「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

混沌の意味を知ること

2012年10月10日 21時43分52秒 | 「境界性パーソナリティ障害=BPD」より
 
 ボーダーの人は一人一人が 唯一無二の存在です。

 何かを読んで、 無理やり当てはめようとしないでください。

 ボーダーの人の言葉の中に、 何からの真実が含まれていないか 考えてみてください。

 ボーダーの人は 直感に優れています。

 声の調子や身振り手振りにも 非常に敏感です。

● ボーダーラインの人の世界

 彼らの行動を 理解するのは難しいというのは 間違いです。

 きっかけとなることがなければ、 全く正常に振る舞うことができます。

 強烈な感情に 圧倒されていないときは、

 彼らは自分の感情を 理解していることもあります。

 しかし、 それが心の傷を 埋めてくれるわけではありません。

 苦痛の原因を知っても、 気持ちは楽になりません。

 「しっかりして」 と言われたときに、

 分かってもらえないと 絶望しないわけではないのです。

 ボーダーの人の行動を理解するには、

 あなたの世界にさよならをして、 彼らの世界に旅しなくてはなりません。

 彼らの行動の多くは 無意識で、 強烈な感情的苦痛から 彼らを守るためのものです。

 あなたを傷つけようと しているのではありません。

(次の記事に続く)

〔 「境界性パーソナリティ障害=BPD」 第2版 (星和書店) より〕
 
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高機能のBPD

2012年10月08日 23時03分15秒 | 「境界性パーソナリティ障害=BPD」より
 
(前の記事からの続き)

○ 主に高機能で 見た目には分からないBP

・ 普段は仕事を持ち、 正常に行動し、

  親しい人の前でしか もうひとつの顔を見せません。

  ジキル博士とハイド氏のようです。

・ 苦痛に対しては、 外に向かって行動化し (アクティング・ アウト)、

  怒りをぶつけたり、 相手を非難したり、 暴力を振るったりします。

  これは 対人関係スキルのなさというより、

  自分の苦痛を 他者に投影することで生じます。

  通常、 自らの傷つきやすさを 投影したりしません。

・ 低機能で従来型の人と 同じ羞恥心や不安を感じても、

  徹底して否認し、 問題を相手のせいにします。

・ 関係を終わらせると、 厳として援助を求めません。

  そのためメンタルヘルスの世界では  「見た目には分からない」 のです。

  彼らはBPDとして 統計に組み込まれていません。

・ セラピーを受けたとしても、

  自分は正しく、 相手が間違っていることを 証明するために用いようとします。

・ このタイプのBPと 関わっている人は、

  自らの知覚や感情を 他者から是認してもらう必要があります。

○ 重複する特徴を持つBP

 高機能のBPと 低機能のBPとの間には、 様々な段階があります。

 全ての人は、 ストレスに 不適当な対処をしてしまいます。

〔 「境界性パーソナリティ障害=BPD」 第2版 (星和書店) より〕
 
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低機能のBPD

2012年10月07日 20時49分01秒 | 「境界性パーソナリティ障害=BPD」より
 
 ボーダーの人の、 家の内外で働いたり、 日々の問題に対処したり、

 他者との関係を作ったりする 能力は、 千差万別です。

 このような幅が、 BPDを定義付けることを 難しくしています。

 境界性パーソナリティ障害の 現実世界におけるタイプは、

 低機能で 「従来型」 のBP, 高機能で 「見た目には分からない」 BP,

 両方の特徴を持つ BPに分けられます。

○ 主に低機能で 従来型のBP

・ ストレスがある時、 自傷や自殺行為のような、

  自己破壊的な行動で 対処しようとします。

 「 内 (自分) に向かう行動化 (アクティング・ イン)」 です。

・ 自傷行為や 重度の摂食障害, 物質乱用, 自殺企図などのため、

  病院にかかります。

  セラピーに対する関心を 高く持っています。

  このため 治療者の間でよく知られ、

  従来の 典型的なBPDの定義に 当てはまるのかもしれません。

・ 自立した暮らしや 仕事をするのが困難で、 家族が援助しなければなりません。

・ 双極性障害や摂食障害など、 重複・ 併発する 障害を持っています。

・ 身近にいる人は、 ボーダーの人の 自傷行為や自殺企図のために、

  操作されていると感じるかもしれません。

  家族は、 自己破壊行動の阻止, 実用的・ 感情的支援などを求められます。

  親は 極度の罪悪感を抱えています。

(次の記事に続く)

〔 「境界性パーソナリティ障害=BPD」 第2版 (星和書店) より〕
 
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いつまで続くゴーヤ? 

2012年10月05日 23時16分20秒 | Weblog
 
 ゴーヤの葉は、 古い蔓から 黄色くなったり枯れたのが増え、

 カーテンにも隙間ができて 見すぼらしくなってきました。

 それでもまだ、 新しい花や蕾, 新芽も伸びてます。

 先日は、 18~14センチの 形のいい実を 3つ収穫しました。

 今日も、 イボが大きくなってきた 10センチくらいのずんぐりむっくりを、

 4個取りました。

 (黄色味が出る前に取ってます。)

 また 新しい実も見つかり、

 小さい実も合わせると、 現時点でも20個以上なってます。

 ただ、 1個を除いて あまり大きいのはありません。

 小さいまま 黄色くなってしまうのもあるし、 毛虫に喰われるのもありますが、

 喰われてダメになるのは 幸いごく小さい実です。

 最近の献立は、

 豚肉のカレー炒め, カレー天ぷら, 味噌チャンプルー,

 しょうが焼き, 焼き肉, 親子丼。













 しょうが焼きの付け合わせのゴーヤは 薄くスライスし、

 焼肉のときは 分厚い輪切りにしました。

 毎日食べても飽きませんね。  (^^;)

 今年は 6月上旬に苗を植え、

 約1ヶ月でグリーンカーテンができて、 最初の収穫をしました。

 もう3ヶ月くらい ゴーヤ生活が続いています。

 いつまで楽しませてくれるでしょうか。
 
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境界性パーソナリティ障害のその他の特徴 (4)

2012年10月04日 20時18分54秒 | 「境界性パーソナリティ障害=BPD」より
 
○ 操作的、 それとも自暴自棄? 

