漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 184

2023-10-17 05:09:53 | 貫之集

鶴の池のほとりにあるところ

ささらなみ よするみぎはに すむつるは きみがへむよの しるべなるらむ

ささら波 寄するみぎはに 住む鶴は 君がへむ代の しるべなるらむ

 

鶴が池のほとりにいるところ

小さな波が寄せてくる汀に住むこの鶴は、あなた様がこれからも栄えていかれる長い年月の象徴なのでありましょう。

 

 「ささら波」は「細ら波」でさざ波(小さな波)のこと。屏風歌ですので「池のほとりに住む鶴」は絵柄のことですが、当時は実際に鶴が人の住む地域でも見られていたのかな?