい。(この点は、『黒衣の貴婦人の徒然日記』のなぎさ美緒さんも指摘しています。他にもいらっしゃったらごめんなさい)

②青い空を奪った奴らへの復讐心でいっぱいのかなこ(仲間由紀恵)が、罪を問われないために、多重人格を装うなんて計画的なことができたのだろうか?
 担任を惨殺したあと、幕の内弁当を平らげ、死体にすがって涙を流し毛布を掛けるということが、意識してできるのだろうか?
 完全な多重人格でなくても、精神分裂気味で異常だったと考えるのが普通のような気がする。 

③林田刑事(水嶋ヒロ)が目撃した「きれいなお姉さん風」の人格は一体何だったんだろうか?
 俊介・ショウコ・かなこの3人格の中のかなこが、もともとの人格ではなく、林田が見た「きれいなお姉さん」が本来の人格で、俊介・ショウコ・かなこを演じていたと考えればいいのか。

④コンビニに張られた指名手配に気づき、狼狽し銃をゴミ箱に捨てている。これも、多重人格と思わせるためのかなこの行為と考えると怖い。
 たぶん、そう考えるべきなのだろうけれど、実際にそれを映像で見せるのは、反則に近いと思う。携帯電話と銃が捨てられているのが見つかって、視聴者や九十九、あるいは丹原刑事に推理させたほうがフェアであろう。

⑤多重人格が芝居である証拠をつかむため、俊介に色を印象付けて、かなこの時はプレートを入れ替えて、俊介の記憶がないかなこが正しいドアを選びえないと追い詰める。
 その時、先述した「脳科学論」、つまり、「人は文字より色の情報を優先する」ことを利用したのだが、今回の場合は、「文字」「色」のほか、「位置」も要素に加えないといけない。
 実際にああいう感じでドアを説明されたら、ドアの位置で覚えると思う。まあ、今回の引っかけには、影響はないけれど。



 と、まあ、今回は最後のドアの選択においては、完全にネタばれで、そのうえ、ドアを選択してから、九十九のところにたどりつくまでも時間がかかっているので、間延びしている印象があるが、私は、この間が、九十九の苦悩や迷いを表わしていてよかったと思っている。
 また、かなこがドアを選ぶ際、入れ替えたプレートが見えてしまっているので、九十九の引っかけが見えてしまって、がっかりしたという指摘もあるが、今回はそれが主眼でなく、かなこが多重人格の振りをしていたことを読者に知らせておいて、楽しそうに廊下を走るかなこや、待っている九十九の苦悩を見せるのが狙いだったように思う。

 ただ、残念なのは、かなこが多重人格の振りをしているのではという論拠が、かなこが知りえない精神鑑定時のカメラの位置を知っていたこと、そして、クライマックスのドアの件とが同じだったこと。
 種類の違う「多重人格のふりの証拠」を示してくれたら、もっと、面白かったと思う。
コメント (8)
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女流棋士誕生35周年記念パーティ⑩

2009-06-28 13:19:29 | 将棋
 羽生名人との会談(←うそつけ!)の後、長沢女流四段と再会。
 長沢さんも覚えていて、
「先ほどは、どうも」
と、お互いに、にっこり。

 実は、長沢さんとは初対面ではなく、20年以上前に一度お会いしている。もちろん、覚えてらっしゃるとは思っていないが、長沢さんは、しっかり…忘れていた。

 それはさておき、あのころと変わらず天真爛漫でやさしく素敵な女性でした。
 で、面白さも全開。
 水割りをぐいぐい飲んでいる。
「長沢さん、確か、ステージで歌うんですよね。飲んで大丈夫なの?」
「ええ。だから飲むんですよ」
「………」


 お楽しみ抽選会は、前後の番号は当選するという皮肉な結果で終わり(yutanpoさんも、同じ目に逢っている)、長沢女流四段のステージを堪能し、神吉六段の熱唱も楽しみ、実行委員長の関根紀代子女流五段の閉会挨拶で、楽しいパーティも幕を閉じた。

                           【完】

                          嘘です。まだ続きます。
コメント (2)
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