三月つごもり
ゆくはるの たそかれどきに なりぬれば うぐひすのねも くれぬべらなり
行く春の たそかれ時に なりぬれば 鶯の音も 暮れぬべらなり
三月末日
行く春のたそがれ時になると、鶯の鳴く声も暮れて行くように感じられる。
「たそかれどき」は「誰そ彼時」で、夕暮れであたりが暗くなり、近くにいる人が誰なのか見分けがつきにくいというのがもともとの意味。似た言葉で「かはたれどき(彼は誰れ時)」は明け方のほんのり明るい時分のことを言います。「かはたれどき」は使われなくなってしまいましたが、「たそかれ時」は今も残る言葉ですね。