20時53分、佐藤八段が投了。88手、消費時間は▲佐藤4時間49分、△羽生4時間15分。
これで2勝2敗となり、決着は第5局(10月26日、甲府市「常磐ホテル」)に持ち越された。
局後の検討が追記されていないので、推測の域を出ないが、感想を少し。

△7二飛(第9図)以下、角を取りきれ、わずかであるが羽生王座が有利になったように思う。
数手前の△3七歩成(第8図)が利いている。

第8図から第9図に至る途中、4五の桂を金で取り(桂金交換)、飛車を後手陣に素通りさせるのは大丈夫と読み切ったのは第6図直後の△4八角成辺りだと思われる。

控室というか、ほとんどの観戦者が△6八角成と先手玉を薄くする手を読んだはずだが、先手の一番の狙い筋である▲7一角を受け止めるには、本譜のように先手の飛車を4六誘導し、△4五金を先手にする必要があったのである。
局後の感想によると、△6八角成としても、▲同玉△3九銀▲3八飛△4八銀成▲同飛△4四銀とすれば、先手の飛車を4六に誘導できるが、「まあ、でも駒を渡すのは変ですよね」という羽生王座の感想がある。

▲6三歩成とせず、▲4一銀(第10図)としたのが佐藤八段の勝負手だったが、おそらく敗着。
△6九金(第11図)が決まって、形勢が傾いたようだ。▲同玉なら△3六角▲7九玉△4五角▲同銀△4九飛、▲8八玉なら△4四歩(▲同飛は△6六角)と王手飛車取り含みに指す狙い(
by棋譜解説)。実戦は▲8八玉に△4四歩が先手で入り、後手玉の危険が緩和され、後手優勢となった。
羽生名人の強さを感じさせるに十分な一局だった。
これで2勝2敗となり、決着は第5局(10月26日、甲府市「常磐ホテル」)に持ち越された。
局後の検討が追記されていないので、推測の域を出ないが、感想を少し。

△7二飛(第9図)以下、角を取りきれ、わずかであるが羽生王座が有利になったように思う。
数手前の△3七歩成(第8図)が利いている。

第8図から第9図に至る途中、4五の桂を金で取り(桂金交換)、飛車を後手陣に素通りさせるのは大丈夫と読み切ったのは第6図直後の△4八角成辺りだと思われる。

控室というか、ほとんどの観戦者が△6八角成と先手玉を薄くする手を読んだはずだが、先手の一番の狙い筋である▲7一角を受け止めるには、本譜のように先手の飛車を4六誘導し、△4五金を先手にする必要があったのである。
局後の感想によると、△6八角成としても、▲同玉△3九銀▲3八飛△4八銀成▲同飛△4四銀とすれば、先手の飛車を4六に誘導できるが、「まあ、でも駒を渡すのは変ですよね」という羽生王座の感想がある。


▲6三歩成とせず、▲4一銀(第10図)としたのが佐藤八段の勝負手だったが、おそらく敗着。
△6九金(第11図)が決まって、形勢が傾いたようだ。▲同玉なら△3六角▲7九玉△4五角▲同銀△4九飛、▲8八玉なら△4四歩(▲同飛は△6六角)と王手飛車取り含みに指す狙い(
by棋譜解説)。実戦は▲8八玉に△4四歩が先手で入り、後手玉の危険が緩和され、後手優勢となった。
羽生名人の強さを感じさせるに十分な一局だった。