monologue
夜明けに向けて
 



そして、その者達のために…


*-*

 そして、その者達のために「時」は流れ…

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龍神は目覚め水の変化を知り、麒麟は風の声に訪れを聞いた…

***-*

眠りにつく者の耳に聞こえる潮騒の音は、目覚めた水の声…

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風は大きく、波は高く、そして麒麟の夢は深海のとどろきと共に…

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 火の瞬きは、青い湖の底に眠り続けることを拒み

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 茜色の雲たなびく所、かの人々は迷わず杖を振り降ろすだろう

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 0811 苦界(クガイ)に酔う者達への贐(ハナムケ)の言葉が語られる

 0823 雪の白さにも似た真っ白い空間が現れる

 0903 クマラは、その手を上げて「真のコトノハ」を伝えるだろう

 0914 多くを知り、多くを為さない事に依る揺さぶりがあるだろう

 0915 かすかに聞こえるカゲロウの羽音

 0921 有実にして有名の者は、力を現わすことが出来るか?

 0930 堅いものは堅いままに、柔らかいものは溶けるだろう

 1002 望まれない許しは得られない、如何に繕おうとも

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 さて、人の裡より果てることの無い欲が解き放たれた
 人が人であるために、夢が夢であるために、命が命であるために
 深い海より現れる「文字にならない言葉」を読み取りなさい

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 鎖の跡を見せて女は言った、「虐げられたのは、私です。ここに印があります」
 さて、鎖は何を繋ごうとしたのか?

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 あなたの舌を脅かすものは、あなたの周囲では無く、
 あなたの歯である
 あなたの舌と歯を争わせるのは、あなたの「思い」と「考え」の違いだ

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 「やはり…」と男は言った。
 「やはり…」と男は答えた。
 そして、女は黙っていた。

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 あなたがた人間の総意で望むことが、この世には存在する
 あなたがたの生命の「表」では無く、「裏」に存在する
 それらは、あなたがたの「表」では望まれない未来を招きつつある
 それらを変えてゆくには、「表」だけ理解していては成らないだろう
 あなたがたの命の「裏」は、あなたがたの意識のコントロールを受けない

 時の砂は、振り続け…
 「そして、その者達」によって、同じ問いが繰り返される
 しかし、この度は繰り返してはならない、
 同じ過ちを…



                   ---ARION,O∴O---

93/08/04 03:31

「アリオン発言集」より


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「ご隠居さん、おはようございます・どうでしたか。解けましたか。その者達とはだれなんですかね。」

「おはよう、六さん、ずいぶん、早いね。目が充血しているよ。」
「ゆうべ、寝付かれなくて一晩中考えたものですから。ダイエットのために朝飯ぬきでやってきたんです。」
「それで答えはでたのかね」

「それがですね。これまでのモノローグのサイトをかたっぱしから当たって『その者』の解釈を調べてみました。すると『その者』は租のモノの可能性が強いのです。つまり、われわれの祖先の者あるいは月(モノ)物部氏に関わる存在というわけです。」

「えらいっ、なかなか、やるね、おまえさんも、でもね…。おしいけれど外れ。ほら、題名の『その者達』の前に『そして』があるね、これはなんだろう。ヒントとは思わないかい」

「外れているなら初めから偉いなんて言わないでくださいよ。がっかりしますから。『そして』ですか、さぁて、なんなんでしょう。ことばを整えるためとか、響きがいいいからつけたとか…。違いますかね。」
「そりゃ違うだろうさ。『そして』はなにか物事、事件、出来事があってそれから続く事柄を述べるときに使用する接続詞だったよね。ということはここには記載されていなくてもこの『そして』の前にはきっと大きな出来事があったのだろうさ、六さんっ、」

「あっそうか、いよっ、ご隠居、かっこいい。ちよっと額の皺さえアイロンで伸ばしゃぁ若くみえてシャーロック・ホームズみたいですよ、それでどんな出来事だったんですか。それは事件だったんでしょうか。それとも…」
「脳の皺をアイロンで伸ばしてないなら自分で考えてごらん。わかるはずさ。本文に入ってから『そして、その者達のために「時」は流れ…』となっているよね。題名で『…』だった部分をアリオンは『「時」は流れ…』にした。つまり時をカッコで囲むことで伝えたかったことはそれが普通の時ではなかったから。なにか意に添わぬ特別な時だったんだ。わたしゃ、そうにらんだ。」
「きばらなくっていいすよ、ご隠居、顔がキモイッすよ。フムフム、やっぱり事件だったんだ。それを特定できますか。」
「むづかしいけれど、次の行をみてみよう」

『龍神は目覚め水の変化を知り、麒麟は風の声に訪れを聞いた…』か。なるほど、龍神でわたしたちが普通思い浮かべるはタカオカミ、クラオカミのスサノオ、ニギハヤヒ親子、かれらが『目覚め水の変化を知り』というのだからかれらが眠らされる事件があったことになる。」
「それじゃぁ、『その者達』とはスサノオ、ニギハヤヒ親子を封じた首謀者達ということですか」
「おっ六さん。やっと、おまえさんも目が覚めてきたようだね。ダイエットしてもどうせもてないだろうから朝飯は食べたほうが思考力が増していいはずだがね。バナナ一本ぐらいは…。たしかスサノオ、ニギハヤヒ親子、を封じた事件は卑弥呼の義弟たちが邪馬台国で起こしていたよね。」

「そうそう、そうでした。かれらはスサノオ、ニギハヤヒ親子の統治に反対して四国に逃げ込んだのでしたね。それからニギハヤヒが九州を離れ大和建国に向かい、スサノオが亡くなると、帰ってきて出雲の力を封印してまわりました。その出来事のあと『「時」は流れ…』たんだ。そうか、これを名付ければ日向族政権簒奪事件、」
「義弟たちは複数だったからその者達とアリオンは複数形で呼んでいるのだろうよ。これで犯人もわかったし出来事の特定もできたし、事件に名前もついた。めでたしめでたしということでもう一眠りしていいかね。朝早かったからまだ眠いよ…」

「えーっ、ちょっと待ってくださいよぉ。まだはじめの二行ですよ。たった二行でそこまでわかったのはすげえけれど、ご隠居、おいら、わからないところがまだいっぱい残っているんです、あとの方も解読に協力おねがいしますよ。昼飯ぐらいおごりますから」
「そうかぁ、でもね。それを解いたの六さんの自力で解こうとした気持さ。基礎知識はモノローグで仕入れたんだからあとも自分で解けるさ。自立、自立。まぁ、特別に昼までつきあおうか…。わたしゃ貧乏暇らしくそれから昼寝するとしようか…。♪暇人(ヒマジン)、ゼアズ、 ノー、 ヘヴン…」
fumio



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