世界的に経済成長がゼロに近づいています。。豊かなゼロ成長の時代は大銀行・既存大企業にとっても必ずしも望ましものではない。多くの企業はかなりの手元流動性を抱え、多額の銀行融資を必要とするような事案は次第に減ってきているのだ。日本でも高度成長期は銀行の護送船団時代だった。多くの企業は大きな設備投資需要を抱え、銀行から多額の融資を受け、業容を大きく拡大していった。しかし、時代は変わり、融資の対象となる大企業は多額の融資を必要としない。現在、大型融資を必要としている国・企業は今後、債務超過に陥る割合が高い。ドイツ銀行の負債総額は260兆円に達するといわれている。2008年に破綻したリーマン・ブラザーズの4倍に近い額だ。中国も一帯一路を名目に、発展途上国へ420兆円もの融資。これらは既に大半が焦げ付いているようです。ではそのまま世界恐慌に繋がるのか?筆者は悲観的にはみていません。タイムラグ(日経平均が短期で上昇する可能性等々)を置き、経済的な世界的混乱は避けられないでしょうが、ポジションチェンジの時代だと捉えています。日本が再び輝くのか?このまま中国などの新興国に押され、日が沈むのか?分かりませんが、可能性が残されている限り、どちらかに思いこまない方が良いでしょう。
以下抜粋コピー
中国の海外貸し付けは5兆ドル、半分が不透明、正規の銀行業務から逸脱
「世界の負債総額の6%、発展途上国へ3兆9000億ドル」とドイツ有数の研究所
「キール世界経済研究所」といえば、ドイツ有数の経済シンクタンクである。直近のレポートが発表され、世界のエコノミストに衝撃を与えた。
「中国は2000年に5億ドルでしかなかった海外への貸し付けが、2017年までに累積5兆ドルに達しており、これは世界経済の6%を占めている」というのだ。
同研究所によれば、中国の貸し付けは正規の手続きを取らずに行われたものが半分ちかくあり、全体の貸し出し残高の80%が発展途上国に貸し出され、そのうちの85%がドル建てだった。この数字はBISも、IMF世銀も把握していないデータだ」としている。
すなわち中国の発展途上国への貸し付けは3兆9000億ドルであり、同期間の「パリクラブ」(日米欧など先進国の銀行がおこないIMFに報告される)のそれは2兆4600億ドルだった。中国一国でパリクラブの総額を超えているのだ。
マルパス世銀総裁は「負債超過の国々に、不透明で、質の高くないプロジェクトに対して行われている」とし、「もっと透明性を高める必要がある」と発言した。
そういえば、嘗てマティス前国防長官が「一帯一路を名目に、発展途上国が所謂『借金の罠』に落ち込む金融が中国の拠って為されている」と批判したことがある。
それにしても、中国の外貨準備は3兆1000億ドルなどと表向き報告されているが、対外債権が5兆ドルあって、その大半がいずれ不良債権化するのは時間の問題であり、四月の『一帯一路國際フォーラム』に世界30ヶ国の元首を北京に集めておきながら具体的金額の提示がなかった事実を重ね合わせて考えると、中国のドル払底の実相が浮かんでくる。