英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

将棋初級講座⑥ ~数の攻め(引き算の攻め)~

2011-08-07 19:09:50 | 初心・初級将棋
 「将棋初級講座⑤ ~数の攻め~」の続きです。

 
 前回、第4図では「引き算の攻め」があるというところで終わりました。
 「引き算の攻め」とは守備駒に働きかけ(守備駒を取ったり、移動させたり、利きを遮断する)て、守備駒の利きの数を減らすという手法です。

 前回の足し算の攻めでは登場しませんでしたが、持ち駒に歩が一枚ありますね。歩は前に一歩しか動けない弱い駒ですが、その分、相手の手に渡ってもそれほど痛くないことが多いです。なので、歩を犠牲に相手陣を乱す時によく使われます。
 そこで、歩の使えそうな場所を探して見ましょう。

①▲2四歩

この手は2三の地点の利きを増やして、よい手段のように思えますが、以下△2四同歩▲同香△2三歩(失敗図1)で、

2三の地点の利き数は2対2のままなので先手の攻めは失敗です。

②▲2二歩

 桂取りですので、それより大きな手があれば別ですが、普通は△2二同金(失敗図2)と応じます。


 この▲2二歩のような手は敵陣を乱す(この場合、3二の金を2二のへき地に誘導する)に有効なので、覚えて損のない手です。
 しかし、この場合、2三の利き数は変わらないので、先手の2筋突破は敵いません。

③▲4二歩

 この手は角取りなので、後手もよほどのことがないと手抜きはできません。この場合、△4二同金(引き算成功図1)と取ることができますが、

 金が移動したことによって、2三の地点の利きが減り、先手の2筋突破が実現します。

 では、金で歩を取らず、角を逃げてみましょう。△5二角(引き算成功図2)。

 今度は角の利きが逸れたので、先手の2筋突破は実現します。

 というわけで、第4図での引き算の攻めは、▲4二歩でした。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『絶対零度~特殊犯罪潜入捜... | トップ | 新・警視庁捜査一課9係se... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
なるほど・・・ (玉です)
2011-08-14 10:38:48
コメ送ってたと思ったら・・・遅くなりました。ここに置いたら、こうなって・・・といろいろな先を読むのですね。意味はわかりました。
歩を犠牲に、いかに敵陣を乱すか・・・無駄に置いてももったいないし、同じ数で攻めても失敗に終わる。うーん、一手一手、奥が深い。
まずは、数で負けないように。
解説ありがとうございました。
返信する
いつもありがとうございます ()
2011-08-14 14:49:13
いつもコメント、ありがとうございます。

将棋って、いろいろ細かいことを考えなくてはならなくて面倒なのですが、それ故、面白いと思います。

それに文章を読むのは、さらに面倒で難しく感じますよね。なるべく、簡単に、面白く読めるよう頑張ります。
「数の攻め」については、まだまだ、書くべきことがありますが、次回は、気分転換に1手詰を考えてみましょう。
返信する

コメントを投稿

初心・初級将棋」カテゴリの最新記事