「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

愛情を試す / 子供っぽい世界観

2012年10月19日 20時39分13秒 | 「境界性パーソナリティ障害=BPD」より
 
○ 愛情を試すこと

 あなたの目からは、 彼らが 見捨てられ/飲み込まれダンスの振付師で、

 あなたはぐるぐる回され、 目が眩むように見えるでしょう。

 でも彼らは、 自分の行動に あなたがどう反応するのか 予測できず、

 不確かで不安な 気持ちになっているのです。

 無力感を味わい、 何とかコントロールを取り戻そうとします。

 自殺すると脅したり、 あなたには操作的に見えるやり方で、 行動化を起こすのです。

 あなたが どれほど愛してくれているかを 試すことで、

 ダンスの主導権を 握ろうとする人もいるでしょう。

 約束の時間にわざと遅れ、 あなたが帰って 彼らの試験に “不合格” になれば、

 彼らは 自分の価値のなさが 証明されたと感じるかもしれません。

 あなたが試験に “合格” すると、 行動をエスカレートさせるかもしれません。

 ついに あなたの堪忍袋の緒が切れれば、

 あなたは悪者になり、 彼らは被害者になるのです。

 あなたは 不思議に思うかもしれません。

 「何のための試験なんだ? 

 何が起こっても、 二人とも試験に失敗するというのに」

 しかし、 ボーダーの人の世界では 意味があるのです。

○ 子供っぽい世界観

 多くの 大人のボーダーの人は、自分の世界観が 子供っぽいと気付いています。

 ボーダーの人の思考パターンは、 幼児期の発達段階に似ています。

 あるボーダーの人たちは、 次のように言います。

 「きちんとしていても、 心の中は 怒りと恐怖でいっぱいの 子供なの。

 2才の子供に  『大人になれ』 とは言わないでしょう? 

 だから 私にも言わないでほしいの。

 大人になりたくないわけじゃない。

 ただ できないだけなの。

 感情に支配されることが、 面白いわけがない」

〔 「境界性パーソナリティ障害=BPD」 第2版 (星和書店) より〕
 
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