「マススタート」という用語を初めて耳にしたのは、ノルディックスキーのクロスカントリー。
ノルディックスキーのクロスカントリーは、従来、30秒おきにスタートするインターバルスタートであったが、近年は一斉にスタートするマススタートが採用されるようになった(現在、インターバルスタートの種目もある)。バイアスロンでも、クロスカントリーとほぼ同時期にマススタートが採用されたと記憶している。
クロスカントリーにおけるマススタートはスキーマラソン(陸上競技で言うと市民マラソンの趣が強い)が始まりだったと思う。
見えないライバルと競うインターバルスタートと違い、順位やレース展開やライバルの様子も把握でき、ペース配分やスパートのタイミングを伺うなど、戦術面の要素も大きい。
視聴者にとっても分かりやすく、スパートの瞬間や優勝ゴールシーンも分かり、エキサイティングである。反面、長いスキー板を駆使する競技なので、集団走においては接触・転倒の危険性を伴う。
インターバルスタートは順位などは分かりにくいが、純粋にタイムを縮める為に、ひたすら全力で走る(滑る)姿が感動的である。
スピードスケートにおいては、マススタート形式のレースは、古くから国体などで行われていたと認識しているが、国際大会で行われるようになったのは最近のことである。
スピードスケートや自転車競技では、風の抵抗が大きい先頭が著しく不利になる。先頭不利の解消や先頭を譲り合う展開を避ける為、ポイントをつけるなどのシステムを採っている。
しかし、スピードスケートに於いてはポイント制が成熟していないような気がする。
【獲得ポイントのルール】
・4周ごとの順位でポイントが加算される仕組み
・4,8,12周の1位~3位までにそれぞれ5,3,1ポイントの中間ポイント
・ゴール順の1位~3位にファイナルポイントとしてそれぞれ60,40,20ポイント
・中間ポイントとファイナルポイントの合計で順位が決定
※ポイントが同点の場合は、ゴール順位で決定
周回遅れとなった場合、レースが終了となる。
他の選手の滑走を妨害するなどした場合、失格となる
先にゴールしても、遅れてゴールした選手の方が獲得ポイントが高ければ、順位は下位になり、一見、ポイント重視のように思われる。
しかし、3地点で1位で中間ポイントを獲得して15点を積み上げたとしても、3位ゴールのファイナルポイントの20点には及ばない。つまり、途中の中間ポイントにかかわらず、3位まではゴールした順位で決定されるのである。
したがって、金メダル、あるいはメダル獲得を目指すのなら、ラストスパートに懸ければいいのである。
風の抵抗を考えると集団の中に居て体力を温存するのが得策。もちろん、接触・転倒の危険性、さらに、途中でスパートを掛け、逃げ切りを図る選手への対応もあるので、集団の中での位置取りは難しいものがある。
とは言え、高木菜那選手の金メダルレースを観ると、レースとしての成熟度が足らないように思えてしまう。(高木選手が冷静にレースを見極め、作戦を巧妙に実施し、高速でのコーナリング、ラストの瞬発力を駆使した掴み取った金メダルは称賛すべき)
高木選手の採ったような戦術へのリスクをもう少し高める為、「第3中間ポイント時点で6位、あるいは8位以内に居ないとレース終了」という規定を設けるなど改善が必要なのではないだろうか。
さらに、準決勝(予選)に於いても疑問を感じた。
これも高木選手の戦術に関してで申し訳ないが、最初の中間ポイントを1位で通過し5点を獲得。5点を取れば、走行妨害で失格、あるいは、周回遅れにならなければ、ほぼ8位以内が確定するので、あとは後方で滑るだけでよかった。(韓国の選手も、同様のパターンで決勝進出)
こういった展開を避ける為、予選においては「ゴールで4位~6位の獲得ポイントを7~3点与える」「8位以内でゴールしなければ失格」などの規定を設けるべきなのではないだろうか?
