滝の水
おもふこと たきにあらなむ ながれても つきせぬものと やすくたのまむ
思ふこと 滝にあらなむ 流れても 尽きせぬものと やすくたのまむ
滝の水
私の思いがこの滝の水のようであってほしい。流れても尽きることなく、たよりとして安心していられるだろうから。
一見すると、「自分の思いが滝のように尽きないものであればそれを頼りとして安心できる」というのは意味が良くわからない気がしますが、この歌が宇多法皇の長寿を祝い願う歌であることを思い出すと、自分の思いが続くこと、すなわち自身が心のよすがとして尊崇する存在のさらなる長寿を願う気持ちであることが感じられますね。