monologue
夜明けに向けて
 

台与  


昨日、妻が石神稲荷の 台与ナミさんにお参りに行く、というので酒その他の供え物を買っていつもの道を車で急いだ。
すると稲荷の前に出る近道の地下道の前に工事中のような赤い標識が立ててある。回り道するかどうか迷いながら恐る恐る地下道に入ると底に水が浸かっていた。先週、激しい雷雨があって近所一帯が停電した日に水が入ったものらしかった。ゆっくり進んでなんとか地下道を抜けた。京都は祇園祭りの宵山で天河では奉納演奏があるし世間ではさまざまに賑わう日だがそこにはまったく人の姿はなくなにか置き忘れられたような佇まいであった。雷や水をコントロールできる存在であることを改めて認識させようとわたしたちを喚んだような気がした。台与さんはいよいよおでましになろうとしている。
fumio

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