澄み切った青空の土曜日、
長野県上田市
「上田古戦場ハーフマラソン」を
走ってきました。
ご存知の通り、
まったく練習も出来ないほどの
多忙な毎日もこの日を堺に
やっとひと段落と思いきや、3ヶ月を経て退院を強いられた母親の介護に
再び縛られる日々が始まっていました。
この日も出発する前に多少のトラブルが発生してしまい、
小一時間遅れて家を出る羽目になり、慌しいレースの日となってしまいました。
スタート時間の9時には何とか間に合い、久しぶりにウエアの胸に
ゼッケンを付けた時は何故か涙が出そうになってしまいました。
誰にも邪魔をされることも無く
充実したこの時を迎えられた
安堵感は練習不足の不安や
焦りもあっという間に
吹っ飛ばしてくれていたのです。
周りの人々たちは
ストレッチやアップジョグに
余念が無く、ウエアをぼ~っと見つめている私を暢気な奴だと
思っていたかもしれません。
暫し、感激に慕っていると選手集合のアナウンス。
スタート地点も確認しておらず、慌てて膝を回し、アキレス腱を伸ばし、
五十肩で固まった肩をなんとか回しながら、アップを兼ね小走りに
ハーフの選手の集まるスタート地点へと急ぐのでした。
この大会、私自身まったくその存在さえ知らなかった大会でもあり
次週のフルマラソンの前に何とか1本でも良いからハーフを
走りたい、そう思って血眼になって見つけた大会でもあったのです。
歴史ある大会だったようで
参加人数は昨今のブームでごった返す
マンモス大会程ではないにしろ
それなりに増加はしているようで
それでもハーフの部の
参加人数は850人程度。
しかも、男子と女子とを
分けてのスタートでまったく渋滞する事も無く、
運営面での苛立ちなどはまったく皆無、私にとっては本当に好感の持てる
大会となっていました。
ただし、女子にしてみれば否応なしにスタート位置が男子より後ろに
並ばされる為、快足女性ランナーにしてみれば、
それだけタイムロスは避けられず、不満が出てしまうのではないかと
ちょっと心配でもありました。
コースは基本的に前半を上り、そして折り返しまったく同じ道を
下ってくるという設定。
山里の田園風景を見ながらのランは応援こそ少ないものの
静かに流れる新鮮な風が心地よく、稲刈りの終った田んぼに
昔ながらの天日干しされた稲藁がまるでランナーを
応援してくれているかのように優しく揺れている光景がとても印象的でした。
きっと太陽の光をいっぱい浴び、近代化され機械の力で乾燥されたコメの
何倍もの旨みを蓄えているのだろうな、なんて穏やかな気持ちとは裏腹に
苦しさの連続。
しかも、運が悪いのか、
大会前に電池の切れた愛用の
ランニングウォッチを
メーカーに交換に出したのですが、
確認もせず何の疑いも無く使ったところ、
ラップの表示機能がまったく生かされず、
どのくらいのペースで走っているのか
皆目検討もつかず、遠い記憶の中にあったペース感覚のみで
走る羽目になってしまいました。
しかも、練習不足は15kmを過ぎた頃より顕著に表れ始め、
1kmおきの距離表示の間隔がこれ程長く感じた事はありませんでした。
最後は抜き去られるランナーに少しの距離でも付いていこうと
節操の無い必死のコバンザメ走法。
久しぶりに「根性」と言う文字が頭の中をよぎった事は言うまでもありません。
また下肢の苦しさよりも呼吸が追いつかない心肺のダメージは
レースが終った後も暫く胸に手をやらずにはいられませんでした。
しかしそんな中でもゴールしてみれば1時間36分42秒。
それ程惨めなタイムでもなく、練習量を考えれば上出来であったようにも
思います。
ただ、やっぱりこの足ではフルをまともに走ることは無理。
今週末は相当苦しむ一日を覚悟しなければならないでしょう。
今回のレースはこうして終えましたが、もうひとつのお楽しみがあります。
果物の美味しい土地柄でもあります。
当然、会場には販売ブースが
あるだろうと期待いっぱいで
見回してみると
ありました、ありました、
りんごと白菜のお店。
りんごはシナノスイーツという
品種が抜群に美味しく、迷わず購入。
そして白菜は菅平高原の朝採りの品が最近高騰している価格の半値以下で
購入する事が出来ました。しかもオマケまでしていただき、
会場を後にすることができました。
さあ、今週末は
目標としているレースのひとつ、
「大町アルプスマラソン」です。
走る方は期待できませんが、
また美味しいりんごや野菜が
購入できたら良いなあ。