その1「カーリングに関する疑問」
その2「競技成立への疑問・スピードスケート1000m」
その3「競技成立への疑問・スピードスケート マススタート」
その4「競技成立への疑問・ショートトラック」
その5「感動シーン①“メダル獲れて良かったね”」
その6「感動シーン②“格好良すぎるコメント”」
その7「バレリーナと女優」
その8「感動シーン③“ピョンチャン五輪でベストシーン”」
ノルディックスキーのクロスカントリーは、従来、30秒おきにスタートするインターバルスタートであったが、近年は一斉にスタートするマススタートが採用されるようになった(現在、インターバルスタートの種目もある)。バイアスロンでも、クロスカントリーとほぼ同時期にマススタートが採用されたと記憶している。
クロスカントリーにおけるマススタートはスキーマラソン(陸上競技で言うと市民マラソンの趣が強い)が始まりだったと思う。
見えないライバルと競うインターバルスタートと違い、順位やレース展開やライバルの様子も把握でき、ペース配分やスパートのタイミングを伺うなど、戦術面の要素も大きい。
視聴者にとっても分かりやすく、スパートの瞬間や優勝ゴールシーンも分かり、エキサイティングである。反面、長いスキー板を駆使する競技なので、集団走においては接触・転倒の危険性を伴う。
インターバルスタートは順位などは分かりにくいが、純粋にタイムを縮める為に、ひたすら全力で走る(滑る)姿が感動的である。
スピードスケートにおいては、マススタート形式のレースは、古くから国体などで行われていたと認識しているが、国際大会で行われるようになったのは最近のことである。
スピードスケートや自転車競技では、風の抵抗が大きい先頭が著しく不利になる。先頭不利の解消や先頭を譲り合う展開を避ける為、ポイントをつけるなどのシステムを採っている。
しかし、スピードスケートに於いてはポイント制が成熟していないような気がする。
【獲得ポイントのルール】
・4周ごとの順位でポイントが加算される仕組み
・4,8,12周の1位~3位までにそれぞれ5,3,1ポイントの中間ポイント
・ゴール順の1位~3位にファイナルポイントとしてそれぞれ60,40,20ポイント
・中間ポイントとファイナルポイントの合計で順位が決定
※ポイントが同点の場合は、ゴール順位で決定
周回遅れとなった場合、レースが終了となる。
他の選手の滑走を妨害するなどした場合、失格となる
先にゴールしても、遅れてゴールした選手の方が獲得ポイントが高ければ、順位は下位になり、一見、ポイント重視のように思われる。
しかし、3地点で1位で中間ポイントを獲得して15点を積み上げたとしても、3位ゴールのファイナルポイントの20点には及ばない。つまり、途中の中間ポイントにかかわらず、3位まではゴールした順位で決定されるのである。
したがって、金メダル、あるいはメダル獲得を目指すのなら、ラストスパートに懸ければいいのである。
風の抵抗を考えると集団の中に居て体力を温存するのが得策。もちろん、接触・転倒の危険性、さらに、途中でスパートを掛け、逃げ切りを図る選手への対応もあるので、集団の中での位置取りは難しいものがある。
とは言え、高木菜那選手の金メダルレースを観ると、レースとしての成熟度が足らないように思えてしまう。(高木選手が冷静にレースを見極め、作戦を巧妙に実施し、高速でのコーナリング、ラストの瞬発力を駆使した掴み取った金メダルは称賛すべき)
高木選手の採ったような戦術へのリスクをもう少し高める為、「第3中間ポイント時点で6位、あるいは8位以内に居ないとレース終了」という規定を設けるなど改善が必要なのではないだろうか。
さらに、準決勝(予選)に於いても疑問を感じた。
これも高木選手の戦術に関してで申し訳ないが、最初の中間ポイントを1位で通過し5点を獲得。5点を取れば、走行妨害で失格、あるいは、周回遅れにならなければ、ほぼ8位以内が確定するので、あとは後方で滑るだけでよかった。(韓国の選手も、同様のパターンで決勝進出)
こういった展開を避ける為、予選においては「ゴールで4位~6位の獲得ポイントを7~3点与える」「8位以内でゴールしなければ失格」などの規定を設けるべきなのではないだろうか?
その1「カーリングに関する疑問」
その2「競技成立への疑問・スピードスケート1000m」
その3「競技成立への疑問・スピードスケート マススタート」
その4「競技成立への疑問・ショートトラック」
その5「感動シーン①“メダル獲れて良かったね”」
その6「感動シーン②“格好良すぎるコメント”」
その7「バレリーナと女優」
その8「感動シーン③“ピョンチャン五輪でベストシーン”」