『名も無く豊かに元気で面白く』

読んだ本、ニュース、新聞、雑誌の論点整理、備忘録として始めました。浅学非才の身ながら、お役に立てれば幸いです。

❝不動産神話からの脱却出来るか?❞中国の地方政府抱える債務負担IMF警戒値を超える

2023-06-06 08:52:40 | 日記
中国の地方政府が抱える債務負担への懸念が強まっている。新型コロナウイルスの封じ込めを図る「ゼロコロナ」政策で財政が悪化したこともあり、昨年は利子の支払いだけで1兆元(約20兆円)を超えて3年で2倍に増えた。すでに返済困難な地方政府も出ており、専門家からは中央政府が支援すべきだとの声も出ている。
 中国財政省によると、昨年末時点の地方政府債務残高は約35兆元(700兆円)で、昨年の利子負担は1兆1211億元と初めて1兆元を超えた。中国紙「21世紀経済報道」によると、国内総生産(GDP)に対する中央政府と地方政府合計の債務比率は昨年末時点で約50%と欧米より低い。ただ「融資平台(プラットフォーム)」という第三セクター的な組織による投資も50兆元程度あるとされ、こうした「隠れ債務」を加えると120%に上り、国際通貨基金(IMF)が定める警戒値を超える。
 融資平台は商業地や住宅地を開発する資金を集めるために設立され、中国の「不動産神話」を支えてきた。しかし不動産市場の低迷に加え、ゼロコロナ政策の財政負担が加わって地方財政は急激に悪化した。
 中国南西部の雲南省昆明市や貴州省で債務危機が伝えられるなか、中央政府が支援、肩代わりすべきだと複数の専門家が提言している。
 一方、経済誌「財新週刊」は4月下旬の社説では、財政規律の点から中央政府は地方政府を支援すべきではないと指摘。「国家の統治システムと能力が問われている」として、不動産神話からの脱却や経済成長のみを追い求めるシステムの見直しなど抜本的改革が必要と訴えていますが、容易ではなく痛みは伴うでしょう。
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