英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『ダンダリン 労働基準監督官』 第6話

2013-11-09 14:41:55 | ドラマ・映画
今回は何のために仕事をするのか?がテーマ。

 一般的な考察はさておき、このドラマにおける労働基準監督官の場合、
①自分の評価を上げるため(署長)
 仕事(案件)の大小の価値付けをし、仕事を選ぶ(優先順位を付ける)
②給料を得るため(おそらく恩田、田中)
 おざなり的な仕事になる
③感謝されるため(瑠璃子)
 対象者に気に入られようとする仕事(対処)になる(公正でなくなる)
④労働者の労働環境を適正なものにする(凛)
 きっちり質の高い仕事を、数多く全うしていけば、全体的に将来的に労働環境が是正されていくはずだ。


「結局、“ありがとう”って言ってもらえる状況にはならなかった」
 外国人労働者の労働基準法令違反を指導した結果、外国人労働者は職を失う結果になり、頑張った結果が報われないとがっかりする小宮たち。
「私は、なぜ皆さんが感謝されたいとグチグチこぼしているのかが理解できません。
 私たちは職務を全うし、法律違反の状態を是正したんですよ。
 私は今、とても満足しています(うっとり)」


 人間の作る法律は完璧ではない。刻々と変化する社会状況、様々な現実状況などにより法を順守することに矛盾や不都合が生じてしまう(外国人労働者が結果的に職を失った)。
 しかし、基本理念は正しいはずなので、私情を挟まず質の高い仕事を数多く全うしていけば全体的に適正なものとなっていくはずというのが凜の信念らしい。
 今回の場合はうまくいきすぎだとは思うが、瑠璃子が対処しきれないでいた春沢の賃金未払い等を改善するとともに、外国人労働者の新規雇用も世話をしていた。(職務を超えている気はする)


「(段田さんは)寂しくないんですか?人間て結局誰かから“ありがとう”って言われたい生き物じゃないですか」
「私は“ありがとう”を期待してする仕事ではないと思います」


 23歳の人に、人間の性(さが)を決めつけてほしくないなあ。
 凛も、そう(感謝を期待する仕事ではない)は言っていても、実際、感謝されてまんざらでもない様子だった。

「賃金未払いの実態の証拠となるようなもの(タイムカードなど)を提出していただければ、動きやすくなります」
 「動きやすくなる」とはどういうことなのか?
 証拠がないと監督官が動けないとか、調査や指導を拒否されるよいう手続き上のことなのか、それとも監督官の手間が省けるということなのか、今ひとつはっきりしなかった。

「うちだって経営は火の車なんだよ。法律なんてヤツには、全然現実は反映されてないんだよ!」
「経営が火の車なのは、単に経営者としてのあなたが無能なだけです。そのツケを労働者に押し付けないで下さい」


 正論だけど、きついなあ…

【その他の感想など】
ベトナム料理の出店販売をして労働環境を調査しようとしたが、完全に職務の範疇外で正規の調査扱いにならないと思うが、ストーリー的には外国人労働者の信頼を得るポイントとなる重要なエピソードなので止むを得ないか。
 素人考えだが、人数も早朝ランニングで確認でき、工場の電力使用量や原料等の仕入れ量、生産量などから少なくとも夜間の生産状況は類推できると思う。
土手山の妻も、心から彼を嫌っているようではないようだけど、もう少し言葉の棘を取った方がいいと思う
ベトナム料理の代金を、本職ではないと返却したが、金でバリケードを解こうとしたと誤解されないだろうか


【ストーリー】
労働局から「外国人技能実習制度と労働基準法令違反」の監督強化期間を設けるという指示があり、凛(竹内結子)たち西東京労働基準監督署でも中小企業を対象に外国人が不当な雇用条件で働いていないか、徹底的に監督することになった。限られた人数ですべての企業を回るために署長の真鍋(佐野史郎)から日々の残業と休日出勤を命じられた土手山(北村一輝)たちは不満たらたらだ。

そんな中、瑠璃子(トリンドル玲奈)はある工場で働く春沢(濱田マリ)という女性を担当することに。会社に時間外労働分の賃金を要求したいという春沢に親身に対応しようとする瑠璃子だったが、春沢からは「頭が悪い」「使えない」と罵倒されてばかり。相手のために働いたのに「ありがとう」のひと言さえ言ってもらえないのなら、自分は何のために働いているのか…と瑠璃子は思い悩む。

一方、凛と南三条(松坂桃李)は多くの外国人労働者を抱える「セカイ部品工場」に臨検に行くが、アッサリ門前払いに。社長の杉下(嶋田久作)の態度に疑問を感じた凛が周囲で聞き込みをした結果、「セカイ部品工場」で外国人労働者を24時間管理下において違法な労働をさせている可能性が浮かび上がってきた。大規模摘発を狙う真鍋の号令のもと、課の全員が「セカイ部品工場」の監視にあたることになるが、相手のガードは固く労働者から話を聞くことすらできず仕舞い。そんな中、タイやベトナムからの労働者が多いという点に注目した凛は、南三条の母・恭子(石野真子)の協力のもと、思わぬ奇策を打ち出すことに!?
コメント (2)
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