「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

パートナーとの関係に 希望はありますか? (2)

2012年03月10日 21時32分58秒 | 「愛した人がBPDだった場合のアドバイス
 
(前の記事からの続き)

 パートナーを操作して 変化させようとするのは 有効ではありません。

 操作とは、 飴と鞭のように、 治療を受けなければ 見捨てると脅したり、

 治療を受けたら ご褒美を与えるというようなことです。

 これで 彼らの行動が改まったとしても、

 操作がなくなれば たちまち元に戻ってしまうでしょう。

 変化を望まない ボーダーの人は、

 自分が うまく騙せるセラピストを 狡猾に選びます。

 あるいは セラピストを非難して、 治療を中断させます。

 変化については、 ふたつの面に 注目してください。

 パートナーがどのような行動をし、 どのような感情を抱いているか ということです。

 人は 感情より行動のほうが コントロールできるものですが、

 ボーダーの人は 感情と行動の距離が短いのです。

 本当の変化は 内面から起こります。

 それには、 彼らの防衛機制が うまく働かないようにするだけです。

 防衛機制には、 否認、 合理化、 分裂、 投影があります。

 合理化とは、 自分のことを正当化する 理屈を作り出すこと。

 分裂は、 全てを白か黒か、 善か悪かに分けて 理解すること。

 投影は、 自分の中の 否定的な性質や感情を、 人のせいにしてしまって、

 自分では認めないことです。

(次の記事に続く)

〔 「愛した人が BPDだった場合のアドバイス」
   星和書店 (ランディ・クリーガー) より 〕
 
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