 ノン・ボーダーラインの人は ボーダーの人から、

 脅しや勝ち目のない争い, だんまり, 激怒 その他のやり方で、

 コントロールされていると感じます。

 ボーダーの人は 意図的に操作しようとしているのではありません。

 辛い感情に対処し、 自分のニーズを満たすための 必死の試みと言えるでしょう。

・ ノン・ボーダーラインの人の見方

 感情的脅迫とは、 要求したことを行なわなければ 罰を与えるという、

 直接的, 間接的な脅しです。

 そういう人は、 圧力をかけていることを 上手に隠します。

 ボーダーの人は、 二人の関係を終わりにするとか、 警察を呼ぶとか、

 自殺すると言って脅すでしょう。

・ ボーダーの人の見方

 ボーダーの人は大抵、 恐れや孤独, 絶望や無力感から逃れようとして、

 衝動的に行動しているのです。

 それに私たちが反応してしまうと、 それが、

 彼らが  「操作している」 ということになるのです。

 彼らは、 自分をなだめ、 気分をよくしてくれる反応を、

 相手から引き出そうとするのです。

                   *

 相手の反応を引き出そうとして、 大切なものを壊したり、

 相手をうんざりさせて 全てを失ったりすることがあります。

 操作と自暴自棄の違いを 理解することが大切です。

 例えば自傷行為は、 ノン・ボーダーラインの人に対する  「罠」 というより、

 自分への罰として 見ることができます。

〔 「境界性パーソナリティ障害=BPD」 第2版 (星和書店) より〕 
 
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境界性パーソナリティ障害のその他の特徴 (3)

2012年10月03日 20時46分25秒 | 「境界性パーソナリティ障害=BPD」より
 
○ 対人関係における過敏さ

 ボーダーの人の中には、 人の心を読んだり、

 行動の動機や その人の弱みを 暴くことに関して、

 驚くべき才能を持った人がいます。

 共感したり、 人が感じていることを理解し、 尊重することもできますが、

 そのような認識能力を  「他人を見透かす」 ために 用いることもあります。

 ボーダーの人は アンテナを張り、 様々な状況で 自分が有利になるように、

 他人の動機や弱点を 暴き続けます。

○ 状況依存性の達成能力

 ボーダーの人の中には、

 ある状況においては有能で、 自分をコントロールできる人がいます。

 充分に仕事をこなす人や、 成功する人は沢山います。

 とても知的で、 創造的で、 芸術的才能を示す人も 少なくありません。

 困難な状況で発揮できながら、 簡単なことに発揮できなくなってしまう この能力は、

 状況依存性の達成能力 と言われます。

 あるボーダーの人は こう言っています。

 心の奥底で 自分が欠陥人間だと分かっているため、 まともに行動しようと必死です。

 人を喜ばせて、 自分が見捨てられないようにしているのです。

 この能力は両刃の剣です。

 高い機能があるように見えるので、 必要な援助を 受けることができないのです。

○ 自己愛的要求

 ボーダーの人の中には、 他人の関心を 自分に引きつけようとする人がいます。

 自分にどんな利益があるかだけが 基準かもしれません。

 病気だと言ったり、 公衆の面前で 不適切に振る舞って、

 関心を引こうとすることもあります。

 この自己愛的行動は、 ノン・ボーダーラインの人にとって、

 とりわけ大きな負担となるでしょう。

〔 「境界性パーソナリティ障害=BPD」 第2版 (星和書店) より〕 
 
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境界性パーソナリティ障害のその他の特徴 (2)

2012年10月01日 21時23分48秒 | 「境界性パーソナリティ障害=BPD」より
 
○ コントロールの問題

 ボーダーの人は、 自分をコントロールできないので、

 他者をコントロールしていると感じる 必要があるようです。

 無意識のうちに他者を、 勝ち目のない状況に追いやったり、

 理解しがたい混沌を作って、 コントロールしようとするかもしれません。

 逆に、 自分自身の力を放棄し、 軍隊やカルトのように、

 全ての決定が 予め与えられる生活を 選ぶかもしれません。

 虐待的な人たちの列に 加わるかもしれません。

 羞恥心が コントロールにも繋がっているといいます。

 全てをコントロールしなければならない人は、 傷つくことを恐れています。

 傷つきやすいことは、 羞恥心を呼び起こすからです。

 コントロールは 恥を感じないための方法です。

 自分や他人の思考, 感情, 行動を、 コントロールしようとすることも含まれます。

○ 対象恒常性の欠如

 孤独なとき私たちは、 人の愛情を思い出して、 孤独を和らげることができます。

 その人が遠くにいても、 生きていなくても、 そうすることができます。

 これを対象恒常性といいます。

 ボーダーの人の中には、 それが難しい人がいます。

 相手が肉体的に存在しなければ、 感情的に存在を感じることができません。

 相手の気持ちを確認するために、 頻繁に電話をするかもしれません。

 その人の写真やプレゼントを、 常に持ち歩くとよいでしょう。

 不安や恐怖を 減らす助けになります。

〔 「境界性パーソナリティ障害=BPD」 第2版 (星和書店) より〕 
 
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