monologue
夜明けに向けて
 



   わたしが米国で最も影響を受けた曲はわたしのホームステイした家庭でクリスマスにプレゼントとして買ってもらったイーグルスのアルバム「ホテル・カリフォルニア」のタイトル曲「ホテル・カリフォルニア」 だった。アルバムの曲は名曲ばかりでレコードの溝が擦りきれるほど聴いたが特に心に沁みたのはやはり「ホテル・カリフォルニア」のギターのイントロだった。のちに中島茂男(シゲさん)とクラブで一緒に演奏するようになった時、もちろんこの曲をレパートリーに入れた。午後9時から午前2時まで5時間の勤務時間なのだが一曲2、3分の曲ばかりやっているとなかなか時間が過ぎゆかない。この「ホテル・カリフォルニア」はそのまま演奏しても5分ほどあって、最後の演奏部分ではいくらでもアドリブで弾き続けられるので時間稼ぎに便利だった。不思議なことに歌うたびに歌詞の内容に即した映像が頭に浮かぶ。そんな歌は珍しい。そして土地柄か、 演奏するとお客さんが喜ぶし、あの頃わたしたちがクラブその他で一番よく演奏したレパートリーといえば「ホテル・カリフォルニア」ということになるのである。


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