北朝鮮は大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射中止を宣言した後も開発を継続し、12月上旬には電波信号の発射実験を行っていたことが分かりましたが、このままいけば、2020年には100発もの核弾頭を保有する国になるようです。もしこれが事実なら、経済援助などもってのほかですね。米朝首脳会で約束したことを守らない、北朝鮮へは経済制裁を続けしか今のところありません。日本政府が一方的に映像を公開して韓日間対立が拡大している「レーダー照射問題」でも韓国とは対立し、北朝鮮問題も共同歩調は取れません。朝鮮半島問題は2019年もカオスの状態が続くでしょう。
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北朝鮮が現在の流れでいくなら、再来年の2020年には核弾頭を約100発ほど保有することになるだろうと米国NBC放送が報じた。
NBCは米シンクタンクのウッドロー・ウィルソンセンターのロバート・リトワク上級副所長の分析を引用し、「北朝鮮は核分裂物質を引き続き生産していて、北朝鮮全域でミサイル基地を開発している」とし「北朝鮮が2020年に保有する100発余りの核弾頭は、英国の保有量のほぼ半分水準に達する」と指摘した。
グローバル安保研究機関であるストックホルム国際平和研究所(SIPRI)によると、現在、国別核弾頭保有量は▼ロシア7000発▼米国6800発▼フランス300発▼中国270発▼英国215発▼パキスタン130~140発▼インド120~130発▼イスラエル80発--水準だ。SIPRIが推定する北朝鮮の現核弾頭数は10~20発だ。NBCは「北朝鮮が今年核実験やミサイル試験発射をしないのは政策を変えたわけではなく、従来の研究・開発中心から『大量生産』側にシフトしたことに伴うもの」という英国シンクタンク英国王立防衛安全保障研究所(RUSI)のクリスティーナ・ヴァリアーレ(Cristina Varriale)研究員の分析を伝えながら「多くの専門家は、北朝鮮が目立つような武器展示(パレード)を中断したとしても、別の目に見えにくい部分の武器プログラムは今も続いていると指摘している」と強調した。
同メディアは「実験から生産への転換は特に驚くようなことではない」とし「それは金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が念頭の新年の挨拶でも述べていたこと」と説明した。北朝鮮の核実験、ミサイル試験発射の中断が、自身の政治的業績だと主張するドナルド・トランプ米大統領の自慢は事実とは違うということだ。
金委員長は1月1日の新年の挨拶で「昨年、各種核運搬手段と核兵器試験を断行して目標を達成した」としながら「今年、核弾頭と弾道ロケットを大量生産して実戦配置する事業に弾みをつけなければならない」と明らかにしていた。NBCは北朝鮮の非核化に関連して「多くの専門家と情報当局者は、北朝鮮が核兵器と、特に米本土を打撃できる武器〔大陸間弾道ミサイル(CIBM)〕を放棄しないと信じている」とし「金正恩政権は核兵器が侵略に対抗する最上の保険政策だと信じているため」と主張した。NBCは「このような現実は、米国が世界で最も若い核権力(the world’s youngest nuclear power、北朝鮮)を抑制する目的でもう少し『おとなしい』短期政策を追求させている」と紹介した。
マサチューセッツ工科大学(MIT)のビピン・ナラン教授は「トランプ大統領は金正恩委員長が非核化しないことはすでに分かっていて、また気にしていないと私は考えている」とし「トランプ大統領はおそらく外交的手続きが進んでいる限り、核・ミサイル試験中断が可能だろうと正確に計算している」と述べた。実質的な非核化がされなくても、当面実験中断が続くなら、トランプとしては「北朝鮮に対する政治的勝利」と主張することができて「それで充分だ」と考えているという説明だ。
ナラン教授は「そのため、トランプ大統領は『リアリティーショー』を今後も進める動機があり、これは金委員長(の理解)にも適合するかもしれない」とし「米朝交渉の膠着と(核・ミサイル)実験中断はトランプに勝利を主張させることができ、北朝鮮もまた武器を増強させることができる」と話した。